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2011年2月1日、東京大学生産技術研究所の小森大輔(こもり・だいすけ)助教が、当センター長と研究打ち合わせのためオフィスを来訪されました。京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科の博士課程学生である佐治史(さじ・ふみ)さんをご紹介いただき、ちょうど翌日から運河でボート生活をするという地域に根差した研究の様子を聞かせていただくともに、センター長から、そこに統計データなどの自然科学的な視点を組み入れることで研究内容の深まりを期待できることなどを助言させていただきました。

今回のような若手研究者のサポートはもちろん、分野や目的は異なれど東南アジア・タイという地域を同じくることをきっかけに、広く有機的な研究コミュニティを築いていくことも、今後ますます行っていきたいと思います。

左からセンター長、佐治さん、小森助教

左からセンター長、佐治さん、小森助教

2011年1月24日、当センターのメンバー全員でNRCTのオフィスを表敬しました。2011年1月6-7日に開催したJSPS国際フォーラム「Climatic Changes in Monsoon Asia(CCMA)」での共催と協力に対して感謝を述べるとともに、20011年2月4日に開催の、「JSPS-NRCT RONPAKU Medal Award Ceremony」(表彰式)への協力を要請しました。

これは論文博士号取得希望者に対する支援事業で博士号を取得されたタイ人研究者を表彰するもので、毎年、JSPSバンコクオフィスとNRCTの共催で行われています。2010年からは、タイ国JSPS同窓会(JAFT)の総会と同日開催されおり、2011年も第2回総会との同日開催となっております。

今回第2回の同窓会総会では、NRCT事務局長であるSoottiporn博士を、同窓会名誉会員としてお迎えすることが理事会で決定されていることから、JAFTの代理として、Soottiporn事務局長あての招待状をお渡ししました。

また、表彰式でNRCTとしてのご挨拶をいただくことなどが前向きに話し合われ、今回も当オフィスとNRCTとの友好な関係を確認することができました。

左3名JSPS側 Ms. Aunchalee、副センター長、センター長 Ms. Choosri NRCT国際部長、Ms. Pawanee Nakdee、Ms. Anchan Tondeaw

左3名JSPS側 Ms. Aunchalee、副センター長、センター長
Ms. Choosri NRCT国際部長、Ms. Pawanee Nakdee、Ms. Anchan Tondeaw

2011年1月20日、JASSO東京本部より、宮本隆正 財務部長 及び 山崎晃弘 同部主計課予算係長が来訪されました。昨年の高橋政策企画部総合計画課長及び山本同課主任に続く2回目で、JSPS側 加藤久 国際部長 及び 満井祥子 同部研究協力第一課海外センター係長と、バンコクオフィスの共用について協議しました。

加藤部長及び満井係長は前日よりバンコク入りし、打ち合わせまでに、JAXA、国際交流基金、JASSO、大阪大学の各オフィスを視察したほか、JSPSのオフィスが転居することになった場合、その転居先となりうるスペースの視察などを済ませており、それらを踏まえた上での協議となりました。

結論には至らなかったものの、事業面での連携も含めたJSPSバンコクとJASSOバンコクの連携の可能性・選択肢が洗い出され、引き続き東京本部同士での話し合いを行っていくことなりました。

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左から、萩原JASSOタイ事務所長、宮本部長、山崎係長、満井係長、加藤部長

2011年1月6日と7日かけて、バンコク市Siam City Hotelにて、JSPS国際フォーラム”Climatic Changes in Monsoon Asia (CCMA)”を開催しました。日本学術振興会が支援を受けている文部科学省科学技術振興調整費「アジア科学技術コミュニティ形成戦略:機動的国際交流」の一環として開催されたものです。また、JSPSのタイ国での対応機関であるNational Research Council of Thailand (NRCT)からも協賛を得られました。

Bangkok Quart

パキスタン以東のアジア全域から研究者・実務者を含む37名の講演者を招き、2日間で延べ170名余りが参加して、熱い議論を繰り広げました。

質疑応答する首都大学東京 松本 教授

質疑応答する首都大学東京 松本 教授

5名の特別講演では,モンスーンアジア地域における地球環境変動の社会的インパクトの軽減策について、俯瞰的かつ具体的な提案がなされました。本会議の講演者の中には,Intergovernmental Panel on Climate Change (IPCC)の執筆者として活動をしている研究者も複数おり、モンスーンアジア地域から世界に向けて科学的な知見が発信された意義は極めて大きいものといえるでしょう。

キーノート講演者。左から 東京大学 沖教授、カセサート大学Junjareon准教授、名古屋大学 安成教授、マレーシア国立大学 Tangang教授、気象研究所 鬼頭部長

キーノート講演者。左から 東京大学 沖教授、カセサート大学Junjareon准教授、名古屋大学 安成教授、マレーシア国立大学 Tangang教授、気象研究所 鬼頭部長

MAHASRI, AMY, MAIRS, iLEAPS, SATREPS, CTCA, SAARCなどの国際的なプログラムをリードする代表研究者や若手研究者によるポスター発表も盛況で、欧米にも劣らない堂々たる会議を主催できたことはJSPSのアジア地域での活動の重要性を示唆するものといえます。

若手研究者によるポスターセッション

若手研究者によるポスターセッション

懇親会の様子。左から 京都大学 林教授、インドTyagi博士、首都大学東京 松本教授、香川大学 寺尾准教授、東京大学 木口研究員、ネパール Shrestha博士

懇親会の様子。左から 京都大学 林教授、インドTyagi博士、首都大学東京 松本教授、香川大学 寺尾准教授、東京大学 木口研究員、ネパール Shrestha博士

懇親会の様子。左から Mr. SwaenNRCTアジア・アフリカ担当課長、国立環境研究所 三枝研究員、副センター長、Ms. Choosri NRCT国際部長、京都大学 林教授、京都大学 里村教授、Prof. Dr. Soottiporn NRCT事務局長、 京都大学 伊藤博士課程学生、名古屋大学 安成教授、センター長

懇親会の様子。左から Mr. SwaenNRCTアジア・アフリカ担当課長、国立環境研究所 三枝研究員、副センター長、Ms. Choosri NRCT国際部長、京都大学 林教授、京都大学 里村教授、Prof. Dr. Soottiporn NRCT事務局長、 京都大学 伊藤博士課程学生、名古屋大学 安成教授、センター長

本セミナーのポスターはこちらをご覧下さい。

2010年12月21日、JSPSバングラデシュ同窓会(Bangladesh JSPS Alumni Association)からの要請を受け、バングラデシュ工科大学(Bangladesh University of Engineering and Technology BUET)で開催の、第2回シンポジウム及び総会にセンター長および副センター長が参加し、サイエンス・セッションでのモデレーターを務めたほか、JSPSバンコクの活動案内を行った。

バングラデシュ同窓会は在バングラデシュ日本大使館の積極的な協力もあって、2008年10月に発足し、Bangladesh Academy of Science の General Secretary であるDr. Naiyyum Choudhuryが発足時から会長を務めている。今回の総会で再選を受けた。会員数は189名で、暫定数64名のタイ同窓会の3倍を数える大きな組織であり、当センターとしては、その意思決定過程等を視察する目的での参加となった。

後列左より、小島コーディネーターの助手、小島コーディネーター、嘉田教授、林教授、田中教授、センター長、副センター長 前列左より、JSPS人物交流課福井主任、里見課長、大村一等書記官、植村興四条畷学園大学教授

後列左より、小島コーディネーターの助手、小島コーディネーター、嘉田教授、林教授、田中教授、センター長、副センター長
前列左より、JSPS人物交流課福井主任、里見課長、大村一等書記官、植村興四条畷学園大学教授

シンポジウムではまず、同窓会副会長であるDr. S. M. Imamul Huq 及び里見昭彦 JSPS人物交流課長の開会あいさつののち、篠塚保 在バングラデシュ日本大使をはじめとした3名の来賓挨拶があり、その後、バングラデシュ森林環境大臣(State Minister , Forest and Environment Ministry)であるDr. Hasan Mahmodの講演が行われた。

次いで、東京農業大学 林良博 教授「Current Status and Future Direction of Wildlife Managements in Japan」ほか一名のキーノートスピーチが行われ、センター長がモデレーターを務めたサイエンスセッションでは、日本から北海道大学 田中俊逸 教授「Graduate School of Environmental Earth Science, Hokkaido University, Japan」、総合地球環境学研究所 嘉田良平 教授「Research Institute for Humanity and Nature, Japan」の研究発表も行われ、50名を超える参加者から多くの質問が飛び交う活発な議論が展開された。

シンポジウムに次いで、午後から同窓会総会が開催された。長年、同窓会に積極的な協力を行ってこられた在バングラデシュ日本大使館 大村浩 一等書記官からの挨拶などが行われた後、Dr. Naiyyum Choudhury会長の議事進行のもと基本的には終始、全員参加型の議論が展開された。最終的には全員投票による新理事会メンバーの選任が行われ、会長再任が決定したが、まさに議論を尽くした上での決定との感のあるものといえた。

2011年2月にはタイ同窓会の総会が控えており、当センターとしては、二つの同窓会の共通点・相違点を踏まえながら、地域内での連携を考えていきたい。

シンポジウム参加者全員での記念撮影

シンポジウム参加者全員での記念撮影

2010年12月9日、タイ国立科学博物館(NSM)からの要請を受け、センター長が第3回Science Campに講師として参加した。バンコク郊外のパトゥンタニにある国立科学博物館にて、全国から集まった200名の高校生を対象に、科学技術への導入的な講演“Geospatial technologies for the monitoring of environment and disaster in Asia”を行った。

これはNSMとタイ科学協会(Science Society of Thailand Under the Patronage of His Majesty the King)が若者の科学技術への関心を高めることを目的に実施しているもので、全4日間の日程で、国内外の様々な研究者による講演や活動を集中的に行うものである。当センターとしては今回がはじめての参加であり、今年8月に開催されたタイ科学技術週間の前夜祭に位置づけられる食事会にて、NSMのChen氏と知見を得たことをきっかけに、NSMから呼びかけのあったもの。当センターとしては、今後できるだけ積極的にNSMの活動にも協力をしていきたいと考えている。
 

NSM Chen氏とセンター長

NSM Chen氏とセンター長

学との出会いなど、自身の体験をまじえての講演

学との出会いなど、自身の体験をまじえての講演

なお、同キャンプでのその他の講演者は以下のとおり。
・Chairman of the Science Society of Thailand Under the Patronage of His Majesty the King
・Prof. Dr. Saichol KETSA and Prof. Dr.Yodhathai Thebtaranonth
・Dr. Sittichai Chantarasillapin, Astronomer, Bangkok Planetarium
・Assoc. Prof. Dr. Suchana Chavanich, Assoc. Prof. Dr. Navadol Laosiripojana and Prof. Dr. Sukit Limpijumnong
・Dr.Tienthong Thongpanchang, Assoc. Prof.Dr. Narattaphol Charoenphandhu,
Dr. Anchalee Manonukul, Prof.Dr. Sompong Dhonpongsa
・Dr.Tienthong Thongpanchang, Assoc. Prof. Dr. Narattaphol Charoenphandhu
Dr. Anchalee Manonukul, Prof.Dr. Sompong Dhonpongsa
・Dr. Pichai Sonchaeng, President, National Science Museum THAILAND
・Dr. Vipan Roengpitya, President of Asian University
・Mr. Takuo Toda, Chairman of the Japan Origami Airplanes Association

2010年12月8日、当センターの入居するバンコク市内TWYオフィスセンターにて、タイ国日本学術振興会同窓会(JAFT: JSPS Alumni Forum of Thailand)の第3回理事会が開催されました。

同窓会長のDr. Busaba Yongsmithをはじめ、7名(定員12名)の理事が出席し、センター長を交えて議事が進行されました。

主な議事内容としては、同窓会創設メンバーの定義についての再確認が行われ、当センターとして認識をしていた「第一回総会の前段階で申請フォームを当センターへ提出いていた方々」というものから「第一回理事会に出席した全員」へと正されました。

2011年2月4日に予定している第2回総会について、会場をSiam City Hotel, Bangkokとする当センターの提案が承認されたほか、理事会より、JSPS理事長またはその代理として本部からの出席への要請がありました。また、おなじく総会においてNRCTの事務局長を名誉会員としてお迎えすることが決定され、総会への出席要請を兼ねたInvitation Letterの作成が、当オフィスに依頼されました。

このほか、同窓会規約(bylaw)で“any kinds of JSPS’s fellowship”と定めている同窓会員資格を得るための条件について、奨学金(fellowship)受給歴にこだわるものではなく、広くJSPS事業全般で支援を受けたことがある旨が確認されました。

理事会出席者以下の通りです。

– Dr. Busaba Yongsmith President
– Dr. Boonchai Techaumnat Secretary
– Dr. Malee Uabharadorn Treasurer
– Dr. Jiraporn Shauvalit Receptionist
– Dr. Somkiat Supadech Registrar
– Dr. Sunee Mallikamarl Committee
– Dr. Suvit Vibulsresth Committee
– Dr. Wataru Takeuchi Director, JSPS Bangkok Office

2010年12月17日、日本学生支援機構(JASSO)より高橋一郎 政策企画部総合計画課長及び山本剛 同課主任が来訪し、同じビルに居を構えるJASSOタイ事務所と当センターとの共用について意見交換の場がもたれた。今回は現場視察、現状聴取のおもむきが強かったものの、今後、転居の可否やその転居先など、東京とバンコクの両方で具体的な議論が始まることとなる。

バンコクでは、2011年1月20日に加藤国際部長及び満井同部研究協力第一課海外センター係長が来タイし、同じく来タイするJASSOの宮本隆正 財務部長 及び 山崎晃弘 同部主計課予算係長と協議を行う予定となっている。

2010年12月7日、富山大学より、西頭徳三学長、済木育夫理事・副学長(社会連携担当)、鹿野芳郎理事・事務局長(総務・財務担当)松本欣三和漢医薬学総合研究所教授及び山崎美佳子国際交流グループ主査が、当センターを来訪された。翌日の拠点大学交流事業共同セミナー開催を目的とした来タイであり、当センターでの意見交換でも“拠点大学後”のいっそうの国際交流の発展についての熱い議論が展開された。

大学の役割は本分である「教育」に発展的に回帰していくという西頭学長の考えは、今後、我が国がアジア地域で目指すべき方向性の一つは、欧米の研究機関ではなし得ない「アジアの視点」に立ったキャパシティ・ビルディングであるとみるセンター長の考えと同調する部分が多く、例えば、タイの大学と連携をとり、経費を相互に負担しながら退官教授を長期間にわたって滞在させ、講義などの教育活動をしながら人材育成を行っていく、というアイデアにも前向きな反応を示された。

鹿野理事・事務局長、センター長、松本教授、西頭学長、済木理事・副学長、山崎主査

鹿野理事・事務局長、センター長、松本教授、西頭学長、済木理事・副学長、山崎主査

翌、2010年12月8~9日、チュラロンコン大学薬学部にて第9回拠点大学交流事業共同セミナーが開催され、センター長および副センター長が参加した。

8日の式典では、チュラポーン研究所にて研究職をつとめるチュラポーン・マヒドン王女(Professor Dr. H.R.H. Princess Chulabhorn Mahidol)による開会挨拶があったほか、王女によるキーノートレクチャー「DIVERSITY OF BIOACTIVE NATURAL PRODUCTS FROM THAI BIORESOURCES」も行われ、100名を優に超える来場者は全員熱心に聞き入った。
 2日間に渡るセミナーは、26の口頭発表のほか、ポスター発表から20件の短時間の口頭発表があるなど、充実した内容のうちに幕を閉じた。

2010年11月27日、バンコク市内パトゥムワン・プリンセス・ホテルにて、東京大学生産技術研究所を中心とした国際シンポジウム「Forefront and Challenges of Geospatial Technologies for Environmental and Disaster Management in Southeast Asia」が開催され、講演の一つとして、センター長がJSPS事業の紹介及び当センターの活動報告を行った。また、当センター業務紹介として展示ブースを設置した。

その他の講演者は以下のとおり。
・Dr. Suvit Vibulsresth タイ国学術会議(NRCT)理数委員会委員、JSPSタイ同窓会理事
・安岡善文 国立環境研究所理事
・Dr. Anond Snidvongs タイ地理情報宇宙開発機構(GISTDA)部長
・水元伸一 宇宙航空研究開発機構(JAXA)バンコク駐在員事務所長
・Dr. Nitin Kumar Tripathi AIT 部長
・目黒公郎 東京大学生産技術研究所 教授
・Dr. Charat Mongkolsawatリモートセンシング及びGIS学会会長、コンケン大学准教授

国内外の東京大学卒業生を中心とした100名を超える参加者があり、活発な議論が行われた。会議の後には、東京大学生産技術研究所の同窓会が行われ、Dr. Suvit会長の乾杯の後、30名を越える参加者が思い出話に花を咲かせた。東大で学位を取得し、専門性を存分に生かした活躍をする卒業生が日本語で話す姿が多々あり、科学技術ならびに学術による二国間の友好と発展の一つの縮図を見る思いであった。

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nokia 319

東京大学生産技術研究所がAIT内に設置している海外拠点オフィスRegional Network Office for Urban Safety (RNUS)
同研究所の都市基盤安全工学国際研究センター(International Center for Urban Safety Engineering (ICUS))
同研究所 同窓会及びチュラ・ユニリサーチが主催

当センターは、GISTDA、Remote Sensing and GIS Association of Thailand (リモートセンシング及びGIS学会)、
JAXAバンコクとともに、協賛として名を連ねた。

2010年11月25日、名古屋工業大学山本教授一行が当センターを来訪した。名古屋工業大学としては、バンコクをはじめとした東南アジア地域での事務所設置の可能性を検討しており、当センターの委託事業によるレンタルスペースにも大きな関心を寄せての来訪となった。

当センターとしては、バンコク市内に拠点を構える多くの大学は協定校内に一室を設けるなどしていることが多いことや、明確な行動目的に基づいた設置を行わなくては拠点運営自体が難しいことなどの説明を行った。
このほか、名古屋工業大学からは、本会海外研究連絡センターへの人材提供など積極的な国際交流への取り組みについて説明があった。

副センター長、山本教授、長江留学生支援室員、伊井学生生活チームメンバー

副センター長、山本教授、長江留学生支援室員、伊井学生生活チームメンバー

2010年11月20日、山口大学とタイのコンケン大学との間で実施されているアジア研究教育拠点事業(A-core Program)による共同セミナーがコンケン大学で開催され、センター長が出席すると共に、開会式において挨拶並びに当センターの活動報告を行った。

参加者全員での記念撮影

参加者全員での記念撮影

2010年11月9日、当センターのメンバー全員でNRCTのオフィスを表敬した。8月に開催されたJSPS‐NRCT Seminar at Research Expo 2010での手厚い協力に対して感謝を述べるとともに、2011年1月に開催予定のJSPS国際フォーラムについての協力要請を行った。

国際事業部長であるMs. Choosriをはじめとして、JSPSの対応部署であるアジア・アフリカ担当課とは非常に良好な関係を維持しており、上記フォーラムへの協力はもちろん、今後も様々な場面でお互いに協力し合っていくことが確認された。

NRCT(タイ国学術会議)訪問

NRCT(タイ国学術会議)訪問

2010年10月21日(木)タイ国日本学術振興会同窓会(JAFT)の第2回理事会が、JSPS Bangkok Officeのある TWY Office Centerにて開催されました。

同窓会長のDr. Busabaをはじめ、7名(定員12名)の理事が出席し、センター長を交えて議事が進行されました。
外国人研究者再招へい事業と、同窓会メンバーの追加の2点が主な議題であり、2時間に渡って活発な議論が交わされました。

まず、再招へい事業については、年末をめどに募集が開始される2011年度事業に向けて、規定の見直しが行われました。
そして、同窓会メンバーの追加に関して、新規メンバーの申し込み方法と会費の徴収について確認が行われ、再招へい事業の次回の公募に向けた準備が整えられました。

出席した理事は以下の通りです。
1. Dr. Busaba Yongsmith, Kasetsart University
2. Dr. Malee Uabharadorn, Office of Transportation and Traffic Policy and Planning
3. Dr. Paritud Bhandhubanyong, Technology Promotion Association (Thailand-Japan)
4. Dr. Boonchai Techaumnat, Chulalongkorn University
5. Dr. Songsri Kulpreecha, Chulalongkorn University
6. Dr. Porphant Ouyyanont, Sukhothai Thammathirat Open University
7. Dr. Suvit Vibulsresth, National Research Council of Thailand
8. Dr. Wataru Takeuchi, JSPS Bangkok Office

前列左から Dr. Songsri理事 Dr. Busaba会長 Dr. Malee会計担当、後列左から  センター長 Dr. Boonchai秘書担当 Dr. Paritud副会長 Dr. Suvit理事 Dr. Porphant広報担当

前列左から Dr. Songsri理事 Dr. Busaba会長 Dr. Malee会計担当、後列左から センター長 Dr. Boonchai秘書担当 Dr. Paritud副会長 Dr. Suvit理事 Dr. Porphant広報担当

議論の様子

議論の様子

2010年10月15日(金)、JSTシンガポール事務所をセンター長及び副センター長が表敬訪問しました。

1ヶ月前の9月7日(火)に同事務所の矢野雅仁シニア・プロジェクト・コーディネーターがバンコクに当オフィスを訪ねられ、その際、日本のファンドシステム全体を鳥瞰できる見取り図を作成し、東南アジアでの日本のプレゼンスを効果的に説明しくという同意に基づいた、より具体的な打合せを行うための訪問です。

今回の訪問では、矢野コーディネーターが急用のため席をはずしていましたが、山下篤也所長と酒井美子所員に対応をいただき、今後のオールジャパン的な科学技術外交の可能性について話し合いを行いました。

センター長 山下所長

センター長 山下所長

その後、同じ建物内にオフィスを構える理化学研究所のシンガポール事務所を訪問し、柿原健一郎所長を表敬しました。
柿原所長はタイの研究機関との連携・協力経験も豊富で、2010年11月には理研とタイのNANOTECの間でカンファレンスを行う予定ということです。

また、これまでのタイ国との共同研究実施経験と、シンガポールで多くのシニア研究者が現役として活躍している状況を踏まえて、我が国の東南アジア地域における科学技術協力の方法として、日本で退職した後も能力と意欲のある研究者が一定期間に渡ってタイなどの当該国内の研究機関で雇用され、それをサポートしていく仕組みを作ることを提案いただきました。

山下JSTシンガポール所長 柿原理研シンガポール所長 センター長 副センター長

写真左から山下JSTシンガポール所長 柿原理研シンガポール所長 センター長 副センター長

JST:Japan Science and Technology Science科学技術振興機構
NANOTEC:National Nanotechnology Center国ナノテクノロジー研究所

2010年10月12日(火)、竹内センター長の共同研究機関であるGISTDA本部をセンター長及び副センター長が訪れました。先日訪ねたLatkrabangのEarth Observation Centerとは別で、Chaeng Wattana Roadにある巨大なGovernment Complex内にあります。

GISTDA理事会の議長である、Assoc Prof. Dr. Somchet Thinaphongと会合する機会を得、JSPSについての簡単な紹介と説明を行いました。その後、議長とセンター長との間で、衛星観測を活用した水稲収量予測手法の研究開発を実施する合意がなされました。

Dr. Preesan Rakwatin研究員 センター長 Dr. Somchet議長 議長秘書

Dr. Preesan Rakwatin研究員 センター長 Dr. Somchet議長 議長秘書

GISTDA:Geo-Informatics and Space Technology Development Agencyタイ国地理情報宇宙技術機構

2010年11月23日、チュラロンコン大学歯学部構内にて、東京医科歯科大学‐チュラロンコン大学共同オフィス開設式典が開催され、当センターより副センター長が視察した。

式典には大山喬史 東京医科歯科大学学長、Prof.Pirom Kamolratanakulチュラロンコン大学学長、Assoc.Prof. Wacharaporn Tasachan同大学歯学部長のほか、来賓として小島誠二 駐タイ日本国大使、大橋寅治郎 タイ国日本人会会長が出席した。

東京医科歯科大学としては、当事務所を通じて在留日本人に向けた医科歯科情報の提供を行うことなどを考えている。当面、専属スタッフはおかずに、両大学で会議室として用いるほか、日本側研究者の短期滞在中のオフィスとしての使用を視野に入れている。

左2人目より、大山学長、Wacharaporn学部長、小島大使、大橋会長、Pirom学長

左2人目より、大山学長、Wacharaporn学部長、小島大使、大橋会長、Pirom学長

2010年9月17日、ベトナムの首都ハノイにて、VAST(ベトナム科学技術アカデミー)を表敬訪問しました。今回はセンター長が急用のため日本へ帰国し、副センター長一人での訪問となりました。

VASTはJSPSのベトナムにおけるカウンターパートであり、また30以上の様々な分野の研究施設を抱えるベトナム最大の研究機関でもあります。

今回、VAST側からはDr. Ninh Khac BAN国際部長(Director, International Cooperation Department(ICD))及びMr. Nguyen Van THUONG上級職員(Senior Expert, ICD, in charge of cooperation between VAST and Japan)に対応いただき、現在JSPS-VAST間で行われているプログラムの改善案や、今後のベトナムJSPS同窓会設立への関心などについて話し合われました。

特に、JSPSバンコクオフィスを通じたJSPS-VASTのより顔の見える関係作りについて、今後の日本-ベトナム間の協力発展に資するよう、賛同が得られました。

Dr. Banとの記念品交換

Dr. Banとの記念品交換

VAST: Vietnam Academy of Science and Technologyベトナム科学アカデミー

2010年9月17日、ベトナムの首都ハノイにある、ベトナム国家大学ハノイ校にて、京都大学-ベトナム国家大学ハノイ共同事務所(Vietnam National University, Hanoi – Kyoto University Collaboration Office(VKCO)の開所式が行われ、当オフィスより副センター長が参加しました。

VKCOは、文部科学省が実施する国際化拠点整備事業(グローバル30)により指定された8つの「海外大学共同利用事務所」の1つで、日本の大学およびベトナムの教育事情等に関する情報の収集・発信と日本の大学への留学を促進することを目的に開設されたものです。

VKCO入口のプレート

VKCO入口のプレート

開所式には、日本・ベトナム両国から政府関係者及び大学関係者約100名が出席し、Dr. Mai Trong Nhuan ベトナム国家大学ハノイ総長および松本紘 京都大学総長の挨拶に続いて、両総長による同事務所の開所・運営にかかる協定書の調印式が行われました。

相星幸一 在ベトナム日本国大使館公使、磯田文雄 文部科学省高等教育局長、Nghiem Vu Khai ベトナム国会科学技術環境委員会副委員長・国会書記局委員から祝辞が述べられたほか、両国メンバーからなるVKCOの運営委員会の紹介があり、VKCO所長には京都大学国際交流センターの 新江利彦 特定助教が就任し、現地スタッフとともに運営を行うということです。

松本総長とNHUAN総長

VKCO新江所長

その他の海外共同利用事務所
•東北大学  東北大学ロシア代表事務所(ロシア/モスクワ)
•筑波大学  北アフリカ・地中海連携センター(チュニジア/チュニス)
•東京大学  東大ハイデラバードオフィス(インド/ハイデラバード)
•名古屋大学 名古屋大学ウズベキスタン事務所(ウズベキスタン/タシケント)
•京都大学  ハノイ事務所(ベトナム/ハノイ)
•九州大学  エジプト大学共同利用事務所(エジプト/カイロ)
•早稲田大学 ヨーロッパセンター(ドイツ/ボン)
•立命館大学 インド・ニューデリーオフィス(インド/ニューデリー)

2010年9月17日、ベトナムの首都ハノイにあるハノイ科技大学(HUST)を当オフィス副センター長が訪れました。JSPS外国人特別研究員として2年間、京都大学滞在していたDr. Do Van TRUONG講師をお訪ねし、帰国後の様子を伺ったほか、Dr. TRUONG氏が事務局長を務める京都大学ベトナム同窓会についてお話を伺いました。

また、JSPS事業の経験者として、JSPSベトナム同窓会の立ち上げについても関心を示しておられ、JSPSバンコクオフィスとしては、今後可能な範囲でお手伝いをしていきたいと考えております。

Dr. Truongに記念品を贈呈

Dr. Truongに記念品を贈呈

Dr. Truongに記念品を贈呈

2010年9月16日、ベトナムの首都ハノイにて、京都大学ベトナム同窓会設立式が開催され、当オフィスより副センター長がさせていただきました。

当同窓会は、ベトナム在住の日本人とベトナム人の本学卒業生によるもので、当日は日本人30名、ベトナム人50名の計80名ほど参加する盛大な会となりました。設立会では、松本紘 総長、大西有三 理事・副学長、大西一男 ハノイ吉田会会長、Dr. Ta Thanh VAN ベトナム人同窓会会長から挨拶があり、それぞれにベトナムと日本に向けての抱負が語られました。

 京都大学の海外同窓会で、日本人と現地人の両方の同窓会がある地域は、タイに次いでベトナムが2番目となるということです。東南アジア地域における日本大学同窓会として、今後の活発な活動が期待されます。

松本総長指揮のもと、参加者主および催者全員での記念撮影

松本総長指揮のもと、参加者主および催者全員での記念撮影

2010年9月14日(火)、NSM(タイ科学博物館) Science Squareにて、開所記念式典が開催され、当オフィスより副センター長及び現地職員が視察しました。

これはNSMが行っているLearning Centerの増設の一環であり、Chamchuri Square Buildingの4階に新たに開設されたものです。Learning Centerの目的は若い世代の科学への興味関心を高めることであり、家族連れ等が自然科学に触れ合う機会を提供することとされています。

今回は開所記念として、また2010年が国連生物多様性年であることを記念して、上海科学技術博物館より本年の中国暦でいう干支であるトラに関する特別展示を行いました。今回の特別展示に向けて、NSMでは上海科学技術博物館と2010年5月に協定を締結しています。

開所式

開所式

虎の展示

虎の展示

2010年9月7日(火)、タマサート大学東アジア研究所にて、在タイ日本国大使の小町大使がThai-Japanese Relations : Its Future Beyond six Hundred Yearsと題した特別講演を行い、当オフィスからはセンター長、副センター長、現地職員が聴講しました。

会場のタマサート大学東アジア研究所は日本の支援により建設された建物で、大使として着任する遥か以前のことながら、担当者として携わった際のエピソードを披露され、講演を始められました。

講演の舞台

講演の舞台

講演する小町大使

講演する小町大使

タイと日本は永きに渡って良好な外交関係を続けており、その歴史は600年昔にまで遡ることができますが、この友好関係が自然に出来上がったものではなく、両国のたゆまぬ努力によって培われたものであるということを、ものや人、技術や情報の交流に関しての豊富な例を挙げながら説明され、今後のタイ日関係の更なる深化と発展へのヒントを示唆されました。

講演後の記念撮影

講演後の記念撮影

2010年9月6日(月)、竹内渉センター長の共同研究相手機関であるGISTDAのLatkrabangにあるEarth Observation Centerを訪問しました。

ジオインフォマティクスと宇宙科学技術について、より効率的な観測に向けた技術への移行に関する意見交換を行ったほか、施設の案内をしていただきました。意見交換の席には、Chaiyan MAOLANONT所長のほか、若手の技術者が多数参加し、熱心に議論が交わされました。

データ処理に関するGISTDAによる説明

データ処理に関するGISTDAによる説明

THEOS衛星の完全な運用が昨年に開始され、これにより地上でのデータの観測及び提供から、経済的・社会的・安全管理目的での映像処理や運用が可能となりました。
GISTDAはバンコク東部のラックラバン(Ladkrabang)にて、地上受信機の運用を行っており、収集されたデータはタイの天気予報にも利用されています。

受信機

受信機

GISTDA:Geo-Informatics and Space Technology Development Agencyタイ地理情報宇宙開発機構

2010年9月3日(金)、バンコクのインペリアルクイーンズパークホテルにて、微生物学及びバイオテクノロジーに関するユネスコ広域ネットワークによる、生命科学分野での人材育成を目的としたプログラムの最終ワークショップが開催され、当オフィスより副センター長及び現地職員が視察しました。

これは、ユネスコの提唱により発展途上国に対して科学教育および研究の場を提供することを目的に、1973年「International Post-Graduate University Course in Microbiology」と題して開始された国際トレーニングコースです。開始当時より大阪大学が中心となって運営をしており、今回のワークショップも主催は大阪大学となっています。これまでに19の国々から400人を超える参加者を出しているプログラムですが、2007年でいったん終了を迎え、新たにコースを立ち上げるためのレビューミーティングを2009年より各地で行い、――バンコク(09/10/09)、ハノイ(09/10/30)、マニラ(10/02/06)、ジョグジャカルタ(10/05/24)――今回はその総括として開催されました。

大阪大学から鷲田清一総長のほか、組織委員会会長である原島教授や仁平教授が出席し、文部科学省からは藤島国際統括官、ユネスコ・ジャカルタオフィスからHubert Gijzen所長が参加しました。

このほか、微生物学及びバイオテクノロジーに関するユネスコ広域ネットワークのボードメンバーが、タイ・日本を含む11カ国から参加し、各国における特にバイオテクノロジー分野における人材育成の状況が報告されました。

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2010年8月29日午後1時半より、JSPS‐NRCT Seminar at Research Expo 2010を開催しました。

講演後、主催者全員での記念撮影

講演後、主催者全員での記念撮影

8月26日から30日まで開催のNRCT主催Research Expo 2010の一環として開催され、今回は「Advanced Science and Education in Japan」と題し日本から3名の講師を招いて講演会を実施しました。日本からの招待講演者はいずれもGCOEプログラムのプログラムリーダーで、講演順に、東京大学 藤野陽三 教授、長崎大学 平山健二 教授、筑波大学 山海嘉之 教授です。

 まず、JSPSバンコク研究連絡センターより、竹内センター長の開会挨拶が述べられ、その後、NRCTよりMs.Choosri国際部長のウェルカムスピーチが行われました。その後、100名弱の会場がほぼ全席埋まった状態で、概要以下の通り、講演が行われました。

都市空間の持続再生学の展開(東京大学 藤野教授)では、世界規模の急速な都市化が進む中、少子高齢化、インフラの老朽化、都市環境の劣化、環境変化に伴う都市災害の増加など、多くの多様な問題が既にまた将来生じることや、それらを解決するために、一つの分野だけでなく、複数の分野をまたがる科学的アプローチを必要とすることなどが、一千万人都市であるバンコクを引き合いに出しながら説明されました。バンコクでは公共交通機関の延伸を控えており、それによる環境改善の効果について質問が寄せられる等、身近なテーマへの関心の高さがうかがわれました。

質疑応答する藤野教授

質疑応答する藤野教授

熱帯病・新興感染症の地球規模統合制御戦略(長崎大学 平山教授)では、感染症撲滅に向けて、基礎研究とフィールド調査重の要性が説明されたほか、蚊を媒介する病気であるマラリアやデング熱の脅威に関連して、人間の生存活動のための開発によって蚊の生存数が爆発的に増加していること、自然環境の変化に伴う蚊の活動範囲の広がりなどが、多くの図を用いながら説明されました。タイ国では現在もデング熱患者が増加している等、伝染病が重要な社会的課題となっており、観客は真剣な面持ちで聴講したほか、ワクチン接種の重要性など改めて確認した様子でした。

講演する平山教授

講演する平山教授

サイバニクス:人・機械・情報系の融合複合(筑波大学 山海教授)では、まずはサイバネティクス、メカトロニクス、情報技術、IT、ロボット工学、脳・神経科学、生理学、行動科学、心理学、法学、倫理学、感性学など医科学、自然科学、社会科学に広範にまたがる科学領域であるサイバニクスについて説明が行われました。ついで、実際に支援ロボットを用いることで、これまで動かすことのできなかった四肢を用いることが可能になっている映像が多数紹介され、会場は驚きに包まれたほか、日本の患者が羨ましいといったような感想が聞かれました。

ロボットの説明をする山海教授

ロボットの説明をする山海教授

各講演とも、各分野のタイ人研究者によるタイ語での簡単な説明が行われ、理解の促進が図られました。質疑応答では活発な質問が飛び交いました。

今回の講演会は、タイ国内で関心が高く、世界的にも高度な研究業績を挙げている、都市空間再生持続学、熱帯感染症、ロボット技術という3つの研究・教育事業の紹介を目的としたものでしたが、結果的に、一度に3名の世界トップクラスの研究者を招いての連続講演会となり、非常に有意義な3時間となりました。

(場所)
Bangkok Convention Center, Centara at Central World

(日程)
13:30
開会挨拶 JSPSバンコク研究連絡センター センター長 竹内 渉
ウェルカムスピーチ NRCT国際部長 Ms.Choosri Keedumrongkool

13:40-14:30
Sustainable urban regeneration
東京大学GCOE: 都市空間の持続再生学の展開
藤野 陽三 教授
タイ研究者:キングモンクット工科大学ラカバン校建築学部
Dr. Nopadon Sahacahisaeree准教授

14:40-15:30
Integrated global strategy for the control of tropical and emerging infections diseases
長崎大学GCOE: 熱帯病・新興感染症の地球規模統合制御戦略
平山 謙二 教授
タイ研究者:タイ公衆衛生省国立健康研究所
Dr. Chotika Boon-long

15:40-16:30
Cybernics: fusion of human, machine and information systems
筑波大学GCOE: サイバニクス:人・機械・情報系の融合複合
山海 嘉之 教授
タイ研究者:アジア工科大学工学テクノロジー学部
Dr. Manukid Parnichkun准教授

GCOE:Global Center of Excellenceの略。国際的に優れた教育研究を行う大学院に対し、原則5年間にわたって集中的に予算を投資し、研究と教育の両面で国際的にさらに卓越した拠点(大学院)へ強化しようとする文部科学省による事業。実施は日本学術振興会が行っており、2010年8月現在、140の拠点が選出されている。

2010年8月28日午前9時より、JSPSタイ国同窓会(JAFT)セミナーを開催しました。

8月26日から30日まで開催のNRCT主催Research Expo 2010の一環として開催され、「Seeking New Knowledge in social Sciences and Humanities in Resolving the Social Crisis」と題し、JAFTから2名の研究者と、在タイ国日本国大使館から1名の講師を招いて、講演会を実施しました。

同窓会会長であるDr. Busaba Yongsmith教授の冒頭挨拶の後、NRCT事務次長Mrs. Kanchana Pankhoyngam氏よりウェルカムスピーチが行われました。その後、いずれも今日のタイにおける社会問題に社会科学的なアプローチを図ろうとする以下3つの講演が行われました。講演後は3講師それぞれに多くの質問が投げかけられ、今日のタイにおける社会的な側面への関心の高さがうかがい知れました。

「Japan’s Experience ~Rapid Economic Growth and People’s Life~」
日本国大使館一等書記官 櫻井宏明氏
戦前戦後の日本の成長の軌跡をたどり、現代タイ社会への教訓を求めました。

「Political Development in North-Eastern Thailand」
Dr. Sukanya Aimimtham, Associate Professor, Faculty of Humanities and social Sciences, Khon Kaen University
タイ東北部の「イサーン」地域の人々について、政治的行政的にタイ社会全体で対等に考えていこうという議論を行いました。

「Seeking New Knowledge in social Sciences and Humanities in resolving the Social Crisis」
Dr. Atthachak Satayanurak, Associate Professor, Faculty of Humanities, Chiangmai University
 今日、社会的に危機的状況を抱えているタイ社会に対し、日本をはじめとする諸外国の経験を活かし、社会科学的なアプローチによりタイ社会の再形成を考えました。

3名での質疑応答の様子。左から櫻井書記官、Sukanya博士、Atthachak博士

3名での質疑応答の様子。左から櫻井書記官、Sukanya博士、Atthachak博士

また、全講演終了後が、NRCTより記念品の贈呈が行われました。

Choosri国際部長より、Atthachak博士への記念品贈呈

Choosri国際部長より、Atthachak博士への記念品贈呈

なお、Sukanya博士は駒澤大学で、Atthachak博士は名古屋大学で、ともに2004年に博士号を取得されており、論文博士号取得希望者に対する支援事行による支援を受けておられました。JSPS事業の経験者がタイ国に戻って活躍するとともに、同窓会事業に積極的に参加している様子がわかり、JSPSバンコク研究連絡センターとしては、大変、有意義な時間を過ごすことができました。

2010年8月26日よりCentral WorldのThai Convention Centerで開催されたタイResearch Expo2010(NRCT主催)にJSPS Bangkok Officeが出展しました。今年は、JSPSの業務内容をタイ語で説明するポスターを用い、タイ人の参加者にとって親しみやすい展示を心がけました。

用意しておいたパンフレットやブローシャー、過去に開催したシンポジウム報告書等はすべて配布され、大学生や研究者等の社会人を中心とした参加者に、JSPS業務内容を知ってもらう絶好の機会となりました。

また、この期間中、JSPS Bangkok Officeではブース展示のほかにNRCTと共催で「JSPS-NRCT Seminar」を実施したほか、タイ国JSPS同窓会との共催により「JAFT Seminar on Research Expo 2010」を実施しました。
http://jsps-th.org/jsps/wp-admin/edit.php#
なお、NRCTは首相直属の機関であり、8月26日に開催されたオープニングセレモニーにはアピシット首相も出席してオープニングスピーチを行い、その中で、外国人研究者による技術移転の促進と、各県での大学あるいはそれに準じた教育研究施設の開設という、科学技術水準を高める政策の強化を表明しました。8月30日までの開催期間中の総参加者数は約50,000人と発表されています。

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開催場所:Bangkok Convention Center, Centara at Central World
主  催:NRCT
日  時:2001年8月26日~2001年8月30日
     オープニングセレモニー 2010年8月26日  9:00
       事務局長挨拶
2010年TWAS Prize for Young Scientist in Thailand受賞者表彰式
アピシット首相スピーチ「タイ社会および経済に向けた研究と創造」
     グランドオープニングセレモニー  同日  15:00
       シリトーン王女ご臨席
参  加:約200ブース(大学、公官庁、公的研究機関、研究系民間企業 等)

NRCT:National Research Council of Thailandタイ学術研究会議
JAFT:The JSPS Alumni Forum in Thailandタイ国JSPS同窓会
TWAS:The Academy of Sciences for the Developing World第三世界科学アカデミー

2010年8月7日よりBITECで開催されたタイ科学技術週間(MOST、NSM主催)にJSPS Bangkok Officeが出展しました。

今年は、JSPSの業務内容をタイ語で説明するポスターを用い、タイ人の参加者にとっても親しみやすい展示を心がけました。

用意しておいたパンフレットやブローシャー、過去に開催したシンポジウム報告書等はすべて配布され、小中学生を中心とした参加者の中で、JSPSの知名度が将来的に拡大していくことが期待されます。

タイからはMOSTをはじめとした省庁や、タイAssumption大学等の大学機関、民間企業が出展しました。外国からは、在タイ国ドイツ大使館のほか、日本からJSPS のほかJAXA、NEDO、JIRCAS、NICTといった機関、東芝やトヨタ紡織社といった民間企業が出展しました。8月22日までの開催期間中の総参加者数は120万人と発表されています。

ブースとスタッフ

ブースとスタッフ

開催場所:BITEC
主  催:MOST、NSM
日  時:2001年8月7日~2001年8月22日
     グランドオープニング 2010年8月9日15時
参加機関:
・科学技術省、交通省、農業・協同組合省ほか全10省庁
・Nanmee Co, TK Park, PTT Exploration and Product Public Co, Toshiba Co, Toyota Boshoku Co ほか全13企業
・Assumption University, Sukhothai Thammathirat Open University, Rajamangkala University of Technology Thanyaburi ほか20大学
・JAXA、NEDO、JIRCAS、NICT 5海外機関
・ドイツ大使館

BITEC:Bangkok International Trade and Exhibition Centreバンコク国際貿易展示場
MOST:Ministry of Science and Technology科学技術省
NSM:National Science Museum国立科学博物館
JAXA:Japan Aerospace Exploration Agency宇宙航空研究開発機構
NEDO:New Energy and Industrial Technology Development Organization新エネルギー・産業技術総合開発機構
JIRCAS:Japan International Research Center for Agricultural Sciences国際農林水産業研究センター
NICT:National Institute of Information and Communications Technology情報通信研究機構