Thailand Research Expo 2014でJSPSタイ同窓会(JAAT)・タイ学術会議(NRCT)とセミナーを共催

2014年8月8日、バンコク国際会議場にてThailand Research Expo 2014の一環としてJSPSタイ同窓会(JAAT: JSPS Alumni Association of Thailand)による学術セミナー”Long life without cancer”が開催されました。本セミナーは、タイ学術会議の協力の下、JSPSタイ同窓会が主催し、JSPSバンコク研究連絡センターが共催したものです。

司会を務めるJiraporn JAAT理事

司会を務めるJiraporn JAAT理事

冒頭のWelcome Remarksでは、NRCTのPimpun Pongpidjayamaad国際事業部長に引き続き、加藤国際事業部長が本会を代表して、JAATの概要の紹介や、セミナーのテーマの「がん」は日タイ両国にとって深刻な問題であること等に触れながら、挨拶を行いました。

挨拶するPimpun部長

挨拶するPimpun部長

挨拶を行う加藤国際事業部長

挨拶を行う加藤国際事業部長

セミナーではProf. Dr. Sunee Mallikamarl JSPSタイ同窓会長がチェアパーソンを務め、日タイ三名の研究者による講演が行われました。

挨拶を行うSunee同窓会長

挨拶を行うSunee同窓会長

日本からは国立がん研究センターの牛島俊和主任研究員が“Live longer without bad cancer”をテーマとして、がん転移のメカニズムやがん遺伝子・がん抑制遺伝子の働き、生活習慣とがん罹患率の関連、がんの種類(悪性のものとそうでないもの)、がんを防ぐために心がけるべきことを講演されました。特にがん予防については、タイ人が気をつけるべき点についても言及され、来場者は熱心に聴き入っていました。

講演される牛島主任研究員

講演される牛島主任研究員

会場風景

会場風景

続くDr. Danai Tiwawech JSPSタイ同窓会事務局長、マヒドン大学薬学部のWichet Leelamanit助教の講演は、タイ語で実施されました。

Dr. Danaiによる講演

Dr. Danaiによる講演

Dr. Danaiは、タイ国立がん研究所の主任研究員を務めています。今回のテーマは、「Genes and proteins for cancer detection and prevention」を演題として、がんの発見と予防についてご講演いただきました。3名の講演者全員が共通しておりますが、がんについてはとにかく早期発見と早期治療が大変重要であり、そのための早期発見システムの構築の重要性について述べられました。

講演風景

講演風景

Wichet助教は「Thai-herb and cancer treatment」をテーマとして講演されました。タイにおけるがん羅患の状況、がん予防のための生活習慣及び食生活の改善について言及されました。がんの原因として一番多くを占めるのは食事と生活習慣とのことで、70%の要因となっており、遺伝的な要因は10%、ウィルス、環境といったものは10%以下になるとのことで、その上で、がんを予防するためにどういった食物を摂取すべきであるか、また各食物の効用についても述べられました。ユーモアたっぷりのプレゼンテーションで会場は大いに盛り上がりました。

Dr. Wichetの講演

Dr. Wichetの講演

Dr. WichetとDr. Danai

Dr. WichetとDr. Danai

昨今、タイにおいて健康への関心が非常に高まっており、今回のタイムリーな講演テーマも相まって、100名を超える参加者がありました。

集合写真

集合写真