JSPS-NRCTセミナーを開催

2012年8月26日(日)、バンコク市内Bangkok Convention Center at CentralWorldにて、JSPS-NRCT Seminar at Research Expo 2012「Advanced research in Japan  – ASEAN Economic Community and Disaster Management」を開催しました。

これは、8月24-28日にNRCT主催で行われたThailand Research Expo 2012の一環として開催されたもので、2009年以来毎年、NRCTと当センターとの共催で開催しています。例年「Advanced Science and Education in Japan」と題して、日本の先端研究と教育を広く紹介し、様々な分野の研究者を日本からお招きして講演いただいてきました。

今回は4月12日のNRCTとのミーティングにおいて提示された7つのエキスポ・テーマのうち、最初の2つに挙げられていた

1. Research for the Formation of ASEAN Economic Community (AEC)

2. Research for Disaster Management

に対して、京都大学東南アジア研究所Dr. Pavin Chachavalpongpun准教授と東京大学生産技術研究所の川崎昭如准教授をお招きし、講演いただきました。

川崎准教授は英語で講演いただきましたが、タイ人研究者によるタイ語での概訳と簡単な説明をつけることで、研究者ではない一般市民が多くを占める聴衆の理解を図っています。

災害が引き起こす経済的損失など負のインパクトを、大規模なアンケート調査など社会学的なアプローチを用いて分析した結果が報告されました。多言語での調査により、2011年、日本の地震・津波およびタイの洪水に際して、外国人と自国民の情報収集ツールと行動の違いが明らかにされ、そこから、望ましいニュースソースのあり方が提案されました。

2015年アセアン経済共同体(AEC: ASEAN Economic Community)設立を目前にして、東南アジア各国はその準備に追われています。しかしながら、タイでは一般的な関心が低く、さらに、国内政治の影響により、元タイ外務大臣で現在ASEAN事務局長であるDr. Surin Pitsuwanの働きが実質的に制限されている状況が解説されました。