2012年6月13日(水)、当センターメンバー全員で、バンコク市内戦勝記念塔近くにあるAsia-SEED(アジア科学教育経済発展機構)バンコク事務所を訪問しました。
4月より当センターで受入れている大槻研修員の所属する東京農工大学がバンコク事務所として間借りをしている関係で、同大学客員教授でもある河井栄一Asia-SEED常任理事への表敬訪問です。
Asia-SEEDは元々「日本インドネシア科学技術フォーラム」としてインドネシアからの政府派遣留学生のお世話などをしていたものから、より広いアジア地域を対象とするべく1999年にAsia-SEEDとしてその活動を開始されました。
活動内容は、調査事業、留学生支援事業、短期研修プログラム、海外における予備教育、アジアにおける大学強化プログラム、アジア圏での産学・学術連携の推進、研究会・セミナー等の開催、共同研究・交流事業など多岐にわたります。バンコクのほかジャカルタ、クアラルンプール、ホーチミン、東京にオフィスを構えておられるとのこと。
今回の席には、分析産業人ネットより小島賢治(こじま・けんじ)理事・事務局長が同席くださり、同法人が実施する検査分析士認定制度についてご説明くださいました。メーカー企業などにおける品質管理部門の人材育成を目指した資格試験で、現在日本全国で1万人ほどと言われる分析士のうち300名ほどがこの資格を持たれているそうで、同じ内容の試験をすでにタイでも実施されたということ。10数名の分析士がすでにタイで活躍されています。
同法人のタイ及び東南アジアにおける主な活動目的は、ODAなどにより現地に導入された検査分析機材の有効利用のための人材育成です。ODA期間中に日本でのトレーニングを受けた人材が、帰国後に現場から管理部門へ移るケースが多く、そういった場合せっかくの機材を使いこなすことができなくなるということ。そういったミスマッチの解消のため、Asia-SEEDのノウハウを借りながら活動を続けられているそうです。