2015年7月27日、SMXコンベンションセンター(フィリピン・パサイ市)で開催されたJSPSフィリピン同窓会(JAAP)第3回シンポジウム“Disaster Resilience through Science and Technology”に引き続き、JSPS事業説明会を同会場にて開催しました。
事業説明会では、まずJaime C. Montoya同窓会会長が開会の挨拶を述べ、続いて山下邦明センター長、山田大輔副センター長がJSPS国際交流事業について説明を行いました。
その後、JAAPの会員が研究者に向けて自分の参加したJSPSプログラムの経験についてそれぞれ説明を行いました。
DOSTのDr. Annabelle V. Brionesは、論文博士号取得支援事業で、慶應義塾大学理工学部佐藤智典教授のもとで2014年に博士号を取得されました。論文博士を取得するためには5つの論文を出版する必要がありますが、今回論博事業を通じて6本の論文を完成させたとのことで、今回のプログラムを通じて日本で学んだ経験をご講演いただきました。
デ・ラサール大学工学部長のDr. Jonathan R. Dungcaは、文部科学省奨学金で2006年に東京工業大学で博士号を取得されましたが、博士号取得前にJSPS拠点大学交流事業で1年間東京工業大学で研究活動をされました。今回の講演では、日本での生活や研究について、写真を多く交えて紹介いただきました。
デ・ラサール大学理学部のDr. Maria Cecilia Galvezは、2004年に外国人招へい研究者事業(短期)で大阪大学レーザーエネルギー学研究センターで研究活動を行った後、2014年度のBridge Fellowship Program (再招へい事業)に採択され、千葉大学工学研究科椎名達雄教授を受け入れ研究者として再び日本で研究活動を行いました。日本で行った実験や講演会についてお話しいただいた他、日本での研究活動が日フィリピン間のネットワーク構築に貢献してきたことについて話されました。
セントラル・ルソン州立大学のDr. Karl Marx A Quiazonは、東京大学農生命科学研究科で博士号を取得された後、同研究科でJSPS外国人特別研究員として研究活動を行いました。ポスドクフェローとしての研究活動や、日本での生活について講演頂きました。多忙な研究活動を行っていたとのことで、髪を切る暇も無かったとのことでした。
最後に、フィリピン大学ヴィサヤス校・水産海洋学部長の Dr. Crispino A. Saclausoの講演が行われました。Dr. Saclausoは鹿児島大学水産学部とのJSPS拠点大学交流事業、またアジア教育研究拠点事業において、研究者交流事業で日本で研究活動を行われました。日本では「サクラ」先生の愛称で親しまれていたとのことで、ユーモアたっぷりの講演は聴衆を引きつけました。
今回、5名のJSPS同窓生から日本での研究活動について講演頂く、非常に貴重な機会となりました。講演者全員が日本の研究室での研究活動が非常に多忙であったものの大変充実したものであったことを話されており、若手研究者に対して、JSPSのプログラムの申請について奨励していました。
フィリピンでの事業説明会は一昨年のデ・ラサール大学、昨年のサント・トーマス大学に引き続き3年連続の開催となります。今回の事業説明会は、セミナーと同時に開催したこともあり、80名の参加者がありました。当センターとして、今後ともフィリピンで引き続き事業説明の機会を推進していく所存です。