2012年5月8日(火)プリンス・オブ・ソンクラー大学(PSU: Prince of Songkla University)にてJSPS事業説明会を実施し、若手研究者を中心に約50名の参加がありました。
これは、2011年12月14日のPSU表敬訪問にて当センターより提案申しあげたところ、研究教育担当副学長(Vice President for Research and Graduate Studies)であるAssoc. Prof. Dr. Chusak Limsakulより快諾をいただいたことにより実現したものです。
JSPSの事業説明に加え、JSPS事業経験者の体験談等を披露することで若手研究者の意欲を高めることを目的に、PSU教員であるDr. Anchana Prathep理学部助教(Assistant Professor, Faculty of Science, PSU)、Dr. Perapong Tekasakul研究開発部長・工学部准教授(Director, Research and Development Office / Associate Professor, Faculty of Engineering, PSU)およびタイJSPS同窓会理事でもあるDr. Chalermkiat Songkram薬学部助教(Assistant Professor, Faculty of Pharmaceutical Sciences, PSU)にご参加いただきました。
冒頭にご挨拶いただく予定であった研究教育担当副学長Assoc. Prof. Dr. Chusak Limsakulは学長就任の決定にともないご多用中であり、急きょ参加がみあわされましたが、Dr. Sutham Niyomwas研究開発副部長(Deputy Director,Research and Development Office, PSU)に司会進行いただき、以下のプログラムで順に講演いただきました。
○Introduction of JSPS activity in Asia (Q&A included)
-Dr. Wataru Takeuchi, Director, JSPS Bangkok Office
○Experience in UK as foreign student and research in JSPS Core University Program (Q&A included)
-Dr. Anchana Prathep, Assistant Professor, Faculty of Science, PSU
○Research experience in JSPS-NRCT Bilateral Joint Research Program and continuous cooperation with Japanese university (Q&A included)
-Dr. Perapong Tekasakul
Director, Research and Development Office, PSU
Associate Professor, Faculty of Engineering, PSU
○Research experience in Japan as JSPS postdoctoral fellow and activity of JSPS Alumni Forum of Thailand (JAFT) (Q&A included)
-Dr. Chalermkiat Songkram
Assistant Professor, Faculty of Pharmaceutical Sciences, PSU
Executive Committee, JSPS Alumni Forum of Thailand
今回の発表者は、拠点大学交流事業への参加者、二国間交流事業の実施者、外国人特別研究員経験者と、三者三様のJSPS経験を有しておられ、当センターとしても様々なJSPS体験に触れることができる多彩な時間となりました。
また、そういった活発で新鮮な経験談に触発されてか、参加者からは具体的な申請時期はいつか、申請者は日本側かタイ側か、といった質問や、JSPSのカウンターパートであるNRCTのファンドには1年ごとに評価があり、それに4-5ヶ月を要するため、日本側とタイ側で研究期間にずれが生じるといった問題点の指摘がなされるなど、とても積極的な発言が見られました。
この反応はバンコクはじめとする他地域とは若干異なるものであり、タイは広く、地域ごとに多様な性格を持つ国であることが再認識された次第です。「タイ」という一括りでの考え方では十分でないことは、東南アジアの国々を「東南アジア」という一言でまとめてしまう危険性と相似のものです。
当センターでは今後とも、バンコク外の大学訪問、タイ以外の国々の訪問を積極的に続け、適地適当な研究連絡活動を探っていきたいと思います。