2015年8月26日、名古屋大学大学院医学系研究科神経内科学坂野晴彦特任講師、京都大学東南アジア研究所外山文子特別研究員が当センターに来訪されました。
坂野特任講師と京都大学東南アジア研究所は、現在「アジア国際共同治験ネットワークの構築」についての共同研究を行っています。
坂野特任講師によると、患者数の多い病気に対する治療薬開発は製薬会社が積極的に行っている一方、患者数の少ない病気についてはアカデミア主導で治療薬の開発が行われているが、開発には莫大な費用が必要となること、また治療薬がある国で認可されても、その他の国で使用できるようになるためにはその国の認可を待たねばならず、「Drug lag」と呼ばれる期間が生じてしまうことなどから、海外の機関と連携して臨床試験を行うことの重要性を強く感じているとのことでした。また、現在は新薬の治験は主としてアメリカで行われているものの、人種によって遺伝子は異なるため、遺伝子がより近いアジア各国の治験データを収集し、アジア人にあった新薬の開発を行うため、アジアにおける国際共同治験ネットワークの構築を目指しているとのことでした。
当センターからは、山下センター長がセンター設立の経緯や活動内容について紹介を行った後、研究拠点形成事業等、国際共同研究ネットワークの構築を支援するための事業について情報提供を行いました。
当センターでは、今後も日本人研究者の東南アジアにおけるネットワーク形成を積極的に支援していく所存です。