インドネシア科学院(LIPI)、インドネシア教育文化省高等教育総局(DGHE)、在インドネシア日本大使館を訪問

インドネシアにおけるJSPSの対応機関であるインドネシア科学院(LIPI)、インドネシア教育文化省高等教育総局(DGHE)を訪問しました。LIPI及びDGHEは、1978年よりJSPSと交流を開始しており、対応機関の一つとして、JSPS二国間交流事業を実施しています。また、かつては論文博士号取得支援事業のインドネシア国内からの推薦も行っていました。(2014年から各国からの推薦制度を廃止)

9月18日に実施されたLIPIでの表敬訪問では、山下センター長より、1)インドネシアにおけるJSPS同窓会の設立の可能性について打診、2)11月にバンコクで開催されるアジア学術振興機関長会議(Asian Heads of Research Councils, ASIAHORCs)での協力要請について、議論を行いました。

LIPIでの議論風景

LIPIでの議論風景

LIPIでは、Prof. Lukman Hakim理事長(Chairman)以下幹部が出席されました。同窓会の設立については、昨年11月インドネシア・バリで開催されたASIAHORCsの際、センター長と会談し、同窓会の設立に意欲を見せていたProf. Bambang Subiyanto(JSPSフェローで京都大学でPh.D.取得)が中心となり、ワーキンググループを立ち上げることになりました。なお、このWGには、DGHEの代表も加え、両者で構成することを提案し、了承されました。11月末にバンコクで開催されるASIAHORCsには、Lukman理事長が参加される予定とのことで、その折に進捗状況について確認する予定です。

その他、LIPI側の情報提供として、最近では韓国やEUからの資金提供が増え、相対的に日本のプレゼンスが低くなっており、それを打破するためにも共同研究プログラムをを増やすことが必要だとの要望がありました。インドネシアも近年では大学数は100を超え、高等教育が充実しつつあるものの、まだまだ研究レベルは高いとは言えず、実験施設の整備を中心に支援が必要とのことでした。

LIPIでの集合写真 センター長向かって左がHakim理事長、右がSubiyanto教授

LIPIでの集合写真
センター長向かって左がHakim理事長、右がSubiyanto教授

9月19日、引き続きインドネシア教育文化省高等教育総局(DGHE)を訪問しました。大変多忙な合間を縫ってDGHEのDjoko Santoso局長、またHermawan K. Dipojonoバンドン工科大学教授と面会しました。

インドネシアでのJSPS同窓会の結成について、Santoso局長に伝えたところ、DGHEからの協力についても同意頂き、LIPIのLukman理事長に連絡するとの回答を頂きました。今後は、窓口のSubiyanto教授と連絡を取り合いつつ、支援していく予定です。

またDGHEが主催する大学の学長もしくは研究担当副学長が一堂に会する会議で、JSPS事業説明会実施の要望を伝えたところ了承され、次回開催の案内を頂けることとなりました。

左からDipojono教授、Djeko局長、センター長、副センター長

左からDipojono教授、Djeko局長、センター長、副センター長

LIPIとDGHEの訪問に加え、在インドネシア日本大使館を表敬訪問しました。今回の訪問では、有林浩二一等書記官(科学技術担当)、南哲人一等書記官(教育担当)に面会し、インドネシアJSPS同窓会の設立にかかる協力要請及びJSPS国際事業の報告を行うとともに、インドネシアの教育、科学技術状況についての意見交換を行いました。

日本大使館での情報ですが、10月の新大統領就任に合わせて省庁再編の動きがあり、高等教育局(DGHE)や研究技術省(RISTEC)などの科学技術研究機関を統合した形で、高等教育・研究省を設立する予定であるとのことでした。

また、インドネシア科学技術省(RISTEC)の事業説明会に在インドネシア日本大使館から事業紹介を行っているとのことで、その際に当センターよりJSPS事業説明会実施について要望を伝えたところ、大使館よりおって情報提供頂けることとなりました。

インドネシア教育文化省

インドネシア教育文化省