第1回在タイ大学連絡会(JUNThai)開催

2015年1月12日、在タイ日本国大使館にて第1回在タイ大学連絡会(Japanese Universities’Network in Thailand (JUNThai))が開催され、タイに事務所などを設置する18大学の代表者及びオブザーバーとして日本国大使館、日本学生支援機構、アドバイザーとしてタイ、キングモンクット工科大学・関達治学術顧問が参加しました。

参加大学は以下の通りです。
青山学院大学、秋田大学、大阪大学、関西大学、九州大学、京都大学、芝浦工業大学、上智大学、中央大学、電気通信大学、東海大学、東京工業大学、東京農工大学、福井工業大学、東洋大学、三重大学、明治大学、名古屋大学(五十音順)

JUNThai概要
当連絡会は、大学の国際化推薦を背景にして、現在、30以上の日本の大学がタイに現地事務所を設置し、活動を展開していることから、これらの事務所管の情報交換、活動の相互連携、現地に勤務する教職員の親睦を図るために設置されたものです。この連絡会は以下を目的として掲げています。
目的
(1)タイと日本の大学の学術交流などの相互協力における諸課題や喫緊の課題に対する情報交換・共有
(2)タイの大学等学術機関の動向や活動について学ぶ機会を得ること
(3)現地における教職員の親睦と豊かで充実した生活を送るための交流
(4)大学間における相互の連携や協力
(5)学生交流や留学生の募集に関する情報交換
(6)タイ国内の大学等に対する日本の大学の連絡先案内

JUNThaiは参加大学により主体的に運営され、2015年3月までの暫定幹事を大阪大学ASEANセンター、京都大学ASEAN拠点、東海大学ASEANオフィス、明治大学ASEANセンターが務めます。

第1部 タイ国高等教育機関の動向に関する講演会

タイ教育省高等教育局Aporn Kanvong次長により「タイ国における高等教育の動向について」と題した講演が行われ、タイの高等教育の現状と展望について包括的な紹介がありました。タイの大学は、その特性や社会における役割によって4区分(研究大学院大学Research/Graduate University、総合大学Specialized Comprehensive University、コミュニティ大学Community College、教養科目大学Liberal Arts University)に分けられており、どの区分に入るかは各大学で決めることができます。また、現在、タイ教育省では高等教育局を一つの省として教育省から分離する検討が行われています。講演後には、日本の大学や高等教育関係者により多くの質問があり、活発な質疑応答が行われました。

第2部 JUNThai設立について参加大学間での議論
参加大学が、各機関のタイヤ東南アジアにおける活動を紹介した後、京都大学ASEAN拠点柴山守所長から、暫定幹事として、JUNThai設立の趣旨や設立経緯について説明がおこなわれました。
また、「在タイ大学連絡会設置趣意書(案)」について検討と合意が行われました。議論の結果、「JUNThaiは規約無し、会費負担なしの緩やかなネットワークとし、3か月に一回会合を持つこと、3月までの幹事大学(京都大学、大阪大学、東海大学、明治大学)」が了承されました。次回は3月9日開催を予定としています。

これまで当ウェブサイトでも報告してきたとおり、2014年に入り日本の大学のタイへの進出が加速し、現地事務所も2014年度だけで5箇所以上が開設されました。各大学の事務所設立の目的は、研究や留学生獲得など様々ですが、海外で活動を展開する中で、一つの大学だけでは解決が難しい課題に直面している一面もあります。今回のJUNThai設立を契機に、個々の大学の活動が連携し、情報を共有することで課題解決や、日本の大学の活動の発展につながることが期待されます。JSPSバンコク研究連絡センターもオブザーバーとして参加しておりますが、できる限り協力していきたいと考えています。