2014年11月11日に引き続き、12日は日本大使館主催「Japan Education Fair」の一環でコンケン大学を訪問しJSPS事業説明会を実施しました。
コンケン大学は今年で創立50周年を迎えるタイ東北地方を代表する大学です。タイの研究9大学のうちの一つとして研究に大きな力を入れており、京都大学及び産業医科大学の実施する2つのJSPS研究拠点形成事業にも参加しています。
まず、日本の参加機関全員で副学長および各学部長を表敬訪問しました。佐藤重和大使とDenpong Soodphakdee学術情報技術担当副学長の挨拶に引き続き、コンケン大学の学部長や日本大使館、日本の大学間で交換留学やダブルディグリープログラムの構築方法などについて活発に議論が行われました。
表敬訪問に引き続き実施したJSPS事業説明会には40名近くの研究者が参加しました。今回の説明会はタイJSPS同窓会(JAAT)の東北地域代表を務めておられる同大学医学部Kittisak Sawanyawisuth准教授に会のコーディネートや研究者への周知などご尽力いただきました。Thawalwong Ratanasiri国際担当副学長より昨年に引き続き開会の挨拶をいただき、轟国際協力員より日本の科学技術政策やJSPSの組織紹介、山田副センター長よりJSPSの国際事業を説明しました。
Kittisak准教授にも論博事業にて産業医科大学で博士号を取得された経験についてお話いただきました。なぜ日本を選んだのか、ホスト研究者との出会いのきっかけ、また博士号取得後の活躍の様子に参加者は大きな関心を示していました。
また、タイ政府奨学金で東京大学に学部より入学し博士号を取得、その後JSPSの研究者招聘事業において大阪大学で研究された理学部のSakda Daduang准教授にもお話しいただきました。日本の研究室の滞在時間や自身の研究内容を紹介していただいたほか、学部時代に経験したアルバイトや花粉症にかかったことなど、日本での学生生活、研究者生活の両方をとてもユーモラスにお話しいただきました。
さらに、元宮崎大学の副学長で現在コンケン大学医学部研究コンサルタントを務めておられる名和行文招聘教授に、これまでJSPS事業で論博研究者や研究員、招聘研究者など幾人も受け入れてこられた経験をもとに、ホスト研究者の探し方から申請書を書く際のこつ、特に論文や国際会議での発表等の業績が非常に重要であるという話をされました。また、JSPSのfellowshipプログラムに申請したい研究者はいつでも相談してほしいと助言されました。
今回は2人のJSPS Fellowship経験者と日本で数多くの外国人研究者を受け入れてこられた名和招聘教授の講演のおかげで、参加した研究者に対して具体的なアドバイスを提供することができました。