2015年9月14日、在タイ日本大使館で第4回在タイ大学連絡会(JUNThai)が開催されました。タイに事務所などを設置する大学の代表者と、オブザーバーとして在タイ日本国大使館・JASSOバンコクセンター・JSPSバンコクセンター・AUN/SEED-Net・泰日工業大学が参加しました。
前回の在タイ大学連絡会(JUNThai)の概要は、こちら(リンク)をご覧ください。
第1部
当センターの山田副センター長による「日本学術振興会の活動と今後のJUNThai在タイ大学連絡会への協力について」と題した講演が行われました。
まず、JSPSの概要とJSPSバンコク研究連絡センターの組織・活動内容の紹介があり、当センターが国内外にて実施しているJSPS事業説明会、タイにおける対応機関のタイ学術会議(NRCT)と毎年共催している国際学術セミナーや、タイ、フィリピン、バングラデシュのJSPS同窓会の活動について説明しました。
山田副センター長
その後、タイにおける日本の大学の活動について、2011年度は19校であった日本の大学のタイ事務所設置数が今年度までに40校に達する等、日本の大学のタイでの活動が急速に活性化している中で、JUNThaiのような組織の立ち上げにより日本の大学間の横のつながりが強化され、積極的に情報共有がなされていることは大変意義のあることだとの発言がありました。
また、今後のJUNThaiとJSPSとの連携について、国際学術セミナーの共同開催やJSPSタイ同窓会の連携等、様々な可能性が考えられ、これまでに構築されたネットワークをさらに拡大・発展させ、JUNThaiの活動を活性化してほしいとのコメントがありました。
続いて、在タイ日本国大使館の山下書記官より、佐渡島新大使在任中の政策目標について説明がありました。政策目標は5つの柱(産業の高付加価値化への協力、研究開発・人材育成への協力、質の高いインフラ整備への協力、ビジネス環境の改善、東部臨海工業地帯における領事業務体制の強化)からなり、なかでもとりわけタイにおける人材育成について、6つの視点から重点的に取り組む姿勢であるとの説明がありました。
山下書記官
第2部
第4回会合をもって京都大学と明治大学が幹事校から退くのに伴い、名古屋大学と福井工業大学が幹事校として加わることについて報告がありました。
次に、今年度8月にチェンマイ、バンコクで実施予定であったJASSO留学フェアが延期になったことについて、JASSOバンコクセンターのNuntaporn職員・Monthira職員より、チェンマイ実施分については中止とし、バンコク実施分については12月中旬を目安に再調整中である旨の報告がありました。
続いて、8月のバンコク爆発事案に係る各大学の対応について情報共有がされました。事件発生直後から、タイに滞在中の教員・学生の安否確認の状況や、実施中あるいは今後実施予定のプログラム・イベント等の継続・実施予定の有無について、JUNThai参加校の間で迅速に情報交換がなされ、大学の代表者からも、他校の情報を共有できたことが大いに役立ったとのコメントがありました。
引き続き、AUN/SEED-Netの渡辺副チーフアドバイザーより、AUN/SEED-Netの活動と現在メンバー大学に対して募集を行っている共同研究プログラムの概要について説明がありました。
また、オブザーバーとして今回の連絡会に参加された、泰日工業大学の吉原アドバイザー・水谷講師より、10月28日に同大学で実施予定の「J-T技術革新セミナー」について紹介がありました。
最後に、京都大学ASEAN拠点の柴山所長・園部URAより、京都大学を代表校として今後実施される日ASEAN科学技術イノベーション共同研究拠点事業について情報提供がありました。
当センターでは、引き続き日本の大学のタイにおける活動を支援していきたいと考えています。在タイ大学連絡会へご興味をお持ちの大学におかれましては、JUNThai幹事校または当センターまでご連絡ください。
次回の連絡会は12月に開催する予定です。