2014年9月17日、在タイ日本国大使公邸で「日本語パートナーズ」派遣壮行会が日本大使館と国際交流基金の共催で開催され、9月からタイの全国の高校に派遣される日本語パートナーとそれぞれの受け入れ先の高校の教師が招かれました。当センターからはセンター長、副センター長、国際協力員が出席しました。
日本語パートナーズ派遣事業とは、国際交流基金の実施する事業で、幅広い世代の日本語パートナーをASEAN諸国へ派遣し、現地の日本語教師・学習者のパートナーとして授業のアシスタントや日本文化紹介活動を行います。今回の派遣はその第1回目で、20歳から69歳までの29名の日本語パートナーが9月から来年3月までタイ全国21県の日本語授業を行っている高校に派遣され、タイ人の日本語教師とペアで日本語授業を行います。
まず、佐藤重和大使が挨拶されました。佐藤大使は、タイにおける日本語学習の現状について言及され、日本語学習者が増加する一方で、中等教育機関において日本語教師の人数が不足しており、発音や会話のスキルについても不十分な状態が多く見られるとのことです。日本語パートナーは、多くの派遣先の高校で唯一の日本人であり、受け入れ先の教師や生徒は日本語のネイティブスピーカーとの交流を心待ちにしていると、日本語パートナーに激励の言葉を送られました。
続いて、タイ教育省Churairat Sangboonnum副事務次官が挨拶され、タイには日本語を勉強したいという学生が多く、日本語に加え日本文化も伝えてほしいと日本語パートナーに大きな期待を示されました。
壮行会では、日本語パートナーと受け入れ先の高校のタイ人教師の交流が行われました。また、日本語パートナーの中には現役の大学生も多数おり、大阪大学、東海大学、明治大学等、出身大学の教員も壮行会に出席し、学生に激励の言葉を送っていました。
最後に、国際交流基金バンコク日本文化センター福田和弘所長が挨拶され、日本語パートナーは派遣先でぜひ、その地方特有の食べ物や文化などを発見してほしいと、タイの豊かな地方色を楽しむことを薦められました。
日本語パートナーの派遣によって、活きた日本文化に触れ、日本に興味を持つ若者がさらに増えていくことを期待しています。