2015年12月14日、在タイ日本大使館で第5回在タイ大学連絡会(JUNThai)が開催されました。タイに事務所などを設置する大学の代表者と、オブザーバーとして在タイ日本国大使館・日本学生支援機構(JASSO)・JSPSバンコクセンター・AUN/SEED-Net・泰日工業大学・宇宙航空研究開発機構(JAXA)バンコク事務所が参加しました。今回は、前日にバンコクでJASSO留学フェアが開催されていたこともあり、50名を超える参加者がありました。
前回の第4回在タイ大学連絡会(JUNThai)の概要は、こちら(リンク)をご覧ください。
第1部
福井工業大学アセアンオフィスの松浦悦郎所長より、福井工業大学の実施する日タイ学生交流の取り組みについて紹介がありました。同大学は2013年4月にタイ・ランパーンNATION大学バンナーキャンパス内に事務所を設置し、留学生の獲得、大学間交流の推進、日本人学生のサポート等に取り組んでおり、科学技術振興機構(JST)の実施するさくらサイエンスプランに採択された同大学とNATION大学との共同事業「地域特産物への科学技術応用」、同大学附属高校と姉妹校Wat-Raja-O-Ros Schoool(WRS)との共同事業「ロボットの未来」ならびに大学生を日本語アシスタントとして短期間派遣するプログラムについて紹介がありました。学生交流を一層推進するためには現地の情報収集とプランニングが重要であり、そのためには現地事務所の活用が必要不可欠であるとのことでした。
続いて、京都大学の縄田栄治教授・ASEAN拠点の立田有香職員より、日ASEAN科学技術イノベーション共同研究拠点(JASTIP)の概要について説明がありました。このプログラムは、環境・エネルギー、生物資源・生物多様性、防災の3分野において、ASEANを代表する国立研究機関にサテライト拠点を設置し、日ASEANの個別研究プロジェクトの包括的な連携を強化することにより、日本として「顔のみえる」日ASEANの持続可能開発への貢献を目指すもので、日本側からは実施代表機関を務める京都大学の他、7機関が参加予定とのことでした。
第2部
議長より、オブザーバー参加者と新規参加校の静岡大学の紹介がありました。なお、今回オブザーバーとして参加した弘前大学はコンケン大学に拠点を設置しているため、今後参加校となる旨の説明がありました。
次に、日本学生支援機構の鈴木美智子留学生事業部長より、前日バンコクで開催された留学フェアならびに今年度ベトナム、インドネシア、ミャンマーで実施された留学フェアにおける参加状況や特徴について説明がありました。
続いて、明治大学の齋藤正雄職員より10月29日に日本大使館で行われた安全対策セミナーについて報告があり、あわせて8月のバンコク爆発事案に係る各大学の危機管理体制について情報交換が行われました。
また、首都大学東京より2月5日にバンコク市内で開催予定の「世界に勝つものづくりシンポジウム 日系企業技術交流会2016 in バンコク」の案内がありました。
続いて、在タイ日本大使館寺島史朗一等書記官より、佐渡島在タイ日本国大使の掲げる政策目標のうち、「人材育成」部門について情報提供がありました。11月にマレーシアにて開催されたASEAN首脳会議において、日本政府より「産業人材育成協力イニシアティブ」が提唱されたことを受け、タイの産業高度化を支え、加速するための一層の人材育成協力の促進に向けた今後の方針と実施予定の取り組みについて説明がありました。
最後に、幹事より臨時オブザーバーの参加可非判断基準について案が示され、今後メーリングリスト等を通じてさらに議論を進めることとなりました。また、泰日工業大学の常任オブザーバー入りについて提案があり、了承されました。
在タイ大学連絡会へご興味をお持ちの大学におかれましては、JUNThai幹事校または当センターまでご連絡ください。
次回の連絡会は3月に開催する予定です。