2017年8月3日、名古屋大学とチュラロンコン大学(タイ王国・バンコク)は、学術交流協定締結25周年、チュラロンコン大学創立100周年、日本・タイ修好130周年を記念して、「アジアの未来を担う産業人材の育成」をテーマに合同シンポジウムを開催され、午前中のプログラムに山下センター長、古屋副センター長、土肥国際協力員が参加いたしました。
オープニングセレモニーでは、名古屋大学松尾清一総長、チュラロンコン大学ポムトン・マクランナ アユタヤ副学長が挨拶を行い、名古屋大学とタイの大学の長い連携の歴史に言及され、今後もASEAN地域の大学と名古屋大学の研究者及び学生の交流を促進していきたいと述べられました。
続けて、在タイ日本国大使館小林茂紀広報文化部長から来賓挨拶が行われ、バンコクを訪れる日本人は年々増えており、また多くの日本の大学がタイで活発に活動しており、大変喜ばしいことであると述べられていました。
基調講演では、National Science Technology and Innovation Policy Officeから、「タイの科学技術政策と国際連携」ついて、タイが長期的に目指すべき経済社会のビジョンとして示した「タイランド4.0(Thailand 4.0)」を元に、タイの科学技術政策の現状と課題、また国際連携についての問題点等をわかりやすく紹介されていました。
続けて、名古屋大学未来社会創造機構モビリティ領域の招へい教員である柳井正史氏から、
「欧州オランダにみる産官学連携による戦略的オープンイノベーションキャンパス構想」と題して講演がありました。タイとオランダは、それぞれ東南アジアとヨーロッパの中心に位置し、交通・流通の面でも地域の拠点となっているなどの共通点があるという話から講演は始まりました。その後はオープンイノベーションキャンパス構想として、オランダでいかに大学や研究機関、企業が連携をしているか、研究と評価をどのようにスピードアップしているのか、どのように自動車産業を活性化させているのか、について、オランダでの成功例をテンポ良くご紹介されていました。
シンポジウム会場のロビーにおいては、名古屋大学が採択されているJSPSの拠点形成事業のポスター展示が行われており、ポスターの前でたくさんの研究者が熱心に意見交換をされていました。
当センターでは今後もタイに拠点を置く日本の大学・機関と連携し、日本の大学等の東南アジアにおける活動を積極的に支援していきたいと考えています。