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7月22日、モンクット王工科大学ラカバン(以下KMITL)でJSPS事業説明会を開催しました。同大学は日本政府の支援の下、1960年にノンタブリ電気通信訓練センターとして設立され、その後1986年に大学として認可されました。

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KMITLには、東海大学、国立高等専門学校機構(高専機構)、福岡工業大学のブランチオフィスが設置されています。昨年に引き続き、これら3機関のブランチオフィスを訪問するとともに、各機関の代表者にJSPS事業説明会に参加いただき、機関紹介のプレゼンテーションを行っていただきました。

東海大学オフィス

東海大学オフィス

高専機構オフィス

高専機構オフィス

福岡工業大学オフィス

福岡工業大学オフィス

事業説明会には、30名近くの研究者が参加しました。Chaiyan Jettanasen国際担当副学長の開会の挨拶の後、山下センター長よりJSPSの概要を行いました。引き続き、山田副センター長・辻国際協力員より、JSPSの国際交流事業を紹介しました。

Chaiyan国際担当副学長

Chaiyan国際担当副学長

山下センター長

山下センター長

その後、JSPS外国人特別研究員に採択され、北海道大学で研究を行ったKMITL工学部Dr. Duangkamol Na Ranongより、応募の手順や日本滞在中の生活・体験についてお話しいただきました。

Dr. Duangkamol

Dr. Duangkamol

続いて、KMITLにブランチオフィスを設置している3機関に各機関の紹介をしていただきました。はじめに、高専機構の実施する1年間の交流プログラムの下、現在KMITLで研究活動を行っている鶴岡高専の加藤健太郎准教授より、高専機構の成り立ちやシステム、高専機構とKMITLとの交流について紹介がありました。続いて、福岡工業大学の卒業生であるKMITL産業教育学部のWarawit Somha助教より、同大学の概要や実施プログラムについて紹介がありました。最後に、東海大学のDiyarat Kuhacharoen現地職員より、同大学の概要と実施プログラムについて紹介がありました。

加藤准教授

加藤准教授

Dr. Worawit

Dr. Worawit

Ms. Diyarat

Ms. Diyarat

質疑応答では、「ポスドク事業と招へい事業の両方に応募することは可能か」「大学院在学中の学生が応募できる事業はあるか」「Core-to-Core事業のA型とB型で採択率に違いはあるか」等、数多くの質問が寄せられ、KMITLの教員・学生のJSPS事業に対する関心の高さがうかがわれました。

質疑応答の様子

質疑応答の様子

2015年7月21日、東京都立産業技術研究センター(以下都産技研)バンコク支所の西野義典支所長、内山正吉主任研究員、須間賢二主任研究員が当センターを来訪されました。

都産技研は東京都が設置する公設研究試験研究機関でり、企業の技術サポートを目的として設立されました。バンコク支所は2015年4月、ASEAN地域に展開する日系中小企業の技術支援をするために開設され、製品の品質問題や工程改善などの技術課題について相談を行っています。

都産技研バンコク支所では、タイにおける大学の研究者との連携を通じて、日系企業のサポートを行うことを目指しており、今回はタイの大学の研究活動状況、また日本の大学のタイにおける活動について意見交換を行うために、今回訪問されました。

都産技研は8月24日にタイ工業省産業振興局BSID 会議室にてセミナー「タイでの日本流品質管理の展開」を開催するとのことです。

都産技研

左から副センター長、須間主任研究員、西野支所長、センター長、内山主任研究員、現地職員

2015年7月20日、在タイ日本大使館で第3回在タイ大学連絡会(JUNThai)が開催され、タイに事務所などを設置する17大学の代表者と、オブザーバーとして在タイ日本国大使館・JASSOバンコクセンター・JSPSバンコクセンター・AUN/SEED-Net・JST・三菱総合研究所・北洋銀行、アドバイザーとしてタイ・キングモンクット工科大学・関達治学術顧問が参加しました。

在タイ大学連絡会(JUNThai)の概要は、第1回第2回開催時の記事(リンク)をご覧ください。

第1部
長岡技術科学大学タイ事務所松永聡所長による「長岡技科大の長期インターンシップ(海外実務訓練)~実践的グローバル人材の育成~」と題した講演が行われました。同大学は、大学院修士課程への進学が内定した4年次学生を対象として、卒業研究の代替科目として同プログラムの履修を必修化しており、学生は国内または海外において最長6ヶ月間の実務訓練に携わることができます。海外にはこれまで20数カ国に約650名を派遣した実績があり、同プログラムの実施による企業側・学生側双方のメリットや派遣・受け入れに際する危機管理対応、タイ国内での近年の受け入れ状況や受け入れ先大学・企業等の紹介がありました。

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第2部
在タイ日本大使館の寺島史朗一等書記官より、6月8日~12日に在タイ日本大使館で開催されたJUNEFairについて報告がありました。

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引き続き、大阪大学ASEANセンターの望月太郎センター長より、JUNThaiのメーリングリストの運用開始について報告があり、今後の運用方針ならびに連絡会の運営について議論が行われました。

また、現在幹事を務めている京都大学・大阪大学・明治大学・東海大学のうち、京都大学と明治大学が今期限りで幹事校から退くのに伴い、名古屋大学と福井工業大学が次期幹事校となることが決定しました。

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当センターでは、今後も日本の大学に積極的に情報提供を行い、タイにおける活動を支援していきたいと考えています。在タイ大学連絡会へご興味をお持ちの大学におかれましては、JUNThai幹事校または当センターまでご連絡ください。

次回の連絡会は9月に開催する予定です。

2014年7月20日、京都工芸繊維大学堀江尚国際企画課長、玉山梢国際企画係長が当センターを来訪されました。今回の訪問は、この日の午後に開催される在タイ大学連絡会(JUNThai)の出席のためにバンコクを訪問されたもので、その際に、当センターにもお立ち寄りいただいたものです。

京都工芸繊維大学は、文部科学省スーパーグローバル大学事業(SGU)に採択され、今後タイに本格的なオフィスの設立について検討されているとのことです。現在タイのオフィスは卒業生の会社内に設置しているとのことですが、今後は個別の事務所を設置して将来的にはスタッフも置いた独立運営を視野に入れているとのことです。

京都工芸繊維大学は、タイではチェンマイ大学、チュラロンコン大学、モンクット王工科大学トンブリ、ラーチャモンコン工科大学タンヤブリ校との学術交流協定を締結しており、今後タイの大学における連携の強化を行うとのことです。

今回の訪問では、タイにおける大学等事務所の状況について様々な意見交換を行うとともに、当センターによる支援についても、説明を行いました。

今後も日本の大学のタイ進出は加速していく予定であり、当センターとしても、今後とも協力関係を進めていく所存です。

左からセンター長、堀江課長、玉山係長、副センター長

左からセンター長、堀江課長、玉山係長、副センター長

2015年7月17日、カセサート大学カンペンセーンキャンパスにおいてJSPS事業説明会を開催しました。カセサート大学は2009年にタイ政府により認定された9研究拠点大学のうちの一校で、2015年4月に公開されたQSによる分野別世界トップ100大学に農業・森林分野でランク入りする等、世界的にも高い評価を受けています。
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説明会では、まずカセサート大学カンペンセーンキャンパスのSaksom Attamangkoon農学部長より開会の挨拶がありました。その後、副センター長がJSPSの概略を説明し、国際協力員がJSPS国際事業について説明を行いました。
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引き続き、JSPS論博事業を通じて日本の大学で博士号を取得されたカセサート大学農学部のDr. Suratwadee Jiwajindaより、論博事業への応募方法や事前準備について、また日本での滞在経験についてお話しいただきました。また、Dr. SuratwadeeはJSPSタイ同窓会(JAAT)の理事でもあることから、JAATの活動内容や、8月に開催予定のJAAT-JSPS-NRCTセミナーについても情報提供がありました。

Dr. Suratwadee

Dr. Suratwadee


質疑応答では、「日本の大学とセミナーを実施予定であり、さらに共同で学位を取得できるコースの設置を検討しているが、セミナー開催及び博士課程学生の支援に利用できるプログラムはあるか」「研究拠点形成事業A型はマッチングファンドが必要とされているが、ファンドの額は日本側と相手国側で均等でなければならないか」「博士号を取得したばかりだが、外特事業と招へい事業のいずれに応募するのがふさわしいか」といった質問が寄せられました。

2015年7月7日、パトムワン工科大学(PIT)でJSPSの事業説明会を開催しました。パトムワン工科大学での事業説明会は昨年4月以来となります。

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事業説明会には、10名が参加し、山田副センター長及び辻国際協力員より、論博事業を中心にJSPSの国際事業の説明を行いました。PITでは博士号を取得していない教員も多く、今回の話は日本での博士号取得と招へいプログラム中心の話となりました。今回はワークショップ形式で、質疑応答を交えながら事業紹介を行いました。PITは、長岡技術科学大学、豊橋技術科学大学、と連携しており、特に長岡技術科学大学で学位を取得した教員も多く、学生交流や教員交流等、強固な関係を築いています。当センターからも、プログラム申請のための受け入れ教員は協定校を活用するよう助言しました。

タイの大学も様々であり、総合研究大学では教員の要件に博士号が必須となっていることもありますが、地方大学や単科大学では博士号を取得されていない教員も多く、博士号の学位の需要も高く、大学側も学位取得の支援を積極的に行っています。当センターも、今年2月の事業説明会で俵書記官からの国費留学生制度の説明が大変好評だったことから、当センターの事業紹介スライドでも国費留学生制度について、紹介を行っています。当センターとしても、各大学の特色を踏まえた上で、説明を行って行く所存です。

パトムワン工科大学は、タイにおける最初の工業系の職業技術学校として1932年に設立され、2004年に高等教育委員会の認可を得て、工科大学となりました。設立以来、応用理工学系の教育に力を入れています。

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2015年7月3日、マヒドン大学サラヤキャンパス・パヤタイキャンパスにおいてJSPS事業説明会を開催しました。マヒドン大学は2009年にタイ政府により認定された9研究拠点大学のうちの一校で、2015年4月に公開されたQSによる分野別世界トップ100大学に医学分野でランク入りする等、世界的にも高い評価を受けています。

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午前中に開催したサラヤキャンパスでの説明会では、まずセンター長がJSPSの概略を説明し、その後、副センター長と国際協力員がJSPS国際事業について説明を行いました。

センター長によるJSPS概要説明

センター長によるJSPS概要説明

引き続き、拠点大学交流事業(平成22年度をもって終了)を通じて日本との共同研究に従事されたマヒドン大学薬学部生命化学科のWichet Leelamaniat助教と、JSPS外国人特別研究員事業で埼玉医科大学で研究活動に従事されたマヒドン大学分子生命科学研究所サラセミア研究センターのKittiphong Paiboonsukwong講師より、プログラムに参加することとなった経緯や、日本での研究や生活について、体験談を交えながらお話しいただきました。

Wichet Leelamaniat助教

Wichet Leelamaniat助教

Kittiphong Paiboonsukwong講師

Kittiphong Paiboonsukwong講師

午後からは、マヒドン大学のパヤタイキャンパスにおいて事業説明会を開催しました。このキャンパスは市街地に近いこともあり、マヒドン大学だけでなくチュラロンコン大学等近郊の大学からの参加者も合わせて50名近くの参加がありました。

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説明会では、マヒドン大学理学部研究担当副学部長のPimchai Chaiyen教授の挨拶の後、センター長がJSPSの概略を説明し、その後、副センター長と国際協力員がJSPS国際事業について説明を行いました。引き続き、Wichet Leelamaniat助教に、日本滞在中の経験についてお話しいただきました。

質疑応答では、外国籍の研究者から「タイの大学に在籍している外国人研究者も事業に応募は可能か」といった質問や、タイ人研究者から研究拠点形成事業のコンソーシアムの概念について、またWichet助教の日本での研究体験について等の質問が寄せられました。

JSPS事業について熱心に質問する参加者

JSPS事業について熱心に質問する参加者

2015年6月26日、大分大学医学部内田智久助教が当センターを来訪されました。

センターへの来訪は、2015年1月28日以来となりますが、3月の在タイ大学連絡会(JUNThai)にも参加されており、タイでの活動を精力的に行われています。

現在大分大学ではタイ事務所の今年度中の開設を目指して準備中とのことで、オフィスが開設されるとまた在タイの日本の大学事務所が増加することとなります。

今回の来訪ではオフィス開設の調査の他、さくらサイエンスプランででチュラポーン・サイエンス・スクール及びマヒドン・ウィッタヤヌソン・スクール(タイ有数のサイエンス・スクール)から大分にも招へいを今年度も予定しており、タイ教育省を訪問し、受け入れ体制にかかる打ち合わせをおこなったとのことでした。

大分大学医学部では日本の医師免許の取得を目指す留学生の受け入れを実施する計画があり、内田先生が中心となって準備を進めていることは以前紹介しましたが、2017年度入学予定の受け入れを目指して検討中のことでした。今年度、大分大学医学部はチュラロンコン大学医学部修士了の学生を大学推薦の文部科学省奨学金国費留学生として受け入れており、タイからの留学生受け入れを着実に進めています。日本の医学部で外国人留学生を受け入れて日本の医師免許の取得を目指している例は国内では極めて少なく、非常に野心的、意欲的な計画であり、今後の進展を注目していきたいと考えています。

内田助教は、8月の留学フェアでもまたバンコクに来訪されるとのことで、大分大学のタイでの活動推進を、当センターも支援していく所存です。

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2015年6月25日・26日にバンコクで開催されたEURAXESS Links ASEAN主催“Advancing your Research Career in Europe: Funding and Fellowship Opportunities for Researchers in Southeast Asia”に、当センターより副センター長と国際協力員が出席しました。

EURAXESS Links ASEANは、ヨーロッパでの研究やヨーロッパの研究者との共同研究を希望するアセアン地域の研究者に、採用情報・フェローシップや支援プログラム等の情報提供を行っている無料のウェブサイトです。また、ヨーロッパ40か国に500箇所以上のEURAXESSサービスセンターを設置し、外国人研究者の研究活動を支援しているほか、ワークショップ、セミナーや会議の実施を通じて、ASEANの研究者にヨーロッパでの研究活動や共同研究について情報提供や助言を行っています。

今回のイベントでは、EURAXESS、Europian Research Council(ERC)に加え、ヨーロッパ各国の研究機関・資金配分機関がアセアン地域の学生・研究者を対象とした交流プログラムや奨学金プログラムの広報を行いました。

開会挨拶

開会挨拶

各機関によるプログラム紹介

各機関によるプログラム紹介

また、各プログラム経験者による座談会形式のフォーラムも行われ、プログラムに参加することになった経緯やヨーロッパ滞在中の体験談が語られました。質疑応答では、「どのように受け入れ研究者を探せばよいか」「タイの学生・研究者の国際交流をもっと活発にするためには何が重要か」といった質問が挙がりました。

プログラム参加者によるフォーラム

プログラム参加者によるフォーラム

参加機関は下記の通りです(計11機関)。

(1日目)
EURAXESS Links ASEAN
Europian Research Council (ERC)
Alexander von Humboldt Foundation(ドイツ)
British Council(イギリス)
OeAD(オーストリア)
Helmholtz Association of German Research Centres(ドイツ)
NUFFIC Neso Thailand(オランダ)
German Aerospace Center, DLR Project Management Agency(ドイツ)

(2日目)
EURAXESS Links ASEAN
French Embassy(フランス)
DAAD(ドイツ)
SEA EU NET

2015年6月24日、福井工業大学デザイン学科の西尾浩一准教授、北川敦子エドュケーションアドバイザー、Natsulee Nikrothanaonコーディネーターが当センターに来訪されました。

西尾准教授は、今回タイの研究者との共同研究や学生交流プログラムに関する情報収集のためタイ国内の大学等を訪問されているとのことで、当センターからはJSPSの実施する各種国際交流事業について情報提供を行いました。

当センターでは、今後も日本人研究者へ積極的に情報提供を行い、日本とタイの共同研究や研究者ネットワーク形成を支援していきたいと考えています。

左から北川エドュケーションアドバイザー、Natsuleeコーディネーター、西尾准教授、山田副センター長、辻国際協力員

左から北川エドュケーションアドバイザー、Natsuleeコーディネーター、西尾准教授、山田副センター長、辻国際協力員

2015年6月22日、モンクット王工科大学トンブリ(KMUTT)のKX Buildingで開催された電気通信大学UEC-ASEANリサーチセンター開所式に当センターから副センター長、国際協力員が出席しました。

当日は、午前中から記念シンポジウムが開催され、引き続き開所式が行われました。開所式では、まず電気通信大学の福田喬学長が開会挨拶を行い、UEC-ASEANリサーチセンターの設置目的や今後の活動内容について述べました。引き続き、教育副大臣のDr. Krissanapong Kirtikara、KMUTT学長のDr. Sakarindr Bhumiratana、在タイ日本大使館の寺島史朗一等書記官、科学技術開発庁(NSTDA)理事長のDr. Thaweesak Koanantakool、ベトナム国家大学-工業技術大学副総長のProf. Nguyen Thanh Thuy、バンドン工科大学総長のProf. Dr. Ir. Kadarsah Suryadi、モンクット王工科大学ラカバン(KMITL)学長のProf. Dr. Suchatvee Suwansawaが祝辞を述べました。

開所式集合写真

開所式集合写真

開所式終了後はUEC-ASEANリサーチセンターの新オフィスの見学を行いました。

UEC-ASEANリサーチセンターの新オフィス

UEC-ASEANリサーチセンターの新オフィス

UEC-ASEANリサーチセンターの入居するKX Building

UEC-ASEANリサーチセンターの入居するKX Building

2015年6月19日、チュラロンコーン大学College of Population Studies(以下CPS)の中須正研究員が当センターに来訪されました。

中須研究員はポスドク研究員として今年度初めよりCPSで研究を行っています。CPSでは、中須研究員の着任を機に、日本の大学や研究機関との共同研究をより一層促進するため、本会事業を含むタイとの国際共同研究を支援する様々な事業を積極的な利用を検討していることから、当センターより、JSPSの実施する各種国際交流事業について情報提供を行いました

中須研究員は、今年3月まで独立行政法人防災科学技術研究所で主幹研究員として勤務されており、これまでに日本で構築したネットワークを活かし、今後日本とタイの共同研究の促進に向けて尽力したいと語っておられました。

当センターでも、タイにおいて教育・研究活動を行っている日本人研究者に積極的に情報提供を行い、日本とタイの研究者ネットワーク形成を支援していきたいと考えています。

左から辻国際協力員、中須研究員、山田副センター長

左から辻国際協力員、中須研究員、山田副センター長

2015年6月17日、ラーチャモンコン工科大学ランナー校の吉川潔教授、Dr. Ungon Wongtragoon研究開発副所長、工学研究科のDr. Nopadon Maneetien、Dr. Surapong Pavasupreeが当センターに来訪されました。

5月25日にはラーチャモンコン工科大学ランナー校のNumyoot Songthanapitak学長が当センターに来訪されており、ラーチャモンコン工科大学ランナー校からの当センターへの来訪は今年度に入って2回目となります。また、当センターは5月27日のチェンマイ出張時にラーチャモンコン工科大学ランナー校チェンマイキャンパスを訪問し、研究担当副学長や吉川教授らと懇談ならびにJSPS事業の紹介を行いました。

吉川教授は今回、ラーチャモンコン工科大学ランナー校ナーンキャンパス、バンコク近郊のタイの大学や日本の大学の海外拠点等、様々な機関を訪問し、研究者のネットワーク形成を支援されているとのことでした。

当センターでは、タイにおいて教育・研究活動を行っている日本人研究者と今後も積極的に連携を取りつつ、JSPS事業の推進を行っていく所存です。

左からDr. Surapong、Natthidaリエゾンオフィサー、山下センター長、吉川教授、Dr. Ungon、Dr. Nopadon

左からDr. Surapong、Natthidaリエゾンオフィサー、山下センター長、吉川教授、Dr. Ungon、Dr. Nopadon

2015年6月15日、山田大輔副センター長が髙樋さち子秋田大学教育文化学部准教授、Moe Moe Than 現地通訳・コーディネーターとともに在ミャンマー日本大使館東秀明二等書記官を表敬訪問しました。東書記官は、昨年9月に文部科学省から初めてミャンマーに派遣され、国費留学生や留学フェア等の教育を担当されています。当センターからは、2015年1月以来の訪問となりました。

2014年度に当センターで作成したカントリーレポート「ミャンマー高等教育基礎事情」を髙樋准教授をコーディネーターとして作成しました。ミャンマーの教育基本法は2014年9月に成立したものの、その後学生団体等の反対デモが激化、2015年3月には修正法案について政府、学生、教育改革を求める全国団体で協議が行われ、政府側は概ね学生側の要望を受け入れる形で法案の修正をすることになりましたが、現時点でまだ国会審議中とのことです。

今回、改めて今年度の事業実施にかかる協力及び改めてJSPS国際交流事業推進について依頼しました。東書記官も論文博士号取得支援事業等、特に文部科学省奨学金と関連する事業を中心に紹介いただいているとのことですが、実際に留学して学位を取得したいというニーズが多いとのことです。しかし、ミャンマーの大学や研究機関における博士号のニーズは依然として高く、文部科学省奨学金制度と上手く連携した上で、JSPSプログラムに申請いただければと考えています。

当センターでは、2015年度中に再度ヤンゴン大学での事業説明会の開催を予定しており、開催についての在ミャンマー日本大使館とも連携し、昨年度以上の大きな規模でミャンマーの研究者に対してJSPS国際交流プログラムを推進する予定です。

左からMoe Moeさん、東書記官、髙樋准教授、副センター長

左からMoe Moeさん、東書記官、髙樋准教授、副センター長

2015年6月15日、山田大輔副センター長が髙樋さち子秋田大学教育文化学部准教授、Moe Moe Than 現地通訳・コーディネーターとともにミャンマー元日本留学生協会(MAJA :Myanmar Association of Japan Alumni)を表敬訪問しました。

MAJAは2001年に創立され、1,400名以上の元留学生が会員となっています。また、MAJAは、日本大使館やミャンマー国内の大学などとも協力しており、これから留学を希望される方に対しての留学相談や、日本学生支援機構(JASSO)の委託により EJU の実施等も行っているほか、日本語能力試験(JLPT)実施にかかる協力も行っています。

MAJAはまた日本語学校も併設しており、日本語の基礎クラスから日本語能力試験受験クラスまで、幅広い日本語の授業の提供を行っています。近年の日本企業の進出に伴い、日本語が使える人材のニーズは高まっており、JLPTの取得が就職に直結するとのことです。

日本での留学及び留学後の出口にかかる情報をMAJAは有しているため、カントリーレポート作成時には様々な協力を頂きました。今回の訪問ではレポートの完成について報告するとともに、今年度の協力についても要請しました。

また、6月5日に当センターを訪問いただいた原田正美留学コーディネーターのヤンゴン日本留学オフィスもMAJA内にあるとのことで、オフィスを訪問するとともにJSPSプログラムの広報に関する協力依頼を行いました。

左から髙樋准教授、Si Si Shein MAJA会長、Mo Mo San MAJA事務局長、原田コーディネーター、副センター長

左から髙樋准教授、Si Si Shein MAJA会長、Mo Mo San MAJA事務局長、原田コーディネーター、副センター長

2015年6月8日・11日・12日の3日間、在タイ日本国大使館で実施された在タイ日本国大使館・JASSO主催「JUNE Fair: JASSO, Universities and Embassy Fair in Bangkok, Thailand」に出展しました。

JUNEFairは、国費外国人留学生(研究留学生・学部留学生)の志望者が在タイ日本国大使館に申請書を提出する機会を活かして、当該期間に大使館内で日本留学イベント“JUNE Fair”を開催し、当該志望者等に対して幅広く日本留学に関する情報を提供し、国費留学生試験の合否に関わらず日本留学の促進を図る事を目的として実施されています。

今回のJUNEFairには、日本の大学や日本語学校など23機関がブースを出展し、日本留学に関する情報発信や相談受付を行い、約500名が来場しました。また、日本より23機関が資料設置により広報活動を行いました。

当イベントの来場者は、日本の大学学部や大学院への留学を希望する高校生や大学生が中心ですが、タイの大学の研究者や博士課程への進学を考えている学生もおり、当センターは、JSPSフェローシップ事業や国際事業の紹介、資料配布等を行いました。

会場の様子

会場の様子

JSPSブース

JSPSブース

資料設置スペースの様子

資料設置スペースの様子

2015年6月10日、今年度第2回目のJSPSタイ同窓会(JAAT)理事会をタイ学術研究会議(NRCT)で開催しました。

理事会では、以下の点について確認、議論を行いました。

1.第1回JAAT理事会(2015年4月10日実施)の議事録の承認

2.JAAT-NRCTセミナーについて
8月16日午前中にNRCT Research Expo内で実施予定のJAAT-NRCTセミナーについて、セミナーのテーマを“Nanomaterial and Cancer”とすること、講師についてはタイ人2名・日本人1名を招へいすることが決定し、セミナーの実施に係る広報物の作成スケジュール等について確認を行いました。

3.同窓会名簿の作成について
書記担当理事のDr. Pornpenより、3月に全会員63名宛に名簿作成用フォームを送付した旨の報告がありました。

4.JSPS-NRCTセミナーについて
8月16日午後にNRCT Research Expo内で実施予定のJAAT-NRCTセミナーについて山田副センター長より案内し、理事会メンバーの参加・広報を促しました。

5.その他
財務担当理事のDr. Supavadeeより会計報告がありました。

次回の理事会は、8月5日に開催予定です。

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今回の理事会の議事録(英語)についてはこちらをご覧ください。

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2015年6月5日、ヤンゴン日本留学オフィス・留学コーディネーターである、原田正美岡山大学准教授が当センターを訪問されました。

岡山大学は平成26年度文科省「留学コーディネーター配置事業(ミャンマー)」に採択されました。留学コーディネーター事業は、優秀な外国人留学生を数多く受け入れるため、海外の重点地域において、コーディネーターを配置し、現地でのネットワーク構築、留学情報の収集・提供等を実施する体制を整備することを目的として文部科学省が平成26年度より5年間の事業として開始されました。ミャンマーを岡山大学、サブサハラ地域を北海道大学、インドを東京大学が担当することとなりました。岡山大学はいわゆる旧六医科大学として密接に連携してきた国立六大学(千葉・新潟・金沢・岡山・熊本・長崎大学)の代表として連携しつつミャンマーからの留学生受け入れ及び同国との大学交流の発展に寄与すべく、本事業を実施していくものです。

原田准教授は岡山大学から派遣された留学コーディネーターとして、ミャンマーにおける現地校とのネットワーク形成、留学のコーディネートや留学準備の協力等の業務をおこなっています。今回の来訪では、今後の事業の実施にかかる意見交換のため、在タイ日本大使館をはじめ各大学やJSPS等の機関を訪問されたとのことです。

当センターからは、直接留学とは関わりはないものの、今後の日ミャンマー間の大学間交流の推進のために、JSPSが提供している各種フェローシップ事業、論文博士号取得支援事業、二国間交流、研究拠点形成事業等の説明を行いました。また、大学院博士課程に在籍されている方には日本学術振興会特別研究員制度もあるので、本情報についても提供しました。当センターの支援対象は研究者であることから、留学コーディネーター設置事業に対する直接の支援は難しい状況ですが、情報提供等の側面的な支援を出来る限り行って行きたいと考えています。

また、当センターが作成したカントリーレポート「ミャンマーの高等教育基礎事情」の重要な柱となっているミャンマー教育基本法の現状についても質問したところ、学生の抗議活動等を通じて政府への反発が高まっていたが、2015年3月18日に教育改革全国ネットワーク(NNER・National Network for Education Reform)と学生団体の代表者が政府との議論の場を持ち、その時に政府に対して教育の分権化、カリキュラムの自由化、教育予算の増額など11項目の要求を提出し、政府側も原則として同意することになりました。

しかしながら、ミャンマー国会での法案修正は最終的にNNERや学生団体が求めるような法案とはならず、3月下旬から議論を続け、上院と下院を通過しながらも最終成立はせず、未だに(6月8日現在も)審議中の状況です。
http://www.irrawaddy.org/burma/students-rebuffed-on-union-demands-in-suu-kyi-meeting.html
The Irrawaddy, Monday, June 8, 2015

またニュースソースとして、ミャンマー国外で発行されている英文のミャンマー関連新聞についても紹介いただきました。今後の情報収集に利用します。
http://www.irrawaddy.org (タイ・チェンマイ)
http://mizzima.com (インド)
http://www.dvb.no (ノルウェー)

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左から山田副センター長、原田准教授、山下センター長

2015年5月28日、チェンマイ大学でJSPS事業説明会を開催しました。チェンマイ大学は、昨年創立50周年を迎えた歴史ある大学であるとともに、学術面においても高い評価を受けています。当センターは2013年7月以降、Avorn Opatratanakit学長補佐(教育・研究担当)の協力の下、同大学において定期的に事業説明会を実施しており、今回で3回目の開催となります。

事業説明会に先立ち、Sermkiat Jomjunyong教育・研究担当副学長を表敬訪問しました。
Sermkiat副学長からは、チェンマイ大学では現在ASEAN諸国の大学との多国間共同研究を推進しているところであるが、日本の大学とも引き続き友好関係を維持し、特に技術分野における共同研究を一層促進していきたいとの話がありました。

左から山下センター長、Semkiat副学長、Avorn学長補佐

左から山下センター長、Semkiat副学長、Avorn学長補佐

表敬訪問に引き続き実施した事業説明会には、チェンマイ大学だけでなく、近郊のラーチャモンコン工科大学ランナー校、メージョー大学ならびにパヤップ大学より、50名を超える若手~中堅の研究者が集まりました。

Avorn学長補佐の挨拶に引き続き、まず、センター長がJSPSの概要を説明し、副センター長と国際協力員がJSPS国際事業について説明を行いました。

JSPSの事業説明

JSPSの事業説明

続いて、JSPS論文博士号取得希望者に対する支援事業(RONPAKU)で、北海道大学で博士号を取得されたチェンマイ大学理学部のDr. Saisamorn Lumyongと琉球大学で博士号を取得されたチェンマイ大学医学部Dr. Luksana Makonakawkeyoonに、日本での研究生活や申請する際のアドバイス、プログラムを機に構築した日本人研究者とのネットワークを通じた共同研究等についてお話しいただきました。

Dr. Saisamorn

Dr. Saisamorn

Dr. Luksana

Dr. Luksana

さらに、チェンマイ大学の伊藤信孝客員教授に、「研究」「国際化」をキーワードに、大学における優秀な研究者の受け入れについてお話いただきました。伊藤教授は三重大学にご在職中、チェンマイ大学・中国の江蘇大学との3大学セミナーを通じて国際共同研究の発展に大いに寄与されてこられました。三重大学をご退職後、現在はチェンマイ大学にて同大学の国際化に尽力されていらっしゃいます。

伊藤教授

伊藤教授

質疑応答では、中堅の研究者からは二国間交流事業や研究拠点形成事業について質問を受けました。JSPSバンコク研究連絡センターより申請資格や申請手順などについて回答するとともに、Dr. SaisamornとDr. Luksanaから、日本側の受入研究者とのコンタクト方法について等、ご自身の経験に基づいてアドバイスを行っていただきました。

質疑応答の様子

質疑応答の様子

集合写真

集合写真

2015年5月28日、チェンマイ大学でのJSPS事業説明会終了後、在チェンマイ日本国総領事館青木伸也総領事、近藤和弘副領事を表敬訪問しました。青木総領事は2013年まで在タイ日本大使館広報文化部長を務めておられ、その後外務省儀典官兼儀典賓客室長を経て、2015年4月8日に、チェンマイ総領事に就任されました。

チェンマイ地域の在留邦人は総領事館が開設された2004年は約1500名であったものが、現在は4000名まで増加したとのことで、今後も増加していくことが見込まれます。一方で、2013年12月のラオス国境との第4タイ・ラオス友好橋の開通により、中国の国境からタイの国境までの距離は僅か230kmとなり、中国雲南省から陸路でラオス経由でタイに移動できるようになったことで、北部地域での中国の様々な影響力が増大することとなりました。このような状況下で在チェンマイ日本国総領事館としては、今後の人材育成が重要と考えているとのことで、教育を通じての日本との協力体制を促進していきたいとのことでした。

当センターも近年地方の活性化を標榜して、毎年必ずチェンマイ大学での事業説明会を開催するとともに、2014年度は在タイ日本大使館地方留学説明会で4カ所・6大学にてJSPS事業説明会を開催してきました。またJSPSタイ同窓会理事会へも地方大学から理事の登用を推進してきました。今後とも領事館との連携を進めながら、タイの地方大学における研究活動の推進に貢献していく所存です。

左からNatthidaリエゾンオフィサー、山下センター長、青木総領事、山田副センター長、辻国際協力員

左からNatthidaリエゾンオフィサー、山下センター長、青木総領事、山田副センター長、辻国際協力員

2015年5月27日、ラーチャモンコン工科大学ランナー校を表敬訪問しました。

ラーチャモンコン工科大学ランナー校(Rajamangala University of Technology Lanna・RMUTL)はタイ国内に9校あるラーチャモンコン工科大学のうちの1校で、本部のあるチェンマイキャンパス以外にもタイ北部に6つのキャンパスを有しています。

今回は前京都大学研究担当理事・副学長を務められ、現在RMUTL学長顧問をされている吉川潔教授、研究担当副学長のDr. Passawat Wacharadumrongsak (Vice President for Research)、東京農工大でPh. D.を取得されたDr. Ungon Wongtragoon研究開発副所長、工学研究科のDr. Nopadon Maneetien、またチェンマイ大学工学研究科伊藤信孝教授と懇談を行いました。今回の表敬訪問では、JSPSの様々な国際交流プログラムの概要を紹介し、RMULTの研究者がそれらに応募するよう奨励しました。また次の日にチェンマイ大学で開催するJSPS事業説明会の広報も依頼しました。

RMUTLの教員はPh.D.を持っておられない方も多くいるとのことで、JSPS論文博士号取得支援事業について紹介したところ、興味を示されました。また、日本との共同研究も今後進めて行きたいとのことで、二国間交流事業や拠点形成事業についても、詳細を説明しました。

山下センター長よりJSPS事業を紹介

山下センター長よりJSPS事業を紹介

タイの研究者にとって日本側の受け入れ研究者や共同研究者を探すことはなかなか困難なことで、当センターの事業説明会においても、受け入れ研究者についてよく質問を受けますが、吉川教授や伊藤教授といったこれまで第一線で研究を行っておられた日本人研究者にネットワーク形成をご支援頂けることは、当センターにとっても心強い限りです。今後も積極的に連携を取りつつ、JSPS事業の推進を行っていく所存です。

左から辻国際協力員、山田副センター長、Passawat副学長、吉川教授、山下センター長、Dr. Ungon、伊藤教授、Natthidaリエゾンオフィサー、Dr. Nopadon

左から辻国際協力員、山田副センター長、Passawat副学長、吉川教授、山下センター長、Dr. Ungon、伊藤教授、Natthidaリエゾンオフィサー、Dr. Nopadon

2015年5月26日、ラーチャモンコン工科大学ランナー校のNumyoot Songthanapitak学長が当センターに来訪されました。

ラーチャモンコン工科大学ランナー校はタイ国内に9校あるラーチャモンコン工科大学のうちの1校で、本部のあるチェンマイキャンパス以外にもタイ北部に6つのキャンパスを有しています。

Numyoot学長は、工学分野においてより高度な教育を行い、専門家を養成することが大学の急務と考えておられます。また、今後日本との国際共同研究を益々推進したいとの希望をお持ちです。このため、JSPSの外国人特別研究員事業や招へい事業、論博事業に加え、二国間交流事業等の国際共同研究の推進を目的とした事業にも大変興味を示され、事業の概要や申請方法等について当センターより詳しく情報提供を行いました。

左からNumyoot学長、山下センター長

左からNumyoot学長、山下センター長

当センターでは5月28日にチェンマイ大学において事業説明会を開催することになっており、前日の5月27日にラーチャモンコン工科大学ランナー校を訪問する予定です。

2015年5月22日、在タイ日本国大使公邸で「日本語パートナーズ」タイ二期派遣壮行会が日本大使館と国際交流基金の共催で開催され、5月からタイの全国の高校に派遣される日本語パートナーとそれぞれの受け入れ先の高校の教師が招かれました。当センターからはセンター長、副センター長、国際協力員が出席しました。

日本語パートナーズ派遣事業はタイ教育省と国際交流基金の間で締結された覚書きに則って実施されており、タイの中等教育機関に、日本語授業のアシスタントや教室内外での日本語・日本文化紹介活動等を行う日本人を「日本語パートナーズ」として派遣する事業です。第1回目は昨年9月から今年3月まで実施されており、今回が2回目となります。

まず、在タイ日本大使館にこの度着任された佐渡島志郎大使が挨拶され、日本語パートナーに激励の言葉を送られました。続いて、福田日本交流基金バンコク所長、日本語パートナー代表から挨拶がありました。

佐渡島大使のご挨拶

佐渡島大使のご挨拶

壮行会では、日本語パートナーと受け入れ先の高校のタイ人教師の交流が行われました。今後は日本語パートナーと受け入れ先のタイ人教師がペアになり、派遣された地域で日本語学習支援や日本文化紹介を通じた交流活動等を行うことになります。

日本語パートナーの派遣によって、タイの言語や文化についての学びを深め、日本とタイをつなぐ架け橋となることを期待しています。

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日本学術振興会(JSPS)バンコク研究連絡センターは、2014年度海外研究連絡センターの情報収集機能活用の一環として、カントリーレポートを作成しました。

バンコク研究連絡センターは、ミャンマーを対象地域として、当該国の高等教育及び学術の実情や最近の動向について調査を実施し、秋田大学教育文化学部高樋さち子准教授をコーディネーター、現地通訳・コーディネーターとしてMoe Moe Thanさんとともに調査を実施しました。

2014年7月には、調査の一環としてヤンゴン市内の関係機関を訪問し、2015年1月には、第二回調査及びJSPS事業説明会をヤンゴン大学で開催しました。

7月の調査の後、2014年9月30日に「教育基本法」が制定されましたが、元々の草案「国家教育法」から高等教育に関する独立した章については削除されました。また、その後「教育基本法」の内容に反対する学生の運動が継続しており、本法律についても内容の再検討、修正が指摘されています。

このような目まぐるしく変わる状況下で、一年でレポートを完結することは難しく、2015年度も継続してミャンマーの高等教育調査を実施する予定としています。

2014年度のカントリーレポート「ミャンマー国の高等教育基礎事情」については、下記よりご覧下さい。

2014年度のカントリーレポート「ミャンマー国の高等教育基礎事情」

「バンコクの風 2014 Vol.4を当センターホームページに掲載しました。

JSPSバンコク研究連絡センターは、四半期に一度、当センターの活動報告やASEAN地域の学術情報を掲載した「バンコクの風」を発行しています。
今回は、当センターの活動報告に加えて、国際連合食糧農業機関 (FAO) 小沼廣幸事務局長補兼アジア太平洋地域代表より、農業と食糧安全保障の観点から農業分野の研究支援や若手研究者育成についてご寄稿いただきました。

また、JSPS同窓会活動支援や事業説明会などで訪れた、ミャンマー、バングラデシュ、フィリピン、ネパール、ベトナムの様子も掲載しています。

ぜひご覧ください。

「バンコクの風 2014 Vol.4」
http://jsps-th.org/letter/jspsbkk2014_4.pdf

2015年5月12日、日本私立大学協会の小出秀文常務理事・事務局長、坂下景子職員、福井工業大学ASEANオフィス松浦悦郎理事・海外事業部長が当センターに来訪されました。

日本私立大学協会には、日本国内に設置されている605の私立大学のうち408大学が加盟しており、来年で設立70周年を迎えます。

当日は、山下センター長よりJSPSの国際交流事業や海外研究連絡センターの設置状況、JSPSバンコクセンターの活動内容についてご紹介し、バンコクセンターではJASSOとともに大学連携の支援にも力をいれており、昨年度発足したJUNThai(Japanese University Network in Thailand:在タイ大学連絡会)の活動内容等についても情報提供を行いました。

福井工業大学の松浦理事からは、同大学とタイ・ネーション大学との事業の実施状況や、今後のタイにおける活動展開について情報提供がありました。

その後、教育におけるASEAN共同の取組状況や、日系企業のタイにおける活動状況、日本以外の国のタイでの活動状況等、多岐にわたって意見交換を行いました。

現在、タイに事務所を設置している日本の大学数は30校を超え、3年前の約3倍となっています。当センターでは、今後も日本の大学の国際展開並びに大学間の連携を支援していきたいと考えています。

左から山田副センター長、松浦理事、小出常務理事、山下センター長、坂下職員、辻国際協力員

左から山田副センター長、松浦理事、小出常務理事、山下センター長、坂下職員、辻国際協力員

2015年5月12日、ウドンタニラチャパット大学の伊藤栄治先生が当センターに来訪されました。

伊東先生は現在ウドンタニラチャパット大学で日本語教育を担当されており、地域の日本語教育の発展に尽力するとともに、日本人研究者のネットワーク作りにも取り組んでおられます。

タイには5000社を超える日系企業があると言われており、日本語を話せるタイ人スタッフへの需要は非常に高くなっています。伊東先生によると、タイの多くの大学が日本語学科を設置したいと考えているものの、大部分の大学では日本語学科の設置要件を満たすことが困難であり、日本語学科を設置している大学は少数にとどまっているとのことで、伊東先生はこの状況を改善すべく、日本政府関係諸団体や企業等への働きかけを行っているとのことでした。

なお、ウドンタニラチャパット大学では、日本の協定校との間で夏期休暇等を利用した短期の学生交流プログラムを実施予定で、今後協定校との交流をより一層促進し、日本語教育の発展に繋げていきたいとのことでした。

左から伊藤先生、山下センター長

左から伊藤先生、山下センター長

2015年4月28日、国立鶴岡工業高等専門学校加藤健太郎准教授と国立都城高専吉井千周准教授が当センターを来訪されました。加藤准教授と吉井准教授は、国立高専機構の行う国際交流事業の一環として、今年4月からそれぞれキングモンクット工科大学ラカバンと泰日工業大学で客員研究員として研究活動を行っておられます。

今回の訪問では、山田副センター長より、外国人研究者に対するフェローシップ、論博事業、二国間交流事業や研究拠点形成事業等、JSPSの実施する主な国際交流事業について情報提供を行いました。また、バンコクセンターがタイ国内の大学で開催しているJSPS事業説明会について、今年度も精力的に各大学で説明会を実施し、JSPS事業の周知を図りたい旨の説明がありました。

加藤准教授と吉井准教授からは、高専のカリキュラムの仕組みや特徴、海外の大学・研究機関等との交流状況について情報提供がありました。昨今はタイ教育省も職業教育に力をいれており、新聞等のマスメディアでも往々にして関連記事が取り上げられています。

当センターでは、今後も在泰の日本人研究者に対して積極的に情報提供を行い、日本とタイの国際共同研究を推進していきたいと考えています。

左から山田副センター長、加藤准教授、吉井准教授

左から山田副センター長、加藤准教授、吉井准教授

2015年4月27日、在ベトナム日本国大使館田中みずき二等書記官が当センターを来訪されました。田中みずき書記官は広報文化ご担当で、3月29日にベトナム・ハノイで開催された日越合同科学技術委員会に当センター長が参加した際にお会いしています。

まず当センターの活動内容について、山田副センター長より、主として外国人特別研究員事業、論博事業や二国間交流事業等JSPS国際交流事業の周知を目的とした広報活動を行っており、タイ国内やASEAN、バングラデシュ等の地域で事業説明会を行っている旨の説明がありました。

その後、バンコク、ベトナムにおける科学技術関係機関の連絡状況や、昨年発足した在タイ大学連絡会(JUNThai)の活動状況、JSPS同窓会名簿の活用、海外における効果的な事業の広報等、幅広い話題について意見交換を行いました。

当センターはタイを含むASEAN全域とバングラデシュを所掌しており、ベトナムでは現在JSPS同窓会設立に向けた動きもあることから、今後も在ベトナム日本国大使館との連携のもと、日本とベトナムの学術交流の発展を促進していきたいと考えています。

左から田中二等書記官、山田副センター長

左から田中二等書記官、山田副センター長

2015年4月24日、首都大学東京海老原充副学長(国際化担当)・国際センター長、管理部島田達之国際課長、管理部国際課野本健介職員、香山恆毅バンコク事務所員が当センターに来訪されました。

首都大学東京は、同大学初の海外拠点としてチュラロンコン大学内にバンコク事務所を設置しており、2014年4月に行われた首都大学東京バンコク事務所オープニングレセプションには当センターも出席しました。また、2014年12月には、東京都総務局首都大学東京支援部の座間大介主任が当センターを訪問されました。

今回の訪問では、首都大学東京から、博士課程の留学生に対する東京都の支援プログラムや、今後実施予定の修士課程の留学生に対する支援プログラムに関しての情報提供がありました。また、山下センター長から、JSPSの実施する国際交流事業について情報提供を行いました。さらに、卒業生の追跡調査やフォローアップ等について情報交換を行いました。

なお、首都大学東京では、今年8月末にタイで同窓会を開催予定とのことです。

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左から山田副センター長、島田国際課長、海老原副学長、山下センター長、野本職員、香山所員

 

2015年4月23日、今年度第1回目のJSPSタイ同窓会(JAAT)理事会をタイ学術研究会議(NRCT)で開催しました。

理事会では、以下の点について確認、議論を行いました。

1.新規メンバーの紹介
 Sunee会長より、今年度の理事14名とオブザーバーの紹介がありました。なお、理事1名より辞任の意思表明がありましたが、次回総会で協議することとなりました。

2.第6回JAAT総会(2014年2月27日実施)の議事録の承認

3.8月16日午前中に実施予定のNRCT Research Expoについて
 テーマについては、講師の選定と併せて引き続き協議することとなりました。

4.同窓会名簿の作成とメンバーカードの配布について
 同窓会名簿の作成については様式を作成しJAATのウェブサイトに掲載予定であることが確認されました。また、4月以降は、同窓会よりメンバーカードと同窓会バッジを新規会員宛に郵送することとなりました。

5.JAATロゴについて
現在のロゴを引き続き使用することとなりました。

6.その他
次回の理事会からBusaba Yongsmith前会長をアドバイザーとして招聘する予定です。

次回の理事会は、6月に開催予定です。

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今回の理事会の議事録(英語)についてはこちらをご覧ください。
2015_1st_JAAT_EC_Meeting_minutes

2015年4月9日、JSPSロンドン研究連絡センター長の竹安邦夫教授が、当センターに来訪されました。

竹安教授は、9日早朝バンコク着、10日早朝台湾に向けて出発という0泊2日(バンコク滞在24時間)の強行日程でご来訪されました。当センターでは、それぞれのセンターが実施している事業説明会や所掌する同窓会について、センター所在地にオフィスを設置している他の政府系機関との連絡状況について、また海外センターのあり方について等、幅広い話題について意見交換を行いました。

JSPSでは9カ国10カ所に海外研究連絡センターを設置しており、当センターでは引き続き他の海外研究連絡センターと積極的に情報交換を行い、今後のさらなる国際展開につなげたいと考えています。

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左から山下バンコクセンター長、竹安ロンドンセンター長

2015年4月9日、京都大学ASEAN拠点の藤枝絢子URA、北脇舞職員、Rungnapha Khamung現地職員が当センターを訪問されました。北脇さんとカムンさんは4月に着任されたばかりで、当センターへの訪問は今回が初めてとなります。

まずは京都大学より新しいスタッフ2名の紹介と、京都大学ASEAN拠点オフィスの概要・ミッションの紹介がありました。その後、当センターより、海外とのネットワーク形成を支援するJSPSの各種国際事業、ASEAN地域におけるJSPSの対応機関、当センターの所掌するタイ・フィリピン・バングラデシュの同窓会活動について情報提供を行いました。

卒業生とどのようにつながりを維持するかについては京都大学にとっても課題の一つとなっており、アメリカの大学における同窓会ネットワークの例等をあげながら同窓会ネットワークの活性化について情報交換を行いました。

また、日本の大学のタイにおける学生のリクルート活動について、Khamungさんより、タイ人学生に人気の高い留学先は米国・英国等の英語圏ですが、その理由としては学習・生活において英語環境があることに加え、奨学金や研究支援費のシステムがより整っており、支援を獲得できるチャンスがより多いためでもあるとの有益な情報提供がありました。

京都大学ASEAN拠点のオフィスは当センターから徒歩圏内にあり、当センターでは今後も継続的に情報交換を行い、協力していきたいと思っています。

KyotoU左から北脇舞職員、山下センター長、Rungnapha Khamung現地職員、藤枝絢子URA、山田副センター長、辻国際協力員

2015年4月8日、ラーチャモンコン工科大学タンヤブリ校色彩研究所池田光男教授、Chanprapha Phuangsuwanセンター長、武内徹二客員教授が当センターを来訪されました。

Chanprapha Phuangsuwanセンター長は、2015年3月27日に名城大学理工学部の川澄未子准教授と共にオフィスに来訪され、その際にセンター長とJSPSの国際交流事業について意見交換をされ、今回は改めて池田教授と来訪されたものです。

池田教授は、タイの地方大学では研究環境の整備が遅れており、研究成果を出して少しでも研究をレベルアップさせたいとの考えから、ラーチャモンコン工科大学タンヤブリ校に一昨年設立された色彩研究所(Color Research Center)においてChanpraphaセンター長、武内客員教授とともに研究指導を行っておられます。

当日は、山下センター長より、タイに事務所を設置している日本の大学や、JSPSの実施する各種国際交流事業について情報提供を行いました。また、JSPSがアジア・アフリカの国を対象として行っている論博支援事業について、日本とタイの研究環境の違い等に言及しながら有意義な意見交換を行いました。

池田教授は、今後は日本の若手研究者にも積極的にタイに来て共同研究を行ってほしいと語っておられました。

当センターでも、タイにおいて教育・研究活動を行っている日本人研究者に積極的に情報提供を行い、支援していきたいと考えています。

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左から山田副センター長、池田教授、Chanpraphaセンター長、武内客員教授、山下センター長、辻国際協力員

左からChanpraphaセンター長、川澄准教授、山下センター長

左からChanpraphaセンター長、川澄准教授、山下センター長

2015年4月9日、上智大学アセアンハブセンターの岡田茂由子さんと、上智大学法学部3年生の若林親正君が訪問されました。

岡田さんは、3月に開設された上智大学のバンコク事務所の現地責任者としてオフィス運営をされる予定です。当センターからも徒歩圏内にあるオフィスなので、これからもしばしば情報交換していこうと考えています。

若林さんは、加藤重治・理研理事長特別顧問(前文科省国際統括官)からのご紹介での来訪です。大学を一年間休学して、アセアン10か国を訪ねて、かって日本で学んだ国費留学生が母国に帰ってからどんなキャリアパスを通して、現在どのような仕事をしているのか、日本での留学経験はどう役立ったのかなどついて直接インタビューしながらデータとしてまとめるとのこと、本来なら文科省がやるべき業務かも知れませんが、そういうアイデアを思いつき、それを実行に移すという情熱と実行力に感心しました。

Sophia

2015年4月3日、在タイ日本国大使館の寺島史朗一等書記官が当センターを来訪されました。

寺島一等書記官は俵前一等書記官の後任として4月より在タイ日本国大使館に着任されたばかりで、当センターへのご訪問は今回が初めてとなります。今回のご訪問では当センターに加え、当センターと同じフロアに入居しているJASSO・JF・JNTO等のオフィスを訪問されました。

当日はオフィスをご見学いただいた後、当センター長よりJSPSの事業の概要や、東南アジアとバングラデシュにおける当センターの活動内容についてご紹介いたしました。

当センターでは今後も在タイ日本国大使館との連携のもと、日本とタイの学術交流の発展を促進していきたいと考えています。

Terashima左からNatthidaリエゾンオフィサー、寺島一等書記官、山下センター長、辻国際協力員

2015年4月1日、カセサート大学人文学部東洋言語学科吉嶺加奈子講師が当センターを来訪されました。吉嶺講師は、2013年10月に開催したカセサート大学でのJSPS事業説明会にご参加頂きました。日本の大学院博士後期課程への進学を検討されているとのことで、山田副センター長より日本学術振興会特別研究員制度について紹介したところ、より詳細な内容を議論するためにセンターにお越し頂きました。

当センターでは通常、海外の研究者に向けてフェローシップや共同研究について事業説明会で行っていますが、特別研究員は、日本国内の大学院博士課程に在籍する若手研究者への支援として非常に重要な役割を果たしており、日本の大学院博士課程在学中の外国人も申請は可能ですし、博士課程入学前に申請が必要なDC1事業も渡日前から申請が可能となっています。

今後も、日本学術振興会の現地事務所として、外国人研究者だけでなく、日本人研究者へも様々な情報提供及び支援を行っていく所存です。

Yoshimine

2015年3月31日、NSTDA(タイ科学技術開発庁)が主催するNSTDA Annual Conference (NAC) 2015が開催され、当センターはその中のセミナー“International Funding Programs: Opportunities for Thai Researchers”で事業紹介を行いました。

今回お声がけ頂いたJST岸田さんと

今回お声がけ頂いたJST岸田さんと

本イベントは1万人の入場者がある大学でいうところのオープンキャンパスようなイベントですが、開会式にはシリントン王女様が臨席される格式高い催事です。その中のプログラムで、諸外国の研究助成機関のガイダンスが組み込まれ、日本からは、JST (e-ASIA JRP)の岸田絵里子プログラムコーディネーター、JSPS、そしてAUN-SEED Netの渡邊元治副チーフアドバイザーが事業紹介を行いました。実際に来場されたのは30名程度の参加でしたが、若い研究者たちが真剣に耳を傾けていました。

事業説明を行うセンター長

事業説明を行うセンター長

発表者の集合写真

発表者の集合写真

NSTDAでは昨年10月に事業説明会を行ったところですが、今後とも継続してJSPSの事業紹介を行っていく所存です。

会場風景

会場風景

2015年3月28日、山下センター長が日越科学技術合同委員会に出席のためベトナム・ハノイに出張した際、JSPSベトナム同窓生との会談を持ちました。今回はJSPSの外国人特別研究員で京都大学で研究を行ったDr. Do Van Truongほか数名を訪問し、JSPSベトナム同窓会の設立支援等について意見交換を行いました。意見交換の結果、今後はDr. Phan Ke Long・ベトナム国立自然博物館副館長(Deputy Director, Vietnam National Museum of Nature)が窓口となって、今年夏ごろまでには同窓会としての体裁を整え、その後設立できるようにしたいとのことでした。また在ベトナム日本大使館の田中みずき二等書記官(文科省からの出向)そして何よりベトナム科学技術省(MOST)が全面的に支援を検討しているとのことです。今後もセンターとして、同窓会設立に向け支援を行っていく予定です。

Vietnamese JSPS Alumni

2015年3月27日、神戸国際大学入試広報センター小谷口秀一職員と福井工業大学松浦 悦郎理事・ASEAN事務所長が当センターを来訪されました。

神戸国際大学は経済学部、リハビリテーション学部の二学部を有する私立大学で、1968年に設立されました。タイでは、イースタンアジア大学と2013年に学術交流協定を締結しており、2014年にはタイから2ヶ月間、学生を受け入れたほか、日本からも1週間イースタンアジア大学を訪問し、学生交流を行ったとのことです。

今回は福井工業大学の松浦理事の紹介で、大学の国際化や今後の留学生受け入れについての情報交換を行いました。

現在、タイには30を越える日本の大学の事務所が設立されていますが、大学連携型法人として、様々な支援を行っていく所存です。

左から福井工大松浦理事、神戸国際大学小谷口氏、副センター長

左から福井工大松浦理事、神戸国際大学小谷口氏、副センター長

2015年3月24日、JSPSバングラデシュ同窓会(BJSPAA)Bridge選考委員会に出席するためダッカ(バングラデシュ)を訪問しました。

BJSPSAAは、2015年3月21日に第六回国際シンポジウム「Safe Food, Healthy Nation」をバングラデシュ農業大学で開催しました。バングラデシュ国内の政治状況が悪化したため、今回は日本人講演者及びバンコクセンターの派遣は取りやめとなりましたが、本セミナーは150名の参加者があり、成功裏に終了したとのことです。また、同時に同窓会理事の改選が行われ、会長、副会長、事務局長は全員留任となりました。

Bridge選考委員会に先立ち、在バングラデシュ日本大使館を表敬訪問し、佐渡島志郎在バングラデシュ日本国特命全権大使に面会し、今後の同窓会事業への協力を要請しました。佐渡島大使は、4月以降に在タイ日本国特命全権大使に就任予定です。

Bridge選考委員会には、Prof. Dr. M. Afzal Hossain BJSPSAA会長、審査委員のDr. Nur Ahamed Khondaker 事務局長、Dr. Md Hazrat Ali理事、Dr. Md. Emdadul Haque理事、及びJSPSバンコク研究連絡センター山下センター長が出席しました。

Bridge選考委員会

Bridge選考委員会

今回の募集に対しては9名の応募があり、審査の結果2名の候補者及び1名の補欠候補者を採択しました。申請書類は当センターからJSPS本部に提出し、5月頃に採択について最終決定される予定です。

その後、同窓会理事新旧交代セレモニーを開催し、新旧の理事が集まり、懇談を行いました。新しい同窓会理事会は20名で構成され、その内7名が新任となります。

新旧理事交代式

新旧理事交代式

2015年3月23日、山口大学大学院東アジア研究科朝水宗彦准教授が当センターを来訪されました。

朝水准教授は、今回は日本関連の蔵書調査のためタイを訪問されました。また、それとともに、日本との共同研究が盛んな大学や日本への留学が多い大学への訪問されたとのことです。

山口大学は、2015年4月より国際総合科学部を開設します。本学部はグローバルに活躍する人材を輩出するために、文理の枠を越えた基礎的な知識を持ち、日本語と英語をツールとした高いコミュニケーション能力と課題解決能力を有する人材の育成を目指すとのことで、在学生は一年間の留学をすることが必須となります。

山口大学はまた、一定以上のTOEICのスコア獲得を卒業要件としており、経済学部は600点、国際総合科学部は700点が卒業に必須条件となるとのことです。

朝水准教授は留学生センターの教員も兼務されており、大学の国際化に関して様々なご意見を伺わせて頂きました。

左から副センター長、朝水准教授

左から副センター長、朝水准教授

2015年3月21日、タマサート大学タープラチャンキャンパス法学部棟で開催された中央大学・タマサート大学コラボレーションセンター(中央大学タイオフィス) 開所式及びシンポジウムに当センターからセンター長、副センター長が出席しました。

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中央大学は、2013年5月にグローバル中央シンポジウムを開催し、当センターからも参加、中央大学の海外オフィスはハワイに続き2カ所目となります。

開所式では、タマサート大学学長でタマサート大学法学部教授のProf. Dr. Somkit Lertpaithoon、酒井正三郎総長・学長(商学部教授)、小林茂紀在タイ日本大使館参事官が祝辞を述べました。

午後からは記念シンポジウムが行われ、第一部は中央、タマサート大学の学生によるプレゼンテーション、第二部は中央、タマサート大学の教授、ゲスト講演者によるパネルディスカッションが行われました。俵幸嗣在タイ日本大使館一等書記官はパネリストとして講演しました。俵書記官は中央大学の出身であり、今回の講演の後4月より文部科学省に復帰される予定です。

在タイ日本大使館及び多数のタイに事務所を持つ日本の大学、また中央大学からタイに留学している学生も多数出席して、大変華やかな会議となりました。

シンポジウムでのタマサート大学学生の発表

シンポジウムでのタマサート大学学生の発表

Tawara

左から明治大学江藤教授、寺島一等書記官、俵一等書記官、山下センター長、山田副センター長

2015年3月20日、明治大学政治経済学部加藤久和教授が江藤賢一教授とともに当センターを来訪されました。

2014年8月20日以来の来訪となります。前回の来訪時、加藤教授にJSPSの国際交流事業を紹介しましたが、今回の来訪では実際に申請についてご検討頂いているとのことで、より詳細な情報提供を行いました。

2011年以降、タイから明治大学に留学する学生はこれまでに218名、また明治大学からタイに留学する学生は216名になります。留学生交流の実績を着実に上げている中で、研究者間の学術交流も推進していけるよう、当センターでは支援させて頂く所存です。

左から江藤教授、加藤教授、山下センター長、山田副センター長

左から江藤教授、加藤教授、山下センター長、山田副センター長

2015年3月20日、JSPSの対応機関であるタイ学術会議(NRCT)をJSPSタイ同窓会長と訪問しました。今回の打ち合わせ参加者は下記の通りです。

NRCT
1. Ms Tiwa Ngaowichit, Foreign Relations Officer, Senior Professional Level
2. Ms. Woramanee Mongkolson, Foreign Relations Officer
3. Ms. Arpar Nateprapai, Foreign Relations Officer
4. Ms. Nattha Paisuwan, Foreign Relations Officer

JSPS
1. Prof. Kuniaki Yamashita, Director, JSPS Bangkok Office
2. Mr. Daisuke Yamada, Deputy Director, JSPS Bangkok Office
3. . Ms. Hiromi Todoroki, International Program Associate
4. Ms. Natthida Veeramongkornkun, Liaison Officer

JSPS Alumni Association of Thailand (JAAT)
1. Dr. Sunee Mallikamarl, President
2. Dr. Jiraporn Shauvalit, Receptionist

今回の打ち合わせでは、2015年度NRCT Research EXPOの日程及びテーマについて、協議を行いました。当センター及びJSPSタイ同窓会(JAAT)はそれぞれ午前と午後のセッションに分かれてセミナーを開催することとなりました。セミナーの詳細については、2015年4月23日にNRCTで開催予定である2015年度の第一回JAAT理事会でも会議される予定です。

NRCT

2015年3月19日、4月に日本に出発する予定の国費留学生壮行会及び帰国留学生歓迎会が在タイ日本大使公邸にて開催され、当センター構成員全員で出席しました。

今回は、日本へ行く留学生が100名、日本から帰国した留学生60名が出席し、来賓も含め200名の参加があり、佐藤重和在タイ日本国特命全権大使より激励の言葉がありました。国費留学生を担当されている俵幸嗣一等書記官は、在任中の三年間で精力的に留学情報の発信に努めており、大使公邸に入りきらないほどの参加者は、俵書記官の3年間の功績によるものと言えましょう。

本壮行会及び帰国留学生歓迎会は、毎年在タイ日本大使館主催で実施されており、日本にこれから留学する、また留学から帰ってきた学生と各関係機関とのネットワーク形成に繋がっています。

佐藤大使による挨拶

佐藤大使による挨拶

2015年3月16日、タイ同窓会における外国人研究者再招へい事業(BRIDGE Fellowship Program)選考委員会を当センターで開催しました。

Bridgeプログラムは、JSPSの外国人特別研究員事業等に採用されて来日し、日本での研究活動を終了した外国人研究者に対し、再度来日して日本人研究者との研究協力関係を形成・維持・強化する機会を提供する事業です。

選考委員会は同窓会理事及びバンコクセンター長で構成され、タイ同窓会副会長の Dr. Paritud Bhandhubanyongを選考委員長とし、同窓会長の Dr. Sunee Mallikamarl、その他同窓会理事である Dr. Jiraporn Shauvalit、Dr. Suratwadee Jiwajinda, Dr. Kittisak Sawanyawisuthが出席しました。

今年度は5名の申請者があり、最終的にプリンスオブソンクラー大学のDr. Vannarat SAECHANをタイ同窓会より今年度の推薦することになりました。今後、JSPS本部の承認を得て、最終的に確定する予定です。Dr. Vannaratは昨年2月に実施したコンケン大学でのJSPS事業説明会にもご協力頂いたものです。今後の同窓会活動において、タイ南部の代表として、地域での活動を推進頂ければと考えています。

写真前列左よりDr. Jiraporn, Dr. Sunee, Dr. Suratwadee, 後列左よりセンター長、Dr. Paritud, Dr. Kittisak

写真前列左よりDr. Jiraporn, Dr. Sunee, Dr. Suratwadee, 後列左よりセンター長、Dr. Paritud, Dr. Kittisak

3月14日、今後明治大学に留学する予定の留学生壮行会がバンコク市内のホテルで開催され、山田副センター長がセンターを代表して参加しました。

春学期にはチュラロンコン大学、タマサート大学、シーナカリンウィロート大学、キングモンクット工科大学ラカバンから9名の交換留学生が、また1名の日本政府奨学金留学生、また1名のタイ国会からの招へい研究者が明治大学に留学します。

2011年以降、タイから明治大学に留学する学生はこれまでに218名、また明治大学からタイに留学する学生は216名になります。これだけ多くの数の学生が集まったのも、大学のたゆまぬ努力によるものです。当センターとしては、留学の先にある研究者としての交流をみすえて、支援を行っていく所存です。

Meiji

2015年3月10日、筑波大学グローバル推進室教育推進部・横瀬雅年専門員、国際室・立原公美子主任が当センターに来訪され、轟国際協力員が対応しました。横瀬専門員と立原公美子主任はタイ北部にあるメージョー大学を訪問されるために来タイされ、当センターにお立ち寄りいただきました。

横瀬専門員はJSPSロンドン研究連絡センターで国際協力員として研修後、2002年~2004年に第8代目のバンコク研究連絡センター副センター長も務められました。国際協力員時代には英国における大学研究評価制度(Research Assessment Exercise, RAE)について調査し報告書をまとめられ、バンコク研究連絡センターではタイの研究や高等教育、またタイ王室の行っているロイヤルプロジェクトについてニュースレター「バンコクの風」を通して情報発信に努められていたとのことです。

JSPSの2つの海外センターで学術の国際業務に携わられたお話を横瀬専門員にお伺いし、アドミニストレーションだけにとどまらず、積極的に世界の学術や研究の動向について情報収集・発信し、大学の教育や研究支援に携わることが、今後の大学職員に求められているということを感じました。

左より国際協力員、横瀬専門員、立原主任

左より国際協力員、横瀬専門員、立原主任

2015年3月10日、フィリピン科学技術省(DOST)を訪問し、外国人研究者再招へい事業(BRIDGE Fellowship Program)選考委員会に出席するとともに、2015年度計画関する打ち合わせをフィリピン同窓会と実施しました。

Bridgeプログラムは、JSPSの外国人特別研究員事業等に採用されて来日し、日本での研究活動を終了した外国人研究者に対し、再度来日して日本人研究者との研究協力関係を形成・維持・強化する機会を提供する事業です。

Bridge選考委員会には、Dr. Jaime Montoya JAAP会長、審査委員のDr. Renato G. Reyes JAAP 事務局長、DOST事務次官のDr. Amelia Guevarra、及びJSPSバンコク研究連絡センター山下センター長が出席、山田副センター長が陪席しました。

今回の募集に対しては6名の応募があり、審査の結果1名を推薦することとなりました。

また同窓会長及び事務局長と今後の活動について議論が行われ、次回の同窓会総会及びシンポジウムについて下記のように決定しました。

・National Science and Technology Week の開催に合わせて実施
・場所はMall of Asiaにある国際会議場
・7月25日(土)に開催予定
・テーマは” Disaster Risk Management through Science and Technology”
・論博メダル授与式も同時に開催
・一名ないし二名の日本からの講師を招へい予定、同窓会で候補者を決定、交渉も済ませた上で5月中旬までにバンコクセンターに連絡してもらう。

左から副センター長、センター長、DOST事務次官、JAAP会長、同事務局長

左から副センター長、センター長、DOST事務次官、JAAP会長、同事務局長

同窓会打ち合わせの後、会長、事務局長とともに在フィリピン日本大使館を表敬訪問し、北川参事官、窪田専門調査員への同窓会活動協力及び総会への出席依頼を行いました。大使館側も当日は別イベントがあるとのことであるが、なるべく調整頂けるとのことです。

左から北川参事官、Montoya会長、センター長、Reyes事務局長、副センター長

左から北川参事官、Montoya会長、センター長、Reyes事務局長、副センター長

また、フィリピンの他の同窓会との連携についても、今後積極的に行っていくとのこと。また日本大使館からの支援についても、今後受けられるようにしていくとのことです。

2015年3月9日、明治大学アセアンセンターで第2回在タイ大学連絡会(JUNThai)が開催され、タイに事務所などを設置する18大学の代表者とオブザーバーとして日本国大使館、日本学生支援機構、JSPSバンコク研究連絡センター、アドバイザーとしてタイ、キングモンクット工科大学・関達治学術顧問が参加しました。また、3月8日にタイ同窓会を立ち上げた北海道大学もオブザーバーとして参加しました。

在タイ大学連絡会(JUNThai)の概要は、第1回開催時の記事(リンク)をご覧ください。

参加大学は以下の通りです。
秋田大学、大分大学、大阪大学、関西大学、九州大学、京都大学、芝浦工業大学、首都大学東京、上智大学、中央大学、電気通信大学、東海大学、東京医科歯科大学、東京農工大学、東洋大学、福井工業大学、北海道大学、明治大学、名古屋大学(五十音順)

第1部
ASEAN University Network (AUN) Dr. Nantana Gajaseni事務局長による「ASEAN University NetworkとASEANにおける高等教育の動向について」と題した講演が行われました。AUNが学部学生の国際的な流動を促進するために進めている単位互換制度であるASEAN Credit Transfer System(ACTS)や教育の質を審査し、一定の評価を得たプログラムや学科に対して認可証を発行し質保証を行うASEAN University Network-Quality Assurance (AUN-QA)といったASEAN地域内での高等教育制度の統合の取り組みが紹介されました。
また、ASEAN域内から30大学が加盟するAUNのもつブランド力により、欧米や日中韓の大学から連携のオファーが来ているということにも言及されました。

 Dr. Nantana Gajaseni事務局長による発表

Dr. Nantana Gajaseni事務局長による発表

第2部
各参加大学がタイやASEAN諸国における活動状況について報告を行いました。
新たに締結を模索している大学間協定や、タイにおいて日本人学生のインターンシップを行う際の課題、またアジアの大学間でコーンソーシアムを組み行っている共同研究プロジェクト、同窓会の立ち上げや意義について課題やグッドプラクティスが情報共有されました。


次回の連絡会は6月に開催する予定です。

2015年3月8日、北海道大学タイ同窓生懇談会に山下センター長、山田副センター長、轟国際協力員が出席しました。

北海道大学は2026年の創基150年に向けた近未来戦略(北大近未来戦略150) 「世界の課題解決に貢献する北海道大学へ」を掲げ、長期目標を設定して改革に取り組んでいます。その計画の一つに国内及び国外同窓会組織との相互支援体制を強化し、世界横断的な卒業生ネットワークを構築することを掲げています。

現在、海外ではブラジル、台湾等に同窓会が設立されており、懇談会には総長や理事が積極的に参加しネットワーク強化を図っています。

懇談会では山口佳三総長が開会の挨拶の中で、集まった同窓生に対して北海道大学をタイで積極的にPRしてほしいと呼びかけました。

山口総長による開会の挨拶

山口総長による開会の挨拶

山口総長に続き山下センター長も挨拶を行い、北海道大学とタイの大学の連携をバンコクセンターも支援していきたいと述べました。

山下センター長による挨拶

山下センター長による挨拶

2015年3月6日、上智大学ASEANハブセンター開設記念シンポジウムに出席しました。

上智大学は2015年2月1日に上智大学ASEANハブセンターをバンコクに開設されました。これはルクセンブルク、カンボジア、中国、エジプトに次いで5番目の海外拠点となります。

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本シンポジウムは、「ASEANにおける高等教育の質保証と質改善-人的資源格差の是正へ向けた調和化とネットワーキング」、「AIMSシンポジウム:AIMSプログラムにおける質保証」をテーマとして、上智大学及びタイ教育省などの講演者を招へいして発表が行われました。パネルディスカッションではアセアン諸国(タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン)の大学で大学の国際化を担当する教員により、AIMSプログラムにおける質保証をテーマに討論が行われました。

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2015年2月27日(金)、午前中に行われたJSPSタイ同窓会(JAAT)理事会・総会及びJSPS-NRCT論博メダル授与式に引き続き、午後よりJSPS-JAAT-NRCT セミナー“Health and Aging” および2013年度論博メダル受賞者による博士論文発表会を開催しました。

JSPS-JAAT-NRCT セミナー“Health and Aging”
テーマである“Health and Aging”は、高齢化社会を迎えつつあるタイにおいて、超高齢化社会をすでに経験し、社会の仕組みを整備している日本から、高齢化社会への対応を学ぶことを目的としてJAAT理事会で提案されました。

セミナー基調講演者として東海大学・濱本和彦教授をお招きし、「An Intuitive Human-Interface-web usability and virtual reality」と題して、高齢者にも使いやすいインターネットは何かということをテーマに講演されました。

インターネットウェブサイトのユーザビリティ(文字の大きさ、文字色、背景色、写真と文字のバランス、文字および行間等)について世代ごとに調査した結果に基づき、どのようなインターフェイスであれば高齢者が使いやすいかということを解説されました。さらに、インターフェースの情報処理能力が上がるにつれ、ハードウェアサイズは小さくなることから、次世代のヒューマンインターフェースは空間把握能力を備えた五感を拡張するようなハンズフリーの埋め込み型になるという予測結果も発表され、参加者は近未来のデバイスの進化予測に驚きの声が上がりました。

講演される濱本教授

講演される濱本教授

タイ側からは、JAAT会員で、次期マヒドン大学近郊エリア代表理事であるDr. Wichet Lelamanit助教に「Herbal and dietary supplements for elderly people」と題して講演いただきました。

高齢者がより長く健康的に若々しく生きるために必要な栄養素とその効用を薬学的な観点から紹介され、効果的な野菜やサプリメントの摂り方等、多数の具体例を用いながら発表されました。
写真や図表を多用し食品の栄養素とその効能について、ユーモアを交えながら説明された発表に、参加者も熱心に聞き入りました。

講演されるWichet 助教

講演されるWichet 助教

Wichet Lelamanit助教には、2014年夏に開催したJAAT-JSPS-NRCTセミナー”Long life without cancer”でも講演いただき、ユーモアたっぷりの発表はいつも聴衆を魅了しています。

2013年度論博メダル受賞者による博士論文発表会
論文博士号取得希望者に対する支援事業により2013年度に博士号を取得したタイ人研究者7名のうち当日出席した6名による博士論文発表会を開催しました。

それぞれの発表テーマは以下の通りです。

1. Dr. Anusak Kerdsin, Medical scientist, National Institute of Health
Genotypic Profile of Streptococcus suis Serotype 2 and Clinical Features of Infection in Humans, Thailand

2. Dr. Manthana Mitchai, Senior Scientist Researcher, Ministry of Public Health and Faculty of Medicine, Khon Kaen University
The immunophenotypic study of NK cell and Lymphocyte Subset in HIV-1 infected patient under HAART.

3. Dr. Pacharee Thongkamkoon, Senior Veterinary officer, National Institute of Animal Health
Antimicrobial susceptibilities of Mycoplasma hyopneumoniae field isolates and occurrence of enrofloxacin, macrolides and lincomycin resistance

4. Dr. Ratchanee Mukhjang, Assistant Professor, Faculty of Business, Economics and Communications, Naresuan University
Real Economic Impacts on Villagers Working under OTOP Projects

5. Dr. Sirikan Limpakan (Yamada), Associate Professor, Faculty of Medicine, Chiang Mai University
Predominant mucosal IL-8 mRNA expression in non-cagA Thais is risk for gastric cancer

6. Dr. Suraphong Lorsomradee, Associate Professor, Department of Anesthesiology, Faculty of Medicine, Chiang Mai University
Less Invasive Arterial Pressure-derived Cardiac Output Monitoring: Effects of Alterations in Arterial Waveform

Dr. Anusakによる講演

Dr. Anusakによる発表

Dr. Manthanaによる講演

Dr. Manthanaによる発表

Dr. Pachareeによる講演

Dr. Pachareeによる発表

 Dr. Ratchanee 助教による発表

Dr. Ratchanee 助教による発表

Dr. Sirikan准教授による発表

Dr. Sirikan准教授による発表

Dr. Suraphongによる発表

Dr. Suraphong准教授による発表

Dr. Sunee同窓会長による閉会の言葉

Dr. Sunee同窓会長による閉会の言葉

2015年2月27日(金)、JSPSタイ同窓会(JAAT)理事会・総会及びJSPS-NRCT RONPAKU Medal Award Ceremonyを開催しました。

JSPSタイ同窓会(JAAT)理事会
参加者は以下の通りです。
JAAT理事
Dr. Sunee Mallikamarl, President
Dr. Jiraporn Shauvalit, Receptionist
Dr.Pornpen Pathanasophon, Registrar
Dr. Danai Tiwawech, Secretary
Dr.Savitree Limtong, Committee
Dr. Suratwadee Jiwajinda, Committee
Dr.Pacharee Thongkamkoon, Committee

JAAT地域代表
Dr.Sirikan Limpakan, Regional representative of Chiang Mai area
Dr. Kittisak Sawanyawisuth, Regional representative of Khon Kaen area

NRCT
Ms. Tiwa Ngaowichit, Head of International Research Promotion Section, Division of International Affairs
Ms.Arpar Nateprapai, Foreign Relations Officer, International Research Promotion Section, Division of International Affairs

JSPS東京本部
国際事業部人物交流課交流係 糸井智香 主任
同部研究者国際交流センター 三上真理子 職員

JSPSバンコク研究連絡センター
山下邦明センター長
山田大輔副センター長
轟 裕美 国際協力員
Ms.Natthida Veeramongkornkun リエゾンオフィサー

同窓会理事会での議論、決定事項は下記の通りです。
1.  2015年度にJAAT同窓会員名簿を作成することに決まりました。
2.  2015年度より、同窓会員に会員証を配布することになりました。
3.  次期理事とその選出方法について話し合われました。規約では理事は最大15名まで選出でき、現理事の11名中10名が次期も継続し、5名の枠があることが確認されました。このため、この日の総会で承認を得て、地方都市の同窓会員の中から理事を選出することになりました。

理事会の様子

JSPSタイ同窓会(JAAT)総会
タイ同窓会総会には50名以上が出席し、Dr. Sunee会長とDr. Danai事務局長を議長として議論が進められました。
以下の通り新たに地方都市から新理事4名が選出されました。

左よりDr. Sunee会長とDr. Danai事務局長

左よりDr. Sunee会長とDr. Danai事務局長

1. Dr.Sirikan Limpakan、北部エリア代表理事
2. Dr. Kittisak Sawanyawisuth、東北エリア代表理事
3. Dr.Siripong Premjit、中央北部エリア代表理事
4. Dr. Wichet Leelamanit、マヒドン大学近郊代表理事

これまでは理事の多くがバンコク近郊の大学や研究機関に所属していましたが、今回新たに地方都市から4名の理事が参加することにより、JAATのネットワークが広がりました。当センターが地方大学を訪問する際にも、これらの代表理事を積極的に訪問し、よい関係を築いていきたいと考えています。

総会での議決の様子

総会での議決の様子

総会での議決の様子

総会での議決の様子

論博メダル授与式
論博メダル授与式は、論文博士号取得希望者に対する支援事業により前年度に博士号を取得したタイ人研究者を対象に、その栄誉をたたえるとともにより一層の研究を奨励することを目的としてメダルを授与するものです。2003年3月にJSPS-NRCT Joint Meeting for RONPAKU Fellowsと題して第一回を開催して以来、これまで継続してNRCTと共催してきました。

6名のメダル受賞者と Kristhawat 副事務局長、Dr. Sunee会長、山下センター長

6名のメダル受賞者と Kristhawat 副事務局長、Dr. Sunee会長、山下センター長

2013年度は7名の新規博士号取得者がおり、その内6名が授与式に参加しました。

授与式ではNRCTよりMr. Kristhawat Nopnakeepong事務次長、JAATを代表してDr. Sunee Mallikamarl会長が受賞者に祝辞を述べ、山下センター長がメダルを授与しました。

メダル授与式

メダル授与式

メダル授与者を祝福するJAAT会員

また、JAAT総会に出席したJAAT会員も6名の博士号取得者をJSPS、NRCT、JAAT理事と供に祝福し、会場は和やかな雰囲気に包まれました。式典の合間には同窓会員同士の交流も積極的に行われ、普段はなかなか会うことのない様々な分野のタイ人研究者が交流する場となりました。

6名のメダル受賞者による博士論文発表は、この日の午後開催した「JSPS-JAAT-NRCT セミナー“Health and Aging” および2013年度論博メダル受賞者による博士論文発表会」において行われました。

2015年2月20日、JSPSネパール同窓会(NJAA)との共催でJSPS事業説明会をトリブバン大学工学研究院で開催しました。ネパールでのJSPS事業説明会はこれが初めての開催となります。

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トリブバン大学は、ネパールで最大の高等教育機関として、1959年に設立されました。現在、40万人の学生が在籍しており、その内36.6%の14万1千人が付属校に、その他の学生は各地の提携校に在籍しています。

今回の事業説明会では、まずNJAAのDr. Rijan Bhakta Kayastha会長より、NJAAの設立に至る経緯と今後の活動予定について、講演頂きました。

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また、引き続き、Nepal Academy of Science and TechnologyのVice Chancellorである Prof. Dr. Jibraj Pokharelより、ネパール発展のための科学技術について、科学技術戦略の目標や政策勧告について、ご講演いただきました。

Dr. Jibraj Pokharel

Dr. Jibraj Pokharel

山下センター長、山田副センター長によるJSPSの事業説明の後、今回の事業説明会を主催いただいたトリブバン大学工学研究院長のProf. Dr. Tri Ratna Bajracharyaより、工学研究院のミッションや目的などについてご説明いただき、閉会の挨拶となりました。

山下センター長

山下センター長

Prof. Dr. Tri Ratna Bajracharya

Prof. Dr. Tri Ratna Bajracharya

今回の事業説明会には50名ほどの参加があり、日本での研究、共同研究について多くの質問が出されました。当センターは今後とも、NJAAと共同で事業説明会を実施していく所存です。

Guidance2

Guidance3

2015年2月19日及び20日、JSPSネパール同窓会(NJAA)設立準備のためにネパール・カトマンズを訪問しました。

2月19日はNJAAのDr. Rijan Bhakta Kayastha会長及び5名の理事との間で、NJAAのこれまでの経過報告及び同窓会の事業活動の予定について、議論を行いました。

NJAA

NJAAは2014年1月に同窓会設置を考えた数名が、広く参加を呼びかけ2月7日に第一回準備会合を開き、同窓会設立のためのタスクフォース(発起人会)を立ち上げ、それ以降、毎月会合を開催してきました。この間、同窓会規約、事業計画の作成、理事会の構成などを準備した。それらを踏まえて、JSPS本部にも連絡を入れた後、 Lalitipur市(同窓会の所在地)並び政府内閣府に団体登録申請を行い、2014年12月に承認を得、その後JSPS本部からの正式承認についてJSPS本部へ打診したものです。これを受けて、今回バンコクセンターがネパールを訪問し、同窓会設立に向けての正式な準備を整えることとなりました。

同窓会の事業活動については、既存の同窓会と同じように、学術セミナー、シンポジウムなどの開催が中心となりますが、NJAAからの提案としては、JICA専門家(大学教員も含めた)がネパール来訪の折に、彼らを交えてのセミナーを開催するというものがありました。これまでの同窓会ではこう言った提案はなく、日本の各団体が協力してセミナーを開催するというアイデアは大変有効なものと考えられます。また、同窓会メンバーによる日本とネパールの学術交流の促進とは別に、メンバー以外の研究者を対象に日本ネパール学術交流への啓蒙活動を実施する予定としてます。

今後の同窓会の承認に向けて、JSPSの同窓生リスト(約80名)を基に、同窓会への加入促進をこれからの2か月をかけて集中的に行い、同窓会創設時メンバーとして確定することを目指します。
            
今後の予定としては下記の通りです。
5月上旬 会員リストの確定
6月上旬 JSPS本部への承認申請書並びに必要書類原案の作成しバンコクセンターに送付7月上旬 申請書の本部への送付
9月   JSPS役員会で承認
10,11月以降  設立総会の開催

2月20日は、日本大使館、教育省、JICA事務所への表敬訪問を行うとともに、今後のJSPS同窓会活動について協力を要請しました。

1)日本大使館
小川正史大使、浜田清彦一等書記官に面会し、現在ある3つの同窓会(日本留学生会、JICA同窓会、経産省海外技術研修生同窓会)に加えて、JSPS同窓会ができること、大いに歓迎すること。また、同窓会が承認された後のブBridge Fellowship Programの選考委員会など必要なら協力するとのご了解を得ました。

2) ネパール教育省
Radha Krishna Ghimire (Under Secretary)の話では、大学者関係だけなら、UGC(University Grant Commission)が窓口になるが、同窓会は大学教員だけでなく、研究機関の研究員もいることも考慮し、教育省としては、他の省庁(例えば、MOST科学技術省など)と連携しながら、同窓会支援を行いたいとのことでした。事務次官(Secretary)へ、今回の訪問を前向きに報告しておくとのことです。

MOE

3) JICAネパール事務所
清水所長と面談し、同窓会の設立の動きのこと、先述のJICA専門家を交えてのセミナーの実施などを計画していることを提案し、協力を要請しましたところ、JICAとしても協力したいとのことでした。

JICA

当センターとしては、各関係機関の協力を得た上で、ネパールでの同窓会活動支援を行っていく所存です。

ネパール教育省

ネパール教育省

2015年2月16日、熊本大学大学院自然科学研究科・濱武英准教授、マーケティング推進部・西山弘樹副課長、自然科学系事務ユニット・福田賢一副課長、前田巌主任が当センターを来訪されました。

2月17日にチュラロンコン大学で開催されたAUN-SUN Lecture Series 2015「自然災害と環境、ASEAN研究」において濱准教授が講演されるためバンコクに訪問され、昨今、活発になっている日本の大学のタイにおける展開について情報交換をされたいとのことで当センターにも足をお運びいただきました。

当センターからは1月に発足したJUNThaiの今後の活動について説明しました。

熊本大学より、現在の東南アジアでの同大学の展開についてお話いただきました。
東南アジアにおいては熊本大学はスラバヤ工科大学内にオフィスがあり、学生交流、学術交流、及び同窓会支援の拠点として活用されています。
また、オフィスの設置のみならず、現地で活躍している元留学生などのOG・OBを中心に海外展開のネットワークを築いていきたいとのことでした。タイにおいてはカセサート大学、コンケン大学、マヒドン大学と大学間交流協定を締結されています。

JSPSバンコク研究連絡センターは、四半期に一度、当センターの活動報告やASEAN地域の学術情報を掲載した「バンコクの風」を発行しています。
今回のニュースレターには、在タイ日本国大使館の俵一等書記官よりタイのサイエンス・スクールで科学者のたまごを育てる取り組みについてご寄稿いただきました。

若者の科学への興味を育て世界に羽ばたく人材を育成するためのタイの中等教育機関の取り組みについて書かれています。

ぜひご覧ください。

「バンコクの風 2014 Vol.3」
http://jsps-th.org/letter/jspsbkk2014_3.pdf

2015年2月13日、日本大使館主催「Japan Education Fair」の一環でタクシン大学を訪問しJSPS事業説明会を開催しました。タクシン大学での事業説明会の開催は初めてとなります。

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タクシン大学はタイ南部にある国立大学です。元々は1968年に教員養成の短期大学として開学しました。1970年代半ばには、バンコクにあるシーナカリンウィロート大学のソンクラー地区のキャンパスとして4年制大学に昇格しました。その後は理学部や社会科学部、文学部などの学部を開設し、1992年にはパッタルンキャンパスを開設し、1996年には現在の名称であるタクシン大学に改称しました。現在ソンクラーキャンパスには人文・社会科学、パッタルンキャンパスには自然科学系の学部が設置されています。学生数は3万人、内大学院生は2千人とのことです。

事業説明会はパッタルンキャンパスにも中継。

事業説明会はパッタルンキャンパスにも中継。

今回の事業説明会では、JSPSの論文博士号取得支援事業で東北大学で博士号を取得されたDr. Kasem Asawatreratanakul教育・研究担当副学長にご挨拶頂き、ご自身の日本での研究についてもお話しいただきました。教育・研究に携わる副学長として、今回の事業説明会の実施に多大なるご協力を賜りました。事業説明会はソンクラーキャンパスで実施され、25名の研究者に会場に来ていただきました。またパッタルンキャンパスでも事業説明会がサテライトで中継され、こちらも10名ほどの研究者が参加されました。

Dr. Kasem副学長の挨拶

Dr. Kasem副学長の挨拶

タクシン大学のJSPS事業説明会にも、在タイ日本大使館俵一等書記官にお越し頂き、文部科学省奨学金について説明頂きました。在タイ日本大使館や日本学生支援機構とも連携を深め、我々がターゲットとしている研究者に対する幅広い情報提供を行って行く所存です。

俵書記官による説明

俵書記官による説明

事業を説明する山田副センター長

事業を説明する山田副センター長

Kasem副学長はJSPSの事業説明会の実施について大変協力的で、ソンクラーキャンパスだけでなくパッタルンキャンパスにも声をかけていただき、多くの研究者を集めていただきました。教員のみなさんからも、招へい事業だけではなく、多国間の共同研究事業であるCore-to-Coreプログラムへの関心もあり、申請方法等様々な質問を頂きました。当センターは事業を説明する立場であり、現場の教員のニーズや実際の研究現場の状況を把握していない部分が多くありますが、Kasem副学長は我々の説明の補足説明を追加でやっていただき、参加者の理解が深まりました。

会場の風景

会場の風景

次は是非パッタルンキャンパスでの開催についてご提案いただきましたので、タクシン大学での事業説明会開催時には、パッタルンキャンパスでも開催できるようにしたいと考えています。

タクシン大学キャンパス

タクシン大学キャンパス

タクシン大学キャンパスその2

タクシン大学キャンパスその2

2015年2月12日、日本大使館主催「Japan Education Fair」の一環でプリンスオブソンクラー大学 (PSU)を訪問しJSPS事業説明会を開催しました。PSUでの事業説明会の開催は、2012年度、2013年度に続き3年連続となります。

PSUはタイ南部地域の一般教育水準の向上と地域産業の開発の支援を目的として1967年に創設されたタイ南部で最初の大学であり、タイの9ある研究大学に指定されています。QS大学ランキングではタイ国内で第5位となっています。PSUはまた大学病院のほかタイ南部に5つのキャンパスをもつ総合大学です。全30学部に39,000人の学生が在籍し、このうち学部学生34,000人、大学院生が5,000人という、国内でも屈指の規模を誇ります。

PSU表敬訪問の集合写真

PSU表敬訪問の集合写真

今回の訪問は、大阪大学、東海大学、福井工業大学、明治大学(五十音順)、日本学生支援機構(JASSO)が参加しました。大使館と日本の大学は学生を対象として日本留学説明会を開催し、JSPSバンコク研究連絡センターは、研究者を対象にJSPS事業説明会を実施しました。

PSU courtesy visit

最初に日本の参加機関全員でPSUを表敬訪問しました。PSUからはDr. Ram Yamsaengsung国際交流担当学長補佐から挨拶及び大学の事業紹介を行いました。表敬訪問時の意見交換では、デュアルディグリー実施の可能性や、学生・研究者交流の推進について議論が行われました。

表敬訪問に引き続き実施したJSPS事業説明会には30名近くの研究者が参加しました。

JSPS事業説明会集合写真

JSPS事業説明会集合写真

まずはPSU研究開発部次長のDr. Suppasil Maneeratから開会の挨拶を頂きました。Dr. Suppasilは山口大学とカセサート大学によるJSPS拠点大学交流事業に参加され、拠点大学枠国費大学院生として岡山大学で博士号を取得されたとのことで、ここでもまた思いがけないJSPS同窓生にお目にかかることが出来ました。今後のPSUでのJSPSの事業説明会には是非協力を要請したいと考えています。

左は講演を行うDr. Sirusa、右はDr. Suppasil

左は講演を行うDr. Sirusa、右はDr. Suppasil

JSPSの事業経験者からの説明については、昨年に引き続きJSPS論文博士取得支援事業で論文博士を取得された理学部のDr. Sirusa Kritsanapuntu助教、自然資源学部のDr. Sompong Te-chato准教授から日本での研究の経験談について、発表頂きました。

Dr. Sompongによる講演(左は俵書記官)

Dr. Sompongによる講演(左は俵書記官)

今回特筆すべき事は、JSPSの事業説明会に初めて在タイ日本大使館俵一等書記官にお越し頂き、文部科学省奨学金について説明頂いたことです。博士号を持たない若手教員もまだまだ多く、博士号取得の需要、意識は非常に高い状況です。当センターからはJSPS論文博士号取得支援事業について説明を行っていますが、やはりもう一つのチャンネルとして、日本への正規留学のための奨学金情報の提供の必要性がありました。実際、次年度の研究留学生にはPSUの教員も一名採択されています。俵書記官も大学教員への国費留学生の需要について気づかれたとのことで、今回の参加となりました。当センターとしても国費留学生の説明についてはは、マハーサーラカーム大学訪問の時にも質問が出てきたため必要性を認識しており、プレゼンテーション資料の中に博士課程等への留学に関するスライドも昨今は追加してます。当センターは今後も在タイ日本大使館や日本学生支援機構とも連携を深め、我々がターゲットとしている研究者に対する幅広い情報提供を行って行ければと考えています。

俵書記官による説明

俵書記官による説明

俵書記官に文部科学奨学金について質問する参加者

俵書記官に文部科学奨学金について質問する参加者

JSPS事業について質問する参加者

JSPS事業について質問する参加者

2015年2月9日、古城紀雄大阪大学名誉教授、大阪大学ASEANセンター長の望月太郎教授、関達治キングモンクット工科大学トンブリ(KMUTT)総長特別補佐(大阪大学名誉教授・元大阪大学バンコク教育研究センター長が当センターを訪問され、副センター長、国際協力員が対応しました。

古城教授はこれまでに大阪大学留学生センター長、またWPIプログラムである大阪大学免疫学フロンティア研究センター(iFReC)事務部門長を歴任されており、大学事務部の国際化、また事務職員による企画立案の重要性について大学から出向中のバンコクセンタースタッフに対して示唆に富む話をして頂きました。

左から望月教授、山田副センター長、古城名誉教授、轟国際協力員、関名誉教授

左から望月教授、山田副センター長、古城名誉教授、轟国際協力員、関名誉教授

2015年2月9日、早稲田バイオサイエンスシンガポール研究所(WABIOS)椿雅行事務長が当センターを訪問されました。山下センター長が不在にしており、副センター長が対応しました。

WABIOSは2009年9月に、日本の大学として初めての本格的な在外バイオ系研究所としてシンガポール政府系研究機関のほか、日本を含め、世界中の医療・バイオ関連企業の研究開発部門が集まるBiopolisに設立されたものです。WABIOSの研究グループは、シンガポール国立大学(NUS)・南洋理工大学(NTU)・シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)等に所属する世界各国から集まった優秀な研究者と精力的に共同研究を展開、また企業との産学連携も積極的に推進しています。

今回の来訪では、今後の東南アジアでの事業展開のためにバンコク郊外のサイエンス・パークを訪問するとともに、バンコクに所在する大学等のオフィスを訪問され、意見交換を実施されるとのことです。当センターからは、シンガポールにおける日本の大学や政府関係機関等の進出状況等について質問したところ、民間企業の進出は多いが、大学等のオフィスはRIKENとJST、WABIOSぐらいであるとのことで、バンコクと並んでアジアのハブであるシンガポールでの状況の差を興味深く拝聴させて頂きました。

今後タイに早稲田大学の研究拠点が設置されれば、JSPSにとっても大変心強い協力相手になり得る可能性があります。今後とも、大学の研究拠点との連携を深めていく所存です。

Waseda_WABIOS

2015年2月6日、高知大学矢田裕美国際企画係長、西本晶美国際連携係事務職員が当センターを訪問されました。矢田係長は、11月21日に高知大学タイリエゾンオフィスの開所式の際に当センターに来訪されました。またJSPS国際協力員として2012~13年に北京センターに勤務された経験があります。

高知大学は2014年11月21日にタイリエゾンオフィスをカセサート大学バンケンキャンパスに開設しました。今回はタイリエゾンオフィスの整備や同窓会事業のフォローアップのため来訪された際、当センターにもお立ち寄り頂きました。

高知大学では次年度より地域協働学部を開設し、地域社会の課題解決や地域産業の振興、最終的には地域社会の再生・発展に資する人材を育成します。その中でタイを含む海外特別演習も予定されています。

また、高知大学の学生の留学に対するニーズについても話が及び、学生の留学に対する志向がやはり欧米にある中で、欧米との協定校が少ない状況であること。そのために協定校を増やしていく努力をしなければならないとともに、アジアへの留学者をどうやって引きつけていくかについても議論が及びました。

左からセンター長、矢田係長、西本職員、副センター長

左からセンター長、矢田係長、西本職員、副センター長

2月5日、東京大学工学系研究科(東大まちづくり大学院)の柏崎梢・特任助教、佐藤遼・学術支援専門職員がバンコクセンターを訪問されました。

同大学院は国土交通省支援研究事業として「日本の多文化共生政策の推進による海外人材との知識交流の形成効果」を受託しています。そのための調査の一環で、バンコクセンターの活動に関連して近年のタイ人研究者や学生の新たな傾向や課題について聞きたいということで来訪され、山下センター長が対応しました。

日本の地方大学が留学生を受け入れるに際して、自治体や地域社会などとの協働でどのようなインフラを整備すれば、留学生が魅力を感じその大学に入りたくなるかについて様々なアイデアを出し合いました。

左より柏崎助教、佐藤学術支援専門職員、山下センター長

左より柏崎助教、佐藤学術支援専門職員、山下センター長

2015年2月4日、日本大使館主催「Japan Education Fair」の一環でウボンラーチャタニ大学を訪問しJSPS事業説明会を実施しました。ウボンラーチャタニ大学への訪問は2013年以来2年ぶりとなります。

JSPS事業説明会での集合写真

JSPS事業説明会での集合写真

ウボンラーチャタニ大学は、1990年にコンケン大学の一キャンパスからから4年制の総合大学に格上げされ、コンケン大学に続くタイ東北部における2番目の高等教育機関になることを目標に設立されました。ウボンラチャタニ大学では、現在のタイ国内、特に東北部での労働力育成の需要の応えるべく、特に自然科学及びテクノロジー分野の教育に重点を置いています。

今回の訪問では、齊藤貢在タイ日本大使館次席公使を代表とし、京都大学、東海大学、東京工業大学、福井工業大学、明治大学(五十音順)、日本学生支援機構(JASSO)とともに訪問しました。大使館と日本の大学は学生を対象として日本留学説明会を開催し、JSPSバンコク研究連絡センターは、研究者を対象にJSPS事業説明会を実施しました。

日本の代表団による表敬訪問

日本の代表団による表敬訪問

まず、日本の参加機関全員で学長および各学部長を表敬訪問しました。Nongnit Teerawatanasuk学長が挨拶及び大学の事業紹介を行いました。Nongnit学長は、富山大学和漢医薬学総合研究所のJSPS拠点大学交流事業に参加されていたとのことで、思いがけないところからJSPSの同窓生にお目にかかることが出来ました。今後はNongnit学長にもJSPSとして協力を呼びかけていく所存です。

日本語学科の学生による歓迎

日本語学科の学生による歓迎

表敬訪問に引き続き実施したJSPS事業説明会には30名近くの研究者が参加しました。今回の説明会は、農業生物資源研究所 (NIAS)でJSPS外国人特別研究員に採択された農学部のDr. Bubpa Chaitiengより、日本での研究活動や生活、またJSPS国際事業への申請について講演頂きました。

Dr. Bubpaによる講演

Dr. Bubpaによる講演

また、今回のスピーカーではなかったものの、今回のセッションに参加頂いた元国費留学生で拠点大学交流事業に参加されていた薬学部のDr. Thaweesak Juengwatanatrakulからも日本での経験について説明頂きました。

Dr. Thaweesakによる講演

Dr. Thaweesakによる講演

質疑応答では、外国人特別研究員に一度応募された方からの申請に関する具体的な質問もあり、講演者に対する質疑応答が熱心に行われました。山田副センター長からは、JSPSの事業に採択されることは確かに難しいが、地方大学からも申請書を見直しつつも、あきらめないで継続して申請して欲しい、と参加者を激励しました。

事業説明会の様子1

事業説明会の様子1

事業説明会の様子2

事業説明会の様子2

2015年1月28日、大分大学内田智久助教が当センターを来訪されました。

今回の訪問は2014年9月以来となります。毎回大分大学のタイにおける活動をアップデートいただいています。

今年1月7日、大分大学はラチャウィティー病院と学術交流協定(MOU)を締結しました。ラチャウィティー病院はタイ保険証管轄のタイ国内有数の国立病院で、2018年に新病棟を建設する予定となっております。大分大学は、今回のMOU締結で、学術の交流のみならず、血液透析の人材育成及び技術協力、そして日本企業と協力し日本式医療の導入を目指しています。これらの一連の流れは、東九州メディカルバレー構想の一環として実施されるとのことです。大分大学はまた、今後は内視鏡分野を中心として、マヒドン大学との連携も強化していく予定であるとのことです。

また、高大連携として、チュラポーン・サイエンス・スクールロッブリー校に、日本のスーパーサイエンスハイスクールの大分舞鶴高校を紹介し、同高校の校長とともに、チュラポーン高校及びタイ教育省を訪問されたとのことです。本件は、2014年9月にタイ教育省幹部が大分大学及び大分舞鶴高校を訪問されたことがきっかけとなり、今年1月にはさくらサイエンスプログラムでチュラポーン・サイエンス・スクール及びマヒドン・ウィッタヤヌソン・スクール(タイ有数のサイエンス・スクール)から大分にも招へいしています。今後はMOUを締結し、交流を推進していく予定です。

大分大学は事務所はありませんが精力的にタイでの活動を継続的に実施しており、当センターからも先日開催された在タイ大学連絡会の案内を差し上げました。病院や高校の連携から、日本との連携が推進されていけばと考えています。

左から山田副センター長、内田助教

左から山田副センター長、内田助教

Group2015年1月27日、タマサート大学ランシットキャンパスでJSPSの事業紹介セミナーを開催しました。タマサート大学での事業説明会の開催は、2011年7月以来となります。

今回のセミナーは、Pramuan Tapchaisri研究担当副学長にご挨拶頂きました。タマサート大学における人的資源の開発、タイ日間の研究交流の推進するためにJSPSの国際交流プログラムは非常に有用であること。タマサート大学は特に政治学が強いが、JSPSのプログラムの助成範囲はタイで需要の高い自然科学分野だけではなく全分野を対象としているため、積極的に申請を検討して欲しいと述べられました。

挨拶するPramuan研究担当副学長

挨拶するPramuan研究担当副学長

会場の様子

会場の様子

副学長の挨拶の後、山田副センター長よりJSPSの国際事業を説明しました。タマサート大学から、論文博士号取得支援プログラムで神戸大学で博士号を取得されたChatchai Marnadee助教より、ご講演いただきました。Chatchai助教授からは、論博プログラムの申請プロセス、日本での生活や研究環境、研究者としての心構え等について、講演頂きました。

Chatchai助教による講演

Chatchai助教による講演

山田副センター長による説明

山田副センター長による説明

今回の参加者は30名で、あまり多くは無かったものの、講演者に対して様々質問が飛び交い、質疑応答が20分に及ぶという、大変活気のある事業紹介セミナーとなりました。

積極的に質問する参加者

積極的に質問する参加者

質疑応答する参加者

質疑応答する参加者

2015年1月23日、JSPSタイ同窓会(JAAT)同窓会長のDr. Sunee Mallikamarl、同窓会理事のDr. Danai Tiwawech事務局長が当センターを来訪されました。

今回の訪問は、2月に開催されるタイ同窓会総会及び論博メダル授与式、記念シンポジウムに関する実務的な打ち合わせをおこないました。この日は山下センター長が不在にしており、山田副センター長及びNatthidaリエゾン・オフィサーで対応しました。

打ち合わせでは、同窓会総会に関する理事の選挙、同窓会総会及びシンポジウムのプログラムの確認、また現在募集中のBridge fellowshipプログラムの選考委員会等、タイ同窓会の運営にかかる非常にプラクティカルな議論が行われました。

今後もセンターとタイ同窓会は協力して、タイ国内に於ける活動を推進していく所存です。

左からNatthidaリエゾン・オフィサー、Sunee会長、Danai事務局長、山田副センター長

左からNatthidaリエゾン・オフィサー、Sunee会長、Danai事務局長、山田副センター長

2015年1月22から23日の2日間、チュラロンコン大学薬学部講堂で、富山大学とチュラロンコン大学薬学部共催のセミナー「薬学研究における最新の科学・技術の動向」(Advanced Science and Technology in Pharmaceutical Research)」が開催され、山下センター長が開会式で祝辞を述べました。


今回のセミナーは、シリントン王女の60歳の誕生日を記念して開かれました。また国際薬学学会の第31回年次大会としての開催でもありました。
今回のセミナーは、2001年から2010年までの10年間、富山大学とチュラロンコン大学が、JSPSおよびNRCT(タイ学術研究会議)の支援をそれぞれ得て実施してきた拠点大学交流事業(2010年度で本事業は終了)の「薬学分野・天然薬物」プロジェクトのフォローアップとしても位置付けられており、両大学の研究者による研究発表が行われました。

パネル展示による研究発表

パネル展示による研究発表

2014年1月20日、泰日工業大学のPorn-anong Niyomka Horikawa国際交流及び広報担当副学長、水谷光一講師、児崎大介交際交流担当が当センターを来訪されました。

泰日工業大学 (TNI) は2007年6月に開学しました。グローバル時代を迎えたタイ産業、とりわけ日系企業のニーズに対応して日本的ものづくり思想のもと、専門能力、語学(英語・日本語)やコミュニケーション力、管理基礎力、ビジネス実務の基となる社会人基礎力に焦点を当てて学生を育成し、産業界から高い評価を得ています。

これまで泰日工業大学は、大学生の教育、交換留学に力を入れてきましたが、今後は研究者の交流を推進していきたいとのことで、当センターに初めての訪問となりました。

当センターは2013年6月に同大学で開催された留学説明会に参加し、事業説明を行ったことがありますが、今回はJSPSが提供している国際交流プログラム、とりわけ論文博士号取得支援プログラムについては、今後教員に博士号を取得させたいという意向があり、関心をもたれていました。当センターから事業説明会の開催について申し出たところ、ご快諾頂き、泰日工業大学での事業説明会を近日中に開催することとなりました。

左から水谷講師、Porn-anong副学長、センター長、副センター長、児崎氏

左から水谷講師、Porn-anong副学長、センター長、副センター長、児崎氏

2015年1月16日、ヤンゴン大学でJSPSの事業紹介セミナーを開催しました。2014年7月のヤンゴン大学訪問の際、本セミナーについてAung Thu学長、Aung Kyaw副学長(首都大学東京で博士号取得)、Kyaw Naing副学長(北海道大学で博士号取得)とセミナー開催について協議し、今回の開催が実現したものです。

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今回のセミナーではAung Thu学長の挨拶の後、山下センター長より日本の科学技術政策やJSPSの組織紹介、山田副センター長よりJSPSの国際事業を説明しました。ヤンゴン大学から、外国人特別研究員に採択されたDr. Kay Thwe Hlaing、外国人招聘研究者(長期)に採択されたDr. Kay Lwin Tuを講師に招へいし、申請方法から受け入れ研究者の探し方等、詳細な情報についてを講演頂きました。

講演資料はこちらよりご覧頂けます。
Dr. Kay Thwe Hlaing
Dr. Kay Lwin Tun

Aung Thu学長の挨拶

Aung Thu学長の挨拶

山下センター長による概要説明

山下センター長による概要説明

山田副センター長による事業紹介

山田副センター長による事業紹介

Dr. Kay Thwe Hlaingによる説明

Dr. Kay Thwe Hlaingによる講演

Dr. Kay Lwin Tuによる講演

Dr. Kay Lwin Tuによる講演

Kyaw Naing副学長による閉会挨拶

Kyaw Naing副学長による閉会挨拶

今回はJSPSバンコクセンターがヤンゴン大学で行う初めての事業説明会と言うことで、200名の参加者があった他、地元のメディアの取材があり、後日テレビでも山下センター長のインタビューの放送が行われるとの予定です。

会場風景

会場風景

会場風景2

会場風景2

会場風景3

会場風景3

インタビューを受けるセンター長

インタビューを受けるセンター長

ヤンゴン大学キャンパス

ヤンゴン大学キャンパス

ヤンゴン大学図書館

ヤンゴン大学図書館

2015年1月12日、在タイ日本国大使館にて第1回在タイ大学連絡会(Japanese Universities’Network in Thailand (JUNThai))が開催され、タイに事務所などを設置する18大学の代表者及びオブザーバーとして日本国大使館、日本学生支援機構、アドバイザーとしてタイ、キングモンクット工科大学・関達治学術顧問が参加しました。

参加大学は以下の通りです。
青山学院大学、秋田大学、大阪大学、関西大学、九州大学、京都大学、芝浦工業大学、上智大学、中央大学、電気通信大学、東海大学、東京工業大学、東京農工大学、福井工業大学、東洋大学、三重大学、明治大学、名古屋大学(五十音順)

JUNThai概要
当連絡会は、大学の国際化推薦を背景にして、現在、30以上の日本の大学がタイに現地事務所を設置し、活動を展開していることから、これらの事務所管の情報交換、活動の相互連携、現地に勤務する教職員の親睦を図るために設置されたものです。この連絡会は以下を目的として掲げています。
目的
(1)タイと日本の大学の学術交流などの相互協力における諸課題や喫緊の課題に対する情報交換・共有
(2)タイの大学等学術機関の動向や活動について学ぶ機会を得ること
(3)現地における教職員の親睦と豊かで充実した生活を送るための交流
(4)大学間における相互の連携や協力
(5)学生交流や留学生の募集に関する情報交換
(6)タイ国内の大学等に対する日本の大学の連絡先案内

JUNThaiは参加大学により主体的に運営され、2015年3月までの暫定幹事を大阪大学ASEANセンター、京都大学ASEAN拠点、東海大学ASEANオフィス、明治大学ASEANセンターが務めます。

第1部 タイ国高等教育機関の動向に関する講演会

タイ教育省高等教育局Aporn Kanvong次長により「タイ国における高等教育の動向について」と題した講演が行われ、タイの高等教育の現状と展望について包括的な紹介がありました。タイの大学は、その特性や社会における役割によって4区分(研究大学院大学Research/Graduate University、総合大学Specialized Comprehensive University、コミュニティ大学Community College、教養科目大学Liberal Arts University)に分けられており、どの区分に入るかは各大学で決めることができます。また、現在、タイ教育省では高等教育局を一つの省として教育省から分離する検討が行われています。講演後には、日本の大学や高等教育関係者により多くの質問があり、活発な質疑応答が行われました。

第2部 JUNThai設立について参加大学間での議論
参加大学が、各機関のタイヤ東南アジアにおける活動を紹介した後、京都大学ASEAN拠点柴山守所長から、暫定幹事として、JUNThai設立の趣旨や設立経緯について説明がおこなわれました。
また、「在タイ大学連絡会設置趣意書(案)」について検討と合意が行われました。議論の結果、「JUNThaiは規約無し、会費負担なしの緩やかなネットワークとし、3か月に一回会合を持つこと、3月までの幹事大学(京都大学、大阪大学、東海大学、明治大学)」が了承されました。次回は3月9日開催を予定としています。

これまで当ウェブサイトでも報告してきたとおり、2014年に入り日本の大学のタイへの進出が加速し、現地事務所も2014年度だけで5箇所以上が開設されました。各大学の事務所設立の目的は、研究や留学生獲得など様々ですが、海外で活動を展開する中で、一つの大学だけでは解決が難しい課題に直面している一面もあります。今回のJUNThai設立を契機に、個々の大学の活動が連携し、情報を共有することで課題解決や、日本の大学の活動の発展につながることが期待されます。JSPSバンコク研究連絡センターもオブザーバーとして参加しておりますが、できる限り協力していきたいと考えています。

2015年1月7日、北海道大学の川野辺創国際本部副本部長、鴨志田敏則国際本部国際連携課補佐、佐藤都国際オフィサーが当センターを来訪されました。

今回の訪問は3月に設立を予定しているタイでの同窓会の準備会を実施に合わせ、当センターを訪問されたものです。当センターの他京都大学、大阪大学も訪問され、同窓会及び海外事務所の運営について意見交換を行いました。当センターからは、JSPSの同窓生について、情報を提供することとなりました。

北海道大学は、文部科学省スーパーグローバル大学創設支援事業(タイプA)に採択されており、ラーニング・サテライトを開設し、北大の授業提供を行うことを計画しています。ASEANオフィスの開設も検討されており、将来的に全体の科目提供数は60以上に及ぶ予定です。

当センターとしては、今後も大学の同窓会や事務所の設立に向け、協力を推進していく所存です。

左から鴨志田補佐、川野辺国際本部副本部長、センター長、佐藤国際オフィサー

左から鴨志田補佐、川野辺国際本部副本部長、センター長、佐藤国際オフィサー

Happy New Year from JSPS Bangkok Office.
Hope the New Year 2015 Fills your life with the everlasting glow of happiness, merriment and good fortune.

新年おめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

JSPS Bangkok Office

2014年12月22日、中央大学の若林茂則教授(元副学長)、小川正純教授、河本梨絵・国際センタープログラムコーデーネーターとTeera Insawatさん(同大学のタイ現地スタッフ)が訪問され、国際交流基金バンコクセンターの福田所長と山下センター長でお話しを伺いました。

来年3月21日にタマサート大学タープラチャン・キャンパスに、中央大学とタマサート大学の交流センターが開設されることになり、その開所式並びに記念シンポジウムのご説明と出席依頼にご来訪されました。

中央大学は、文部科学省の「グローバル人材育成事業」に採択され、学部横断型日本語教育プログラム「中央大学SENDプログラム」として、同大学の学生を海外協定校に派遣し、留学だけでなく日本語や日本文化を紹介する役割を果たす取り組みに力を入れています。

3月のセンター開設を機に、タイやASEAN諸国で国際交流基金が実施している「日本語パートナー事業」にも積極的に学生を派遣していきたいとのことでした。

2014年12月22日、大学共同利用機関法人自然科学研究機構生理学研究所、鍋倉淳一教授が当センターを訪問されました。鍋倉教授はJSPS学術システム研究センター医歯薬学専門調査班の主任研究員も務めていらっしゃいます。
今回は、同研究所と研究連携協定を結んでいるチュラロンコン大学薬学部でシンポジウムを開催されるために来タイされ当センターにもお立ち寄りいただきました。

鍋倉教授はこれまで同研究所に受け入れてこられた経験から、ASEAN地域の若手研究者育成とそれに対する日本の役割についてお話されました。
東南アジア諸国では優秀な人材が欧米に留学後、自国に戻ってこない頭脳流出が大きな課題となっており、これは、東南アジアにおける研究者の待遇面での問題と、研究設備が十分でないために欧米で行っていた研究を自国で続けることができないという問題が大きな原因です。
鍋倉教授は同地域の研究発展のためにASEANから学生を受け入れて研究者として育成し、自国に帰すという制度を整えていくことが今後の日本の役割として非常に重要であると述べられました。

左から2番目、鍋倉教授

左から2番目、鍋倉教授

2014年12月17日、タイ科学技術研究所(TISTR)で初めてJSPS事業説明会を実施しました。今回の事業説明会の開催について独立行政法人産業技術総合研究所イノベーション推進本部の宮崎芳徳先生にご支援いただきました。

TISTRは1963年に設立されたタイ科学技術省傘下の研究機関で、社会の発展や商業化につながる研究開発を中心に行っています。

事業説明会には80名近くの若手の研究者が参加しました。Yongvut Saovapruk長官による開会の挨拶に引き続き、山下センター長が日本の科学技術政策及びJSPSの事業説明を行いました。また、轟国際協力員より外国人研究者招へい事業、論博事業、二国間交流事業、研究拠点形成事業の申請方法を説明しました。

Yongvut長官

Yongvut長官

また、TISTRのバイオサイエンス部門で研究員を務めておられるDr. Aparat Mahakhantに「My experiences on Japanese Fellowships & Collaborations including JSPS」と題して日本での研究経験について講演いただきました。Dr. Aparatは大阪大学で博士号を取得されたのち、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や国際協力機構(JICA)のバイオサイエンス分野の研究プロジェクトに参加してこられました。JSPSの国際事業においては、大阪大学生物工学国際交流センターが東南アジアの複数の大学と平成7年度から16年度に実施した拠点大学交流事業課題「多様な熱帯生物資源の持続的利用に関するバイオテクノロジー分野における多国間共同研究」に参加されました。これらのご経験を踏まえて、日本での研究経験がその後の研究キャリアに非常に役立ったと話されました。また、TISTRには欧米の大学で学位を取得した研究者が多いが、日本の研究助成事業は、欧米のそれと比較して事業終了後のフォローアップに優れており、Dr. Aparatも、プロジェクト支援期間終了後も日本の研究者たちと息の長い連携をつづけていると語りました。

講演されるDr. Aparat

講演されるDr. Aparat

Dr. Aparatは、若手研究者たちに対して、現状に満足せず、ぜひJSPSの論博事業や外国人特別研究員事業に応募し日本で研鑽してほしいと力強く鼓舞されました。

参加者からの質問

参加者からの質問

参加者からの質問

参加者からの質問

第16回理事会では2月27日に予定している論博メダル授与式、JAAT総会、JAATセミナーについて議論を行いました。
参加者は以下の通りです。
理事
Dr. Sunee Mallikamarl, President
Dr. Danai Tiwawech, Secretary
Dr. Jiraporn Shauvalit, Receptionist
Dr. Pornpen Pathanasophon, Registrar
Dr. Suratwadee Jiwajinda, Committee
Dr. Pacharee Thongkamkoon, Committee
NRCT
Ms. Pimpun Pongpidjayamaad, Director, Office of International Affairs
Ms. Tiwa Ngaowichit, Foreign Relations Officer, Senior Professional Level
Ms. Woramanee Mongkolson, Foreign Relations Officer
Ms. Saijai Keeratiyanan, Foreign Relations Officer
地方代表
Dr. Kittisak Sawanyawisuth, Department of Medicine Faculty of Medicine, Khon Kaen University

以下の点について議論しました。
・2015年の同窓会理事は地方大学(チェンマイ、コンケン、ナレスワン、プリンスオブソンクラー、マヒドン)からもそれぞれ1名ずつ選出。
・2月27日に開催する学術セミナーのテーマは「高齢化社会」とし、タイ人講師1名、日本人講師1~2名を招聘。講師は同窓会側で選出する。
・論博メダル授与式にあわせてメダル授与者が博士論文の発表を行い、このセッションもセミナーとあわせて一般に公開する。
・会員間のネットワーク強化のため同窓会名簿を作成する。


2014年12月8、9日、長崎大学国際連携研究戦略本部の発案による第一回海外事務所事務担当者連絡会がJSPSバンコク研究連絡センターで開催されました。
本会議は、海外事務所事務職員間の海外拠点運営に関する情報共有を目的として開催されたもので、下記の10名が参加しました。

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永見一彰  大阪大学 微生物病研究所研究協力係 タイ拠点担当  
城 礼美  京都大学 ASEAN拠点
西山卓男  静岡大学 国際交流課
原 芳久  静岡大学 グローバル改革推進機構
齋藤 圭  長崎大学 国際連携戦略本部事務室(海外拠点)
中尾隆宏  長崎大学 ベトナム拠点
小谷昌之  長崎大学 アフリカ海外教育研究拠点
夫津木芳美 長崎大学 国際連携戦略本部事務室(海外拠点)
山田大輔  日本学術振興会 バンコク研究連絡センター
轟 裕美  日本学術振興会 バンコク研究連絡センター

長崎大学、大阪大学、京都大学は各大学の拠点に事務職員を派遣しています。また、静岡大学は今後海外でのオフィス展開を視野に入れており、今回の会議に参加されています。

本会議の開始に先立ち、大阪大学 微生物病研究所タイ拠点を訪問、また本会議終了後、大阪大学ASEANセンター、東海大学ASEANオフィス、京都大学ASEANオフィスを訪問しました。

タイ保健省内にある大阪大学 微生物病研究所タイ拠点

タイ保健省内にある大阪大学 微生物病研究所タイ拠点

説明される武田大阪大学微生物病研究所タイ拠点長

説明される武田大阪大学微生物病研究所タイ拠点長

会議では、各機関の事業紹介を行った後、事前に準備された質問票に基づき質疑応答が行われました。各機関も国立の機関であり、日本とは異なった環境の元で会計処理やそれぞれの国々の人々とのやりとりに色々と困難を抱えており、様々な問題について事務職員同士で情報を共有し得たことは、問題解決の糸口になり得たのではないかと考えます。海外に派遣されて実際に業務を行っている事務職員の数はまだまだ少なく、機関を超えた横の連携は今後も重要性を増すことになります。当センターの山田副センター長及び轟国際協力員も元々は大学の職員からの出向ということもあり、また大学連携型法人としての日本学術振興会としても、大学の活動に協力することは大いに意義がありました。長崎大学は、今回の会議の成功を受け、定期的にこう言った会議を開催したいとの意図もあり、当センターとしても、出来るだけ連携・協力していく所存です。

会議の様子

会議の様子

2014年12月8日、ラジャマンガラ工科大学タンヤブリ校(Rajamangala University of Technology Thanyaburi (RMUTT)と名古屋大学との間で学術交流協定調印式が行われ、山下センター長が出席しました。
RMUTTは、RIT (Rajamangala Institute of Technology)の傘下にある9大学のうちの一つであり、かつその中心的な役割をはたしている9学部2万人の学生が通う総合大学です。
今回の協定調印は、名古屋大学が文部科学省と独立行政法人科学技術振興機構による「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」拠点事業に採択された課題「多様化・個別化社会イノベーションデザイン拠点~いつまでも活き活きと活動し暮らせる社会とモビリティー~」の遂行のため、両大学がフィールド検証を共同で行うことを目指すものです。
調印式の会場では、今年度のノーベル物理学賞受賞者2人(赤崎勇名誉教授、天野浩教授)をはじめ多くのノーベル賞受賞者を輩出している名古屋大学に賞賛の声が寄せられました。

協定書を交換する松尾清一名古屋大学副総長とDr. Rasaert Phinpathomrat RMUTT学長

協定書を交換する松尾清一名古屋大学副総長とDr. Rasaert Phinpathomrat RMUTT学長

今年のノーベル物理学賞受賞者を取り上げた新聞のパネル展示

今年のノーベル物理学賞受賞者を取り上げた新聞のパネル展示

2014年12月4日、東京都総務局首都大学東京支援部の座間大介主任が当センターを訪問されました。

首都大学東京は、今年4月に同大学と協定を締結しているチュラロンコン大学内にバンコク事務所を開設され、ASEAN地域の大学・研究機関等との国際連携を強化しているところです。

今回の訪問では、首都大学東京の国際化・効率化の支援のため、東京都としてどういった役割を果たすことが出来るかということを切り口として意見交換を行いました。

東京都は、2008年から概ね10年間に渡り、「アジアの発展に資する優秀な人材」の育成につながる諸施策を実行するため、「アジア人材育成基金」を設置しました。本基金により多くのアジアからの人材を招へいしています。これらの政策を発展させていくために、同窓会活動の活性化、日本の大学の国際化の先に目指すもの、そのために首都大学東京の今後押し出していく特色と言った様々なトピックに加え、山下センター長の国際経験に基づいた意見も交えながら、和やかに会談が行われました。

左から副センター長、座間主任、センター長

左から副センター長、座間主任、センター長

第8回The Asian Heads of Research Councils (ASIAHORCs)(アジア学術振興機関長会議)本会議及び第6回ASIA HORCsジョイントシンポジウムがタイ学術研究会議(NRCT)のホストによりバンコクで開催されました。ASIA HORCsは、近年のアジア地域における研究者の国際的な流動と一国では対応できない地域や地球規模野の研究課題に取り組む必要性の高まりから、アジアにおける研究の推進を目的としたネットワーク強化のために、アジア10カ国の学術振興機関により形成されました。

本会議は2007年より毎年開催されており、各国の科学技術動向を報告し今後の課題を話し合います。2009年より本会議と並行してジョイントシンポジウムが開催されており、アジア各国の若手研究者の育成と研究者間のネットワーク構築を目的としています。今年は、本会議は「頭脳流出」、シンポジウムは「気候変動」をテーマに実施されました。

オープニングセッション
本会議参加者とジョイントシンポジウム参加者との合同オープニングセッションが行われ、来賓として在タイ日本国大使館佐藤重和大使が挨拶を述べられました。佐藤大使は、アジア地域が世界の成長センターとして存在感を高めておりASIA HORCsの重要性を認識しており、また、今回の本会合のテーマである「頭脳流出」及び「気候変動」はアジアが取り組むべき重要な課題であると述べました。

佐藤大使(中央)と各国の学術振興機関長

佐藤大使(中央)と各国の学術振興機関長

基調講演
これに続き、ジョイントシンポジウムのテーマである「気候変動」について、前世界保健機構(WHO)東南アジア事務局長、Dr. Samlee Plianbangchangが「気候変動の健康への影響」をテーマに、また国際連合食糧農業機関(FAO)小沼廣幸アジア太平洋地域代表兼事務所長が「気候変動の食糧生産と食料安全への影響」というテーマで基調講演を行いました。これらのテーマは、引き続き行われる二つのジョイントシンポジウムのテーマとしてそれぞれ設定されています。

講演される小沼アジア太平洋地域代表兼事務所長

講演される小沼アジア太平洋地域代表兼事務所長

本会合「頭脳流出」
参加8か国のうちベトナムを除いて7か国の代表が各国の「頭脳流出への対応と人材活用施策」について報告しました。各国ともに優秀な人材の国内での確保や支援策を実施しており、タイでは国費による支援を受けて海外で研究留学をした場合、帰国後は数年間元の職場での勤務を義務付ける、それができない場合は、留学に関わった費用を全額弁償する、という規定が設けられています。
次年度のASIA HORCsはJSPSがホストとして11月に日本で開催することに決定しました。本会議のテーマは「アジア各国の科学技術施策の傾向(Trend of Science and Technology Policy in Asian countries)」、シンポジウムは「ケミカルバイオロジー(chemical biology)」とすることをJSPSより提案しました。これらのテーマについては今後参加国間でさらに検討を進めていきます。

ジョイントシンポジウム
「気候変動」を大テーマとし、「気候変動の健康への影響」、「気候変動の食糧生産と食料安全への影響」という二つのサブテーマに基づきアジアの若手からシニアまで幅広い研究者が発表を行いました。

日本からは、「気候変動の健康への影響」部門で東京大学国際高等研究所、福士謙介教授、山形大学農学部、渡辺徹准教授、東京大学大学院医学系研究科、安本晋也特任助教が発表されました。また、「気候変動の食糧生産と食料安全への影響」部門では独立行政法人農業環境技術研究所、櫻井玄研究員が発表されました。福士教授は発表の最後に、気候変動対応を目的とした国際プラットフォームを紹介し、ASIA HORCsは各国がネットワークを形成する良い機会であり、同枠組みと他の国際プラットフォームが連携するとよいのではないかと提案されました。

講演される櫻井玄研究員

講演される櫻井玄研究員

講演される安本晋也特任助教

講演される安本晋也特任助教

講演される渡辺徹准教授

講演される渡辺徹准教授

会場からの質問に答える福士教授

会場からの質問に答える福士教授

また、ASIA HORCs においても、JSPSタイ同窓会メンバーが活躍されており、「気候変動の健康への影響」部門でJSPSタイ同窓会(JAAT)事務局長Dr. Danai Tiwawechがセッションチェアを務められ、8月にJAATが主催したThailand Research Expo 2014JAAT-JSPS-NRCTセミナーでも講演いただいたマヒドン大学薬学部Wichet Leelamanit助教(JAATメンバー)が発表されました。

左、Dr. Danai事務局長、右、Wichet 助教

左、Dr. Danai事務局長、右、Wichet 助教

ASIA HORCsにより、アジアの学術振興機関の連携促進、研究者ネットワークの構築につながり、頭脳循環が活発になる環境がアジアの中で整えられていくことが期待されます。

左より山下センター長、安西理事長、Dr. Danai  JAAT事務局長、加藤国際事業部長

左より山下センター長、安西理事長、Dr. Danai  JAAT事務局長、加藤国際事業部長

2014年11月24日、日本のODA60周年、JICAバンコク事務所開設40周年を記念した「タイと日本の協力ーその実績と将来展望ー」式典・セミナーが開催され、山下センター長、山田副センター長が出席しました。

パネルディスカッション

パネルディスカッション

ASEAN前事務総長のDr. Surin Pitsuwanの基調講演のほか、タイにおける日本のODAによる4つのベストプラクティスの紹介、2015年以降の日・タイの協力の展望に関するパネル討議など興味深く拝聴しました。

Dr. Surinの基調講演は、聴衆を引きつけて離さない巧みな話術でした。世界で唯一タイには人間の安全保障省があること、中進国になったタイは、ここから先進国の仲間入りするためには更なる投資が必要とのことで、日本と一緒になって「三カ国協力」を推し進めるべきなど、示唆に富む講演となりました。

インタビューを受けるDr. Surin

インタビューを受けるDr. Surin

2014年11月21日、高知大学国際連携推進センターの新納宏国際連携コーディネーター・特任教授、矢田裕美国際企画係長が当センターを訪問されました。矢田係長は、JSPS国際協力員として2012~13年に北京センターに勤務された経験をお持ちです。

高知大学はタイリエゾンオフィスをカセサート大学バンケンキャンパスに開設し、前日に当センターからも開所式に出席しています。今回は、具体的なオフィスの運営や、留学生獲得のための戦略について意見交換のためにセンターを来訪したもので、日本学生支援機構(JASSO)タイ事務所とともに対応しました。

議論の内容は、大半が留学生事業によるものでしたが、当センターからはセンターウェブサイト及び事務所に掲示するポスターの作成について依頼しました。また高知大学はタイリエゾンオフィスを立ち上げると同時に同窓会も設立したとのことで、JSPS同窓生で高知大学と関わりのある研究者を紹介しました。今月の地方大学における事業説明会で講演頂いたばかりのマハーサーラカーム大学のWeerachai Saijuntha講師は高知大学でJSPS招へい研究者として研究をされた経験があり、ナレスワン大学のSiripong Premjet准教授は愛媛、 香川及び高知の3大学で構成される連合農学研究科で博士号を取得されました。最近お会いしたばかりのタイの研究者を繋ぐことが出来たのは意義のあることでした。

当センターとしても、タイの研究者と日本の大学のリエゾンを今後とも続けていく所存です。

左から副センター長、矢田係長、新納教授、センター長

左から副センター長、矢田係長、新納教授、センター長

2014年11月21日、ナレスワン大学理学部Siripong Premjet准教授及びDuangporn Premjet准教授が当センターに来訪されました。お二人とは11月6日にナレスワン大学で実施された「Japan Education Fair」におけるJSPS事業説明会にご参加いただき、Siripong准教授はJSPS外国人研究者招聘事業(短期)で九州大学で研究された経験について講演いただきました。

左よりセンター長、Duangporn准教授、Siripong准教授、国際協力員、副センター長

左よりセンター長、Duangporn准教授、Siripong准教授、国際協力員、副センター長

ナレスワン大学での事業説明会の折に、お二人はJSPS研究拠点形成事業に関心を示され、今回はその申請方法などを詳しく知りたいとのことでご来訪いただき、当センターより研究拠点形成事業の申請方法や時期を説明しました。両准教授は、同事業のアジア・アフリ力学術基盤形成型への申請を日本のカウンターパートの研究者と話し合い2016年度分に申請できるよう検討されるとのことでした。

Siripong准教授及びDuangporn准教授は、バイオマスの研究で東南アジアや韓国の研究者とネットワークを形成されており、これらの研究者と年一回シンポジウムを開催しています。お二人とも文部科学省奨学金を得て、愛媛、 香川及び高知の3大学で構成される連合農学研究科にて博士号を取得され、同分野の日本人研究者とも幅広いネットワークをお持ちです。今後はこれらの人脈を生かし、共同研究や研究者・大学院生の交流を多国間にまたがる機関間で行い若手研究者を育てていきたいという構想をお持ちです。

当センターも事業申請に際してできるだけ支援していきたいと考えています。

2014年11月20日、高知大学タイリエゾンオフィスがカセサート大学バンケンキャンパスに開設され、開所式に山下センター長、山田副センター長、轟国際協力員が出席しました。

高知大学はタイ国内ではコンケン大学、チェンマイ大学、カセサート大学、タマサート大学と協定を締結し、これまで学術交流や学生交流を行ってきました。

まず、Dr. Damrong Sripraram学術担当副学長が開会の挨拶を述べ、高知大学とカセサート大学はこれまで学生交流プログラムや学術交流を行ってきたが、このリエゾンオフィス設置をきっかけに、今後、両大学の交流がさらに進むことに期待を示されました。また、高知大学菊池るみ子国際・地域連携担当副学長は、当オフィスを国際共同研究や学生交流推進に役立て、カセサート大学はもちろん、タイ全土の大学との交流にも力を入れたいと抱負を述べられました。

さらに、来賓からは日本大使館、俵幸嗣一等書記官が挨拶され、タイにオフィスを設置する日本の大学間の交流が活発で、ネットワークが構築されようとしており、今後日本の大学のタイにおける活躍がますます期待されると述べられました。

高知大学国際連携推進センター新納宏特任教授よりリエゾンオフィスの機能も紹介されました。同大学の海外リエゾンオフィスは、海洋学分野での学術交流のためにフィリピンに2つ、語学研修のために中国に1つ設置されています。タイのリエゾンオフィスは、学生・研究者交流、タイ人同窓会の活動拠点、タイ人留学生の獲得を目指しています。

また、高知大学のオフィスの隣には京都大学農学研究科もオフィスを設置しています。

日本の大学のタイへの進出は目覚ましく、2014年度だけで高知大学を含む5つの大学がオフィスを開設し、現在30を超える大学がオフィスを設置しています。

2014年11月20日、一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)辰野まどか事務局長が当センターを来訪されました。
辰野さんは、ユネスコESD世界会議の一環で岡山市で開催された「ユースフォーラム」(全世界5000名の応募者の中からユネスコが選んだ50数名が、名古屋で開催されるユネスコESD世界会議に青年の声を反映させるための集まり)のコーデイネーターをされた際に山下センター長とお会いになりました。今回は、来年バンコクで実施する日本とタイの高校生のイベントの準備でバンコクへいらっしゃり、当センターにもお立ち寄りいただきました。
辰野さんより日本の高校生とタイの高校生の交流プロジェクトの構想についてお話を伺うと供に、当センターより、タイの高校の情報や日本文化の情報発信を行っている機関を紹介しました。

2014年11月18日、明治大学ASEANセンター江藤賢一教授が、カンボジアから同大学に留学中のNop Visalさん、同大学の学生でタマサート大学に交換留学中の上江洲祐貴さん、カセサート大学に交換留学中の針谷百恵さん(途中から合流)とともに当センターを訪問されました。

Nop Visalさんは非常に流暢な日本語で明治大学での学生生活や将来のキャリアプランを、また、針谷さんや上江洲さんは、帰国後の進路やタイでの交換留学生生活について語っていただきました。

左から江藤教授、Nopさん、山下センター長、上江洲さん

左から江藤教授、Nopさん、山下センター長、上江洲さん

2014年11月18日、東京女学館大学・上別府隆男教授が当センターを訪問されました。上別府教授は以前ユネスコバンコク事務所に出向されており、それ以来ユネスコ関係で山下センター長と様々な場面でお会いする機会がありました。

今回は、文部科学省からの委託事業の調査のためバンコクを訪問され、その合間に本センターにお立ち寄りいただきました。

2014年11月17日、京都大学北部構内共通事務部管理課研究推進掛・飯島由多加主任が当センターを来訪されました。

飯島主任は米国ジョージ・ワシントン大学で戦略広報修士号を取得され、文部科学省世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)事業である京都大学物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)国際広報セクションリーダーとしてiCeMSの国際広報戦略を担当された後、現職では国際交流関係及び共同研究契約締結にかかる業務を担当されています。

今回の出張はベトナム・ハノイにおける日本学生支援機構主催日本留学フェアに出展の際に、経由地にあたる当センターに立ち寄られたものです。バンコクでは当センター及び京都大学ASEANセンターを訪問し、その後ラオス国立大学で開催される留学フェアに出展するとのことです。

副センター長とは旧知の仲でもあり、京都大学の国際事業の現状、また当センターの活動及びJSPS国際交流プログラムの実施状況等について意見交換を行いました。

左から副センター長、飯島主任、センター長、国際協力員

左から副センター長、飯島主任、センター長、国際協力員

2014年11月17日、宮城教育大学の見上一幸学長と文部科学省大臣官房国際課の佐藤兆昭・政策情報分析官がオフィスを訪問されました。今回のバンコクのご訪問は、SEAMEO(東南アジア教育大臣機構)と日本政府(文部科学省)が表彰する「SEAMEO-JAPAN ESD賞」の選考委員会へのご出席のためです。
山下センター長は、九州大学に勤務していた折に日本国内での「ユネスコスクール支援大学間ネットワーク(ASPUnivNET)」に同大学の代表として参加され、宮城教育大学がその幹事校であったという縁で見上学長とは長いお付き合いです。
見上学長からは、日本の大学のグローバル化の動きが活発に展開されており、JSPSの役割は重要ですとの激励と、できるだけ力になりたいとのうれしいお申し出を頂きました。

左より見上学長、佐藤政策情報分析官、山下センター長

左より見上学長、佐藤政策情報分析官、山下センター長

2014年11月11日に引き続き、12日は日本大使館主催「Japan Education Fair」の一環でコンケン大学を訪問しJSPS事業説明会を実施しました。
コンケン大学は今年で創立50周年を迎えるタイ東北地方を代表する大学です。タイの研究9大学のうちの一つとして研究に大きな力を入れており、京都大学及び産業医科大学の実施する2つのJSPS研究拠点形成事業にも参加しています。
まず、日本の参加機関全員で副学長および各学部長を表敬訪問しました。佐藤重和大使とDenpong Soodphakdee学術情報技術担当副学長の挨拶に引き続き、コンケン大学の学部長や日本大使館、日本の大学間で交換留学やダブルディグリープログラムの構築方法などについて活発に議論が行われました。

表敬訪問に引き続き実施したJSPS事業説明会には40名近くの研究者が参加しました。今回の説明会はタイJSPS同窓会(JAAT)の東北地域代表を務めておられる同大学医学部Kittisak Sawanyawisuth准教授に会のコーディネートや研究者への周知などご尽力いただきました。Thawalwong Ratanasiri国際担当副学長より昨年に引き続き開会の挨拶をいただき、轟国際協力員より日本の科学技術政策やJSPSの組織紹介、山田副センター長よりJSPSの国際事業を説明しました。

Kittisak准教授にも論博事業にて産業医科大学で博士号を取得された経験についてお話いただきました。なぜ日本を選んだのか、ホスト研究者との出会いのきっかけ、また博士号取得後の活躍の様子に参加者は大きな関心を示していました。
また、タイ政府奨学金で東京大学に学部より入学し博士号を取得、その後JSPSの研究者招聘事業において大阪大学で研究された理学部のSakda Daduang准教授にもお話しいただきました。日本の研究室の滞在時間や自身の研究内容を紹介していただいたほか、学部時代に経験したアルバイトや花粉症にかかったことなど、日本での学生生活、研究者生活の両方をとてもユーモラスにお話しいただきました。

講演されるSakda准教授

講演されるSakda准教授

さらに、元宮崎大学の副学長で現在コンケン大学医学部研究コンサルタントを務めておられる名和行文招聘教授に、これまでJSPS事業で論博研究者や研究員、招聘研究者など幾人も受け入れてこられた経験をもとに、ホスト研究者の探し方から申請書を書く際のこつ、特に論文や国際会議での発表等の業績が非常に重要であるという話をされました。また、JSPSのfellowshipプログラムに申請したい研究者はいつでも相談してほしいと助言されました。

講演される名和招聘教授

講演される名和招聘教授

今回は2人のJSPS Fellowship経験者と日本で数多くの外国人研究者を受け入れてこられた名和招聘教授の講演のおかげで、参加した研究者に対して具体的なアドバイスを提供することができました。

2014年11月11日、日本大使館主催「Japan Education Fair」の一環でマハーサーラカーム大学を大使館及び京都大学、東海大学、東京工業大学、福井工業大学、明治大学(五十音順)とともに訪問しました。大使館と日本の大学は学生を対象として日本留学説明会を開催し、JSPSバンコク研究連絡センターは、研究者を対象にJSPS事業説明会を実施しました。
マハーサーラカーム大学は地域に根差した大学を目指しており、タイ東北地方を代表する総合大学の一つです。特に教育面で高い評価を得ています。
まず、日本の参加機関全員で副学長を表敬訪問し、佐藤重和大使より日本の大学や日本学生支援機構(JASSO)、日本学術振興会(JASSO)が集結する本フェアは日本留学や日本の大学のことを知るができるよい機会であるとアピールしました。

マハーサーラカーム大学でのJapan Education Fairに参加した日本大使館、日本の大学関係者

マハーサーラカーム大学でのJapan Education Fairに参加した日本大使館、日本の大学関係者

副学長と対談する佐藤大使(右端)

副学長と対談する佐藤大使(右端)

JSPS事業説明会では轟国際協力員より日本の科学技術政策やJSPSの組織紹介を行い、山田副センター長よりJSPSの国際事業を説明しました。

また、東京農業大学で論博事業にて博士号を取得されたマハーサーラカーム大学Walai Rukhavej Botanical Research Institute所長のRojchai Satrawaha准教授にご自身の経験をお話しいただくとともに、若手研究者にJSPS事業への申請を推奨していただきました。さらにRojchai准教授と同じ研究所に所属され、外国人研究者招聘事業(長期)にて高知大学で研究されたWeerachai Saijuntha講師にも、日本の研究室の様子や日本人研究者との交流の様子をお話しいただきました。

Rojchai 准教授による講演

Rojchai 准教授による講演

Weerachai講師による講演

Weerachai講師による講演

質疑応答では非常に活発な議論が行われました。参加者には中堅の研究者も数多くおり、自身の研究室の若手研究者や学生を日本に送りたいが、そのような研究資金へのアクセスや情報が非常に限られているという懸念を示されました。Rojchai准教授は、JSPSの研究拠点形成事業には、大学院生もプロジェクトに参加できるため日本での研鑽の機会が得られると助言いただきました。

マハーサーラカーム大学でJSPS事業説明会を初めて行い、40名近くの研究者が参加しました。参加者の中にはこれを機に、来年度の二国間交流事業申請に意欲をみせる研究者や、日本の受け入れ研究者へコンタクトをとる際のヒントが得られたという研究者がおり、非常に実のある説明会となりました。また、地方大学では、日本で研究を行うファンドの情報が十分でないことを実感し、今後も地方での事業説明会を継続的に実施していくことの重要性を実感しました。

2014年11月6日、ナレスワン大学での在タイ日本大使館主催「Japan Education Fair」に参加し、その一環としてJSPS事業説明会を開催しました。

ナレスワン大学はタイ北部の最南端にあるピサヌローク県に位置する総合大学です。1967年に教員養成大学として設立され、その後シーナカリン・ウィロート大学(Srinakharinwirot University)のピサヌローク・キャンパスとして再編、1990年に単独のナレスワン大学として公式に設立されました。現在は22の学部等を有する総合大学としてタイ国内外で確固たる地位を築いています。

在タイ日本大使館が主催する地方留学説明会は年に四大学で実施されており、JSPSとしては2012年度より本格的に参加しています。ナレスワン大学への訪問は2012年以来2年ぶりとなります。今回の訪問では、小林茂紀参事官を代表とし、京都大学、東海大学、東京工業大学、福井工業大学、明治大学(五十音順)、日本学生支援機構(JASSO)とともに訪問しました。大使館と日本の大学は学生を対象として日本留学説明会を開催し、JSPSバンコク研究連絡センターは、研究者を対象にJSPS事業説明会を実施しました。

まず、日本の参加機関全員で表敬訪問し、小林参事官及びRosarin Wongviairat学術担当副学長とナレスワン大学の国際教育プログラムの構築や日本との協定校との連携などの意見交換を行いました。また、表敬訪問に同席いただいたTawatchai Sumpradit准教授はJSPS拠点大学交流事業で以前、大阪大学で研究活動をされており、JSPS同窓生に思いがけない場所で面識を得ることが出来ました。

表敬訪問参加機関

表敬訪問参加機関

会場を移して開催されたJSPS事業説明会では轟国際協力員より日本の科学技術政策やJSPSの組織紹介を行い、山田副センター長よりタイ語でJSPSの国際事業を説明しました。

また、愛知大学で論博事業にて博士号を取得された経営情報科学部のRatchanee Mukhjang准教授よりご自身の経験をお話しいただくとともに、若手研究者にJSPS事業への申請を推奨していただきました。Ratchanee准教授は今年愛知大学で博士号を取得され、2015年2月27日に実施される論文博士号メダル授与式でも講演頂く予定です。

講演されるRatchanee准教授

講演されるRatchanee准教授

さらに外国人研究者招聘事業(短期)で日本で研究されたSiripong Premjet准教授から、多くの写真を交えながら、日本での研究の様子や日本での経験をお話頂きました。

講演されるSiripong准教授

講演されるSiripong准教授

最後に、ナレスワン大学元留学生会長で論博事業で博士号を取得されたChantana Chanbanchong准教授から閉会の御挨拶を頂きました。

今回、研究者を中心に約40名の参加がありました。ナレスワン大学でのJSPS事業説明会は二年ぶりの開催でしたが、最も大きな収穫はJSPS同窓生に面識を得る機会があったことと言えます。今回講演頂いた3名の先生だけでなく、表敬訪問時に知己を得たTawatchai Sumpradit准教授へも、JSPSタイ同窓会の広報及び協力を依頼しました。タイ同窓会の活性化のためには、地方大学の同窓生の協力は欠かせません。今後も大使館との連携を継続しながら、地方の大学との連携を継続していく所存です。

右側Chantana准教授

右側Chantana准教授

2014年11月4日、芝浦工業大学国際部グローバル教育推進課杉山修課長が当センターを来訪されました。

芝浦工業大学はタイにおいて、泰日工業大学に事務所を設置しています。またキングモンクット工科大学トンブリ(KMUTT)、スラナリー工科大学、チュラロンコン大学とMOUを締結しており、最近は今年8月にはランシット大学とのMOUを締結しています。

タイ国内で実施しているプログラムとして、KMUTT、スラナリー工科大学とハイブリッド・ツイニングプログラムを実施しています。ハイブリッド・ツイニングプログラムとは、国外のパートナー大学と連携を取って、修士課程と博士課程を複合化し、実施する大学院国際共同教育プログラムです。タイ以外ではハノイ理工科大学、ホーチミン市工科大学、マレーシア工科大学、ガジャマダ大学、バンドン工科大学を協定校としており、毎年10名弱の受け入れを行い、授業料免除及び奨学金の給付を行っています。このプログラムを通じて博士号を取得された方は、その後母国の大学での教員となることが多く、結果としてその後の日本との連携が推進され続けるという良い循環を創出しています。

また、東南アジア工科系大学コンソーシアム(SEATUC・South East Asia Technical University Consortium)を、東南アジア5つのパートナー大学との間に結成しており、毎年シンポジウムを開催しているとのことで、次回のシンポジウムはスラナリー工科大学で2015年7月に開催予定です。

また、タイにおける取り組みとしては、KMUTTに毎年夏季・春季休業を利用して二週間程度の工学英語研修、Global PBL(Project-Based Learning 課題解決型学習)研修を行っているとのことです。

芝浦工業大学は文部科学省の平成26年度国際化拠点整備事業費補助金『スーパーグローバル大学等事業 スーパーグローバル大学創成支援(タイプBグローバル化牽引型)」に採択されました。国内・国外の大学や企業とのコンソーシアムでの活動を通じて、グローバルに活躍する人材育成を目指しています。

芝浦工業大学は、様々な国際連携活動を行っており、その中で是非JSPSの国際交流事業を活用頂ければと考え、事業の紹介を行いました。また、タイにオフィスがあるということで、大学紹介のポスターの作成依頼も行いました。今後とも連携を深めて行ければと考えています。

先にJASSOと打ち合わせを行っていた東京国際大学Eトラック推進室の吉田孝瑞さんと一緒に写真を撮影しました。  左から副センター長、杉山課長、吉田さん

先にJASSOと打ち合わせを行っていた東京国際大学Eトラック推進室の吉田孝瑞さんと一緒に写真を撮影しました。 
左から副センター長、杉山課長、吉田さん

2014年11月3日、カセサート大学農学部でJSPSの事業紹介セッションを実施しました。今回は、京都大学農学研究科によるセミナーの一セッションとして実施されたもので、近藤直京都大学農学研究科教授の招へいにより、当センター、日本学生支援機構(JASSO)タイ事務所、京都大学ASEANセンターが参加しました。

Group Photo

前列左から大澤京都大学ASEAN拠点URA、Dr. Suratwadee同窓会理事、JASSO山本専門職員、京都大学近藤教授、Sudsaisin農学部学術担当副学部長、副センター長、JASSO Nuntaporn職員、Donludee農学部国際担当副学部長

京都大学とカセサート大学は1984年に大学間学術交流協定、また大学間学生交流協定が締結されています。カセサート大学は農林業分野に非常に強く、2014年QS分野別ランキングにおいて世界で48位となっており、京都大学農学研究科とカセサート大学農学部の連携も密接に行われており、大学間交流協定だけではなく部局間学生交流協定も個別に締結されています。

司会をされるDr. Doludeeカセサート大学農学部国際関係担当副学部長

司会をされるDr. Doludeeカセサート大学農学部国際関係担当副学部長

セミナーでは、近藤教授による京都大学農学研究科の紹介の後、JASSOから留学のための奨学金情報の提供、近藤教授による入学案内のプレゼンテーションを行い、留学に関する説明を一通り行った後、当センターからJSPSの事業紹介、またカセサート大学農学部Dr. Suratwadee Jiwajinda JSPSタイ同窓会理事にも日本での研究経験について講演頂きました。Dr. Suratwadeeは、JSPS論文博士号取得支援プログラムで京都大学大学院農学研究科で博士号を取得されています。

京都大学の説明を行う近藤教授

京都大学の説明を行う近藤教授

挨拶を行う山本JASSO海外事務所担当

挨拶を行う山本JASSO海外事務所担当

JASSOの奨学金事業を説明するNuntaporn職員

JASSOの奨学金事業を説明するNuntaporn職員

今回のセミナーは、学部生、大学院生を中心に40名の参加がありました。JSPSのターゲットである教員の参加は少なく、また時間の関係で質疑応答の時間が十分に取れませんでしたが、JSPSの国際プログラムを知って頂くというミッションは果たせたと思います。

JSPS事業を説明する副センター長

JSPS事業を説明する副センター長

日本での経験について講演されるDr. Suratwadee同窓会理事

日本での経験について講演されるDr. Suratwadee同窓会理事

カセサート大学での事業説明は、今年6月のカンペンセンキャンパス、7月のバンケンキャンパスに引き続き3回目となりました。今後とも一層連携を強化していく所存です。

Seminar

2014年10月30日 Danai Tiwawech JSPSタイ同窓会(JAAT’)事務局長とともに、8月に開催したJAAT-NRCT-JSPSセミナー”Long life without cancer”で講師を務められたマヒドン大学薬学部Wichet Leelamanit助教が当センターを訪問されました。

Danai事務局長と2月に実施を予定しているJAAT総会、論博メダル授与式、JAATセミナーの打ち合わせを行いました。また、Wichet助教は、平成13年度から17年度に富山大学がタイのチュラロンコン大学薬学部やチュラポン研究所と実施したJSPS拠点大学交流事業「天然薬物」に参加されており、JSPS同窓会員の資格をお持ちのため、当センターよりJAATの活動等を紹介しました。

さらに、Danai事務局長はタイ国立がん研究所で癌の研究をされている立場から国際的な学術連携についてお話されました。Danai事務局長の知り合いのタイ人研究者が欧州で癌の研究を行っており、欧州の研究者ネットワークや最先端の研究設備を活用し、タイではできないアプローチで研究を進めているとのことです。国レベルでは頭脳流出ではあるが、個人の研究実績としては非常によいことだと述べられました。欧州は研究技術や施設は十分にあるが、研究資源(研究のためのサンプル)が乏しく、近年、欧州の研究者は研究資源の豊富なアジアの研究者との連携に大きな関心を持っているとのことです。しかし、日本も高い研究技術や最先端の研究設備を保有しており、タイは研究資源が豊富なため、両国の学術連携がさらに進めば研究が大きく前進するのではないかとDanai事務局長は期待を述べられました。

左よりWichet助教、センター長、Danai事務局長、副センター長

左よりWichet助教、センター長、Danai事務局長、副センター長

2014年10月29日、吉村敏男・福岡県議会議員、泉日出夫・福岡県タイ友好議員連盟事務局長が、福岡県バンコク事務所の川越信一郎所長、東幸治副所長と供に当センターを訪問されました。

今年7月にタイ福岡OB会が設立(記事リンク)され、今後益々タイからの福岡の大学への留学生を増やしたい、そのためにもタイと日本との学術交流の現状を把握するため訪問されました。

大学の国際化において、学生、教員もさることながら、事務職員の国際感覚の涵養も非常に重要であるため、JSPSが実施している「国際協力員制度」(大学の事務職員を1年間JSPS本部、もう1年を海外センターで研修させる制度)を福岡県内の大学でも活用されてはと当センターより進言しました。

また、吉村議員、泉議員は、初等・中等教育の充実にも力を注がれていることから、山下センター長より、福岡県大牟田市のすべての市立小中学校(34校)がユネスコスクールに認定されており、これは全国でも珍しい取り組みであることを紹介しました。

左より東副所長、山田副センター長、泉議員、吉村議員、山下センター長、国際協力員、川越所長

左より東副所長、山田副センター長、泉議員、吉村議員、山下センター長、国際協力員、川越所長

2014年10月28日、東京医科歯科大学の竹本佳弘・生体材料工学研究所特任教授が当センターをご来訪されました。竹本教授の来訪は、2013年3月29日以来となります。

東京医科歯科大学生体材料工学研究所は10月27日にチュラロンコン大学工学部でシンポジウムを開催されたとのことで、竹本教授はシンポジウム出席のついでに当センターにご来訪頂いたものです。

前回の訪問時では、東京にある4大学(東京医科歯科大学、お茶ノ水女子大学、学習院大学、北里大学)が学際生命科学コンソーシアムを組み、「課題発見・解決型Ph.Dプログラム疾患予防科学コース・領域 ―国際都市東京の4大学で学ぶ新しいスタイル―」の入学者募集について意見交換を行いましたが、本プログラムは今年度開講され、タイからも一名文部科学省奨学金を受給し、東京医科歯科大学に留学、本プログラムに参加することになったとのことでした。

竹本教授は、次にあるべき博士課程とは何かという観点から、博士課程のプログラム開発を行っています。

また、今後のアジア諸国との連携の際に相手先に提供可能な国際交流プログラムの情報について、JSPSの国際交流プログラムを紹介しました。また外国人だけではなく日本人の大学院生やポスドク研究者向けのプログラムとして、(海外を含む)特別研究員制度を紹介しました。

JSPSは大学院博士課程以降、研究者に対する様々なプログラムを提供しており、竹本教授もその多彩さに驚かれていました。竹本教授のコーディネートするプログラムにおいても、JSPS事業を是非活用頂ければと考えています。

TMDU