2014年6月28日、京都大学ASEAN拠点開所式及び記念シンポジウムが開催され、日本及びASEAN各国の高等教育及び科学技術関連機関の関係者総勢250名以上が参加しました。当センターからはセンター長、副センター長、国際協力員が出席しました。
京都大学は、ASEAN地域の大学との研究及び教育における連携を支援し、同地域におけるグローバルネットワークを強化する拠点として、バンコク市内にASEAN拠点を設置しました。
式典に先立ち、「Kyoto University and ASEAN –Past, Present, and Future」と題された記念シンポジウムでは、ASEAN各国の大学と連携して実施している4つの研究プロジェクト及び、3つの教育プロジェクトが紹介されました。また、ASEAN各国の大学との研究や教育連携プロジェクトを紹介するポスター展示も同時に実施され、文部科学省の博士課程教育リーディングプログラムやJSPSアジア研究教育拠点事業に採択されたプロジェクトも含まれていました。
式典では、松本紘京都大学総長の挨拶に引き続き、土屋定之文部科学省審議官、佐藤重和在タイ日本国大使館大使より、京都大学がタイに事務所を設置したことに対し、歓迎の意が述べられました。また柴山守京都大学ASEAN拠点長より、同拠点の役割が紹介されました。
式典後のレセプションでは、参加者間で積極的に情報交換が実施されました。特に、センター長の専門分野である持続可能な開発のための教育について、防災面からの研究に携わっていらっしゃる京都大学大学院地球環境学堂ショウラジブ教授とお会いし、防災分野でのASEAN各国との研究連携においては、日本の高い技術分野が着目される傾向にあるが、防災のためには、日本の人文社会科学分野での研究連携も重要であるというご意見をいただきました。
2014年度に入り、首都大学東京、名古屋大学、長岡技術科学大学がバンコクに事務所を開設し、京都大学を含めて、現在、30近くの日本の大学がタイに事務所を設置し、ASEAN域内の高等教育機関や研究機関との教育及び研究の連携が加速しています。