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2015年4月1日、カセサート大学人文学部東洋言語学科吉嶺加奈子講師が当センターを来訪されました。吉嶺講師は、2013年10月に開催したカセサート大学でのJSPS事業説明会にご参加頂きました。日本の大学院博士後期課程への進学を検討されているとのことで、山田副センター長より日本学術振興会特別研究員制度について紹介したところ、より詳細な内容を議論するためにセンターにお越し頂きました。

当センターでは通常、海外の研究者に向けてフェローシップや共同研究について事業説明会で行っていますが、特別研究員は、日本国内の大学院博士課程に在籍する若手研究者への支援として非常に重要な役割を果たしており、日本の大学院博士課程在学中の外国人も申請は可能ですし、博士課程入学前に申請が必要なDC1事業も渡日前から申請が可能となっています。

今後も、日本学術振興会の現地事務所として、外国人研究者だけでなく、日本人研究者へも様々な情報提供及び支援を行っていく所存です。

Yoshimine

2015年3月31日、NSTDA(タイ科学技術開発庁)が主催するNSTDA Annual Conference (NAC) 2015が開催され、当センターはその中のセミナー“International Funding Programs: Opportunities for Thai Researchers”で事業紹介を行いました。

今回お声がけ頂いたJST岸田さんと

今回お声がけ頂いたJST岸田さんと

本イベントは1万人の入場者がある大学でいうところのオープンキャンパスようなイベントですが、開会式にはシリントン王女様が臨席される格式高い催事です。その中のプログラムで、諸外国の研究助成機関のガイダンスが組み込まれ、日本からは、JST (e-ASIA JRP)の岸田絵里子プログラムコーディネーター、JSPS、そしてAUN-SEED Netの渡邊元治副チーフアドバイザーが事業紹介を行いました。実際に来場されたのは30名程度の参加でしたが、若い研究者たちが真剣に耳を傾けていました。

事業説明を行うセンター長

事業説明を行うセンター長

発表者の集合写真

発表者の集合写真

NSTDAでは昨年10月に事業説明会を行ったところですが、今後とも継続してJSPSの事業紹介を行っていく所存です。

会場風景

会場風景

2015年3月28日、山下センター長が日越科学技術合同委員会に出席のためベトナム・ハノイに出張した際、JSPSベトナム同窓生との会談を持ちました。今回はJSPSの外国人特別研究員で京都大学で研究を行ったDr. Do Van Truongほか数名を訪問し、JSPSベトナム同窓会の設立支援等について意見交換を行いました。意見交換の結果、今後はDr. Phan Ke Long・ベトナム国立自然博物館副館長(Deputy Director, Vietnam National Museum of Nature)が窓口となって、今年夏ごろまでには同窓会としての体裁を整え、その後設立できるようにしたいとのことでした。また在ベトナム日本大使館の田中みずき二等書記官(文科省からの出向)そして何よりベトナム科学技術省(MOST)が全面的に支援を検討しているとのことです。今後もセンターとして、同窓会設立に向け支援を行っていく予定です。

Vietnamese JSPS Alumni

2015年3月27日、神戸国際大学入試広報センター小谷口秀一職員と福井工業大学松浦 悦郎理事・ASEAN事務所長が当センターを来訪されました。

神戸国際大学は経済学部、リハビリテーション学部の二学部を有する私立大学で、1968年に設立されました。タイでは、イースタンアジア大学と2013年に学術交流協定を締結しており、2014年にはタイから2ヶ月間、学生を受け入れたほか、日本からも1週間イースタンアジア大学を訪問し、学生交流を行ったとのことです。

今回は福井工業大学の松浦理事の紹介で、大学の国際化や今後の留学生受け入れについての情報交換を行いました。

現在、タイには30を越える日本の大学の事務所が設立されていますが、大学連携型法人として、様々な支援を行っていく所存です。

左から福井工大松浦理事、神戸国際大学小谷口氏、副センター長

左から福井工大松浦理事、神戸国際大学小谷口氏、副センター長

2015年3月24日、JSPSバングラデシュ同窓会(BJSPAA)Bridge選考委員会に出席するためダッカ(バングラデシュ)を訪問しました。

BJSPSAAは、2015年3月21日に第六回国際シンポジウム「Safe Food, Healthy Nation」をバングラデシュ農業大学で開催しました。バングラデシュ国内の政治状況が悪化したため、今回は日本人講演者及びバンコクセンターの派遣は取りやめとなりましたが、本セミナーは150名の参加者があり、成功裏に終了したとのことです。また、同時に同窓会理事の改選が行われ、会長、副会長、事務局長は全員留任となりました。

Bridge選考委員会に先立ち、在バングラデシュ日本大使館を表敬訪問し、佐渡島志郎在バングラデシュ日本国特命全権大使に面会し、今後の同窓会事業への協力を要請しました。佐渡島大使は、4月以降に在タイ日本国特命全権大使に就任予定です。

Bridge選考委員会には、Prof. Dr. M. Afzal Hossain BJSPSAA会長、審査委員のDr. Nur Ahamed Khondaker 事務局長、Dr. Md Hazrat Ali理事、Dr. Md. Emdadul Haque理事、及びJSPSバンコク研究連絡センター山下センター長が出席しました。

Bridge選考委員会

Bridge選考委員会

今回の募集に対しては9名の応募があり、審査の結果2名の候補者及び1名の補欠候補者を採択しました。申請書類は当センターからJSPS本部に提出し、5月頃に採択について最終決定される予定です。

その後、同窓会理事新旧交代セレモニーを開催し、新旧の理事が集まり、懇談を行いました。新しい同窓会理事会は20名で構成され、その内7名が新任となります。

新旧理事交代式

新旧理事交代式

2015年3月23日、山口大学大学院東アジア研究科朝水宗彦准教授が当センターを来訪されました。

朝水准教授は、今回は日本関連の蔵書調査のためタイを訪問されました。また、それとともに、日本との共同研究が盛んな大学や日本への留学が多い大学への訪問されたとのことです。

山口大学は、2015年4月より国際総合科学部を開設します。本学部はグローバルに活躍する人材を輩出するために、文理の枠を越えた基礎的な知識を持ち、日本語と英語をツールとした高いコミュニケーション能力と課題解決能力を有する人材の育成を目指すとのことで、在学生は一年間の留学をすることが必須となります。

山口大学はまた、一定以上のTOEICのスコア獲得を卒業要件としており、経済学部は600点、国際総合科学部は700点が卒業に必須条件となるとのことです。

朝水准教授は留学生センターの教員も兼務されており、大学の国際化に関して様々なご意見を伺わせて頂きました。

左から副センター長、朝水准教授

左から副センター長、朝水准教授

2015年3月21日、タマサート大学タープラチャンキャンパス法学部棟で開催された中央大学・タマサート大学コラボレーションセンター(中央大学タイオフィス) 開所式及びシンポジウムに当センターからセンター長、副センター長が出席しました。

Group

中央大学は、2013年5月にグローバル中央シンポジウムを開催し、当センターからも参加、中央大学の海外オフィスはハワイに続き2カ所目となります。

開所式では、タマサート大学学長でタマサート大学法学部教授のProf. Dr. Somkit Lertpaithoon、酒井正三郎総長・学長(商学部教授)、小林茂紀在タイ日本大使館参事官が祝辞を述べました。

午後からは記念シンポジウムが行われ、第一部は中央、タマサート大学の学生によるプレゼンテーション、第二部は中央、タマサート大学の教授、ゲスト講演者によるパネルディスカッションが行われました。俵幸嗣在タイ日本大使館一等書記官はパネリストとして講演しました。俵書記官は中央大学の出身であり、今回の講演の後4月より文部科学省に復帰される予定です。

在タイ日本大使館及び多数のタイに事務所を持つ日本の大学、また中央大学からタイに留学している学生も多数出席して、大変華やかな会議となりました。

シンポジウムでのタマサート大学学生の発表

シンポジウムでのタマサート大学学生の発表

Tawara

左から明治大学江藤教授、寺島一等書記官、俵一等書記官、山下センター長、山田副センター長

2015年3月20日、明治大学政治経済学部加藤久和教授が江藤賢一教授とともに当センターを来訪されました。

2014年8月20日以来の来訪となります。前回の来訪時、加藤教授にJSPSの国際交流事業を紹介しましたが、今回の来訪では実際に申請についてご検討頂いているとのことで、より詳細な情報提供を行いました。

2011年以降、タイから明治大学に留学する学生はこれまでに218名、また明治大学からタイに留学する学生は216名になります。留学生交流の実績を着実に上げている中で、研究者間の学術交流も推進していけるよう、当センターでは支援させて頂く所存です。

左から江藤教授、加藤教授、山下センター長、山田副センター長

左から江藤教授、加藤教授、山下センター長、山田副センター長

2015年3月20日、JSPSの対応機関であるタイ学術会議(NRCT)をJSPSタイ同窓会長と訪問しました。今回の打ち合わせ参加者は下記の通りです。

NRCT
1. Ms Tiwa Ngaowichit, Foreign Relations Officer, Senior Professional Level
2. Ms. Woramanee Mongkolson, Foreign Relations Officer
3. Ms. Arpar Nateprapai, Foreign Relations Officer
4. Ms. Nattha Paisuwan, Foreign Relations Officer

JSPS
1. Prof. Kuniaki Yamashita, Director, JSPS Bangkok Office
2. Mr. Daisuke Yamada, Deputy Director, JSPS Bangkok Office
3. . Ms. Hiromi Todoroki, International Program Associate
4. Ms. Natthida Veeramongkornkun, Liaison Officer

JSPS Alumni Association of Thailand (JAAT)
1. Dr. Sunee Mallikamarl, President
2. Dr. Jiraporn Shauvalit, Receptionist

今回の打ち合わせでは、2015年度NRCT Research EXPOの日程及びテーマについて、協議を行いました。当センター及びJSPSタイ同窓会(JAAT)はそれぞれ午前と午後のセッションに分かれてセミナーを開催することとなりました。セミナーの詳細については、2015年4月23日にNRCTで開催予定である2015年度の第一回JAAT理事会でも会議される予定です。

NRCT

2015年3月19日、4月に日本に出発する予定の国費留学生壮行会及び帰国留学生歓迎会が在タイ日本大使公邸にて開催され、当センター構成員全員で出席しました。

今回は、日本へ行く留学生が100名、日本から帰国した留学生60名が出席し、来賓も含め200名の参加があり、佐藤重和在タイ日本国特命全権大使より激励の言葉がありました。国費留学生を担当されている俵幸嗣一等書記官は、在任中の三年間で精力的に留学情報の発信に努めており、大使公邸に入りきらないほどの参加者は、俵書記官の3年間の功績によるものと言えましょう。

本壮行会及び帰国留学生歓迎会は、毎年在タイ日本大使館主催で実施されており、日本にこれから留学する、また留学から帰ってきた学生と各関係機関とのネットワーク形成に繋がっています。

佐藤大使による挨拶

佐藤大使による挨拶

2015年3月16日、タイ同窓会における外国人研究者再招へい事業(BRIDGE Fellowship Program)選考委員会を当センターで開催しました。

Bridgeプログラムは、JSPSの外国人特別研究員事業等に採用されて来日し、日本での研究活動を終了した外国人研究者に対し、再度来日して日本人研究者との研究協力関係を形成・維持・強化する機会を提供する事業です。

選考委員会は同窓会理事及びバンコクセンター長で構成され、タイ同窓会副会長の Dr. Paritud Bhandhubanyongを選考委員長とし、同窓会長の Dr. Sunee Mallikamarl、その他同窓会理事である Dr. Jiraporn Shauvalit、Dr. Suratwadee Jiwajinda, Dr. Kittisak Sawanyawisuthが出席しました。

今年度は5名の申請者があり、最終的にプリンスオブソンクラー大学のDr. Vannarat SAECHANをタイ同窓会より今年度の推薦することになりました。今後、JSPS本部の承認を得て、最終的に確定する予定です。Dr. Vannaratは昨年2月に実施したコンケン大学でのJSPS事業説明会にもご協力頂いたものです。今後の同窓会活動において、タイ南部の代表として、地域での活動を推進頂ければと考えています。

写真前列左よりDr. Jiraporn, Dr. Sunee, Dr. Suratwadee, 後列左よりセンター長、Dr. Paritud, Dr. Kittisak

写真前列左よりDr. Jiraporn, Dr. Sunee, Dr. Suratwadee, 後列左よりセンター長、Dr. Paritud, Dr. Kittisak

3月14日、今後明治大学に留学する予定の留学生壮行会がバンコク市内のホテルで開催され、山田副センター長がセンターを代表して参加しました。

春学期にはチュラロンコン大学、タマサート大学、シーナカリンウィロート大学、キングモンクット工科大学ラカバンから9名の交換留学生が、また1名の日本政府奨学金留学生、また1名のタイ国会からの招へい研究者が明治大学に留学します。

2011年以降、タイから明治大学に留学する学生はこれまでに218名、また明治大学からタイに留学する学生は216名になります。これだけ多くの数の学生が集まったのも、大学のたゆまぬ努力によるものです。当センターとしては、留学の先にある研究者としての交流をみすえて、支援を行っていく所存です。

Meiji

2015年3月10日、筑波大学グローバル推進室教育推進部・横瀬雅年専門員、国際室・立原公美子主任が当センターに来訪され、轟国際協力員が対応しました。横瀬専門員と立原公美子主任はタイ北部にあるメージョー大学を訪問されるために来タイされ、当センターにお立ち寄りいただきました。

横瀬専門員はJSPSロンドン研究連絡センターで国際協力員として研修後、2002年~2004年に第8代目のバンコク研究連絡センター副センター長も務められました。国際協力員時代には英国における大学研究評価制度(Research Assessment Exercise, RAE)について調査し報告書をまとめられ、バンコク研究連絡センターではタイの研究や高等教育、またタイ王室の行っているロイヤルプロジェクトについてニュースレター「バンコクの風」を通して情報発信に努められていたとのことです。

JSPSの2つの海外センターで学術の国際業務に携わられたお話を横瀬専門員にお伺いし、アドミニストレーションだけにとどまらず、積極的に世界の学術や研究の動向について情報収集・発信し、大学の教育や研究支援に携わることが、今後の大学職員に求められているということを感じました。

左より国際協力員、横瀬専門員、立原主任

左より国際協力員、横瀬専門員、立原主任

2015年3月10日、フィリピン科学技術省(DOST)を訪問し、外国人研究者再招へい事業(BRIDGE Fellowship Program)選考委員会に出席するとともに、2015年度計画関する打ち合わせをフィリピン同窓会と実施しました。

Bridgeプログラムは、JSPSの外国人特別研究員事業等に採用されて来日し、日本での研究活動を終了した外国人研究者に対し、再度来日して日本人研究者との研究協力関係を形成・維持・強化する機会を提供する事業です。

Bridge選考委員会には、Dr. Jaime Montoya JAAP会長、審査委員のDr. Renato G. Reyes JAAP 事務局長、DOST事務次官のDr. Amelia Guevarra、及びJSPSバンコク研究連絡センター山下センター長が出席、山田副センター長が陪席しました。

今回の募集に対しては6名の応募があり、審査の結果1名を推薦することとなりました。

また同窓会長及び事務局長と今後の活動について議論が行われ、次回の同窓会総会及びシンポジウムについて下記のように決定しました。

・National Science and Technology Week の開催に合わせて実施
・場所はMall of Asiaにある国際会議場
・7月25日(土)に開催予定
・テーマは” Disaster Risk Management through Science and Technology”
・論博メダル授与式も同時に開催
・一名ないし二名の日本からの講師を招へい予定、同窓会で候補者を決定、交渉も済ませた上で5月中旬までにバンコクセンターに連絡してもらう。

左から副センター長、センター長、DOST事務次官、JAAP会長、同事務局長

左から副センター長、センター長、DOST事務次官、JAAP会長、同事務局長

同窓会打ち合わせの後、会長、事務局長とともに在フィリピン日本大使館を表敬訪問し、北川参事官、窪田専門調査員への同窓会活動協力及び総会への出席依頼を行いました。大使館側も当日は別イベントがあるとのことであるが、なるべく調整頂けるとのことです。

左から北川参事官、Montoya会長、センター長、Reyes事務局長、副センター長

左から北川参事官、Montoya会長、センター長、Reyes事務局長、副センター長

また、フィリピンの他の同窓会との連携についても、今後積極的に行っていくとのこと。また日本大使館からの支援についても、今後受けられるようにしていくとのことです。

2015年3月9日、明治大学アセアンセンターで第2回在タイ大学連絡会(JUNThai)が開催され、タイに事務所などを設置する18大学の代表者とオブザーバーとして日本国大使館、日本学生支援機構、JSPSバンコク研究連絡センター、アドバイザーとしてタイ、キングモンクット工科大学・関達治学術顧問が参加しました。また、3月8日にタイ同窓会を立ち上げた北海道大学もオブザーバーとして参加しました。

在タイ大学連絡会(JUNThai)の概要は、第1回開催時の記事(リンク)をご覧ください。

参加大学は以下の通りです。
秋田大学、大分大学、大阪大学、関西大学、九州大学、京都大学、芝浦工業大学、首都大学東京、上智大学、中央大学、電気通信大学、東海大学、東京医科歯科大学、東京農工大学、東洋大学、福井工業大学、北海道大学、明治大学、名古屋大学(五十音順)

第1部
ASEAN University Network (AUN) Dr. Nantana Gajaseni事務局長による「ASEAN University NetworkとASEANにおける高等教育の動向について」と題した講演が行われました。AUNが学部学生の国際的な流動を促進するために進めている単位互換制度であるASEAN Credit Transfer System(ACTS)や教育の質を審査し、一定の評価を得たプログラムや学科に対して認可証を発行し質保証を行うASEAN University Network-Quality Assurance (AUN-QA)といったASEAN地域内での高等教育制度の統合の取り組みが紹介されました。
また、ASEAN域内から30大学が加盟するAUNのもつブランド力により、欧米や日中韓の大学から連携のオファーが来ているということにも言及されました。

 Dr. Nantana Gajaseni事務局長による発表

Dr. Nantana Gajaseni事務局長による発表

第2部
各参加大学がタイやASEAN諸国における活動状況について報告を行いました。
新たに締結を模索している大学間協定や、タイにおいて日本人学生のインターンシップを行う際の課題、またアジアの大学間でコーンソーシアムを組み行っている共同研究プロジェクト、同窓会の立ち上げや意義について課題やグッドプラクティスが情報共有されました。


次回の連絡会は6月に開催する予定です。

2015年3月8日、北海道大学タイ同窓生懇談会に山下センター長、山田副センター長、轟国際協力員が出席しました。

北海道大学は2026年の創基150年に向けた近未来戦略(北大近未来戦略150) 「世界の課題解決に貢献する北海道大学へ」を掲げ、長期目標を設定して改革に取り組んでいます。その計画の一つに国内及び国外同窓会組織との相互支援体制を強化し、世界横断的な卒業生ネットワークを構築することを掲げています。

現在、海外ではブラジル、台湾等に同窓会が設立されており、懇談会には総長や理事が積極的に参加しネットワーク強化を図っています。

懇談会では山口佳三総長が開会の挨拶の中で、集まった同窓生に対して北海道大学をタイで積極的にPRしてほしいと呼びかけました。

山口総長による開会の挨拶

山口総長による開会の挨拶

山口総長に続き山下センター長も挨拶を行い、北海道大学とタイの大学の連携をバンコクセンターも支援していきたいと述べました。

山下センター長による挨拶

山下センター長による挨拶

2015年3月6日、上智大学ASEANハブセンター開設記念シンポジウムに出席しました。

上智大学は2015年2月1日に上智大学ASEANハブセンターをバンコクに開設されました。これはルクセンブルク、カンボジア、中国、エジプトに次いで5番目の海外拠点となります。

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本シンポジウムは、「ASEANにおける高等教育の質保証と質改善-人的資源格差の是正へ向けた調和化とネットワーキング」、「AIMSシンポジウム:AIMSプログラムにおける質保証」をテーマとして、上智大学及びタイ教育省などの講演者を招へいして発表が行われました。パネルディスカッションではアセアン諸国(タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン)の大学で大学の国際化を担当する教員により、AIMSプログラムにおける質保証をテーマに討論が行われました。

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2015年2月27日(金)、午前中に行われたJSPSタイ同窓会(JAAT)理事会・総会及びJSPS-NRCT論博メダル授与式に引き続き、午後よりJSPS-JAAT-NRCT セミナー“Health and Aging” および2013年度論博メダル受賞者による博士論文発表会を開催しました。

JSPS-JAAT-NRCT セミナー“Health and Aging”
テーマである“Health and Aging”は、高齢化社会を迎えつつあるタイにおいて、超高齢化社会をすでに経験し、社会の仕組みを整備している日本から、高齢化社会への対応を学ぶことを目的としてJAAT理事会で提案されました。

セミナー基調講演者として東海大学・濱本和彦教授をお招きし、「An Intuitive Human-Interface-web usability and virtual reality」と題して、高齢者にも使いやすいインターネットは何かということをテーマに講演されました。

インターネットウェブサイトのユーザビリティ(文字の大きさ、文字色、背景色、写真と文字のバランス、文字および行間等)について世代ごとに調査した結果に基づき、どのようなインターフェイスであれば高齢者が使いやすいかということを解説されました。さらに、インターフェースの情報処理能力が上がるにつれ、ハードウェアサイズは小さくなることから、次世代のヒューマンインターフェースは空間把握能力を備えた五感を拡張するようなハンズフリーの埋め込み型になるという予測結果も発表され、参加者は近未来のデバイスの進化予測に驚きの声が上がりました。

講演される濱本教授

講演される濱本教授

タイ側からは、JAAT会員で、次期マヒドン大学近郊エリア代表理事であるDr. Wichet Lelamanit助教に「Herbal and dietary supplements for elderly people」と題して講演いただきました。

高齢者がより長く健康的に若々しく生きるために必要な栄養素とその効用を薬学的な観点から紹介され、効果的な野菜やサプリメントの摂り方等、多数の具体例を用いながら発表されました。
写真や図表を多用し食品の栄養素とその効能について、ユーモアを交えながら説明された発表に、参加者も熱心に聞き入りました。

講演されるWichet 助教

講演されるWichet 助教

Wichet Lelamanit助教には、2014年夏に開催したJAAT-JSPS-NRCTセミナー”Long life without cancer”でも講演いただき、ユーモアたっぷりの発表はいつも聴衆を魅了しています。

2013年度論博メダル受賞者による博士論文発表会
論文博士号取得希望者に対する支援事業により2013年度に博士号を取得したタイ人研究者7名のうち当日出席した6名による博士論文発表会を開催しました。

それぞれの発表テーマは以下の通りです。

1. Dr. Anusak Kerdsin, Medical scientist, National Institute of Health
Genotypic Profile of Streptococcus suis Serotype 2 and Clinical Features of Infection in Humans, Thailand

2. Dr. Manthana Mitchai, Senior Scientist Researcher, Ministry of Public Health and Faculty of Medicine, Khon Kaen University
The immunophenotypic study of NK cell and Lymphocyte Subset in HIV-1 infected patient under HAART.

3. Dr. Pacharee Thongkamkoon, Senior Veterinary officer, National Institute of Animal Health
Antimicrobial susceptibilities of Mycoplasma hyopneumoniae field isolates and occurrence of enrofloxacin, macrolides and lincomycin resistance

4. Dr. Ratchanee Mukhjang, Assistant Professor, Faculty of Business, Economics and Communications, Naresuan University
Real Economic Impacts on Villagers Working under OTOP Projects

5. Dr. Sirikan Limpakan (Yamada), Associate Professor, Faculty of Medicine, Chiang Mai University
Predominant mucosal IL-8 mRNA expression in non-cagA Thais is risk for gastric cancer

6. Dr. Suraphong Lorsomradee, Associate Professor, Department of Anesthesiology, Faculty of Medicine, Chiang Mai University
Less Invasive Arterial Pressure-derived Cardiac Output Monitoring: Effects of Alterations in Arterial Waveform

Dr. Anusakによる講演

Dr. Anusakによる発表

Dr. Manthanaによる講演

Dr. Manthanaによる発表

Dr. Pachareeによる講演

Dr. Pachareeによる発表

 Dr. Ratchanee 助教による発表

Dr. Ratchanee 助教による発表

Dr. Sirikan准教授による発表

Dr. Sirikan准教授による発表

Dr. Suraphongによる発表

Dr. Suraphong准教授による発表

Dr. Sunee同窓会長による閉会の言葉

Dr. Sunee同窓会長による閉会の言葉

2015年2月27日(金)、JSPSタイ同窓会(JAAT)理事会・総会及びJSPS-NRCT RONPAKU Medal Award Ceremonyを開催しました。

JSPSタイ同窓会(JAAT)理事会
参加者は以下の通りです。
JAAT理事
Dr. Sunee Mallikamarl, President
Dr. Jiraporn Shauvalit, Receptionist
Dr.Pornpen Pathanasophon, Registrar
Dr. Danai Tiwawech, Secretary
Dr.Savitree Limtong, Committee
Dr. Suratwadee Jiwajinda, Committee
Dr.Pacharee Thongkamkoon, Committee

JAAT地域代表
Dr.Sirikan Limpakan, Regional representative of Chiang Mai area
Dr. Kittisak Sawanyawisuth, Regional representative of Khon Kaen area

NRCT
Ms. Tiwa Ngaowichit, Head of International Research Promotion Section, Division of International Affairs
Ms.Arpar Nateprapai, Foreign Relations Officer, International Research Promotion Section, Division of International Affairs

JSPS東京本部
国際事業部人物交流課交流係 糸井智香 主任
同部研究者国際交流センター 三上真理子 職員

JSPSバンコク研究連絡センター
山下邦明センター長
山田大輔副センター長
轟 裕美 国際協力員
Ms.Natthida Veeramongkornkun リエゾンオフィサー

同窓会理事会での議論、決定事項は下記の通りです。
1.  2015年度にJAAT同窓会員名簿を作成することに決まりました。
2.  2015年度より、同窓会員に会員証を配布することになりました。
3.  次期理事とその選出方法について話し合われました。規約では理事は最大15名まで選出でき、現理事の11名中10名が次期も継続し、5名の枠があることが確認されました。このため、この日の総会で承認を得て、地方都市の同窓会員の中から理事を選出することになりました。

理事会の様子

JSPSタイ同窓会(JAAT)総会
タイ同窓会総会には50名以上が出席し、Dr. Sunee会長とDr. Danai事務局長を議長として議論が進められました。
以下の通り新たに地方都市から新理事4名が選出されました。

左よりDr. Sunee会長とDr. Danai事務局長

左よりDr. Sunee会長とDr. Danai事務局長

1. Dr.Sirikan Limpakan、北部エリア代表理事
2. Dr. Kittisak Sawanyawisuth、東北エリア代表理事
3. Dr.Siripong Premjit、中央北部エリア代表理事
4. Dr. Wichet Leelamanit、マヒドン大学近郊代表理事

これまでは理事の多くがバンコク近郊の大学や研究機関に所属していましたが、今回新たに地方都市から4名の理事が参加することにより、JAATのネットワークが広がりました。当センターが地方大学を訪問する際にも、これらの代表理事を積極的に訪問し、よい関係を築いていきたいと考えています。

総会での議決の様子

総会での議決の様子

総会での議決の様子

総会での議決の様子

論博メダル授与式
論博メダル授与式は、論文博士号取得希望者に対する支援事業により前年度に博士号を取得したタイ人研究者を対象に、その栄誉をたたえるとともにより一層の研究を奨励することを目的としてメダルを授与するものです。2003年3月にJSPS-NRCT Joint Meeting for RONPAKU Fellowsと題して第一回を開催して以来、これまで継続してNRCTと共催してきました。

6名のメダル受賞者と Kristhawat 副事務局長、Dr. Sunee会長、山下センター長

6名のメダル受賞者と Kristhawat 副事務局長、Dr. Sunee会長、山下センター長

2013年度は7名の新規博士号取得者がおり、その内6名が授与式に参加しました。

授与式ではNRCTよりMr. Kristhawat Nopnakeepong事務次長、JAATを代表してDr. Sunee Mallikamarl会長が受賞者に祝辞を述べ、山下センター長がメダルを授与しました。

メダル授与式

メダル授与式

メダル授与者を祝福するJAAT会員

また、JAAT総会に出席したJAAT会員も6名の博士号取得者をJSPS、NRCT、JAAT理事と供に祝福し、会場は和やかな雰囲気に包まれました。式典の合間には同窓会員同士の交流も積極的に行われ、普段はなかなか会うことのない様々な分野のタイ人研究者が交流する場となりました。

6名のメダル受賞者による博士論文発表は、この日の午後開催した「JSPS-JAAT-NRCT セミナー“Health and Aging” および2013年度論博メダル受賞者による博士論文発表会」において行われました。

2015年2月20日、JSPSネパール同窓会(NJAA)との共催でJSPS事業説明会をトリブバン大学工学研究院で開催しました。ネパールでのJSPS事業説明会はこれが初めての開催となります。

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トリブバン大学は、ネパールで最大の高等教育機関として、1959年に設立されました。現在、40万人の学生が在籍しており、その内36.6%の14万1千人が付属校に、その他の学生は各地の提携校に在籍しています。

今回の事業説明会では、まずNJAAのDr. Rijan Bhakta Kayastha会長より、NJAAの設立に至る経緯と今後の活動予定について、講演頂きました。

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また、引き続き、Nepal Academy of Science and TechnologyのVice Chancellorである Prof. Dr. Jibraj Pokharelより、ネパール発展のための科学技術について、科学技術戦略の目標や政策勧告について、ご講演いただきました。

Dr. Jibraj Pokharel

Dr. Jibraj Pokharel

山下センター長、山田副センター長によるJSPSの事業説明の後、今回の事業説明会を主催いただいたトリブバン大学工学研究院長のProf. Dr. Tri Ratna Bajracharyaより、工学研究院のミッションや目的などについてご説明いただき、閉会の挨拶となりました。

山下センター長

山下センター長

Prof. Dr. Tri Ratna Bajracharya

Prof. Dr. Tri Ratna Bajracharya

今回の事業説明会には50名ほどの参加があり、日本での研究、共同研究について多くの質問が出されました。当センターは今後とも、NJAAと共同で事業説明会を実施していく所存です。

Guidance2

Guidance3

2015年2月19日及び20日、JSPSネパール同窓会(NJAA)設立準備のためにネパール・カトマンズを訪問しました。

2月19日はNJAAのDr. Rijan Bhakta Kayastha会長及び5名の理事との間で、NJAAのこれまでの経過報告及び同窓会の事業活動の予定について、議論を行いました。

NJAA

NJAAは2014年1月に同窓会設置を考えた数名が、広く参加を呼びかけ2月7日に第一回準備会合を開き、同窓会設立のためのタスクフォース(発起人会)を立ち上げ、それ以降、毎月会合を開催してきました。この間、同窓会規約、事業計画の作成、理事会の構成などを準備した。それらを踏まえて、JSPS本部にも連絡を入れた後、 Lalitipur市(同窓会の所在地)並び政府内閣府に団体登録申請を行い、2014年12月に承認を得、その後JSPS本部からの正式承認についてJSPS本部へ打診したものです。これを受けて、今回バンコクセンターがネパールを訪問し、同窓会設立に向けての正式な準備を整えることとなりました。

同窓会の事業活動については、既存の同窓会と同じように、学術セミナー、シンポジウムなどの開催が中心となりますが、NJAAからの提案としては、JICA専門家(大学教員も含めた)がネパール来訪の折に、彼らを交えてのセミナーを開催するというものがありました。これまでの同窓会ではこう言った提案はなく、日本の各団体が協力してセミナーを開催するというアイデアは大変有効なものと考えられます。また、同窓会メンバーによる日本とネパールの学術交流の促進とは別に、メンバー以外の研究者を対象に日本ネパール学術交流への啓蒙活動を実施する予定としてます。

今後の同窓会の承認に向けて、JSPSの同窓生リスト(約80名)を基に、同窓会への加入促進をこれからの2か月をかけて集中的に行い、同窓会創設時メンバーとして確定することを目指します。
            
今後の予定としては下記の通りです。
5月上旬 会員リストの確定
6月上旬 JSPS本部への承認申請書並びに必要書類原案の作成しバンコクセンターに送付7月上旬 申請書の本部への送付
9月   JSPS役員会で承認
10,11月以降  設立総会の開催

2月20日は、日本大使館、教育省、JICA事務所への表敬訪問を行うとともに、今後のJSPS同窓会活動について協力を要請しました。

1)日本大使館
小川正史大使、浜田清彦一等書記官に面会し、現在ある3つの同窓会(日本留学生会、JICA同窓会、経産省海外技術研修生同窓会)に加えて、JSPS同窓会ができること、大いに歓迎すること。また、同窓会が承認された後のブBridge Fellowship Programの選考委員会など必要なら協力するとのご了解を得ました。

2) ネパール教育省
Radha Krishna Ghimire (Under Secretary)の話では、大学者関係だけなら、UGC(University Grant Commission)が窓口になるが、同窓会は大学教員だけでなく、研究機関の研究員もいることも考慮し、教育省としては、他の省庁(例えば、MOST科学技術省など)と連携しながら、同窓会支援を行いたいとのことでした。事務次官(Secretary)へ、今回の訪問を前向きに報告しておくとのことです。

MOE

3) JICAネパール事務所
清水所長と面談し、同窓会の設立の動きのこと、先述のJICA専門家を交えてのセミナーの実施などを計画していることを提案し、協力を要請しましたところ、JICAとしても協力したいとのことでした。

JICA

当センターとしては、各関係機関の協力を得た上で、ネパールでの同窓会活動支援を行っていく所存です。

ネパール教育省

ネパール教育省

2015年2月16日、熊本大学大学院自然科学研究科・濱武英准教授、マーケティング推進部・西山弘樹副課長、自然科学系事務ユニット・福田賢一副課長、前田巌主任が当センターを来訪されました。

2月17日にチュラロンコン大学で開催されたAUN-SUN Lecture Series 2015「自然災害と環境、ASEAN研究」において濱准教授が講演されるためバンコクに訪問され、昨今、活発になっている日本の大学のタイにおける展開について情報交換をされたいとのことで当センターにも足をお運びいただきました。

当センターからは1月に発足したJUNThaiの今後の活動について説明しました。

熊本大学より、現在の東南アジアでの同大学の展開についてお話いただきました。
東南アジアにおいては熊本大学はスラバヤ工科大学内にオフィスがあり、学生交流、学術交流、及び同窓会支援の拠点として活用されています。
また、オフィスの設置のみならず、現地で活躍している元留学生などのOG・OBを中心に海外展開のネットワークを築いていきたいとのことでした。タイにおいてはカセサート大学、コンケン大学、マヒドン大学と大学間交流協定を締結されています。

JSPSバンコク研究連絡センターは、四半期に一度、当センターの活動報告やASEAN地域の学術情報を掲載した「バンコクの風」を発行しています。
今回のニュースレターには、在タイ日本国大使館の俵一等書記官よりタイのサイエンス・スクールで科学者のたまごを育てる取り組みについてご寄稿いただきました。

若者の科学への興味を育て世界に羽ばたく人材を育成するためのタイの中等教育機関の取り組みについて書かれています。

ぜひご覧ください。

「バンコクの風 2014 Vol.3」
http://jsps-th.org/letter/jspsbkk2014_3.pdf

2015年2月13日、日本大使館主催「Japan Education Fair」の一環でタクシン大学を訪問しJSPS事業説明会を開催しました。タクシン大学での事業説明会の開催は初めてとなります。

Group photo

タクシン大学はタイ南部にある国立大学です。元々は1968年に教員養成の短期大学として開学しました。1970年代半ばには、バンコクにあるシーナカリンウィロート大学のソンクラー地区のキャンパスとして4年制大学に昇格しました。その後は理学部や社会科学部、文学部などの学部を開設し、1992年にはパッタルンキャンパスを開設し、1996年には現在の名称であるタクシン大学に改称しました。現在ソンクラーキャンパスには人文・社会科学、パッタルンキャンパスには自然科学系の学部が設置されています。学生数は3万人、内大学院生は2千人とのことです。

事業説明会はパッタルンキャンパスにも中継。

事業説明会はパッタルンキャンパスにも中継。

今回の事業説明会では、JSPSの論文博士号取得支援事業で東北大学で博士号を取得されたDr. Kasem Asawatreratanakul教育・研究担当副学長にご挨拶頂き、ご自身の日本での研究についてもお話しいただきました。教育・研究に携わる副学長として、今回の事業説明会の実施に多大なるご協力を賜りました。事業説明会はソンクラーキャンパスで実施され、25名の研究者に会場に来ていただきました。またパッタルンキャンパスでも事業説明会がサテライトで中継され、こちらも10名ほどの研究者が参加されました。

Dr. Kasem副学長の挨拶

Dr. Kasem副学長の挨拶

タクシン大学のJSPS事業説明会にも、在タイ日本大使館俵一等書記官にお越し頂き、文部科学省奨学金について説明頂きました。在タイ日本大使館や日本学生支援機構とも連携を深め、我々がターゲットとしている研究者に対する幅広い情報提供を行って行く所存です。

俵書記官による説明

俵書記官による説明

事業を説明する山田副センター長

事業を説明する山田副センター長

Kasem副学長はJSPSの事業説明会の実施について大変協力的で、ソンクラーキャンパスだけでなくパッタルンキャンパスにも声をかけていただき、多くの研究者を集めていただきました。教員のみなさんからも、招へい事業だけではなく、多国間の共同研究事業であるCore-to-Coreプログラムへの関心もあり、申請方法等様々な質問を頂きました。当センターは事業を説明する立場であり、現場の教員のニーズや実際の研究現場の状況を把握していない部分が多くありますが、Kasem副学長は我々の説明の補足説明を追加でやっていただき、参加者の理解が深まりました。

会場の風景

会場の風景

次は是非パッタルンキャンパスでの開催についてご提案いただきましたので、タクシン大学での事業説明会開催時には、パッタルンキャンパスでも開催できるようにしたいと考えています。

タクシン大学キャンパス

タクシン大学キャンパス

タクシン大学キャンパスその2

タクシン大学キャンパスその2

2015年2月12日、日本大使館主催「Japan Education Fair」の一環でプリンスオブソンクラー大学 (PSU)を訪問しJSPS事業説明会を開催しました。PSUでの事業説明会の開催は、2012年度、2013年度に続き3年連続となります。

PSUはタイ南部地域の一般教育水準の向上と地域産業の開発の支援を目的として1967年に創設されたタイ南部で最初の大学であり、タイの9ある研究大学に指定されています。QS大学ランキングではタイ国内で第5位となっています。PSUはまた大学病院のほかタイ南部に5つのキャンパスをもつ総合大学です。全30学部に39,000人の学生が在籍し、このうち学部学生34,000人、大学院生が5,000人という、国内でも屈指の規模を誇ります。

PSU表敬訪問の集合写真

PSU表敬訪問の集合写真

今回の訪問は、大阪大学、東海大学、福井工業大学、明治大学(五十音順)、日本学生支援機構(JASSO)が参加しました。大使館と日本の大学は学生を対象として日本留学説明会を開催し、JSPSバンコク研究連絡センターは、研究者を対象にJSPS事業説明会を実施しました。

PSU courtesy visit

最初に日本の参加機関全員でPSUを表敬訪問しました。PSUからはDr. Ram Yamsaengsung国際交流担当学長補佐から挨拶及び大学の事業紹介を行いました。表敬訪問時の意見交換では、デュアルディグリー実施の可能性や、学生・研究者交流の推進について議論が行われました。

表敬訪問に引き続き実施したJSPS事業説明会には30名近くの研究者が参加しました。

JSPS事業説明会集合写真

JSPS事業説明会集合写真

まずはPSU研究開発部次長のDr. Suppasil Maneeratから開会の挨拶を頂きました。Dr. Suppasilは山口大学とカセサート大学によるJSPS拠点大学交流事業に参加され、拠点大学枠国費大学院生として岡山大学で博士号を取得されたとのことで、ここでもまた思いがけないJSPS同窓生にお目にかかることが出来ました。今後のPSUでのJSPSの事業説明会には是非協力を要請したいと考えています。

左は講演を行うDr. Sirusa、右はDr. Suppasil

左は講演を行うDr. Sirusa、右はDr. Suppasil

JSPSの事業経験者からの説明については、昨年に引き続きJSPS論文博士取得支援事業で論文博士を取得された理学部のDr. Sirusa Kritsanapuntu助教、自然資源学部のDr. Sompong Te-chato准教授から日本での研究の経験談について、発表頂きました。

Dr. Sompongによる講演(左は俵書記官)

Dr. Sompongによる講演(左は俵書記官)

今回特筆すべき事は、JSPSの事業説明会に初めて在タイ日本大使館俵一等書記官にお越し頂き、文部科学省奨学金について説明頂いたことです。博士号を持たない若手教員もまだまだ多く、博士号取得の需要、意識は非常に高い状況です。当センターからはJSPS論文博士号取得支援事業について説明を行っていますが、やはりもう一つのチャンネルとして、日本への正規留学のための奨学金情報の提供の必要性がありました。実際、次年度の研究留学生にはPSUの教員も一名採択されています。俵書記官も大学教員への国費留学生の需要について気づかれたとのことで、今回の参加となりました。当センターとしても国費留学生の説明についてはは、マハーサーラカーム大学訪問の時にも質問が出てきたため必要性を認識しており、プレゼンテーション資料の中に博士課程等への留学に関するスライドも昨今は追加してます。当センターは今後も在タイ日本大使館や日本学生支援機構とも連携を深め、我々がターゲットとしている研究者に対する幅広い情報提供を行って行ければと考えています。

俵書記官による説明

俵書記官による説明

俵書記官に文部科学奨学金について質問する参加者

俵書記官に文部科学奨学金について質問する参加者

JSPS事業について質問する参加者

JSPS事業について質問する参加者

2015年2月9日、古城紀雄大阪大学名誉教授、大阪大学ASEANセンター長の望月太郎教授、関達治キングモンクット工科大学トンブリ(KMUTT)総長特別補佐(大阪大学名誉教授・元大阪大学バンコク教育研究センター長が当センターを訪問され、副センター長、国際協力員が対応しました。

古城教授はこれまでに大阪大学留学生センター長、またWPIプログラムである大阪大学免疫学フロンティア研究センター(iFReC)事務部門長を歴任されており、大学事務部の国際化、また事務職員による企画立案の重要性について大学から出向中のバンコクセンタースタッフに対して示唆に富む話をして頂きました。

左から望月教授、山田副センター長、古城名誉教授、轟国際協力員、関名誉教授

左から望月教授、山田副センター長、古城名誉教授、轟国際協力員、関名誉教授

2015年2月9日、早稲田バイオサイエンスシンガポール研究所(WABIOS)椿雅行事務長が当センターを訪問されました。山下センター長が不在にしており、副センター長が対応しました。

WABIOSは2009年9月に、日本の大学として初めての本格的な在外バイオ系研究所としてシンガポール政府系研究機関のほか、日本を含め、世界中の医療・バイオ関連企業の研究開発部門が集まるBiopolisに設立されたものです。WABIOSの研究グループは、シンガポール国立大学(NUS)・南洋理工大学(NTU)・シンガポール科学技術研究庁(A*STAR)等に所属する世界各国から集まった優秀な研究者と精力的に共同研究を展開、また企業との産学連携も積極的に推進しています。

今回の来訪では、今後の東南アジアでの事業展開のためにバンコク郊外のサイエンス・パークを訪問するとともに、バンコクに所在する大学等のオフィスを訪問され、意見交換を実施されるとのことです。当センターからは、シンガポールにおける日本の大学や政府関係機関等の進出状況等について質問したところ、民間企業の進出は多いが、大学等のオフィスはRIKENとJST、WABIOSぐらいであるとのことで、バンコクと並んでアジアのハブであるシンガポールでの状況の差を興味深く拝聴させて頂きました。

今後タイに早稲田大学の研究拠点が設置されれば、JSPSにとっても大変心強い協力相手になり得る可能性があります。今後とも、大学の研究拠点との連携を深めていく所存です。

Waseda_WABIOS

2015年2月6日、高知大学矢田裕美国際企画係長、西本晶美国際連携係事務職員が当センターを訪問されました。矢田係長は、11月21日に高知大学タイリエゾンオフィスの開所式の際に当センターに来訪されました。またJSPS国際協力員として2012~13年に北京センターに勤務された経験があります。

高知大学は2014年11月21日にタイリエゾンオフィスをカセサート大学バンケンキャンパスに開設しました。今回はタイリエゾンオフィスの整備や同窓会事業のフォローアップのため来訪された際、当センターにもお立ち寄り頂きました。

高知大学では次年度より地域協働学部を開設し、地域社会の課題解決や地域産業の振興、最終的には地域社会の再生・発展に資する人材を育成します。その中でタイを含む海外特別演習も予定されています。

また、高知大学の学生の留学に対するニーズについても話が及び、学生の留学に対する志向がやはり欧米にある中で、欧米との協定校が少ない状況であること。そのために協定校を増やしていく努力をしなければならないとともに、アジアへの留学者をどうやって引きつけていくかについても議論が及びました。

左からセンター長、矢田係長、西本職員、副センター長

左からセンター長、矢田係長、西本職員、副センター長

2月5日、東京大学工学系研究科(東大まちづくり大学院)の柏崎梢・特任助教、佐藤遼・学術支援専門職員がバンコクセンターを訪問されました。

同大学院は国土交通省支援研究事業として「日本の多文化共生政策の推進による海外人材との知識交流の形成効果」を受託しています。そのための調査の一環で、バンコクセンターの活動に関連して近年のタイ人研究者や学生の新たな傾向や課題について聞きたいということで来訪され、山下センター長が対応しました。

日本の地方大学が留学生を受け入れるに際して、自治体や地域社会などとの協働でどのようなインフラを整備すれば、留学生が魅力を感じその大学に入りたくなるかについて様々なアイデアを出し合いました。

左より柏崎助教、佐藤学術支援専門職員、山下センター長

左より柏崎助教、佐藤学術支援専門職員、山下センター長

2015年2月4日、日本大使館主催「Japan Education Fair」の一環でウボンラーチャタニ大学を訪問しJSPS事業説明会を実施しました。ウボンラーチャタニ大学への訪問は2013年以来2年ぶりとなります。

JSPS事業説明会での集合写真

JSPS事業説明会での集合写真

ウボンラーチャタニ大学は、1990年にコンケン大学の一キャンパスからから4年制の総合大学に格上げされ、コンケン大学に続くタイ東北部における2番目の高等教育機関になることを目標に設立されました。ウボンラチャタニ大学では、現在のタイ国内、特に東北部での労働力育成の需要の応えるべく、特に自然科学及びテクノロジー分野の教育に重点を置いています。

今回の訪問では、齊藤貢在タイ日本大使館次席公使を代表とし、京都大学、東海大学、東京工業大学、福井工業大学、明治大学(五十音順)、日本学生支援機構(JASSO)とともに訪問しました。大使館と日本の大学は学生を対象として日本留学説明会を開催し、JSPSバンコク研究連絡センターは、研究者を対象にJSPS事業説明会を実施しました。

日本の代表団による表敬訪問

日本の代表団による表敬訪問

まず、日本の参加機関全員で学長および各学部長を表敬訪問しました。Nongnit Teerawatanasuk学長が挨拶及び大学の事業紹介を行いました。Nongnit学長は、富山大学和漢医薬学総合研究所のJSPS拠点大学交流事業に参加されていたとのことで、思いがけないところからJSPSの同窓生にお目にかかることが出来ました。今後はNongnit学長にもJSPSとして協力を呼びかけていく所存です。

日本語学科の学生による歓迎

日本語学科の学生による歓迎

表敬訪問に引き続き実施したJSPS事業説明会には30名近くの研究者が参加しました。今回の説明会は、農業生物資源研究所 (NIAS)でJSPS外国人特別研究員に採択された農学部のDr. Bubpa Chaitiengより、日本での研究活動や生活、またJSPS国際事業への申請について講演頂きました。

Dr. Bubpaによる講演

Dr. Bubpaによる講演

また、今回のスピーカーではなかったものの、今回のセッションに参加頂いた元国費留学生で拠点大学交流事業に参加されていた薬学部のDr. Thaweesak Juengwatanatrakulからも日本での経験について説明頂きました。

Dr. Thaweesakによる講演

Dr. Thaweesakによる講演

質疑応答では、外国人特別研究員に一度応募された方からの申請に関する具体的な質問もあり、講演者に対する質疑応答が熱心に行われました。山田副センター長からは、JSPSの事業に採択されることは確かに難しいが、地方大学からも申請書を見直しつつも、あきらめないで継続して申請して欲しい、と参加者を激励しました。

事業説明会の様子1

事業説明会の様子1

事業説明会の様子2

事業説明会の様子2

2015年1月28日、大分大学内田智久助教が当センターを来訪されました。

今回の訪問は2014年9月以来となります。毎回大分大学のタイにおける活動をアップデートいただいています。

今年1月7日、大分大学はラチャウィティー病院と学術交流協定(MOU)を締結しました。ラチャウィティー病院はタイ保険証管轄のタイ国内有数の国立病院で、2018年に新病棟を建設する予定となっております。大分大学は、今回のMOU締結で、学術の交流のみならず、血液透析の人材育成及び技術協力、そして日本企業と協力し日本式医療の導入を目指しています。これらの一連の流れは、東九州メディカルバレー構想の一環として実施されるとのことです。大分大学はまた、今後は内視鏡分野を中心として、マヒドン大学との連携も強化していく予定であるとのことです。

また、高大連携として、チュラポーン・サイエンス・スクールロッブリー校に、日本のスーパーサイエンスハイスクールの大分舞鶴高校を紹介し、同高校の校長とともに、チュラポーン高校及びタイ教育省を訪問されたとのことです。本件は、2014年9月にタイ教育省幹部が大分大学及び大分舞鶴高校を訪問されたことがきっかけとなり、今年1月にはさくらサイエンスプログラムでチュラポーン・サイエンス・スクール及びマヒドン・ウィッタヤヌソン・スクール(タイ有数のサイエンス・スクール)から大分にも招へいしています。今後はMOUを締結し、交流を推進していく予定です。

大分大学は事務所はありませんが精力的にタイでの活動を継続的に実施しており、当センターからも先日開催された在タイ大学連絡会の案内を差し上げました。病院や高校の連携から、日本との連携が推進されていけばと考えています。

左から山田副センター長、内田助教

左から山田副センター長、内田助教

Group2015年1月27日、タマサート大学ランシットキャンパスでJSPSの事業紹介セミナーを開催しました。タマサート大学での事業説明会の開催は、2011年7月以来となります。

今回のセミナーは、Pramuan Tapchaisri研究担当副学長にご挨拶頂きました。タマサート大学における人的資源の開発、タイ日間の研究交流の推進するためにJSPSの国際交流プログラムは非常に有用であること。タマサート大学は特に政治学が強いが、JSPSのプログラムの助成範囲はタイで需要の高い自然科学分野だけではなく全分野を対象としているため、積極的に申請を検討して欲しいと述べられました。

挨拶するPramuan研究担当副学長

挨拶するPramuan研究担当副学長

会場の様子

会場の様子

副学長の挨拶の後、山田副センター長よりJSPSの国際事業を説明しました。タマサート大学から、論文博士号取得支援プログラムで神戸大学で博士号を取得されたChatchai Marnadee助教より、ご講演いただきました。Chatchai助教授からは、論博プログラムの申請プロセス、日本での生活や研究環境、研究者としての心構え等について、講演頂きました。

Chatchai助教による講演

Chatchai助教による講演

山田副センター長による説明

山田副センター長による説明

今回の参加者は30名で、あまり多くは無かったものの、講演者に対して様々質問が飛び交い、質疑応答が20分に及ぶという、大変活気のある事業紹介セミナーとなりました。

積極的に質問する参加者

積極的に質問する参加者

質疑応答する参加者

質疑応答する参加者

2015年1月23日、JSPSタイ同窓会(JAAT)同窓会長のDr. Sunee Mallikamarl、同窓会理事のDr. Danai Tiwawech事務局長が当センターを来訪されました。

今回の訪問は、2月に開催されるタイ同窓会総会及び論博メダル授与式、記念シンポジウムに関する実務的な打ち合わせをおこないました。この日は山下センター長が不在にしており、山田副センター長及びNatthidaリエゾン・オフィサーで対応しました。

打ち合わせでは、同窓会総会に関する理事の選挙、同窓会総会及びシンポジウムのプログラムの確認、また現在募集中のBridge fellowshipプログラムの選考委員会等、タイ同窓会の運営にかかる非常にプラクティカルな議論が行われました。

今後もセンターとタイ同窓会は協力して、タイ国内に於ける活動を推進していく所存です。

左からNatthidaリエゾン・オフィサー、Sunee会長、Danai事務局長、山田副センター長

左からNatthidaリエゾン・オフィサー、Sunee会長、Danai事務局長、山田副センター長

2015年1月22から23日の2日間、チュラロンコン大学薬学部講堂で、富山大学とチュラロンコン大学薬学部共催のセミナー「薬学研究における最新の科学・技術の動向」(Advanced Science and Technology in Pharmaceutical Research)」が開催され、山下センター長が開会式で祝辞を述べました。


今回のセミナーは、シリントン王女の60歳の誕生日を記念して開かれました。また国際薬学学会の第31回年次大会としての開催でもありました。
今回のセミナーは、2001年から2010年までの10年間、富山大学とチュラロンコン大学が、JSPSおよびNRCT(タイ学術研究会議)の支援をそれぞれ得て実施してきた拠点大学交流事業(2010年度で本事業は終了)の「薬学分野・天然薬物」プロジェクトのフォローアップとしても位置付けられており、両大学の研究者による研究発表が行われました。

パネル展示による研究発表

パネル展示による研究発表

2014年1月20日、泰日工業大学のPorn-anong Niyomka Horikawa国際交流及び広報担当副学長、水谷光一講師、児崎大介交際交流担当が当センターを来訪されました。

泰日工業大学 (TNI) は2007年6月に開学しました。グローバル時代を迎えたタイ産業、とりわけ日系企業のニーズに対応して日本的ものづくり思想のもと、専門能力、語学(英語・日本語)やコミュニケーション力、管理基礎力、ビジネス実務の基となる社会人基礎力に焦点を当てて学生を育成し、産業界から高い評価を得ています。

これまで泰日工業大学は、大学生の教育、交換留学に力を入れてきましたが、今後は研究者の交流を推進していきたいとのことで、当センターに初めての訪問となりました。

当センターは2013年6月に同大学で開催された留学説明会に参加し、事業説明を行ったことがありますが、今回はJSPSが提供している国際交流プログラム、とりわけ論文博士号取得支援プログラムについては、今後教員に博士号を取得させたいという意向があり、関心をもたれていました。当センターから事業説明会の開催について申し出たところ、ご快諾頂き、泰日工業大学での事業説明会を近日中に開催することとなりました。

左から水谷講師、Porn-anong副学長、センター長、副センター長、児崎氏

左から水谷講師、Porn-anong副学長、センター長、副センター長、児崎氏

2015年1月16日、ヤンゴン大学でJSPSの事業紹介セミナーを開催しました。2014年7月のヤンゴン大学訪問の際、本セミナーについてAung Thu学長、Aung Kyaw副学長(首都大学東京で博士号取得)、Kyaw Naing副学長(北海道大学で博士号取得)とセミナー開催について協議し、今回の開催が実現したものです。

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今回のセミナーではAung Thu学長の挨拶の後、山下センター長より日本の科学技術政策やJSPSの組織紹介、山田副センター長よりJSPSの国際事業を説明しました。ヤンゴン大学から、外国人特別研究員に採択されたDr. Kay Thwe Hlaing、外国人招聘研究者(長期)に採択されたDr. Kay Lwin Tuを講師に招へいし、申請方法から受け入れ研究者の探し方等、詳細な情報についてを講演頂きました。

講演資料はこちらよりご覧頂けます。
Dr. Kay Thwe Hlaing
Dr. Kay Lwin Tun

Aung Thu学長の挨拶

Aung Thu学長の挨拶

山下センター長による概要説明

山下センター長による概要説明

山田副センター長による事業紹介

山田副センター長による事業紹介

Dr. Kay Thwe Hlaingによる説明

Dr. Kay Thwe Hlaingによる講演

Dr. Kay Lwin Tuによる講演

Dr. Kay Lwin Tuによる講演

Kyaw Naing副学長による閉会挨拶

Kyaw Naing副学長による閉会挨拶

今回はJSPSバンコクセンターがヤンゴン大学で行う初めての事業説明会と言うことで、200名の参加者があった他、地元のメディアの取材があり、後日テレビでも山下センター長のインタビューの放送が行われるとの予定です。

会場風景

会場風景

会場風景2

会場風景2

会場風景3

会場風景3

インタビューを受けるセンター長

インタビューを受けるセンター長

ヤンゴン大学キャンパス

ヤンゴン大学キャンパス

ヤンゴン大学図書館

ヤンゴン大学図書館

2015年1月12日、在タイ日本国大使館にて第1回在タイ大学連絡会(Japanese Universities’Network in Thailand (JUNThai))が開催され、タイに事務所などを設置する18大学の代表者及びオブザーバーとして日本国大使館、日本学生支援機構、アドバイザーとしてタイ、キングモンクット工科大学・関達治学術顧問が参加しました。

参加大学は以下の通りです。
青山学院大学、秋田大学、大阪大学、関西大学、九州大学、京都大学、芝浦工業大学、上智大学、中央大学、電気通信大学、東海大学、東京工業大学、東京農工大学、福井工業大学、東洋大学、三重大学、明治大学、名古屋大学(五十音順)

JUNThai概要
当連絡会は、大学の国際化推薦を背景にして、現在、30以上の日本の大学がタイに現地事務所を設置し、活動を展開していることから、これらの事務所管の情報交換、活動の相互連携、現地に勤務する教職員の親睦を図るために設置されたものです。この連絡会は以下を目的として掲げています。
目的
(1)タイと日本の大学の学術交流などの相互協力における諸課題や喫緊の課題に対する情報交換・共有
(2)タイの大学等学術機関の動向や活動について学ぶ機会を得ること
(3)現地における教職員の親睦と豊かで充実した生活を送るための交流
(4)大学間における相互の連携や協力
(5)学生交流や留学生の募集に関する情報交換
(6)タイ国内の大学等に対する日本の大学の連絡先案内

JUNThaiは参加大学により主体的に運営され、2015年3月までの暫定幹事を大阪大学ASEANセンター、京都大学ASEAN拠点、東海大学ASEANオフィス、明治大学ASEANセンターが務めます。

第1部 タイ国高等教育機関の動向に関する講演会

タイ教育省高等教育局Aporn Kanvong次長により「タイ国における高等教育の動向について」と題した講演が行われ、タイの高等教育の現状と展望について包括的な紹介がありました。タイの大学は、その特性や社会における役割によって4区分(研究大学院大学Research/Graduate University、総合大学Specialized Comprehensive University、コミュニティ大学Community College、教養科目大学Liberal Arts University)に分けられており、どの区分に入るかは各大学で決めることができます。また、現在、タイ教育省では高等教育局を一つの省として教育省から分離する検討が行われています。講演後には、日本の大学や高等教育関係者により多くの質問があり、活発な質疑応答が行われました。

第2部 JUNThai設立について参加大学間での議論
参加大学が、各機関のタイヤ東南アジアにおける活動を紹介した後、京都大学ASEAN拠点柴山守所長から、暫定幹事として、JUNThai設立の趣旨や設立経緯について説明がおこなわれました。
また、「在タイ大学連絡会設置趣意書(案)」について検討と合意が行われました。議論の結果、「JUNThaiは規約無し、会費負担なしの緩やかなネットワークとし、3か月に一回会合を持つこと、3月までの幹事大学(京都大学、大阪大学、東海大学、明治大学)」が了承されました。次回は3月9日開催を予定としています。

これまで当ウェブサイトでも報告してきたとおり、2014年に入り日本の大学のタイへの進出が加速し、現地事務所も2014年度だけで5箇所以上が開設されました。各大学の事務所設立の目的は、研究や留学生獲得など様々ですが、海外で活動を展開する中で、一つの大学だけでは解決が難しい課題に直面している一面もあります。今回のJUNThai設立を契機に、個々の大学の活動が連携し、情報を共有することで課題解決や、日本の大学の活動の発展につながることが期待されます。JSPSバンコク研究連絡センターもオブザーバーとして参加しておりますが、できる限り協力していきたいと考えています。

2015年1月7日、北海道大学の川野辺創国際本部副本部長、鴨志田敏則国際本部国際連携課補佐、佐藤都国際オフィサーが当センターを来訪されました。

今回の訪問は3月に設立を予定しているタイでの同窓会の準備会を実施に合わせ、当センターを訪問されたものです。当センターの他京都大学、大阪大学も訪問され、同窓会及び海外事務所の運営について意見交換を行いました。当センターからは、JSPSの同窓生について、情報を提供することとなりました。

北海道大学は、文部科学省スーパーグローバル大学創設支援事業(タイプA)に採択されており、ラーニング・サテライトを開設し、北大の授業提供を行うことを計画しています。ASEANオフィスの開設も検討されており、将来的に全体の科目提供数は60以上に及ぶ予定です。

当センターとしては、今後も大学の同窓会や事務所の設立に向け、協力を推進していく所存です。

左から鴨志田補佐、川野辺国際本部副本部長、センター長、佐藤国際オフィサー

左から鴨志田補佐、川野辺国際本部副本部長、センター長、佐藤国際オフィサー

Happy New Year from JSPS Bangkok Office.
Hope the New Year 2015 Fills your life with the everlasting glow of happiness, merriment and good fortune.

新年おめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

JSPS Bangkok Office

2014年12月22日、中央大学の若林茂則教授(元副学長)、小川正純教授、河本梨絵・国際センタープログラムコーデーネーターとTeera Insawatさん(同大学のタイ現地スタッフ)が訪問され、国際交流基金バンコクセンターの福田所長と山下センター長でお話しを伺いました。

来年3月21日にタマサート大学タープラチャン・キャンパスに、中央大学とタマサート大学の交流センターが開設されることになり、その開所式並びに記念シンポジウムのご説明と出席依頼にご来訪されました。

中央大学は、文部科学省の「グローバル人材育成事業」に採択され、学部横断型日本語教育プログラム「中央大学SENDプログラム」として、同大学の学生を海外協定校に派遣し、留学だけでなく日本語や日本文化を紹介する役割を果たす取り組みに力を入れています。

3月のセンター開設を機に、タイやASEAN諸国で国際交流基金が実施している「日本語パートナー事業」にも積極的に学生を派遣していきたいとのことでした。

2014年12月22日、大学共同利用機関法人自然科学研究機構生理学研究所、鍋倉淳一教授が当センターを訪問されました。鍋倉教授はJSPS学術システム研究センター医歯薬学専門調査班の主任研究員も務めていらっしゃいます。
今回は、同研究所と研究連携協定を結んでいるチュラロンコン大学薬学部でシンポジウムを開催されるために来タイされ当センターにもお立ち寄りいただきました。

鍋倉教授はこれまで同研究所に受け入れてこられた経験から、ASEAN地域の若手研究者育成とそれに対する日本の役割についてお話されました。
東南アジア諸国では優秀な人材が欧米に留学後、自国に戻ってこない頭脳流出が大きな課題となっており、これは、東南アジアにおける研究者の待遇面での問題と、研究設備が十分でないために欧米で行っていた研究を自国で続けることができないという問題が大きな原因です。
鍋倉教授は同地域の研究発展のためにASEANから学生を受け入れて研究者として育成し、自国に帰すという制度を整えていくことが今後の日本の役割として非常に重要であると述べられました。

左から2番目、鍋倉教授

左から2番目、鍋倉教授

2014年12月17日、タイ科学技術研究所(TISTR)で初めてJSPS事業説明会を実施しました。今回の事業説明会の開催について独立行政法人産業技術総合研究所イノベーション推進本部の宮崎芳徳先生にご支援いただきました。

TISTRは1963年に設立されたタイ科学技術省傘下の研究機関で、社会の発展や商業化につながる研究開発を中心に行っています。

事業説明会には80名近くの若手の研究者が参加しました。Yongvut Saovapruk長官による開会の挨拶に引き続き、山下センター長が日本の科学技術政策及びJSPSの事業説明を行いました。また、轟国際協力員より外国人研究者招へい事業、論博事業、二国間交流事業、研究拠点形成事業の申請方法を説明しました。

Yongvut長官

Yongvut長官

また、TISTRのバイオサイエンス部門で研究員を務めておられるDr. Aparat Mahakhantに「My experiences on Japanese Fellowships & Collaborations including JSPS」と題して日本での研究経験について講演いただきました。Dr. Aparatは大阪大学で博士号を取得されたのち、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)や国際協力機構(JICA)のバイオサイエンス分野の研究プロジェクトに参加してこられました。JSPSの国際事業においては、大阪大学生物工学国際交流センターが東南アジアの複数の大学と平成7年度から16年度に実施した拠点大学交流事業課題「多様な熱帯生物資源の持続的利用に関するバイオテクノロジー分野における多国間共同研究」に参加されました。これらのご経験を踏まえて、日本での研究経験がその後の研究キャリアに非常に役立ったと話されました。また、TISTRには欧米の大学で学位を取得した研究者が多いが、日本の研究助成事業は、欧米のそれと比較して事業終了後のフォローアップに優れており、Dr. Aparatも、プロジェクト支援期間終了後も日本の研究者たちと息の長い連携をつづけていると語りました。

講演されるDr. Aparat

講演されるDr. Aparat

Dr. Aparatは、若手研究者たちに対して、現状に満足せず、ぜひJSPSの論博事業や外国人特別研究員事業に応募し日本で研鑽してほしいと力強く鼓舞されました。

参加者からの質問

参加者からの質問

参加者からの質問

参加者からの質問

第16回理事会では2月27日に予定している論博メダル授与式、JAAT総会、JAATセミナーについて議論を行いました。
参加者は以下の通りです。
理事
Dr. Sunee Mallikamarl, President
Dr. Danai Tiwawech, Secretary
Dr. Jiraporn Shauvalit, Receptionist
Dr. Pornpen Pathanasophon, Registrar
Dr. Suratwadee Jiwajinda, Committee
Dr. Pacharee Thongkamkoon, Committee
NRCT
Ms. Pimpun Pongpidjayamaad, Director, Office of International Affairs
Ms. Tiwa Ngaowichit, Foreign Relations Officer, Senior Professional Level
Ms. Woramanee Mongkolson, Foreign Relations Officer
Ms. Saijai Keeratiyanan, Foreign Relations Officer
地方代表
Dr. Kittisak Sawanyawisuth, Department of Medicine Faculty of Medicine, Khon Kaen University

以下の点について議論しました。
・2015年の同窓会理事は地方大学(チェンマイ、コンケン、ナレスワン、プリンスオブソンクラー、マヒドン)からもそれぞれ1名ずつ選出。
・2月27日に開催する学術セミナーのテーマは「高齢化社会」とし、タイ人講師1名、日本人講師1~2名を招聘。講師は同窓会側で選出する。
・論博メダル授与式にあわせてメダル授与者が博士論文の発表を行い、このセッションもセミナーとあわせて一般に公開する。
・会員間のネットワーク強化のため同窓会名簿を作成する。


2014年12月8、9日、長崎大学国際連携研究戦略本部の発案による第一回海外事務所事務担当者連絡会がJSPSバンコク研究連絡センターで開催されました。
本会議は、海外事務所事務職員間の海外拠点運営に関する情報共有を目的として開催されたもので、下記の10名が参加しました。

Meeting_R

永見一彰  大阪大学 微生物病研究所研究協力係 タイ拠点担当  
城 礼美  京都大学 ASEAN拠点
西山卓男  静岡大学 国際交流課
原 芳久  静岡大学 グローバル改革推進機構
齋藤 圭  長崎大学 国際連携戦略本部事務室(海外拠点)
中尾隆宏  長崎大学 ベトナム拠点
小谷昌之  長崎大学 アフリカ海外教育研究拠点
夫津木芳美 長崎大学 国際連携戦略本部事務室(海外拠点)
山田大輔  日本学術振興会 バンコク研究連絡センター
轟 裕美  日本学術振興会 バンコク研究連絡センター

長崎大学、大阪大学、京都大学は各大学の拠点に事務職員を派遣しています。また、静岡大学は今後海外でのオフィス展開を視野に入れており、今回の会議に参加されています。

本会議の開始に先立ち、大阪大学 微生物病研究所タイ拠点を訪問、また本会議終了後、大阪大学ASEANセンター、東海大学ASEANオフィス、京都大学ASEANオフィスを訪問しました。

タイ保健省内にある大阪大学 微生物病研究所タイ拠点

タイ保健省内にある大阪大学 微生物病研究所タイ拠点

説明される武田大阪大学微生物病研究所タイ拠点長

説明される武田大阪大学微生物病研究所タイ拠点長

会議では、各機関の事業紹介を行った後、事前に準備された質問票に基づき質疑応答が行われました。各機関も国立の機関であり、日本とは異なった環境の元で会計処理やそれぞれの国々の人々とのやりとりに色々と困難を抱えており、様々な問題について事務職員同士で情報を共有し得たことは、問題解決の糸口になり得たのではないかと考えます。海外に派遣されて実際に業務を行っている事務職員の数はまだまだ少なく、機関を超えた横の連携は今後も重要性を増すことになります。当センターの山田副センター長及び轟国際協力員も元々は大学の職員からの出向ということもあり、また大学連携型法人としての日本学術振興会としても、大学の活動に協力することは大いに意義がありました。長崎大学は、今回の会議の成功を受け、定期的にこう言った会議を開催したいとの意図もあり、当センターとしても、出来るだけ連携・協力していく所存です。

会議の様子

会議の様子

2014年12月8日、ラジャマンガラ工科大学タンヤブリ校(Rajamangala University of Technology Thanyaburi (RMUTT)と名古屋大学との間で学術交流協定調印式が行われ、山下センター長が出席しました。
RMUTTは、RIT (Rajamangala Institute of Technology)の傘下にある9大学のうちの一つであり、かつその中心的な役割をはたしている9学部2万人の学生が通う総合大学です。
今回の協定調印は、名古屋大学が文部科学省と独立行政法人科学技術振興機構による「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」拠点事業に採択された課題「多様化・個別化社会イノベーションデザイン拠点~いつまでも活き活きと活動し暮らせる社会とモビリティー~」の遂行のため、両大学がフィールド検証を共同で行うことを目指すものです。
調印式の会場では、今年度のノーベル物理学賞受賞者2人(赤崎勇名誉教授、天野浩教授)をはじめ多くのノーベル賞受賞者を輩出している名古屋大学に賞賛の声が寄せられました。

協定書を交換する松尾清一名古屋大学副総長とDr. Rasaert Phinpathomrat RMUTT学長

協定書を交換する松尾清一名古屋大学副総長とDr. Rasaert Phinpathomrat RMUTT学長

今年のノーベル物理学賞受賞者を取り上げた新聞のパネル展示

今年のノーベル物理学賞受賞者を取り上げた新聞のパネル展示

2014年12月4日、東京都総務局首都大学東京支援部の座間大介主任が当センターを訪問されました。

首都大学東京は、今年4月に同大学と協定を締結しているチュラロンコン大学内にバンコク事務所を開設され、ASEAN地域の大学・研究機関等との国際連携を強化しているところです。

今回の訪問では、首都大学東京の国際化・効率化の支援のため、東京都としてどういった役割を果たすことが出来るかということを切り口として意見交換を行いました。

東京都は、2008年から概ね10年間に渡り、「アジアの発展に資する優秀な人材」の育成につながる諸施策を実行するため、「アジア人材育成基金」を設置しました。本基金により多くのアジアからの人材を招へいしています。これらの政策を発展させていくために、同窓会活動の活性化、日本の大学の国際化の先に目指すもの、そのために首都大学東京の今後押し出していく特色と言った様々なトピックに加え、山下センター長の国際経験に基づいた意見も交えながら、和やかに会談が行われました。

左から副センター長、座間主任、センター長

左から副センター長、座間主任、センター長

第8回The Asian Heads of Research Councils (ASIAHORCs)(アジア学術振興機関長会議)本会議及び第6回ASIA HORCsジョイントシンポジウムがタイ学術研究会議(NRCT)のホストによりバンコクで開催されました。ASIA HORCsは、近年のアジア地域における研究者の国際的な流動と一国では対応できない地域や地球規模野の研究課題に取り組む必要性の高まりから、アジアにおける研究の推進を目的としたネットワーク強化のために、アジア10カ国の学術振興機関により形成されました。

本会議は2007年より毎年開催されており、各国の科学技術動向を報告し今後の課題を話し合います。2009年より本会議と並行してジョイントシンポジウムが開催されており、アジア各国の若手研究者の育成と研究者間のネットワーク構築を目的としています。今年は、本会議は「頭脳流出」、シンポジウムは「気候変動」をテーマに実施されました。

オープニングセッション
本会議参加者とジョイントシンポジウム参加者との合同オープニングセッションが行われ、来賓として在タイ日本国大使館佐藤重和大使が挨拶を述べられました。佐藤大使は、アジア地域が世界の成長センターとして存在感を高めておりASIA HORCsの重要性を認識しており、また、今回の本会合のテーマである「頭脳流出」及び「気候変動」はアジアが取り組むべき重要な課題であると述べました。

佐藤大使(中央)と各国の学術振興機関長

佐藤大使(中央)と各国の学術振興機関長

基調講演
これに続き、ジョイントシンポジウムのテーマである「気候変動」について、前世界保健機構(WHO)東南アジア事務局長、Dr. Samlee Plianbangchangが「気候変動の健康への影響」をテーマに、また国際連合食糧農業機関(FAO)小沼廣幸アジア太平洋地域代表兼事務所長が「気候変動の食糧生産と食料安全への影響」というテーマで基調講演を行いました。これらのテーマは、引き続き行われる二つのジョイントシンポジウムのテーマとしてそれぞれ設定されています。

講演される小沼アジア太平洋地域代表兼事務所長

講演される小沼アジア太平洋地域代表兼事務所長

本会合「頭脳流出」
参加8か国のうちベトナムを除いて7か国の代表が各国の「頭脳流出への対応と人材活用施策」について報告しました。各国ともに優秀な人材の国内での確保や支援策を実施しており、タイでは国費による支援を受けて海外で研究留学をした場合、帰国後は数年間元の職場での勤務を義務付ける、それができない場合は、留学に関わった費用を全額弁償する、という規定が設けられています。
次年度のASIA HORCsはJSPSがホストとして11月に日本で開催することに決定しました。本会議のテーマは「アジア各国の科学技術施策の傾向(Trend of Science and Technology Policy in Asian countries)」、シンポジウムは「ケミカルバイオロジー(chemical biology)」とすることをJSPSより提案しました。これらのテーマについては今後参加国間でさらに検討を進めていきます。

ジョイントシンポジウム
「気候変動」を大テーマとし、「気候変動の健康への影響」、「気候変動の食糧生産と食料安全への影響」という二つのサブテーマに基づきアジアの若手からシニアまで幅広い研究者が発表を行いました。

日本からは、「気候変動の健康への影響」部門で東京大学国際高等研究所、福士謙介教授、山形大学農学部、渡辺徹准教授、東京大学大学院医学系研究科、安本晋也特任助教が発表されました。また、「気候変動の食糧生産と食料安全への影響」部門では独立行政法人農業環境技術研究所、櫻井玄研究員が発表されました。福士教授は発表の最後に、気候変動対応を目的とした国際プラットフォームを紹介し、ASIA HORCsは各国がネットワークを形成する良い機会であり、同枠組みと他の国際プラットフォームが連携するとよいのではないかと提案されました。

講演される櫻井玄研究員

講演される櫻井玄研究員

講演される安本晋也特任助教

講演される安本晋也特任助教

講演される渡辺徹准教授

講演される渡辺徹准教授

会場からの質問に答える福士教授

会場からの質問に答える福士教授

また、ASIA HORCs においても、JSPSタイ同窓会メンバーが活躍されており、「気候変動の健康への影響」部門でJSPSタイ同窓会(JAAT)事務局長Dr. Danai Tiwawechがセッションチェアを務められ、8月にJAATが主催したThailand Research Expo 2014JAAT-JSPS-NRCTセミナーでも講演いただいたマヒドン大学薬学部Wichet Leelamanit助教(JAATメンバー)が発表されました。

左、Dr. Danai事務局長、右、Wichet 助教

左、Dr. Danai事務局長、右、Wichet 助教

ASIA HORCsにより、アジアの学術振興機関の連携促進、研究者ネットワークの構築につながり、頭脳循環が活発になる環境がアジアの中で整えられていくことが期待されます。

左より山下センター長、安西理事長、Dr. Danai  JAAT事務局長、加藤国際事業部長

左より山下センター長、安西理事長、Dr. Danai  JAAT事務局長、加藤国際事業部長

2014年11月24日、日本のODA60周年、JICAバンコク事務所開設40周年を記念した「タイと日本の協力ーその実績と将来展望ー」式典・セミナーが開催され、山下センター長、山田副センター長が出席しました。

パネルディスカッション

パネルディスカッション

ASEAN前事務総長のDr. Surin Pitsuwanの基調講演のほか、タイにおける日本のODAによる4つのベストプラクティスの紹介、2015年以降の日・タイの協力の展望に関するパネル討議など興味深く拝聴しました。

Dr. Surinの基調講演は、聴衆を引きつけて離さない巧みな話術でした。世界で唯一タイには人間の安全保障省があること、中進国になったタイは、ここから先進国の仲間入りするためには更なる投資が必要とのことで、日本と一緒になって「三カ国協力」を推し進めるべきなど、示唆に富む講演となりました。

インタビューを受けるDr. Surin

インタビューを受けるDr. Surin

2014年11月21日、高知大学国際連携推進センターの新納宏国際連携コーディネーター・特任教授、矢田裕美国際企画係長が当センターを訪問されました。矢田係長は、JSPS国際協力員として2012~13年に北京センターに勤務された経験をお持ちです。

高知大学はタイリエゾンオフィスをカセサート大学バンケンキャンパスに開設し、前日に当センターからも開所式に出席しています。今回は、具体的なオフィスの運営や、留学生獲得のための戦略について意見交換のためにセンターを来訪したもので、日本学生支援機構(JASSO)タイ事務所とともに対応しました。

議論の内容は、大半が留学生事業によるものでしたが、当センターからはセンターウェブサイト及び事務所に掲示するポスターの作成について依頼しました。また高知大学はタイリエゾンオフィスを立ち上げると同時に同窓会も設立したとのことで、JSPS同窓生で高知大学と関わりのある研究者を紹介しました。今月の地方大学における事業説明会で講演頂いたばかりのマハーサーラカーム大学のWeerachai Saijuntha講師は高知大学でJSPS招へい研究者として研究をされた経験があり、ナレスワン大学のSiripong Premjet准教授は愛媛、 香川及び高知の3大学で構成される連合農学研究科で博士号を取得されました。最近お会いしたばかりのタイの研究者を繋ぐことが出来たのは意義のあることでした。

当センターとしても、タイの研究者と日本の大学のリエゾンを今後とも続けていく所存です。

左から副センター長、矢田係長、新納教授、センター長

左から副センター長、矢田係長、新納教授、センター長

2014年11月21日、ナレスワン大学理学部Siripong Premjet准教授及びDuangporn Premjet准教授が当センターに来訪されました。お二人とは11月6日にナレスワン大学で実施された「Japan Education Fair」におけるJSPS事業説明会にご参加いただき、Siripong准教授はJSPS外国人研究者招聘事業(短期)で九州大学で研究された経験について講演いただきました。

左よりセンター長、Duangporn准教授、Siripong准教授、国際協力員、副センター長

左よりセンター長、Duangporn准教授、Siripong准教授、国際協力員、副センター長

ナレスワン大学での事業説明会の折に、お二人はJSPS研究拠点形成事業に関心を示され、今回はその申請方法などを詳しく知りたいとのことでご来訪いただき、当センターより研究拠点形成事業の申請方法や時期を説明しました。両准教授は、同事業のアジア・アフリ力学術基盤形成型への申請を日本のカウンターパートの研究者と話し合い2016年度分に申請できるよう検討されるとのことでした。

Siripong准教授及びDuangporn准教授は、バイオマスの研究で東南アジアや韓国の研究者とネットワークを形成されており、これらの研究者と年一回シンポジウムを開催しています。お二人とも文部科学省奨学金を得て、愛媛、 香川及び高知の3大学で構成される連合農学研究科にて博士号を取得され、同分野の日本人研究者とも幅広いネットワークをお持ちです。今後はこれらの人脈を生かし、共同研究や研究者・大学院生の交流を多国間にまたがる機関間で行い若手研究者を育てていきたいという構想をお持ちです。

当センターも事業申請に際してできるだけ支援していきたいと考えています。

2014年11月20日、高知大学タイリエゾンオフィスがカセサート大学バンケンキャンパスに開設され、開所式に山下センター長、山田副センター長、轟国際協力員が出席しました。

高知大学はタイ国内ではコンケン大学、チェンマイ大学、カセサート大学、タマサート大学と協定を締結し、これまで学術交流や学生交流を行ってきました。

まず、Dr. Damrong Sripraram学術担当副学長が開会の挨拶を述べ、高知大学とカセサート大学はこれまで学生交流プログラムや学術交流を行ってきたが、このリエゾンオフィス設置をきっかけに、今後、両大学の交流がさらに進むことに期待を示されました。また、高知大学菊池るみ子国際・地域連携担当副学長は、当オフィスを国際共同研究や学生交流推進に役立て、カセサート大学はもちろん、タイ全土の大学との交流にも力を入れたいと抱負を述べられました。

さらに、来賓からは日本大使館、俵幸嗣一等書記官が挨拶され、タイにオフィスを設置する日本の大学間の交流が活発で、ネットワークが構築されようとしており、今後日本の大学のタイにおける活躍がますます期待されると述べられました。

高知大学国際連携推進センター新納宏特任教授よりリエゾンオフィスの機能も紹介されました。同大学の海外リエゾンオフィスは、海洋学分野での学術交流のためにフィリピンに2つ、語学研修のために中国に1つ設置されています。タイのリエゾンオフィスは、学生・研究者交流、タイ人同窓会の活動拠点、タイ人留学生の獲得を目指しています。

また、高知大学のオフィスの隣には京都大学農学研究科もオフィスを設置しています。

日本の大学のタイへの進出は目覚ましく、2014年度だけで高知大学を含む5つの大学がオフィスを開設し、現在30を超える大学がオフィスを設置しています。

2014年11月20日、一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)辰野まどか事務局長が当センターを来訪されました。
辰野さんは、ユネスコESD世界会議の一環で岡山市で開催された「ユースフォーラム」(全世界5000名の応募者の中からユネスコが選んだ50数名が、名古屋で開催されるユネスコESD世界会議に青年の声を反映させるための集まり)のコーデイネーターをされた際に山下センター長とお会いになりました。今回は、来年バンコクで実施する日本とタイの高校生のイベントの準備でバンコクへいらっしゃり、当センターにもお立ち寄りいただきました。
辰野さんより日本の高校生とタイの高校生の交流プロジェクトの構想についてお話を伺うと供に、当センターより、タイの高校の情報や日本文化の情報発信を行っている機関を紹介しました。

2014年11月18日、明治大学ASEANセンター江藤賢一教授が、カンボジアから同大学に留学中のNop Visalさん、同大学の学生でタマサート大学に交換留学中の上江洲祐貴さん、カセサート大学に交換留学中の針谷百恵さん(途中から合流)とともに当センターを訪問されました。

Nop Visalさんは非常に流暢な日本語で明治大学での学生生活や将来のキャリアプランを、また、針谷さんや上江洲さんは、帰国後の進路やタイでの交換留学生生活について語っていただきました。

左から江藤教授、Nopさん、山下センター長、上江洲さん

左から江藤教授、Nopさん、山下センター長、上江洲さん

2014年11月18日、東京女学館大学・上別府隆男教授が当センターを訪問されました。上別府教授は以前ユネスコバンコク事務所に出向されており、それ以来ユネスコ関係で山下センター長と様々な場面でお会いする機会がありました。

今回は、文部科学省からの委託事業の調査のためバンコクを訪問され、その合間に本センターにお立ち寄りいただきました。

2014年11月17日、京都大学北部構内共通事務部管理課研究推進掛・飯島由多加主任が当センターを来訪されました。

飯島主任は米国ジョージ・ワシントン大学で戦略広報修士号を取得され、文部科学省世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)事業である京都大学物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)国際広報セクションリーダーとしてiCeMSの国際広報戦略を担当された後、現職では国際交流関係及び共同研究契約締結にかかる業務を担当されています。

今回の出張はベトナム・ハノイにおける日本学生支援機構主催日本留学フェアに出展の際に、経由地にあたる当センターに立ち寄られたものです。バンコクでは当センター及び京都大学ASEANセンターを訪問し、その後ラオス国立大学で開催される留学フェアに出展するとのことです。

副センター長とは旧知の仲でもあり、京都大学の国際事業の現状、また当センターの活動及びJSPS国際交流プログラムの実施状況等について意見交換を行いました。

左から副センター長、飯島主任、センター長、国際協力員

左から副センター長、飯島主任、センター長、国際協力員

2014年11月17日、宮城教育大学の見上一幸学長と文部科学省大臣官房国際課の佐藤兆昭・政策情報分析官がオフィスを訪問されました。今回のバンコクのご訪問は、SEAMEO(東南アジア教育大臣機構)と日本政府(文部科学省)が表彰する「SEAMEO-JAPAN ESD賞」の選考委員会へのご出席のためです。
山下センター長は、九州大学に勤務していた折に日本国内での「ユネスコスクール支援大学間ネットワーク(ASPUnivNET)」に同大学の代表として参加され、宮城教育大学がその幹事校であったという縁で見上学長とは長いお付き合いです。
見上学長からは、日本の大学のグローバル化の動きが活発に展開されており、JSPSの役割は重要ですとの激励と、できるだけ力になりたいとのうれしいお申し出を頂きました。

左より見上学長、佐藤政策情報分析官、山下センター長

左より見上学長、佐藤政策情報分析官、山下センター長

2014年11月11日に引き続き、12日は日本大使館主催「Japan Education Fair」の一環でコンケン大学を訪問しJSPS事業説明会を実施しました。
コンケン大学は今年で創立50周年を迎えるタイ東北地方を代表する大学です。タイの研究9大学のうちの一つとして研究に大きな力を入れており、京都大学及び産業医科大学の実施する2つのJSPS研究拠点形成事業にも参加しています。
まず、日本の参加機関全員で副学長および各学部長を表敬訪問しました。佐藤重和大使とDenpong Soodphakdee学術情報技術担当副学長の挨拶に引き続き、コンケン大学の学部長や日本大使館、日本の大学間で交換留学やダブルディグリープログラムの構築方法などについて活発に議論が行われました。

表敬訪問に引き続き実施したJSPS事業説明会には40名近くの研究者が参加しました。今回の説明会はタイJSPS同窓会(JAAT)の東北地域代表を務めておられる同大学医学部Kittisak Sawanyawisuth准教授に会のコーディネートや研究者への周知などご尽力いただきました。Thawalwong Ratanasiri国際担当副学長より昨年に引き続き開会の挨拶をいただき、轟国際協力員より日本の科学技術政策やJSPSの組織紹介、山田副センター長よりJSPSの国際事業を説明しました。

Kittisak准教授にも論博事業にて産業医科大学で博士号を取得された経験についてお話いただきました。なぜ日本を選んだのか、ホスト研究者との出会いのきっかけ、また博士号取得後の活躍の様子に参加者は大きな関心を示していました。
また、タイ政府奨学金で東京大学に学部より入学し博士号を取得、その後JSPSの研究者招聘事業において大阪大学で研究された理学部のSakda Daduang准教授にもお話しいただきました。日本の研究室の滞在時間や自身の研究内容を紹介していただいたほか、学部時代に経験したアルバイトや花粉症にかかったことなど、日本での学生生活、研究者生活の両方をとてもユーモラスにお話しいただきました。

講演されるSakda准教授

講演されるSakda准教授

さらに、元宮崎大学の副学長で現在コンケン大学医学部研究コンサルタントを務めておられる名和行文招聘教授に、これまでJSPS事業で論博研究者や研究員、招聘研究者など幾人も受け入れてこられた経験をもとに、ホスト研究者の探し方から申請書を書く際のこつ、特に論文や国際会議での発表等の業績が非常に重要であるという話をされました。また、JSPSのfellowshipプログラムに申請したい研究者はいつでも相談してほしいと助言されました。

講演される名和招聘教授

講演される名和招聘教授

今回は2人のJSPS Fellowship経験者と日本で数多くの外国人研究者を受け入れてこられた名和招聘教授の講演のおかげで、参加した研究者に対して具体的なアドバイスを提供することができました。

2014年11月11日、日本大使館主催「Japan Education Fair」の一環でマハーサーラカーム大学を大使館及び京都大学、東海大学、東京工業大学、福井工業大学、明治大学(五十音順)とともに訪問しました。大使館と日本の大学は学生を対象として日本留学説明会を開催し、JSPSバンコク研究連絡センターは、研究者を対象にJSPS事業説明会を実施しました。
マハーサーラカーム大学は地域に根差した大学を目指しており、タイ東北地方を代表する総合大学の一つです。特に教育面で高い評価を得ています。
まず、日本の参加機関全員で副学長を表敬訪問し、佐藤重和大使より日本の大学や日本学生支援機構(JASSO)、日本学術振興会(JASSO)が集結する本フェアは日本留学や日本の大学のことを知るができるよい機会であるとアピールしました。

マハーサーラカーム大学でのJapan Education Fairに参加した日本大使館、日本の大学関係者

マハーサーラカーム大学でのJapan Education Fairに参加した日本大使館、日本の大学関係者

副学長と対談する佐藤大使(右端)

副学長と対談する佐藤大使(右端)

JSPS事業説明会では轟国際協力員より日本の科学技術政策やJSPSの組織紹介を行い、山田副センター長よりJSPSの国際事業を説明しました。

また、東京農業大学で論博事業にて博士号を取得されたマハーサーラカーム大学Walai Rukhavej Botanical Research Institute所長のRojchai Satrawaha准教授にご自身の経験をお話しいただくとともに、若手研究者にJSPS事業への申請を推奨していただきました。さらにRojchai准教授と同じ研究所に所属され、外国人研究者招聘事業(長期)にて高知大学で研究されたWeerachai Saijuntha講師にも、日本の研究室の様子や日本人研究者との交流の様子をお話しいただきました。

Rojchai 准教授による講演

Rojchai 准教授による講演

Weerachai講師による講演

Weerachai講師による講演

質疑応答では非常に活発な議論が行われました。参加者には中堅の研究者も数多くおり、自身の研究室の若手研究者や学生を日本に送りたいが、そのような研究資金へのアクセスや情報が非常に限られているという懸念を示されました。Rojchai准教授は、JSPSの研究拠点形成事業には、大学院生もプロジェクトに参加できるため日本での研鑽の機会が得られると助言いただきました。

マハーサーラカーム大学でJSPS事業説明会を初めて行い、40名近くの研究者が参加しました。参加者の中にはこれを機に、来年度の二国間交流事業申請に意欲をみせる研究者や、日本の受け入れ研究者へコンタクトをとる際のヒントが得られたという研究者がおり、非常に実のある説明会となりました。また、地方大学では、日本で研究を行うファンドの情報が十分でないことを実感し、今後も地方での事業説明会を継続的に実施していくことの重要性を実感しました。

2014年11月6日、ナレスワン大学での在タイ日本大使館主催「Japan Education Fair」に参加し、その一環としてJSPS事業説明会を開催しました。

ナレスワン大学はタイ北部の最南端にあるピサヌローク県に位置する総合大学です。1967年に教員養成大学として設立され、その後シーナカリン・ウィロート大学(Srinakharinwirot University)のピサヌローク・キャンパスとして再編、1990年に単独のナレスワン大学として公式に設立されました。現在は22の学部等を有する総合大学としてタイ国内外で確固たる地位を築いています。

在タイ日本大使館が主催する地方留学説明会は年に四大学で実施されており、JSPSとしては2012年度より本格的に参加しています。ナレスワン大学への訪問は2012年以来2年ぶりとなります。今回の訪問では、小林茂紀参事官を代表とし、京都大学、東海大学、東京工業大学、福井工業大学、明治大学(五十音順)、日本学生支援機構(JASSO)とともに訪問しました。大使館と日本の大学は学生を対象として日本留学説明会を開催し、JSPSバンコク研究連絡センターは、研究者を対象にJSPS事業説明会を実施しました。

まず、日本の参加機関全員で表敬訪問し、小林参事官及びRosarin Wongviairat学術担当副学長とナレスワン大学の国際教育プログラムの構築や日本との協定校との連携などの意見交換を行いました。また、表敬訪問に同席いただいたTawatchai Sumpradit准教授はJSPS拠点大学交流事業で以前、大阪大学で研究活動をされており、JSPS同窓生に思いがけない場所で面識を得ることが出来ました。

表敬訪問参加機関

表敬訪問参加機関

会場を移して開催されたJSPS事業説明会では轟国際協力員より日本の科学技術政策やJSPSの組織紹介を行い、山田副センター長よりタイ語でJSPSの国際事業を説明しました。

また、愛知大学で論博事業にて博士号を取得された経営情報科学部のRatchanee Mukhjang准教授よりご自身の経験をお話しいただくとともに、若手研究者にJSPS事業への申請を推奨していただきました。Ratchanee准教授は今年愛知大学で博士号を取得され、2015年2月27日に実施される論文博士号メダル授与式でも講演頂く予定です。

講演されるRatchanee准教授

講演されるRatchanee准教授

さらに外国人研究者招聘事業(短期)で日本で研究されたSiripong Premjet准教授から、多くの写真を交えながら、日本での研究の様子や日本での経験をお話頂きました。

講演されるSiripong准教授

講演されるSiripong准教授

最後に、ナレスワン大学元留学生会長で論博事業で博士号を取得されたChantana Chanbanchong准教授から閉会の御挨拶を頂きました。

今回、研究者を中心に約40名の参加がありました。ナレスワン大学でのJSPS事業説明会は二年ぶりの開催でしたが、最も大きな収穫はJSPS同窓生に面識を得る機会があったことと言えます。今回講演頂いた3名の先生だけでなく、表敬訪問時に知己を得たTawatchai Sumpradit准教授へも、JSPSタイ同窓会の広報及び協力を依頼しました。タイ同窓会の活性化のためには、地方大学の同窓生の協力は欠かせません。今後も大使館との連携を継続しながら、地方の大学との連携を継続していく所存です。

右側Chantana准教授

右側Chantana准教授

2014年11月4日、芝浦工業大学国際部グローバル教育推進課杉山修課長が当センターを来訪されました。

芝浦工業大学はタイにおいて、泰日工業大学に事務所を設置しています。またキングモンクット工科大学トンブリ(KMUTT)、スラナリー工科大学、チュラロンコン大学とMOUを締結しており、最近は今年8月にはランシット大学とのMOUを締結しています。

タイ国内で実施しているプログラムとして、KMUTT、スラナリー工科大学とハイブリッド・ツイニングプログラムを実施しています。ハイブリッド・ツイニングプログラムとは、国外のパートナー大学と連携を取って、修士課程と博士課程を複合化し、実施する大学院国際共同教育プログラムです。タイ以外ではハノイ理工科大学、ホーチミン市工科大学、マレーシア工科大学、ガジャマダ大学、バンドン工科大学を協定校としており、毎年10名弱の受け入れを行い、授業料免除及び奨学金の給付を行っています。このプログラムを通じて博士号を取得された方は、その後母国の大学での教員となることが多く、結果としてその後の日本との連携が推進され続けるという良い循環を創出しています。

また、東南アジア工科系大学コンソーシアム(SEATUC・South East Asia Technical University Consortium)を、東南アジア5つのパートナー大学との間に結成しており、毎年シンポジウムを開催しているとのことで、次回のシンポジウムはスラナリー工科大学で2015年7月に開催予定です。

また、タイにおける取り組みとしては、KMUTTに毎年夏季・春季休業を利用して二週間程度の工学英語研修、Global PBL(Project-Based Learning 課題解決型学習)研修を行っているとのことです。

芝浦工業大学は文部科学省の平成26年度国際化拠点整備事業費補助金『スーパーグローバル大学等事業 スーパーグローバル大学創成支援(タイプBグローバル化牽引型)」に採択されました。国内・国外の大学や企業とのコンソーシアムでの活動を通じて、グローバルに活躍する人材育成を目指しています。

芝浦工業大学は、様々な国際連携活動を行っており、その中で是非JSPSの国際交流事業を活用頂ければと考え、事業の紹介を行いました。また、タイにオフィスがあるということで、大学紹介のポスターの作成依頼も行いました。今後とも連携を深めて行ければと考えています。

先にJASSOと打ち合わせを行っていた東京国際大学Eトラック推進室の吉田孝瑞さんと一緒に写真を撮影しました。  左から副センター長、杉山課長、吉田さん

先にJASSOと打ち合わせを行っていた東京国際大学Eトラック推進室の吉田孝瑞さんと一緒に写真を撮影しました。 
左から副センター長、杉山課長、吉田さん

2014年11月3日、カセサート大学農学部でJSPSの事業紹介セッションを実施しました。今回は、京都大学農学研究科によるセミナーの一セッションとして実施されたもので、近藤直京都大学農学研究科教授の招へいにより、当センター、日本学生支援機構(JASSO)タイ事務所、京都大学ASEANセンターが参加しました。

Group Photo

前列左から大澤京都大学ASEAN拠点URA、Dr. Suratwadee同窓会理事、JASSO山本専門職員、京都大学近藤教授、Sudsaisin農学部学術担当副学部長、副センター長、JASSO Nuntaporn職員、Donludee農学部国際担当副学部長

京都大学とカセサート大学は1984年に大学間学術交流協定、また大学間学生交流協定が締結されています。カセサート大学は農林業分野に非常に強く、2014年QS分野別ランキングにおいて世界で48位となっており、京都大学農学研究科とカセサート大学農学部の連携も密接に行われており、大学間交流協定だけではなく部局間学生交流協定も個別に締結されています。

司会をされるDr. Doludeeカセサート大学農学部国際関係担当副学部長

司会をされるDr. Doludeeカセサート大学農学部国際関係担当副学部長

セミナーでは、近藤教授による京都大学農学研究科の紹介の後、JASSOから留学のための奨学金情報の提供、近藤教授による入学案内のプレゼンテーションを行い、留学に関する説明を一通り行った後、当センターからJSPSの事業紹介、またカセサート大学農学部Dr. Suratwadee Jiwajinda JSPSタイ同窓会理事にも日本での研究経験について講演頂きました。Dr. Suratwadeeは、JSPS論文博士号取得支援プログラムで京都大学大学院農学研究科で博士号を取得されています。

京都大学の説明を行う近藤教授

京都大学の説明を行う近藤教授

挨拶を行う山本JASSO海外事務所担当

挨拶を行う山本JASSO海外事務所担当

JASSOの奨学金事業を説明するNuntaporn職員

JASSOの奨学金事業を説明するNuntaporn職員

今回のセミナーは、学部生、大学院生を中心に40名の参加がありました。JSPSのターゲットである教員の参加は少なく、また時間の関係で質疑応答の時間が十分に取れませんでしたが、JSPSの国際プログラムを知って頂くというミッションは果たせたと思います。

JSPS事業を説明する副センター長

JSPS事業を説明する副センター長

日本での経験について講演されるDr. Suratwadee同窓会理事

日本での経験について講演されるDr. Suratwadee同窓会理事

カセサート大学での事業説明は、今年6月のカンペンセンキャンパス、7月のバンケンキャンパスに引き続き3回目となりました。今後とも一層連携を強化していく所存です。

Seminar

2014年10月30日 Danai Tiwawech JSPSタイ同窓会(JAAT’)事務局長とともに、8月に開催したJAAT-NRCT-JSPSセミナー”Long life without cancer”で講師を務められたマヒドン大学薬学部Wichet Leelamanit助教が当センターを訪問されました。

Danai事務局長と2月に実施を予定しているJAAT総会、論博メダル授与式、JAATセミナーの打ち合わせを行いました。また、Wichet助教は、平成13年度から17年度に富山大学がタイのチュラロンコン大学薬学部やチュラポン研究所と実施したJSPS拠点大学交流事業「天然薬物」に参加されており、JSPS同窓会員の資格をお持ちのため、当センターよりJAATの活動等を紹介しました。

さらに、Danai事務局長はタイ国立がん研究所で癌の研究をされている立場から国際的な学術連携についてお話されました。Danai事務局長の知り合いのタイ人研究者が欧州で癌の研究を行っており、欧州の研究者ネットワークや最先端の研究設備を活用し、タイではできないアプローチで研究を進めているとのことです。国レベルでは頭脳流出ではあるが、個人の研究実績としては非常によいことだと述べられました。欧州は研究技術や施設は十分にあるが、研究資源(研究のためのサンプル)が乏しく、近年、欧州の研究者は研究資源の豊富なアジアの研究者との連携に大きな関心を持っているとのことです。しかし、日本も高い研究技術や最先端の研究設備を保有しており、タイは研究資源が豊富なため、両国の学術連携がさらに進めば研究が大きく前進するのではないかとDanai事務局長は期待を述べられました。

左よりWichet助教、センター長、Danai事務局長、副センター長

左よりWichet助教、センター長、Danai事務局長、副センター長

2014年10月29日、吉村敏男・福岡県議会議員、泉日出夫・福岡県タイ友好議員連盟事務局長が、福岡県バンコク事務所の川越信一郎所長、東幸治副所長と供に当センターを訪問されました。

今年7月にタイ福岡OB会が設立(記事リンク)され、今後益々タイからの福岡の大学への留学生を増やしたい、そのためにもタイと日本との学術交流の現状を把握するため訪問されました。

大学の国際化において、学生、教員もさることながら、事務職員の国際感覚の涵養も非常に重要であるため、JSPSが実施している「国際協力員制度」(大学の事務職員を1年間JSPS本部、もう1年を海外センターで研修させる制度)を福岡県内の大学でも活用されてはと当センターより進言しました。

また、吉村議員、泉議員は、初等・中等教育の充実にも力を注がれていることから、山下センター長より、福岡県大牟田市のすべての市立小中学校(34校)がユネスコスクールに認定されており、これは全国でも珍しい取り組みであることを紹介しました。

左より東副所長、山田副センター長、泉議員、吉村議員、山下センター長、国際協力員、川越所長

左より東副所長、山田副センター長、泉議員、吉村議員、山下センター長、国際協力員、川越所長

2014年10月28日、東京医科歯科大学の竹本佳弘・生体材料工学研究所特任教授が当センターをご来訪されました。竹本教授の来訪は、2013年3月29日以来となります。

東京医科歯科大学生体材料工学研究所は10月27日にチュラロンコン大学工学部でシンポジウムを開催されたとのことで、竹本教授はシンポジウム出席のついでに当センターにご来訪頂いたものです。

前回の訪問時では、東京にある4大学(東京医科歯科大学、お茶ノ水女子大学、学習院大学、北里大学)が学際生命科学コンソーシアムを組み、「課題発見・解決型Ph.Dプログラム疾患予防科学コース・領域 ―国際都市東京の4大学で学ぶ新しいスタイル―」の入学者募集について意見交換を行いましたが、本プログラムは今年度開講され、タイからも一名文部科学省奨学金を受給し、東京医科歯科大学に留学、本プログラムに参加することになったとのことでした。

竹本教授は、次にあるべき博士課程とは何かという観点から、博士課程のプログラム開発を行っています。

また、今後のアジア諸国との連携の際に相手先に提供可能な国際交流プログラムの情報について、JSPSの国際交流プログラムを紹介しました。また外国人だけではなく日本人の大学院生やポスドク研究者向けのプログラムとして、(海外を含む)特別研究員制度を紹介しました。

JSPSは大学院博士課程以降、研究者に対する様々なプログラムを提供しており、竹本教授もその多彩さに驚かれていました。竹本教授のコーディネートするプログラムにおいても、JSPS事業を是非活用頂ければと考えています。

TMDU

2014年10月22日、科学技術振興機構(JST)より伊藤宗太郎国際担当執行役、小林治JSTシンガポール事務所長、西川裕治主任調査員、岸田絵里子調査員(NSTDA内のe-ASIA事務局にコーディネーターとして派遣)が来訪されました。10月21日にタイ科学技術開発庁(NSTDA)で行われたe-ASIA事務局開所式に合わせて来タイされました。

左より岸田調査員、西川主任調査員、小林JSTシンガポール事務所長、伊藤国際担当執行役、センター長、国際協力員、副センター長

左より岸田調査員、西川主任調査員、小林JSTシンガポール事務所長、伊藤国際担当執行役、センター長、国際協力員、副センター長

山下センター長より当センターの機能、特にJSPS同窓会の支援活動を中心に説明しました。JSPS同窓会員のために、Bridge Programという日本への再招聘プログラムがあり、同窓会ごとに1から2名、毎年45日間程度日本に研究者を派遣し、日本人研究者とのネットワーク持続・強化を図っていることを説明しました。日本の支援を受けて研究活動を行った海外の研究者とのネットワークを継続・発展させることの重要性について認識を共有いたしました。

また、JSTより今年度より募集を開始した「日本・アジア青少年サイエンス交流事業」(「さくらサイエンスプラン」)について説明いただきました。同事業は、日本の学校、大学、企業、地方公共団体などの機関が、アジアから青少年を日本に短期招聘し、科学技術の分野での交流や体験を提供する取り組みを支援するプログラムです。タイからは、中国に次いで2番目に多くの青少年が招聘されており、全体の19%を占めています。

当センターを訪れる大学関係者の間でも、「さくらサイエンスプラン」はよく話題となっており、日本留学や日本での研究への関心を高めるプログラムとして大きな期待が寄せられています。

タイや他の東南アジアの大学で事業説明会を行う際に、JSTとJSPSが混同されていることがよくありますが、JSPSは、人文・社会科学から自然科学を含めた学術全般を対象とし、一方JSTは科学・技術に特化しての国際連携を推進しています。両機関の役割のすみわけを尊重しながらも、アジアで活動を展開する上で、密に情報共有を行うことがが非常に重要であると、今回の会合で認識しました。

2014年10月21日、東海大学国際部の島田由美子さんが、同大学ASEANセンターのリエゾン・オフィサーを務めていらっしゃる富田紘央助教と一緒にセンターを訪問されました。

山下センター長から、JSPSの概要及びバンコクセンターの活動紹介を行った後、懇談しました。東海大学では、JSPS論文博士号取得希望者に対する支援事業のもと、博士号を取得したタイ人研究者を数名輩出しているとのことでした。

島田さんからは、国際部で教員の海外での研究支援を担当する上で有意義な情報を得られたと、今回の当センター訪問について喜びの言葉を頂きました。

左よりセンター長、島田さん、富田助教

左よりセンター長、島田さん、富田助教

2014年10月21日、e-ASIA Joint Research Program (e-ASIA JRP)事務局開所式がタイサイエンスパーク内のタイ国立科学技術開発庁(The National Science and Technology Development Agency, NSTDA)で行われ、国際協力員とリエゾンオフィサーが出席しました。

e-ASIA JRP事務局開所式参加者

e-ASIA JRP事務局開所式参加者

e-ASIA Joint Research Programとは東アジア地域の研究交流を促進し、地域の課題を解決するため、アジア太平洋地域の学術振興機関がそれぞれの国の研究グループを支援する多国間共同研究プログラムです。タイではNSTDAが設立当初から同プログラムに参加しており、今年よりタイ農学研究機構(Agricultural Research Development Agency, ADRA)も参加しました。日本からは、科学技術振興機構(JST)が参加しており、小林治JSTシンガポール事務所長がe-ASIA JRP事務局長を兼任し、岸田絵里子調査員がe-ASIA JRP事務局にプログラムコーディネーターとして派遣されています。

NSTDAは、事務局のための施設と、事務局職員1名を提供しています。

開所式には、タイからNSTDAよりDr. Thaweesak Koanantakool理事長、 Dr. Chadamas Thuvasethakul筆頭副理事長とDr. Patharaporn Suntharasaj国際事業部長、ARDAよりKunvara Chotiphansophon副理事が出席しました。Dr. Thaweesak理事長は東アジアの共同研究プログラムの事務局をNSTDAに開設できたことへの喜びと、ARDAの参加により、今後は農業分野の共同研究も促進されるへの期待を示されました。

日本からは、JST伊藤宗太郎国際担当執行役、小林JSTシンガポール事務所長、西川裕治主任調査員、岸田調査員が出席しました。伊藤国際担当執行役は、e-ASIA JRPはもともと日本がイニシアチブをとって立ち上げ、JSTが暫定的にe-ASIA事務局の役割を担っていたが、今後は新e-ASIA JRP事務局を拠点とし、参加国がネットワークを強化し、プログラムを発展させてほしいと述べました。

開所式には、タイを拠点にアジアで活動を展開している日本の科学技術関連機関や大学のブランチオフィスも招かれ、e-ASIA JRPの事務局がタイに設置されたことに大きな関心が寄せられました。

NSTDA内に開設されたe-ASIA事務局(後列左よりJST伊藤国際執行役、NSTDA Dr. Thaweesak 理事長、JST小林シンガポール事務所長、前列左よりNSTDAよりe-ASIAを担当するMs. Sininard、JST岸田調査員)

NSTDA内に開設されたe-ASIA事務局(後列左よりJST伊藤国際執行役、NSTDA Dr. Thaweesak 理事長、JST小林シンガポール事務所長、前列左よりNSTDAよりe-ASIAを担当するMs. Sininard、JST岸田調査員)

2014年10月16日、タイランドサイエンスパーク内にあるタイ国立科学技術開発庁(The National Science and Technology Development Agency、NSTDA)でJSPS事業説明会を実施しました。今回の事業説明会は、NSTDA内にオフィスを設置されている東京工業大学タイオフィスの森村浩明拠点長にサポートいただき、初めて事業説明会を開催することができました。

NSTDAは科学技術省所管の研究開発機関で、タイにおける科学技術の研究開発ハブとして研究ファンドや施設の提供から産学連携支援を行っています。その傘下には4つの国立研究所(タイ国立遺伝子生命工学研究センター(BIOTEC)、タイ国立金属材料技術研究センター(MTEC)、タイ国立電子コンピューター技術研究センター(NECTEC)、タイ国立ナノテクノロジー研究センター)があり、NSTDAと同じサイエンスパーク内に設置されています。NSTDAでは、これらの研究所を含めて博士号取得者500名を含む2,000名近くの研究者が活動しています。

事業説明会に先立ち、NSTDAのDr. Chadamas Thuvasethakul筆頭副理事長とDr. Patharaporn Suntharasaj国際事業部長及びNSTDA内の各組織を代表する研究者と意見交換を行いました。NSTDAではこれまでJSPS国際事業についてほとんど知られていなかったため、JSPSの機能やファンドの仕組みについて多くの質問が寄せられました。

左よりセンター長、Dr. Chadamas 筆頭副理事長、Dr. Patharaporn 国際事業部長、国際協力員、森村拠点長

左よりセンター長、Dr. Chadamas 筆頭副理事長、Dr. Patharaporn 国際事業部長、国際協力員、森村拠点長

事業説明会では、タイ人以外の研究者も含めて80名を越える参加者がありました。質疑応答では、申請手順に関する質問が熱心に寄せられました。これまで、JSPS国際事業の支援する共同研究プロジェクトにはNSTDAを含むものがほとんどなく、同組織のJSPS Fellowship経験者も過去3名ですが、今後、JSPS国際事業を活用して日本との学術交流がさらに進むことが期待されます。

山下センター長によるJSPSの概要説明

山下センター長によるJSPSの概要説明

参加した研究者から多くの質問が出ました。

参加した研究者から多くの質問が出ました。

事業説明会後に、NSTDA内にオフィスを設置する4つの科学技術関連機関の事務所を訪ね情報交換を行いました。

東京工業大学タイオフィス

同大学は、NSTDAとタイの4大学と連携し大学院(TAIST-TokyoTech)をNSTDA内に設立し、タイの大学から派遣された学生に対して東工大から教員の派遣し、ものづくり人材の育成を行っています。授業は英語で行われており、学生は国際的な環境の中で少人数クラスで授業を受けることができます。同大学院から日本の大学の博士課程へ進学する学生も輩出しています。

授業の様子

授業の様子

SATREPS「タイ・非食糧系バイオマスの輸送用燃料基盤技術プロジェクト」Director Office
JSTとJICAが共同で実施しているSATREPSの「タイ・非食糧系バイオマスの輸送用燃料基盤技術プロジェクト」オフィスを訪問し、ラッセル加恵業務調整専門家より同プロジェクトについてご説明いただきました。NSTDAも同プロジェクトに参加しています。
ラッセル業務調整専門家は、今後は、タイはODAで支援を受けるだけの国ではなく、日本からは技術を、タイからは人材を提供し、対等な共同研究パートナーとなっていくだろうと話されました。

ラッセル加恵業務調整専門家によるプロジェクトの説明

ラッセル加恵業務調整専門家によるプロジェクトの説明

情報通信研究機構アジア連携センター
大西祥浩センター長、池末成明副センター長にセンターの業務概要や機能を説明いただきました。日本の情報通信分野の技術が世界でイニシアチブをとるために、同機構はアジアを中心に、情報通信関連の国際会議出席や技術供与などを行っています。
また、2014年3月のバングラデシュJSPS同窓会シンポジウムにおいて基調講演を勤めていただいた九州大学Dr. Ashir Ahmed准教授の研究を技術的な面で同機構がサポートされていたというお話も伺い、学術ネットワークが国や分野を超えてあらゆるところで構築されていることを認識しました。

左から池末副センター長、センター長、国際協力員、大西センター長

左から池末副センター長、センター長、国際協力員、大西センター長

e-ASIA Joint Research Program (e-ASIA JRP)事務局
e-ASIA Joint Research Programとは東アジア地域の研究交流を促進し、地域の課題を解決するために、参加国がそれぞれの国の研究グループを支援する多国間共同研究プログラムです。タイではNSTDAが同プログラムの参加機関であり、事務局の場所を提供しています。
e-ASIA JRP 事務局には、科学技術振興機構(JST)から岸田絵里子プログラムコーディネーターが派遣されており、同プロジェクトの概要と今後の展望についてお話を伺いました。e-ASIA の活動は、JSPSの参加するASIA HORCs(アジア学術機関長会議)とつながる部分も多く、JSPS Bangkok Officeは今後もe-ASIA事務局と積極的にアジアの学術情報の共有を図っていきたいと思います。

岸田プログラムコーディネーター、センター長、国際協力員

岸田プログラムコーディネーター、センター長、国際協力員

2014年10月8日、2014年度第3回JSPSタイ同窓会(JAAT)理事会をタイ学術研究会議(NRCT)で行いました。

出席者は以下の通りです。
-Executive Committee members
1. Dr. Sunee Mallikamarl, President
2. Dr. Danai Tiwawech, Secretary
3. Dr. Pornpen Pathanasophon, Registrar
4. Dr. Suratwadee Jiwajinda, Committee

-JSPS Bangkok Office
1. Prof. Kuniaki Yamashita, Director, JSPS Bangkok Office
2. Mr. Daisuke Yamada, Deputy Director, JSPS Bangkok Office
3. Ms. Hiromi Todoroki, International Program Associate, JSPS Bangkok Office
4. Ms. Natthida Veeramongkornkun, Liaison Officer, JSPS Bangkok Office

-NRCT
1. Ms. Pimpun Pongpidjayamaad, Director, Office of International Affairs, NRCT
2. Ms. Yada Sommarat, Foreign Relations Officer, NRCT
3. Ms. Nattha Paisuwan, Foreign Relations Officer, NRCT
4. Ms. Arpar Nateprapai, Foreign Relations Officer, NRCT

-Observer
1. Dr. Sirikan Yamada, Division of Gastrointestinal Surgery and Endoscopoy, Department of Surgery, Faculty of Medicine, Chiang Mai University
2. Dr. Kittisak Sawanyawisuth, Department of Medicine Faculty of Medicine,Khon Kaen University
3. Dr. Saisamorn Lumyong, Department of Biology, Faculty of Science,
Chiang Mai University

今回の理事会も、同窓会理事に加えてオブザーバーとしてJSPS及びNRCT、またチェンマイ、コンケンのJAAT代表として、チェンマイ大学のDr. Sirikan、Dr. Saisamorn、コンケン大学のDr. Kittisakに参加頂きました。

会議での議事は以下のとおりです。
・2014年7月2日に行われたJAAT理事会の議事承認。
・Thailand Research Expo 2014で開催したJAAT-JSPS-NRCTセミナー”Long life without cancer”の報告。
・JAAT会員数の報告。会議開催日時点で会員数51名。今後は新たに会員となった人に対して、会費納入の領収書を送付する際に会員証およびJSPS Alumniバッジを送付。
・2014年、論博メダル授与者を発表。
・論博メダル授与式・JAAT総会、JAATセミナーについて議論
開催地はバンコクとチェンマイの2つの候補地が挙がったが、後日行ったJAATメンバーへのアンケート調査の結果、2月27日(金)にバンコクで開催決定。
セミナーテーマ、招聘する日本人研究者はJAAT理事会メンバーを中心に検討予定。
・JAATウェブサイトの立ち上げ状況について報告。
・会計報告

次回のタイ同窓会理事会は、2014年12月16日に実施予定です。

会議議事録についてはこちらをご覧下さい。
Minutes of JAAT EC

2014年9月28日、ベトナムのカント―大学で、JSPS研究拠点形成事業「インドシナ地域における地球環境学連携拠点形成」のシンポジウムとワークショップを京都大学が開催され、山下センター長が出席し、JSPSの国際事業を紹介しました。

事業説明を行う山下センター長

事業説明を行う山下センター長

会場となったカント―大学図書館ホールには、ベトナム、タイ、マレーシア、ラオス、カンボジア、インドネシアそして日本から100名を超える研究者、院生が参加しました。JSPSの国際事業の紹介に先立ち、山下センター長が前日の夕刻に発表された「スーパーグローバル大学創生支援事業」に京都大学が選ばれたお祝いを述べると、会場全体が拍手の渦に包まれました。

参加者に若手研究者が多くいたこともあり、JSPS国際事業の中でも特に論博事業や外国人特別研究員事業について多くの質問が出ました。今回のシンポジウムに参加した若手研究者がぜひ日本での研究が実現できることを祈りたいと思います。

シンポジウム参加者

シンポジウム参加者

2014年9月25日、東京農工大学上野智雄教授、越智貴子特任准教授、河井栄一客員教授、安宅理恵専門家が来訪されました。上野教授は、東京農工大の大学の世界展開力強化事業にかかる工学系分野を担当されています。

東京農工大学は平成25年度大学の世界展開力強化事業に首都大学東京と茨城大学の3大学がコンソーシアムで採択され、、「ASEAN発、環境に配慮した食料供給・技術革新・地域づくりを担う次世代人材養成」を実施しています。本プログラムでは、東京農工大の理工系大学としての特色を生かして、教育研究を通して世界の平和と社会や自然環境と調和した科学技術の進展と人材育成に貢献することを理念とし、ASEANと日本との架け橋になりうる実践型グローバル人材を育成するとのことで、今秋から、工学系の学生をタイ・マレーシア・インドネシアから13名受け入れました。、

当センターからは、センターの役割について説明を行い、大学連携法人として日本の大学の国際化支援、便宜供与の提供を行っていることを強調しました。今後も事業実施に際して連携推進していく所存です。

左から越智准教授、上野教授、センター長、安宅専門家、河井教授

左から越智准教授、上野教授、センター長、安宅専門家、河井教授

9月23日、10月に日本に出発する予定の日本政府奨学金留学生の壮行会が在タイ日本大使公邸にて開催され、センター長と副センター長が参加しました。

今回、在隊日本大使館から推薦して最終合格をした学生の皆さんが、10月に日本に向けて出発をする前の壮行会となります。(一部の方はすでに日本に出発)今回は、昨年度に合格した研究留学生34名のうち6名(他の28名は4月に出発済み)、日本語・日本文化研修留学生24名、教員研修留学生6名、ヤングリーダーズプログラム3名が対象となり、出席者は佐藤重和在タイ日本国特命全権大使より証書と記念品を授与されました。

本壮行会及び帰国留学生歓迎会は、毎年在タイ日本大使館主催で実施されており、日本にこれから留学する学生と各関係機関とのネットワーク形成に繋がっています。

本壮行会には毎回招待されていますが、日本での学業、生活に胸躍らせている皆さんの笑顔はすばらしく、生涯付き合える日本の友達を作ってきてほしいと願います。また、臨席しているバンコクで教育・文化交流に関わっている方々との意見交換も、センターの運営上に非常に重要な機会です。

挨拶される佐藤大使

挨拶する佐藤大使

集合写真

集合写真

2014年9月9日、京都大学ASEAN拠点の川口龍馬、城礼美副拠点長(事務担当)、また9月23日には、藤枝絢子、大澤由実副拠点長(リサーチアドミニストレーター)がそれぞれ当センターを訪問されました。

京都大学は、ASEAN地域の大学との研究及び教育における連携を支援し、同地域におけるグローバルネットワークを強化する拠点として、バンコク市内にASEAN拠点を設置しました。柴山守拠点長を筆頭に、リサーチアドミニストレーター、事務担当副拠点長、また現地スタッフで拠点を運営しています。今回、9月に担当のリサーチアドミニストレーター、副拠点長が交代の挨拶に当センターを訪問いただいたものです。

当センターも、先日京都大学アセアン拠点を訪問させていただきました。今後も、京都大学との連携を推進していく所存です。

左から副センター長、川口、城副拠点長、センター長、轟国際協力員

左から副センター長、川口、城副拠点長、センター長、轟国際協力員

左から藤枝、大澤リサーチアドミニストレーター、センター長、轟国際協力員

左から藤枝、大澤リサーチアドミニストレーター、センター長、轟国際協力員

2014年9月24日、ASEAN工学系高等教育ネットワークプロジェクト(AUN/SEED-Net)事務局より、9月末で帰国予定の小西副チーフアドバイザーが後任の渡辺副チーフアドバイザーとともに来訪されました。

ASEAN工学系高等教育ネットワークプロジェクト(AUN/SEED-Net)は、ASEAN域内の工学系高度人材育成のために、同ネットワークメンバー大学間において、大学教員を志望する博士課程の学生の留学や、ASEANメンバー大学と日本の大学教員との共同研究を支援しております。

同プロジェクトは、JSPSの支援対象者とも重なっていることから、様々な機会に、同事務局とJSPSバンコク研究連絡センター間でASEAN域内での高等教育や共同研究事情について情報交換を行っていました。

小西副チーフアドバイザーには、当センターのニュースレター2014年第1四半期「バンコクの風」で、ASEAN域内の高等教育情報について寄稿していただいています。

左から小西副チーフアドバイザー、渡邊新副チーフアドバイザー、センター長、副センター長

左から小西副チーフアドバイザー、渡邊新副チーフアドバイザー、センター長、副センター長

2014年9月20日、インドネシア・デンパサール市内Udayana大学でJSPS事業説明会を開催しました。

JSPSの事業概要を説明するセンター長

JSPSの事業概要を説明するセンター長

ウダヤナ大学は1962年にインドネシア・バリ州に設立された国立大学です。現在1,800名の学生と18の学部プログラム、12の大学院プログラムを有しています。インドネシア国内の大学ランキングでは15位に位置づけられ、研究分野としては特にバイオテクノロジー、医科学、社会科学及び観光学分野で特に研究成果を上げています。

会場の様子1

会場の様子1

今回の事業説明会は、ウダヤナ大学で開催された「The 5th International Conference on Biosicence and Biotechnology」の一環として開催され、日本から山口大学、秋田大学が参加しました。

山口大学からは、山田守教授・農学部長が基調講演を実施されました。山口大学は、ウダヤナ大学と大学間学術交流協定を2010年に締結しており、山口大学バリ国際連携オフィスを設置して現地での活動を行っています。また、山田教授は実施責任者として、JSPS研究拠点形成事業採択プロジェクト「バイオ新領域を拓く熱帯性環境微生物の国際研究拠点形成」(日本側拠点機関:山口大学、タイ側拠点機関:カセサート大学)に2014年度から採択され、8月にタイ学術会議(NRCT)主催のThailand Research EXPO 2014でセミナーを開催されました。当センターからもセンター長が出席しています。

ウダヤナ大学長から記念品を授与されるセンター長

ウダヤナ大学長から記念品を授与されるセンター長

秋田大学からは、佐藤陽介学術研究課主査、伊藤慎一URAが大学紹介及び知的財産権について講演されました。また、当センターのカントリー・レポートのコーディネーターを務めて頂いている教育文化学部髙樋さち子准教授には、本事業説明会開催をアレンジ頂くとともに、JSPSのセッションのモデレーターを務めて頂きました。

JSPS国際交流プログラムを説明する副センター長

JSPS国際交流プログラムを説明する副センター長

今回の事業説明会では、学会と併催したこともあり、200名を越える参加者がありました。センター長の挨拶で、日本に関心がある方に手を上げるようにいうと、会場の多くの方から手が上がりました。事業紹介後の質疑応答では、フェローシップの受け入れ大学について、ポスドクの年齢制限、JSPSの国際交流事業の資金の内容と言った具体的な質問が相次ぎました。また、日本留学の関心も高く、学部、大学院留学のための奨学金情報についても質問が相次ぎました。東南アジア地域では日本留学への関心が非常に高く、JSPSの事業説明会でも留学情報の提供を求められる機会が多く存在します。

ポスター展示

ポスター展示

JSPSと秋田大学がセッションのモデレーターは、ウダヤナ大学前副学長のI Gede Putu Wirawan教授と秋田大学髙樋准教授に担当頂きました。Wirawan教授は、JSPSの同窓生でもあり、今後のインドネシアにおけるJSPS同窓会設立に向けても協力頂けると考えています。

ウダヤナ大学

ウダヤナ大学

ウダヤナ大学その2

ウダヤナ大学その2

インドネシアにおけるJSPSの対応機関であるインドネシア科学院(LIPI)、インドネシア教育文化省高等教育総局(DGHE)を訪問しました。LIPI及びDGHEは、1978年よりJSPSと交流を開始しており、対応機関の一つとして、JSPS二国間交流事業を実施しています。また、かつては論文博士号取得支援事業のインドネシア国内からの推薦も行っていました。(2014年から各国からの推薦制度を廃止)

9月18日に実施されたLIPIでの表敬訪問では、山下センター長より、1)インドネシアにおけるJSPS同窓会の設立の可能性について打診、2)11月にバンコクで開催されるアジア学術振興機関長会議(Asian Heads of Research Councils, ASIAHORCs)での協力要請について、議論を行いました。

LIPIでの議論風景

LIPIでの議論風景

LIPIでは、Prof. Lukman Hakim理事長(Chairman)以下幹部が出席されました。同窓会の設立については、昨年11月インドネシア・バリで開催されたASIAHORCsの際、センター長と会談し、同窓会の設立に意欲を見せていたProf. Bambang Subiyanto(JSPSフェローで京都大学でPh.D.取得)が中心となり、ワーキンググループを立ち上げることになりました。なお、このWGには、DGHEの代表も加え、両者で構成することを提案し、了承されました。11月末にバンコクで開催されるASIAHORCsには、Lukman理事長が参加される予定とのことで、その折に進捗状況について確認する予定です。

その他、LIPI側の情報提供として、最近では韓国やEUからの資金提供が増え、相対的に日本のプレゼンスが低くなっており、それを打破するためにも共同研究プログラムをを増やすことが必要だとの要望がありました。インドネシアも近年では大学数は100を超え、高等教育が充実しつつあるものの、まだまだ研究レベルは高いとは言えず、実験施設の整備を中心に支援が必要とのことでした。

LIPIでの集合写真 センター長向かって左がHakim理事長、右がSubiyanto教授

LIPIでの集合写真
センター長向かって左がHakim理事長、右がSubiyanto教授

9月19日、引き続きインドネシア教育文化省高等教育総局(DGHE)を訪問しました。大変多忙な合間を縫ってDGHEのDjoko Santoso局長、またHermawan K. Dipojonoバンドン工科大学教授と面会しました。

インドネシアでのJSPS同窓会の結成について、Santoso局長に伝えたところ、DGHEからの協力についても同意頂き、LIPIのLukman理事長に連絡するとの回答を頂きました。今後は、窓口のSubiyanto教授と連絡を取り合いつつ、支援していく予定です。

またDGHEが主催する大学の学長もしくは研究担当副学長が一堂に会する会議で、JSPS事業説明会実施の要望を伝えたところ了承され、次回開催の案内を頂けることとなりました。

左からDipojono教授、Djeko局長、センター長、副センター長

左からDipojono教授、Djeko局長、センター長、副センター長

LIPIとDGHEの訪問に加え、在インドネシア日本大使館を表敬訪問しました。今回の訪問では、有林浩二一等書記官(科学技術担当)、南哲人一等書記官(教育担当)に面会し、インドネシアJSPS同窓会の設立にかかる協力要請及びJSPS国際事業の報告を行うとともに、インドネシアの教育、科学技術状況についての意見交換を行いました。

日本大使館での情報ですが、10月の新大統領就任に合わせて省庁再編の動きがあり、高等教育局(DGHE)や研究技術省(RISTEC)などの科学技術研究機関を統合した形で、高等教育・研究省を設立する予定であるとのことでした。

また、インドネシア科学技術省(RISTEC)の事業説明会に在インドネシア日本大使館から事業紹介を行っているとのことで、その際に当センターよりJSPS事業説明会実施について要望を伝えたところ、大使館よりおって情報提供頂けることとなりました。

インドネシア教育文化省

インドネシア教育文化省

2014年9月17日、在タイ日本国大使公邸で「日本語パートナーズ」派遣壮行会が日本大使館と国際交流基金の共催で開催され、9月からタイの全国の高校に派遣される日本語パートナーとそれぞれの受け入れ先の高校の教師が招かれました。当センターからはセンター長、副センター長、国際協力員が出席しました。

日本語パートナーズ派遣事業とは、国際交流基金の実施する事業で、幅広い世代の日本語パートナーをASEAN諸国へ派遣し、現地の日本語教師・学習者のパートナーとして授業のアシスタントや日本文化紹介活動を行います。今回の派遣はその第1回目で、20歳から69歳までの29名の日本語パートナーが9月から来年3月までタイ全国21県の日本語授業を行っている高校に派遣され、タイ人の日本語教師とペアで日本語授業を行います。

来賓と日本語パートナー、受け入れ先高校の日本語教師

来賓と日本語パートナー、受け入れ先高校の日本語教師

まず、佐藤重和大使が挨拶されました。佐藤大使は、タイにおける日本語学習の現状について言及され、日本語学習者が増加する一方で、中等教育機関において日本語教師の人数が不足しており、発音や会話のスキルについても不十分な状態が多く見られるとのことです。日本語パートナーは、多くの派遣先の高校で唯一の日本人であり、受け入れ先の教師や生徒は日本語のネイティブスピーカーとの交流を心待ちにしていると、日本語パートナーに激励の言葉を送られました。

佐藤大使

佐藤大使

続いて、タイ教育省Churairat Sangboonnum副事務次官が挨拶され、タイには日本語を勉強したいという学生が多く、日本語に加え日本文化も伝えてほしいと日本語パートナーに大きな期待を示されました。

Churairat 副事務次官

Churairat 副事務次官

壮行会では、日本語パートナーと受け入れ先の高校のタイ人教師の交流が行われました。また、日本語パートナーの中には現役の大学生も多数おり、大阪大学、東海大学、明治大学等、出身大学の教員も壮行会に出席し、学生に激励の言葉を送っていました。

最後に、国際交流基金バンコク日本文化センター福田和弘所長が挨拶され、日本語パートナーは派遣先でぜひ、その地方特有の食べ物や文化などを発見してほしいと、タイの豊かな地方色を楽しむことを薦められました。

福田所長

福田所長

日本語パートナーの派遣によって、活きた日本文化に触れ、日本に興味を持つ若者がさらに増えていくことを期待しています。

2014年9月17日、理研シンガポール事務所津澤元一所長、柿原健一郎コンサルタントが当センターを来訪されました。柿原コンサルタントは本年6月30日まで8年に渡り理研シンガポール事務所長を務めておられ、その間当センターを何度もご訪問頂きました。

今回の訪問は、後任の津澤所長の紹介及び着任の挨拶と言うことで、お越し頂きました。
津澤所長は8月初旬にミャンマーを訪れ、ミャンマーの大学と協議を行ったとのことで、当センターが7月に実施したカントリー・レポート第一回調査の記事を見て、JSPSと理研のミャンマーにおける連携についての意見交換を行いました。8月のミャンマー訪問ではヤンゴン大学化学科、ヤンゴン工科大学、JICA、日本大使館等を訪問されたとのことで、今後ミャンマーにおける科学技術の発展のための協力として、研究者の派遣受け入れ、研究機器の提供をはじめ共同研究推進のために大きな枠組みの構築を目指しているとのことで、当センターからも、JSPSの事業として研究拠点形成事業(Core-to-Core プログラム)を紹介しました。

今回バンコクではNSTDA、JICAへの訪問もされたとのことで、当センターとしても今後さらに科学技術・学術関係の連携を推進していく所存です。

左から副センター長、柿原アドバイザー、津澤所長、センター長

左から副センター長、柿原アドバイザー、津澤所長、センター長

2014年9月15日、キングモンクット工科大学トンブリ(KMUTT)で開催された「Japanese Day 2014」に副センター長、リエゾンオフィサーの二名でブース出展しました。本イベントは、KMUTTが開催する「International Fun Fair」の一環として実施されたもので、当センターの他、在タイ日本大使館、日本学生支援機構(JASSO)、大阪大学、東海大学、東京工業大学、福井工業大学、早稲田大学などの大学の他、民間企業の参加もありました。

挨拶するDr. Anakと国際部スタッフ

挨拶するDr. Anakと国際部スタッフ

午前11時から開始された本イベントは、Dr. Anak Khantachawana国際交流担当総長補佐、また関達治研究担当アドバイザー(前大阪大学バンコク教育研究連絡センター長)の挨拶から始まり、ステージで日本料理教室、元留学生のインタビュー等のイベントを交えながら、日本留学に関する情報発信や相談、また企業のブースも参加し、大変盛況な結果となり、最終的に1,000名以上の来訪者がありました。KMUTTの学生数が20,000名なので、5%以上の来訪があったことになります。

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当センターへの来訪者は最終的に52名でした。JSPS国際事業の紹介や資料配布、また、フェローシップ事業の申請方法の相談に対応しました。今回の来訪者はKMUTTの学部学生が中心で、即座にJSPSの事業に応募可能な方は多くはありませんでしたが、中には教員や大学院生、大学院への進学を考えている学生は、JSPSの国際交流事業に強く関心を示される方もおり、JSPSの事業を知ってもらう良い機会となったと考えます。

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KMUTTとは、今年1月7月にもJSPS事業説明会を実施し、大変密接な連携・協力関係を構築しております。今回の「Japanese Day 2014」も初めての試みですが、チームJAPANの一員として、日タイ間の交流促進に貢献していく所存です。

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2014年9月9日、明治大学ASEANセンターの江藤賢一教授がご来訪されました。明治大学政経学部がMOUを結んでいるタマサート大学、シーナカリンウイロート大学に一年間の交換留学で来タイした上江洲祐貴さん(政経学部2年生)、坂井智洋さん(同4年生)の挨拶を兼ねてのオフィス訪問でした。

明治大学のタイの大学との提携(学生交換も含めて)は、この2年足らずで急速に進展しており、上記2大学以外にもチュラロンコン大学、チェンマイ大学などともMOUを結んでいるとのことです。

日本人留学生が来日留学生に比べて極端に少なく、中でもアジアへの日本人留学生の数が少ない中、同大学のタイにおける学生間交流が活発であるのは、教員を初め大学全体での努力によるものと考えられます。

2014年9月6日、バングラデシュ科学アカデミー(Bangladesh Academy of Sciences・BAS)バングラデシュ大学助成委員会(University Grants Commission of Bangladesh・UGC)を訪問しました。この日は折しも安倍晋三首相がバングラデシュを訪問する日と重なり、街中に日本に対する友好ムードが広がる中、会見が行われました。

バングラデシュ科学アカデミー(BAS)は基礎から応用科学の発展及びその実践を通じて、国家の繁栄を図ることを目的として1973年に設立されました。これまで国内では著名研究者の集結する第一級の科学機関として、また国際的にはバングラデシュを代表する研究機関として科学の発展に寄与してきました。また、JSPSとのMOUは締結されていませんが、HOPEミーティングの推薦機関として、2009年の第二回から国内の優秀な大学院生を本会議に推薦しています。

Ahmad会長と握手を交わすセンター長

Ahmad会長と握手を交わすセンター長

今回の会議では、Prof. Dr. Mesbahuddin Ahmad会長をはじめ、バングラデシュを代表する研究者である理事に参加頂きました。また前BAS事務局長で、前JSPSバングラデシュ同窓会長であるProf. Dr. Naiyyum Choudhury、現同窓会長のProf. Dr. M. Afzal Hossain、事務局長のDr. Nur A Khondakerにも出席いただきました。

会議の席上にて

会議の席上にて

席上ではAhmad会長より安倍首相の訪問に合わせて、日本-バングラデシュ間の長期間に渡る友好について関係言及がありました。Choudhury前会長からは同窓会のこれまでの経緯について、またセンター長からはJSPSの概要及びプログラムを紹介しました。日本での留学、研究の経験を通じて、バングラデシュの科学の発展に貢献することが可能であり、HOPEミーティングを含むJSPSの国際事業について大きな期待を寄せられました。

 

バングラデシュ大学助成委員会(UGC)は高等教育の質強化を目的として1972年に設立された機関で、JSPSとは1993年にMOUを締結し、研究者交流、共同研究、論文博士号取得プログラムの推薦を担当してきました。(研究者交流は2004年度の交流をもって廃止、論博プログラムの推薦機関としての役割は2014年度をもって終了)

会議の席上にて

会議の席上にて

当センターは、各対応機関との連携強化のため今後積極的に各対応機関を訪問することを視野に入れており、UGCを今回訪問しました。今回の訪問は、Hossain同窓会長の紹介で訪問が実現し、UGC委員長(国務大臣相当)のDr. Abul Kalam Azad Chowdhuryに面会しました。Chowdhury委員長は、バングラデシュの科学技術の発展のためにJSPSとの更なる連携の必要性を強調、二国間交流事業やフェローシッププログラムの更なる支援について要請されました。当センターからも、JSPS同窓会と共同で今後も様々な連携を図っていくことを確認しました。

Chowdhury委員長と

Chowdhury委員長と

バングラデシュを代表する学術機関を表敬訪問したことにより、今後は同窓会、学術機関、また在バングラデシュ日本大使館も含め様々な交流が推進されることが期待されます。

会議終了後、Khondaker同窓会事務局長、Prof. Dr. Rafiqul. Hoqueバングラデシュ農業大学長、Hossain同窓会長

会議終了後、Khondaker同窓会事務局長、Prof. Dr. Rafiqul. Hoqueバングラデシュ農業大学長、Hossain同窓会長

2014年9月5日の午前中に開催されたJSPS事業説明会に引き続き、同日午後にJSPSバングラデシュ同窓会理事会がバングラデシュ農業大学で開かれ、センター長、副センター長、国際協力員が参加しました。
今回の理事会では、2015年1月に実施を予定しているBJSPSAAシンポジウムの概要を議論しました。

理事会で決定した事項は以下の通りです。
BJSPSAAシンポジウム
時期:2015年1月下旬ごろ(講師や来賓等の都合を考慮し調整)
場所:バングラデシュ農業大学
テーマ:Safe Food, Healthy Nation
日本から招聘する講師:3名

活発な議論が行われた理事会

活発な議論が行われた理事会

シンポジウムテーマ”Safe Food, Healthy Nation”は、食糧安全保障の問題を抱えるバングラデシュにとって非常に重要なテーマです。
理事会では今後、日本人講師の選定も含め、シンポジウムのコンテンツについて議論を重ねていく予定です。

2014年9月5日、首都ダッカから140kmほど北のマイメンシンにあるバングラデシュ農業大学(BAU)でJSPS Guidance Seminarを実施しました。


BAUは設立から54年を迎える歴史ある農業大学で、獣医学部、農学部、畜産学部、農業経済及び農村社会学部、農工学部、水産学部の7つの学部が設置されており、6,000名近くの学生と500名以上の教員が教育研究を行っています。広大な敷地の中には実験用の水田、果樹園や植物園、学生や教職員用の寮やゲストハウスもあります。

緑豊かなキャンパス

緑豊かなキャンパス

実験用の水田

実験用の水田

果樹園(バナナ)

果樹園(バナナ)

植物園

植物園

同大学には、JSPSの外国人特別研究員制度や外国人研究者招聘事業で日本の大学で研究した経験を持つ研究者が数多くおり、バングラデシュJSPS同窓会(BJSPSAA)Prof. Dr. M. Afzal Hossain会長は、同大学の元学長を務めておられます。会長を初め多数のBJSPSAA理事に事業説明会の運営にご協力いただきました。

Dr. Nur Ahmed Khondaker同窓会事務局長がセミナーの進行を務め、Dr. A K M Nowsad Alam同窓会副会長が開会の挨拶を行いました。Dr. A K M Nowsad副会長は、当セミナーの翌日に安倍首相がバングラデシュを訪問し、産業分野での日本とバングラデシュの連携が今後さらに深まることへの期待と、一方でバングラデシュの社会や経済を向上させるために科学技術分野の強化とそれを担う人材育成も喫緊の課題であり、JSPS事業は同国における科学技術の推進を後押ししていると述べました。

司会進行を務めるDr. Khondaker事務局長

司会進行を務めるDr. Khondaker事務局長

Dr. A K M Nowsad Alam同窓会副会長による開会の挨拶

Dr. A K M Nowsad Alam同窓会副会長による開会の挨拶

続いてBAU Prof. Md. Dr. Lutful Hassan研究部門長が”Academic, Research & Technological Achievements and Future Vision of Bangladesh Agricultural University”と題し同大学の紹介を行いました。同大学は全ての農業分野に関する高等教育を提供し、農業に関する課題を解決するための基礎研究から応用研究に至る領域で、農業指導に当たる人材育成、国内外の機関と共同研究を実施するための研究施設の提供を使命としています。

Prof. Md. Dr. Lutful Hassan研究部門長

Prof. Md. Dr. Lutful Hassan研究部門長

その後、山下センター長がJSPSの概要と国際事業の説明を行いました。日本の科学技術政策の仕組みや来日研究者の国別割合に大きな関心が寄せられました。外国人特別研究員事業や外国人研究者招聘事業については、バングラデシュは例年、中国、インドについて第3位の申請数であり、外国人特別研究員事業の採択者数は全体のおよそ5%を占めていることから、同国において最も関心の高い事業です。そのため、同事業に関する質問が活発に寄せられました。ホスト研究者の依頼をするために日本人研究者にメールを出したが返事が返ってこないという相談も寄せられ、山下センター長より、日本人研究者にメールを送る際には「Dear Sir or Madame」ではなく、教員の氏名をきちんと書くようにと助言しました。この回答に会場全体が大きくどよめき、日本人研究者へのコンタクトの取り方について理解が示されました。

事業説明を行う山下センター長

事業説明を行う山下センター長

外国人研究者招聘事業や外国人特別研究員事業で日本で研究したDr. Shahanara Begum及びDr. Anisuzzamanが体験を話し、素晴らしい研究環境の中でよい経験ができたと述べました。続けて、BAU Prof. Dr. Mesbauddin Ahmed学部長会議長及びProf. Dr. Md. Ruhul Aminの挨拶が行われました。

来賓としてご参加いただいたProf. Dr. Md. Rafiqul Hoque BAU学長もご挨拶され、日本はバングラデシュの独立以来最も重要なパートナーであり続けており、その継続的な協力関係に大変感謝していると述べました。同大学でJSPS事業説明会を開催したことも歓迎し、同大学にはJSPS Fellowが数多くおり、今後のバングラデシュ同窓会活動にも期待を示されました。

Prof. Dr. Md. Rafiqul Hoque  BAU学長

Prof. Dr. Md. Rafiqul Hoque BAU学長

最後にProf. Dr. Hossain同窓会長が、BAUでJSPS事業説明会を開催できたことへの喜びと、今後もバングラデシュ同窓会の活動を活発化させていくこと、さらに次回の同窓会シンポジウムの実施に向けた抱負を語りました。

Prof. Dr. Hossain同窓会長

Prof. Dr. Hossain同窓会長

BAUではJSPS事業説明会を初めて実施し、120名の研究者が参加し、中には文部科学省奨学金等で日本の大学で博士号を取得した研究者や欧米の大学で博士号を取得した研究者も数多くいました。閉会後もセンター長、副センター長、国際協力員の周りに質問に来る研究者が後を絶たず、BAUの研究者が日本での研究に非常に高い関心を持っていることが感じられました。

左からDr. A K M Nowsad Alam同窓会副会長、Dr. Md. Sirajul Islam同窓会事務局次長、Prof. Dr. Rakibul Islam Khan同窓会副会長、山下センター長、Prof. Dr. M. Afzal Hossain同窓会長、Prof. Dr. Md. Rafiqul Hoque  BAU学長

左からDr. A K M Nowsad Alam同窓会副会長、Dr. Md. Sirajul Islam同窓会事務局次長、Prof. Dr. Rakibul Islam Khan同窓会副会長、山下センター長、Prof. Dr. M. Afzal Hossain同窓会長、Prof. Dr. Md. Rafiqul Hoque BAU学長

2014年9月2日、大分大学内田智久助教が当センターを来訪されました。今回はJASSO主催の日本留学フェアに参加のため、来タイされました。来タイの度には毎回足を運んで頂いており、大分大学のタイにおける活動をアップデートいただいています。

大分大学医学部では日本の医師免許の取得を目指す留学生の受け入れを実施する計画があるということで、内田先生が中心となって準備を進めています。日本の医学部で外国人留学生を受け入れて日本の医師免許の取得を目指している例は国内では極めて少なく、非常に野心的、意欲的な計画であり、今後の進展を注目していきたいと考えています。

今回内田先生は、留学生受け入れのために、各大学の「商品開発」が重要であると言っておられました。つまり、留学フェアに出展する際に、各大学がどういった魅力的なプログラム-商品を提供できるか、留学生を引きよせる魅力となっていくので、ターゲットを誰にするのか、どういったプログラムを提供できるか、特に地方大学はメニューを絞り込んで考えていく必要がある、とのことでした。実際に大分大学では様々なメニューを作っていることから、非常に重みのある意見と言えます。

また、これまでの来訪の際に何度も話題になっている東九州メディカルバレー構想については、現在宮崎大学と本構想を元にプロポーサルを共同提出したとのことで、医療機材を通じたメディカルバレーを創設し、東南アジアの拠点をタイに設置して、アジアの技術者の教育を目指しているとのことです。

大分大学は、日本の国立大学としては初めてタイの海外事務所をラチャウィティー病院に設置することも検討しているとのことで、チュラロンコン大学医学部とのMOUに加え、タイにおける研究活動も更に推進しています。

今月にはタイ教育省の幹部が大分大学を訪問する予定になっているとのことで、タイと大分大学の学術・学生交流が益々期待されます。

Uchida

2014年9月1日、日本学生支援機構・米川英樹理事、留学生事業計画課・山本剛専門職員(元JASSOタイ事務所長)、留学情報課・伊部百合子主任、留学生事業部留学情報課・佐藤朋美職員(JSPSから出向)がJASSOタイ事務所を訪問された際に当センターにもお立ち寄りいただきました。

左から轟国際協力員、山田副センター長、山本専門職員、米川理事、山下センター長、佐藤職員、伊部主任

左から轟国際協力員、山田副センター長、山本専門職員、米川理事、山下センター長、佐藤職員、伊部主任

米川理事は、2014年8月29日にチェンマイ、8月31日にバンコクで開催されたJASSO主催「日本留学フェア」に出席されました。今年の日本留学フェアの来場者数は、チェンマイでは676名で昨年度より115名減ったものの、バンコクでは2,909名で昨年より585名増え、全体で3,585名が来場しました。当センターもバンコクで開催されたフェアに出展し、将来研究者となる可能性のある学生にJSPSを知ってもらえたこと、タイ人研究者も多数来場しており事業申請の相談も受け付けることができたこと、また日本の大学の教職員に対して当センターの活動を紹介できたことから、広報活動として非常に効果的であったと報告しました。

オフィスが隣接するJASSOとJSPSの連携についても話題となりました。タイでは、大学院等で日本に留学した学生が、博士号取得後にJSPS外国人特別研究員として再来日する事例が多くあり、日本留学がその後の日本での研究活動や二国間共同研究等に結びついているといえます。JASSOは日本留学、JSPSは若手研究者の育成や共同研究の支援を担っていますが、今後も当センターはJASSOとの連携を継続し、日本とタイの学術交流の発展につなげていきたいと考えています。

2014年9月1日、上智大学学事部グローバル教育推進室の杉本一久さんが、上智大学の同窓生である浦元義照・ILOアジア太平洋事務局長と伴に来訪され、センター長、副センター長、国際協力員を交えて情報交換しました。山下センター長も上智大学の出身で、お二人の2年先輩にあたるということもあり、当オフィスへの表敬訪問を兼ねてのご来訪でした。

上智大学は、国際化の進んだ大学として以前から高い評価を得ておりましたが、この数年は「グローバル30」、「グローバル人材養成事業」などの競争的資金を受託するなど、一層のグローバル化を推進されています。

前日(8月31日)にバンコクで開催されたJASSO日本留学フェアに初めて出展され、杉本さんは、これからは、同大学のアジアへの展開を推進していきたいとの抱負を語られました。

当センターとしては、今後とも日本の大学のアジア展開にご協力していく所存です。

左より山田副センター長、浦元ILOアジア太平洋事務局長、杉本さん、山下センター長、轟国際協力員

左より山田副センター長、浦元ILOアジア太平洋事務局長、杉本さん、山下センター長、轟国際協力員

2014年9月1日、愛和外語学院 坂本重忠学生課長、周也琴海外募集担当職員、Jarong Sainoon海外募集エージェントが当センターを来訪されました。

愛和外語学院は福岡にあり、今回はJASSO主催の日本留学フェアに参加のため、来タイされたとのことです。普段日本語教育機関と当センターの連携はあまりありませんが、今回はオフィスを共有しているJASSOタイ事務所を訪問された際に、当センターにも立ち寄られたものです。

坂本課長は、福岡に留学した際に愛和外語学院で日本語を学習する留学生も多く、JSPSのフェローシッププログラムも含めて様々な情報提供を行いたいとのことでしたので、当センターからJSPSのプログラムについて説明するとともに、JASSOタイ事務所が独自で行っている留学フェア等についても案内しました。

留学フェアを通じて、様々な教育機関との横の繋がりの重要性も認識させられます。業務上直接関係の無い団体であっても、それぞれの機関の知見を得ることによって、業務に活かすことが出来る可能性も十分にあります。当センターとしては、今後も各教育関係機関とのネットワークを広げていく所存です。

左から副センター長、坂本課長、周職員、Sainoon職員

左から副センター長、坂本課長、周職員、Sainoon職員

2014年8月31日、バンコク市内で開かれたJASSO主催「日本留学フェア(タイ)」に出展しました。日本の大学や日本語学校、また日本大使館などの政府関係機関も含め100近くの機関がブースを出展し、日本留学に関する情報発信や相談受付を行いました。昨年の来場者を500名以上も上回る2,909名が来場しました。

バンコク研究連絡センターブースの様子

バンコク研究連絡センターブースの様子

当センターは、JSPS国際事業の紹介や資料配布、また、フェローシップ事業の申請方法の相談に対応しました。当イベントの来場者は、日本の大学学部や大学院への留学を希望する高校生や大学生が中心ですが、タイの大学の研究者や博士課程への進学を考えている学生もおり、40名が当センターのブースを訪れました。

JSPSブースでの相談受付の様子

JSPSブースでの相談受付の様子

また、センター長、副センター長、国際協力員で各大学の出展ブースを訪問し、JSPSバンコク研究連絡センターの紹介を行い、タイで日本の大学が活動する際の連携も呼びかけました。

他機関の出展の様子

他機関の出展の様子

他機関の出展の様子

他機関の出展の様子

他機関の出展の様子

他機関の出展の様子

他機関の出展の様子

他機関の出展の様子

2014年8月26日、ASEAN University Networkと岡山大学が連携して実施しているスタディーツアー「Study and Visit Thailand: “Discovery, Diversity, Dynamics”」に参加する岡山大学を中心とした学生40名ほどが、サーミットタワー10階に入居する日本の独立行政法人4機関を訪問し、各機関の概要説明を受けました。昨年に引き続き2度目の訪問になります。

当センターからは、山田副センター長が挨拶をし、BuabuchamaneeリエゾンオフィサーがJSPSの設立経緯や事業内容などを英語で説明しました。

Buabuchamaneeリエゾンオフィサーによる英語での説明

Buabuchamaneeリエゾンオフィサーによる英語での説明

その後、学生たちは当センターのオフィスを訪問し、バンコクに事務所を設置する大学のポスターについて説明を受け、業務を行っている様子を見学しました。

事務所見学

事務所見学

事務所見学

事務所見学

2014年8月20日、明治大学政治経済学部加藤久和教授が当センターを来訪されました。

加藤教授はシーナカリンウィロート大学での夏期集中講義のため、バンコクに滞在されているとのことで、大学から程近い当センターにお越し頂きました。これまでタイからの学生も数多く受け入れてきたとのことで、当センターからもJSPSの国際事業について紹介しました。

その後、加藤教授よりJSPS国際事業への申請をシーナカリンウィロート大学の教員と検討しているとのことで、事業内容や申請手順についてご相談いただきました。

夏期休暇と言うことで多くの研究者が来タイしている中、こう言った形で訪問頂くことは大変ありがたく、様々な日本の大学と連携して行く所存です。

Meiji

2014年8月15日、キングモンクット工科大学ラカバン(KMITL)工学部のNunthawath Charusrojthanadech助教、東海大学工学部山本吉道教授、梶田佳孝准教授が当センターを来訪されました。

Nunthawath助教は、7月4日にKMITLで実施したJSPS事業説明会に参加され、JSPSの実施している国際交流事業、とりわけCore-to-Coreプログラムに関心を持たれたとのことで、Nunthawath助教は防災を専門とされており、今回共同研究者で同じ分野を専門とされている山本教授、山本教授、また同じく工学部の土木工学科で都市計画を専門とされる梶田准教授とともに当センターを訪問頂きました。

当センターからは、Core-to-Coreプログラムの概要を説明するとともに、KMITLと東海大学での共同事業の申請ということで二国間交流事業についても紹介しました。締め切りは迫っていますが、是非検討したいとのことでした。

当センターが実施した事業説明会の結果、訪問という形で当センターに実際にお越し頂き相談頂けることは当センターとしても大変ありがたいことです。今後とも、継続して事業説明会を実施していく所存です。

左から東海大学梶田准教授、山本教授、センター長、KMITL Nunthawath助教

左から東海大学梶田准教授、山本教授、センター長、KMITL Nunthawath助教

8月12日から28日までの16日間、タイ科学技術展に出展しました。タイ科学技術展は国民の科学技術への関心を高めるためにタイ科学技術省及びタイ国立博物館が毎年主催し、例年100万人以上が来場する科学技術に関するタイの最も大きなイベントです。タイ国内の研究教育機関や企業のほかインターナショナルパビリオンでは日本、中国、イギリス、ドイツが出展し、科学技術開発の成果を展示しました。

日本パビリオンには国際農林水産業研究センター、国際協力機構、東京大学等の宇宙・地理空間技術による革新的ソーシャルサービス・コンソーシアム(GESTISS)、リモート・センシング技術センター、北海道大学、東海大学、日本学術振興会バンコク研究連絡センターが参加し、各機関のプロジェクトや活動を展示しました。当センターはタイにオフィスを設置する日本の30の高等教育機関の紹介ポスターを展示しました。

JSPSの展示ブースに集まるタイの高校生

国際協力機構による展示説明の様子

国際協力機構による展示説明の様子

8月14日は科学技術展の開所式に出席するとともに、当日ブースを訪問した在チェンマイ藤井昭彦総領事、日本ブースを訪問したタイ科学技術大臣に対して、日本の関係各機関とともに展示説明を行いました。当センターのブースには日本での研究に関心のある研究者や日本の大学に関心を持つ学生やその親も数多く訪れ、当センターはポスターを活用しながら各大学の特徴やタイとの教育研究連携についても説明しました。

左より副センター長、藤井総領事

左より副センター長、藤井総領事

JSPSブースの展示説明

JSPSブースの展示説明

ポスター及び資料を提供頂いた大学は下記の通りです。
秋田大学、青山学院大学、大阪大学、関西大学、京都大学、京都工芸繊維大学、九州大学、国立高等専門学校機構、静岡大学、首都大学東京、千葉大学、中央大学、デジタルハリウッド大学、電通大学、東海大学、東京大学、東京医科歯科大学、東京工業大学、東京農工大学、東洋大学、長岡技術科学大学、名古屋大学、福井工業大学、福岡工業大学、文化学園大学、三重大学、宮崎大学、明治大学、立命館アジア太平洋大学、早稲田大学(以上、五十音順)

2014年8月10-11日、NRCT主催の「Research Expo 2014」に合わせて、山口大学が受託したJSPS研究拠点形成事業採択プロジェクト「バイオ新領域を拓く熱帯性環境微生物の国際研究拠点形成」(日本側拠点機関:山口大学、タイ側拠点機関:カセサート大学)のThe 1st Joint Seminarが開催され、山下センター長及び、JSPS東京本部より辻修子国際協力員がOpening Ceremonyに出席ました。同プロジェクトの日本側コーディネーターは、山口大学医学系研究科、山田守教授が務めていらっしゃいます。

本プロジェクトは、山口大学のほかタイ(カセサート大学)、ベトナム(カント―大学)、ラオス(ラオス国立大学)、ドイツ(ベルリンポイト工科大学)、インドネシア(プラビジャヤ大学)、イギリス(マンチェスター大学)のコンソーシアムで実施されるもので、今回のセミナーには、これらの大学から180名程の研究者及び大学院生が参加しました。

会場の様子

会場の様子

Vudtechai Kapilalanchanaカセサート大学長の歓迎挨拶、三浦 房紀山口大学副学長の主催者挨拶の後、支援機関を代表して、山下センター長並びにKristhawat Nopnakeepongse・NRCT事務次長が祝辞を述べました。

挨拶する山下センター長

挨拶する山下センター長

セミナーは2日間に渡って開催され、この事業の目的である熱帯微生物の有効活用を通して食糧確保、健康、エコシステムの保全さらにはバイオビジネスの展開などのテーマで研究発表が行われました。

ポスター展示の様子

ポスター展示の様子

本プロジェクトにおいて、2014から2018年の5年間の実施期間中、毎年、合同セミナー、若手研究者セミナー、ワークショップなどを、主に日本とタイで、また、サテライトセミナーを加盟大学の持ち回りで開催する予定です。

当センターは、今後も本事業の進展に注目していく所存です。

2014年8月8日、タイ学術研究会議(NRCT)の開催するThailand Research Expo 2014にてJSPS-NRCTセミナーを実施しました。Thailand Research ExpoはNRCTが毎年主催し、国内外の研究者による学術セミナーが行われます。バンコク研究連絡センターは、2009年の開催初年度より毎年日本から講演者を招聘し、NRCTとセミナーを共催してきました。今年は、“Research for quality of life, sustainable economy and society”というExpo全体の大テーマのもと、当センターは”Learning: The Treasure within-Learning to know, to do, to be and to live together”をテーマに日本より京都造形芸術大学・本間正人教授、前気仙沼市教育委員会副参事・及川幸彦氏、金沢大学・鈴木克徳教授の3人の講師を招きセミナーを実施しました。

左よりJitti 前学部長、鈴木教授、及川氏、Kristhawat事務次長、本間教授、山下センター長、加藤国際事業部長

左よりJitti 前学部長、鈴木教授、及川氏、Kristhawat事務次長、本間教授、山下センター長、加藤国際事業部長

NRCTよりKristhawat Nopnakeepong事務次長と日本学術振興会より加藤久国際事業部長が今回のテーマ” Learning: The Treasure within”はUNESCOの発表した生涯教育を推進するレポートからきていること等に触れながら挨拶を行いました。

本間教授は、”Learnology”- toward creation of Learning Planet”と題して、生涯を通して「学ぶこと」について講演されました。”teach”とは一方方向の行為であり学ぶ者にとっては受け身の行為であるが、”learn”とは学ぶ者自身の主体的な行為です。脳の研究に於いても、感情を司る扁桃体が活発に動くと記憶は定着しやすいことが証明されており学ぶ行為において最も重要なことは主体性であると”learn”の概念について解説されました。参加者同士のペアワークを挟みながらの講演で、頻繁に笑いが起こり、多くの参加者が楽しんで講演を聴講しました。

本間教授

本間教授

ペアワークの様子

ペアワークの様子

及川氏は、宮城県気仙沼市における持続可能な開発のための教育(ESD:Education for Sustainable Development) を目指した学校教育の取り組みを紹介し、この教育方針が東日本大震災直後の地域復興を後押ししたことを話されました。気仙沼市では子供たちがESDで学んだことを生かし、震災直後に積極的に地域の被災者を支える活動を行い、人々の精神的な支えとなりました。その後の復興の過程においても、小中学生は防災(地域と協力しての避難訓練、救急センター設置訓練、災害避難マップの作成、防災標識の作成等)を実施しています。子供たちが中心となり自分たちの力で地域を復興させている姿に、セミナー参加者は大きな感銘を受けました。

及川氏

及川氏

鈴木教授の講演は、参加者への”Are you optimistic or pessimistic about the future? ”という質問から始まり、現在世界各地で起こっている気候変動・熱帯雨林の減少・大気汚染等の環境破壊の例が紹介され、”ESD”という概念の生まれた背景や定義について、また世界各地で行われている様々なESDの取り組みについて話されました。意見交換も活発に行われ、及川氏の講演でも話題になった“Sustainability”の定義について、参加者からは「問題を解決するためのいろいろな選択支があること」との発言がありました。

鈴木教授

鈴木教授

会場からの質問の様子

会場からの質問の様子

セミナー全体を通じて、タマサート大学社会行政学部Jitti Mongkolnchaiarunya前学部長がユーモアを交えた司会をされ、会場からは頻繁に笑いが起こり、講話中にも活発に質問が出るなど、非常に活気のあるセミナーとなりました。

Jitti前学部長

最後に、山下邦明バンコク研究連絡センター長が今回のセミナーのテーマは前年度、前々年度に開催されたセミナーと関連しており、本セミナーのテーマは継続性を持って選定されていることに触れながら会を締めくくりました。

セミナーには100名を超える参加者があり、中にはタイの大学や高等学校の教員や学生も参加しており、日本で行われている様々な「学び」や「教育」の取り組みに高い関心が寄せられました。

セミナーのプログラムはこちらからダウンロードできます。
NRCT-JSPS Seminar Program

2014年8月8日、バンコク国際会議場にてThailand Research Expo 2014の一環としてJSPSタイ同窓会(JAAT: JSPS Alumni Association of Thailand)による学術セミナー”Long life without cancer”が開催されました。本セミナーは、タイ学術会議の協力の下、JSPSタイ同窓会が主催し、JSPSバンコク研究連絡センターが共催したものです。

司会を務めるJiraporn JAAT理事

司会を務めるJiraporn JAAT理事

冒頭のWelcome Remarksでは、NRCTのPimpun Pongpidjayamaad国際事業部長に引き続き、加藤国際事業部長が本会を代表して、JAATの概要の紹介や、セミナーのテーマの「がん」は日タイ両国にとって深刻な問題であること等に触れながら、挨拶を行いました。

挨拶するPimpun部長

挨拶するPimpun部長

挨拶を行う加藤国際事業部長

挨拶を行う加藤国際事業部長

セミナーではProf. Dr. Sunee Mallikamarl JSPSタイ同窓会長がチェアパーソンを務め、日タイ三名の研究者による講演が行われました。

挨拶を行うSunee同窓会長

挨拶を行うSunee同窓会長

日本からは国立がん研究センターの牛島俊和主任研究員が“Live longer without bad cancer”をテーマとして、がん転移のメカニズムやがん遺伝子・がん抑制遺伝子の働き、生活習慣とがん罹患率の関連、がんの種類(悪性のものとそうでないもの)、がんを防ぐために心がけるべきことを講演されました。特にがん予防については、タイ人が気をつけるべき点についても言及され、来場者は熱心に聴き入っていました。

講演される牛島主任研究員

講演される牛島主任研究員

会場風景

会場風景

続くDr. Danai Tiwawech JSPSタイ同窓会事務局長、マヒドン大学薬学部のWichet Leelamanit助教の講演は、タイ語で実施されました。

Dr. Danaiによる講演

Dr. Danaiによる講演

Dr. Danaiは、タイ国立がん研究所の主任研究員を務めています。今回のテーマは、「Genes and proteins for cancer detection and prevention」を演題として、がんの発見と予防についてご講演いただきました。3名の講演者全員が共通しておりますが、がんについてはとにかく早期発見と早期治療が大変重要であり、そのための早期発見システムの構築の重要性について述べられました。

講演風景

講演風景

Wichet助教は「Thai-herb and cancer treatment」をテーマとして講演されました。タイにおけるがん羅患の状況、がん予防のための生活習慣及び食生活の改善について言及されました。がんの原因として一番多くを占めるのは食事と生活習慣とのことで、70%の要因となっており、遺伝的な要因は10%、ウィルス、環境といったものは10%以下になるとのことで、その上で、がんを予防するためにどういった食物を摂取すべきであるか、また各食物の効用についても述べられました。ユーモアたっぷりのプレゼンテーションで会場は大いに盛り上がりました。

Dr. Wichetの講演

Dr. Wichetの講演

Dr. WichetとDr. Danai

Dr. WichetとDr. Danai

昨今、タイにおいて健康への関心が非常に高まっており、今回のタイムリーな講演テーマも相まって、100名を超える参加者がありました。

集合写真

集合写真

2014年8月6日、広島大学堀田泰司副理事、佐々木知子AIMS-HUプログラムインターンシップコーディネーター、中家さおり主査が当センターを訪問されました。

広島大学は平成25年度大学の世界展開力強化事業に採択され、「アジアの共同経済発展と信頼関係の確立による平和構築に貢献する中核人材教育プログラム」を実施しています。タイのチュラロンコン大学、カセサート大学、インドネシアのバンドン工科大学との間で相互に学生を派遣し、派遣先の大学で食品化学・農学、工学、言語・文化、経済の専門教育を行います。同プログラムの一環として、学生が留学後に母国あるいは留学先の国でインターンシップに参加することも検討しています。堀田副理事は、同プログラムのタイのカウンターパートとなる大学訪問と、インターンシップに関する情報収集のためにバンコクを訪問されました。

堀田副理事は高等教育をご専門とされており、ASEAN諸国の高等教育事情について当センターと情報交換しました。ASEAN域内ではAECに向けて国を超えた大学間の単位互換システムの構築が進み、教育の「量的」な統一が進んでいます。堀田副理事は、今後は、各国間の教育の「質」の差をどのように縮めていくのかが課題となってくるだろうとの見解を示されました。

左からやましたセンター長、佐々木AIMS-HUプログラムインターンシップコーディネーター、堀田副理事、中家主査、山田副センター長、轟国際協力員

左からやましたセンター長、佐々木AIMS-HUプログラムインターンシップコーディネーター、堀田副理事、中家主査、山田副センター長、轟国際協力員

2014年8月5日、京都大学東南アジア研究所三重野文晴准教授、清水展教授が京都大学ASEAN拠点の藤枝絢子リサーチアドミニストレーター、川口龍馬副拠点長とともに来訪されました。清水展教授は今年の4月より7月まで東南アジア研究所バンコク事務所の駐在員を務めておられ、8月からは三重野准教授と交替されるためのご挨拶に来られました。

山下センター長よりJSPS国際事業と当センターの機能について説明を行いました。また、三重野准教授はタイ経済及びミャンマー経済をご専門とされており、ASEAN地域の高等教育の変化について情報交換を行いました。

近年日本の大学は急速にASEANの高等教育機関との連携を強化しようとしており、タイ国内に30近くのブランチオフィスが設置されています。清水教授は、最近多くの日本の大学関係者が「東南アジアは美味しい」と感じていると述べられました。

ミャンマーの高等教育状況についても情報交換を行いました。当センターはカントリーレポート作成のため、7月末にミャンマーに調査に行きました。三重野准教授もヤンゴン経済大学と連携されており、ミャンマーの学術情報についてもよくご存知です。ミャンマーは現在でも軍事政権時の強固なトップダウン方式や縦割の官僚主義が残っていますが、戦前は東南アジアや南アジアの学問の中心地でした。三重野准教授は、この基礎があるため、ミャンマーの研究者は研究に対して意欲があり、学術や高等教育についても潜在力が非常に高い国なのではないかと述べられました。

ASEAN域内の学術動向はめまぐるしく変化していますが、今後も当センターを訪れる研究者との情報交換を通し学術動向の把握に努めていきたいと思います。

左から川口副拠点長、藤枝リサーチアドミニストレーター、三重野准教授、清水教授、山下センター長

左から川口副拠点長、藤枝リサーチアドミニストレーター、三重野准教授、清水教授、山下センター長

日本学術振興会(JSPS)は、海外研究連絡センターの情報収集機能活用の一環として、センターにおける学術動向調査として、平成26年度から、センターにおいて、カントリーレポートを作成することとなりました。

バンコク研究連絡センターにおいて、今回はミャンマーを対象地域として、当該国の高等教育及び学術の実情や最近の動向について調査を実施することとし、秋田大学教育文化学部高樋さち子准教授をコーディネーター、現地通訳・コーディネーターとしてMoe Moe Thanさんとともに調査を実施しています。

今回7月27~29日に実施した第一回の調査では、ヤンゴン市内にある各機関を訪問しました。調査を終えて、ミャンマーの高等教育政策のおおよその現状が把握することが出来ました。大体の教育関係者の認識は共通であり、ポイントとしては以下の通りまとめられます。

・現在、ミャンマーの大学は各省庁の縦割り管轄
・ミャンマーの教育基本法が国会で審議されており、成立したら高等教育政策も大きく変化する。成立までは後数ヶ月を要する予定。
・ 高等教育については、現在の縦割り管轄から、評議会のような管轄機関を置き、その下に所属する形となる。その際、大学の自治、人事財政の権限付与、学問の自由が保証される予定。
・そうなった場合、大学の予算はどういった形で政府から下りてくるのか、政府からの交付金等の制度はどうなるのかは、まだまだ調整に時間を要する。

個別の訪問記録については以下の通りです。
7月28日(月)
訪問先1:UNICEFヤンゴンオフィス

教育局のCliff Meyer局長に対応いただいた。UNICEFは基礎教育までを主に担当しており、カントリー・レポートの調査項目である高等教育については担当外となるが、ミャンマーの高等教育の概要についてお話頂いた。(今後のインタビューでも同様の情報をもらうことになるが)、ミャンマーの大学は各省庁が管轄しており、18の省庁が169の大学をそれぞれ縦割りで管轄している。教育省主導での教育改革が目指されており、2017年からの5年間のプロジェクトとして実施される予定であるとのこと。

また、ミャンマー教育省におけるComprehensive Education Sector Review (CESR)について紹介いただいた。CESRは総合教育のセクターであるが、その一部に高等教育を担当する部署があるとのことで、次回の調査の際訪問予定である。

写真左から副センター長、髙樋准教授、Meyer局長、Moe Moe Thanコーディネーター、センター長

写真左から副センター長、髙樋准教授、Meyer局長、Moe Moe Thanコーディネーター、センター長

訪問先2:在ミャンマー日本大使館

在ミャンマー日本大使館広報文化班長津下よう子一等書記官を表敬訪問した。国費留学生の選考等も担当されている。日本大使館では、ミャンマーにおける教育についての基本的情報を提供いただいた。ミャンマーの大学は分野にとって省庁が異なることは前述の通りであるが、基本的には省庁の外局といった形で組織が置かれており、大学の自治、人事予算の権限も各省に属している。大学の教員は国家公務員であり、大学の改革はなかなか進んでおらず、科学技術省に比して教育省は遅れている。ヤンゴン大学は1988年の民主化運動以降、学部教育が閉鎖されていたが、今年から再開した。ASEAN統合を見据え、大学の学制の改革行っている。(学士3年→4年へ)

今回、ミャンマー元日本留学生協会(MAJA)を紹介いただいた。MAJAは2001年に設立された団体で、知日派、親日派の団体であり、国費留学生の推薦等も行っている。政府の認可団体が作りにくいという状況もあり、各大学、JICA等の同窓会にもアンブレラ式に門戸を開いている。

訪問先3:
U Khin Maung Win
Myanmar Water Engineering and Products Co., Ltd. (ヤンゴン工科大学客員教授)

U Khin Maung Win教授はヤンゴン工科大学で客員教授を務め、環境コースで教鞭を取るとともにミャンマーのエンジニアリング会社であるMyanmar Water Engineering And Products Co.,Ltd.の代表も務めており、三菱レイヨン株式会社と連携してミャンマーにおける水処理膜事業を展開する。また、三菱レイヨン社との提携により、ヤンゴン工科大学の優秀な教員を日本に派遣するということになった。

高等教育政策については、ミャンマーの教育基本法が制定された後、大学等の高等教育についても改革が実施されるだろうとのこと。その際、教育省の管轄は基礎教育に限定され、高等教育機関は大学の自治、人事予算の独立のために高等教育に関する評議会が管理するという方法になることが考えられる。しかしながら、この評議会を何処の省庁が管轄することになるかについては、まだ不明であるとのこと。

今後訪問すべき場所として、2011年12月に竹内前センター長と田邊前副センター長がミャンマー訪問時、Ko Ko Oo科学技術大臣(当時副大臣)、Mya Mya Ooヤンゴン工科大学元学長に面会していることを話したところ、Mya Mya Oo元学長は知り合いとのことで、紹介してもらえることとなった。また、今回の訪問期間は短く、紹介してもすぐには回れないため、もう少し長期間での滞在し、必要があればインタビューを行うことを薦められた。

写真左からMoe Moe Thanコーディネーター、副センター長、髙樋准教授、U Khin Maung Win教授、センター長

写真左からMoe Moe Thanコーディネーター、副センター長、髙樋准教授、U Khin Maung Win教授、センター長

訪問先4:Prof. Nyi Hla Nge・ヤンゴン工科大学
ヤンゴン工科大学・マンダレー工科大学運営委員会委員長
ミャンマー科学技術省アドバイザー
元ヤンゴン工科大学長、ミャンマー科学技術副大臣

Nyi Hla Nge教授は今回の訪問の中で一番のキーパーソンとなる。Nyi教授は大統領直轄の教育政策担当であり、今回のカントリー・レポートにおける最も重要なデータとなるミャンマー教育基本法を中心となってとりまとめている。Nyi教授は、現在ヤンゴン工科大学・マンダレー工科大学運営委員会委員長及びミャンマー科学技術省アドバイザーを務めており、これまで元ヤンゴン工科大学長、ミャンマー科学技術副大臣を歴任した。

ミャンマーの教育政策については、18のワーキンググループに分かれて高等教育政策のアクションプランを議論している。ミャンマーの教育基本法は、現在国会に法案が提出されており、審議中であるが、今回の通常国会はまもなく終了し、次の国会での成立を目指すとのことで、後2ヶ月ほどかかるのこと。

現在審議中のミャンマー高等教育政策について、大学に求められていることは、大学の自治、学問、財政、人事の自由について。これまで大学は全て各省に付属して、制限されていた状況を打開する。今後の方向性としては、各省から独立し、各大学は大学運営評議会による管理となり、大学の自治が成立するだろう。大学評議会はアカデミックな事項について担当し、教育の質の保証を確保する。一方で、大学が自治を確立する一方で、政府が予算を削減する可能性についても言及された。ミャンマーの大学は私立大学は無く、169の大学は全て国立大学であり、12の省庁が管轄している。68の大学を教育省、60以上の大学を科学技術省が、15の大学を保健省が、と言う形になっている。

写真左から、副センター長、センター長、Nyi教授、髙樋准教授、Moe Moe Thanコーディネーター

写真左から、副センター長、センター長、Nyi教授、髙樋准教授、Moe Moe Thanコーディネーター

ヤンゴン工科大学キャンパス

ヤンゴン工科大学キャンパス

ヤンゴン工科大学正門 左から副センター長、センター長、髙樋准教授

ヤンゴン工科大学正門 左から副センター長、センター長、髙樋准教授

7月29日(火)
訪問先5:JICAミャンマー事務所 伊佐康平氏(教育担当)

JICAミャンマー事務所伊佐康平所員を訪問した。高等教育を含めた教育の支援、また産業人材の育成を実施している。JICAのミャンマーにおける教育支援としては、元東京工業大学副学長の牟田博光教授をミャンマー教育省の政策アドバイザーとして派遣しているほか、タイに事務所があるAUN/SEED-Net、人材育成支援無償(JDS)を通じて年間44名の修士課程に派遣、ミャンマー商工会議所との連携で人材育成事業等、様々なプロジェクトを実施している。

ミャンマーの教育改革としては、これまでのインタビューでも明らかになっているが、教育基本法(National Education Law)が国会に提出、審議中である。

基礎教育においては、現在の5歳からの5-4-2の11年間の基礎教育を、ASEANに合わせ5-4-3の12年間に移行するとともに、5歳からはキンダーガーデン制にするとのこと。初等教育ではカリキュラムの変更を行い、1)考える力の育成、2)外国語、少数民族の言語への対応、3)科目構成のフレームワークの変更を実施する。

高等教育については、所管の官庁が大学の管理を行っている現状から、予算・人事の権限の委譲、大学の自治を認めることになるとのこと。これらはこれまでも同様の情報提供があったとおりである。ヤンゴン工科大学、ヤンゴン大学は、1988年の民主化デモ以降、学部教育がストップしており、学部学生は地方で教育を受けざるをを得ない状況となっていたが、ようやくヤンゴン工科大学は2012年3月より、ヤンゴン大学は2013年12月より学部教育を再開した。JICAは「Capacity Development at YTU &MTU in teaching and research」として、ヤンゴン工科大学とマンダレー工科大学の工学分野における高等教育の強化を支援している。

写真左から、髙樋准教授、伊佐氏、センター長、副センター長、Moe Moe Thanコーディネーター

写真左から、髙樋准教授、伊佐氏、センター長、副センター長、Moe Moe Thanコーディネーター

訪問先6:ミャンマー教育省高等教育局
事務次長(南ミャンマー地域担当)Prof. Dr. Nay Win Oo

ミャンマー高等教育局はヤンゴン大学の中に事務所を持つ。ヤンゴン大学は教育省管轄下であり、今のところ大学自体が教育省の組織の一部となっているためである。今回訪問したNay Win Ooミャンマー教育省高等教育局事務次長は、首都大学東京で博士号を取得しており、ミャンマー教育省が管轄するミャンマー南部の20の大学を担当している。

ミャンマーにおける高等教育の展望についてインタビューしたところ、今回の教育基本法の制定により、教育の分権化を目指しているとのことで、現在上院での審議中で、今年中の成立を目指しているとのこと。基本法が成立した後、University Law及びPrivate University Lawの制定が想定されるが、これらについては基本法に続いてということになり、まだアナウンスはされていない。この基本法により、大学の自治化、学問の自由、財政と人事の権限付与が目指されることとなる。しかしながら、財政の問題があり、完全に大学の自治が確立されることは難しいだろうとのことであった。大学の予算は、交付金形式となり、各大学の学長が参加する大学運営評議会によりチェックを行うという形にすることを想定している。現在169ある国立大学については、基本法の下でこれまでの各省庁管理から一つの機関(評議会)の下に置くことを目指している。前述の通り財政面等の課題もあるが、大統領の意向としても、実施したいとのことであった。ただし、防衛大学だけはその性格上、これまで通り防衛省の管轄となる予定である。教育基本法については、2013年1月の新聞にもドラフトが掲載され、意見を広く集めた上で国会に提出されたとのことである。

写真左から、副センター長、髙樋准教授、Nay Win Oo教授、センター長、Moe Moe Thanコーディネーター

写真左から、副センター長、髙樋准教授、Nay Win Oo教授、センター長、Moe Moe Thanコーディネーター

訪問先7:ヤンゴン大学

ヤンゴン大学は1920年に設立されたミャンマー最古の国立大学である。20の人文自然科学の学部を持つ。1988年以降学部学生の募集を停止していたが、今年から再開し、現在は800名の学部学生を含む5133名の学生が所属する。13の大学と大学間交流協定を締結しており、日本では名古屋大学と締結している。今回の訪問では、Aung Thu学長(Moe Moeさんの恩師)、Aung Kyaw副学長(首都大学東京で博士号取得)、Dr. Kyaw Naing副学長(北海道大学で博士号取得)を表敬訪問した。ヤンゴン大学の概要、日本の大学との連携について伺うとともに、次回の訪問に合わせて、JSPSの事業説明会を実施することとなった。

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(上下とも)写真左から、Moe Moe Thanコーディネーター、髙樋准教授、Aung Thu学長、 センター長、副センター長、Dr. Kyaw Naing副学長、Aung Kyaw副学長

(上下とも)写真左から、Moe Moe Thanコーディネーター、髙樋准教授、Aung Thu学長、
センター長、副センター長、Dr. Kyaw Naing副学長、Aung Kyaw副学長

2014年7月23日、名古屋大学Kampeeraparb Sunateバンコク事務所副所長、Veeraya Chenchittikulバンコク事務所特任助教が名古屋大学オフィス開設後のご挨拶のため当センターを訪問されました。
名古屋大学は今年の4月25日にチュラロンコン大学内にバンコクオフィスを開設されました(ホームページ記事参照)。今後バンコクオフィスを活用しながら名古屋大学のプロモーションを行っていきます。出前授業を実施し、チュラロンコン大学の学生に名古屋大学での授業の様子を紹介することも構想しています。

左からChenchittikulバンコク事務所特任助教、Sunateバンコク事務所副所長、山下センター長、山田副センター長

左からChenchittikulバンコク事務所特任助教、Sunateバンコク事務所副所長、山下センター長、山田副センター長

2014年7月19日、「タイ福岡OB会」の発会式が開かれ、山下センター長と轟国際協力員が出席しました。山下センター長は以前、九州大学言語文化研究院に所属されており、轟国際協力員も九州大学の事務局から当センターに国際協力員として派遣されております。

発会式には、服部誠太郎福岡県副知事、加地邦雄県会議長や多くの県会議員、そして福岡に留学や研究活動で滞在したタイ人研究者が参加していました。OB会の活動の3本柱は、3K(教育、企業、環境)と設定されており、教育・研究連携企業との連携、環境問題への協働を目指しています。Surin Phongsupasamitチュラロンコン大学名誉教授がOB会会長を勤められており、日本語もご達者で、JSPS事業で、これまでに数回、日本に招かれたことに感謝されていました。

左から山下センター長、Surin PhongsupasamitOB会会長、JASSOバンコク事務所モンティラーエデュケーショナルアドバイザー、ナタポンエデュケーショナルアドバイザー、福岡県国際交流局武田課長、轟国際協力員

左から山下センター長、Surin PhongsupasamitOB会会長、JASSOバンコク事務所モンティラーエデュケーショナルアドバイザー、ナタポンエデュケーショナルアドバイザー、福岡県国際交流局武田課長、轟国際協力員

福岡県留学生サポートセンターも参加しており、福岡県内の大学とタイの大学との学術交流の促進を、このOB会などの協力を得て進めていくとのことです。バンコクセンターとしても、現地の学術情報の提供などの面で、協力したいと思います。