2011年10月11日(火)、当センターメンバー全員でチェンマイ大学(Chiang Mai University)を表敬訪問しました。これは、当センターの2011年度(4月から翌年3月まで)計画の一つで、タイ国内で9つ認定されている研究型国立大学を表敬し、事業紹介をしようという一環です。これまでにバンコク市内のカセサート大学、チュラロンコン大学、タマサート大学、キングモンクット工科大学、マヒドン大学を訪問しており、これで6大学目です。
チェンマイ大学は、古都でありタイ第2の都市であるチェンマイに1964年の創設されたトップ校の一つで、タイ北部の教育・研究・医療の拠点となっている大学です。現在では60以上の研修コース、3つの学部課程、23の修士以上課程の国際コースを開いており、国際的なプレゼンスを高めることにも力を注いでいます。
今回は、教育担当副学長(Vice President for Academic and Educational Quality Affairs)である Prof. Wipada Kunaviktikulと研究担当副学長(Vice President for Research and Academic Services)であるAssist. Prof. Nat Vorayosにお会いすることができました。Prof. Wipada副学長は過去にJSPS事業で日本医科大学に短期滞在された経験があり、Assist. Prof. Nat副学長は過去に当センターを訪問され、池島前センター長とお会いしたことがあるということです。
センター長による事業紹介の後、副学長からは大学全体のPh.D.の保持率が59%であることや、現在も6名がJSPS事業でのサポート受けていることなどが紹介されました。
チェンマイ大学としては、JSPSの拠点型事業をとりに行くにあたって、たとえば拠点大学交流事業など歴史的なつながりを持っていないため人的なつながりが豊富でなく、そういったケースに対する助言を求められました。当センターとしては、JSPS事業にかかわらず日本の大学との現行の共同研究を発展させることや、タイで実施中のJSPS課題ではカバーされていない分野を見出すことなどをお応えしました。
現在、チェンマイ大学では香川大学と2年に一度研究集会を開催しているほか、三重大学とは中国の大学との3国間協力を行っているということです。特に遠隔医療(telemedicine)に焦点を絞っていくことを考えており、そういった分野でのファンド獲得に期待が持たれます。
また、若手研究者対象のJSPS事業紹介セミナーの開催については非常に前向きでおられ、1月下旬から2月初頭にかけての開催に向けて、今後、調整を行っていくこととなりました。