2011年8月19日、バンコク郊外IMPACTにて、JAFT(JSPS Alumni Forum of ThailandタイJSPS同窓会)主催セミナーが開催され、当センターより副センター長および現地職員が視察しました。
これは、タイ温室効果ガス制御機関(Thailand Green House Gas Management Organization)及びタイ天然資源環境省(Ministry of Natural Resource and Environment)が8月18-19日に主催した第2回タイ気候会議(CTC2011: Climate Thailand Conference)の一環として開催されたもので、「People Participation in Green Areas Development for Reducing Global Warming」と題して、地球温暖化抑制と都市緑化をテーマに、以下4つの講演を行いました。
1. Human-Centered Design
Dr. Prowpanarai Tongliemnak, Faculty of Architecture and Planning, Thammasat University
スウェーデン・ストックホルムの地下鉄会談を実際に音の出るピアノに改造することで、エスカレーターから階段利用へ移行する人々が劇的に増加したことを例に、1やる気、2能力・性能、3行動への引き金、の3つの要因によって人々の行動変化を促すことの可能性と重要性を示した。
2. Guidelines for the Promotion of Community Participation to increase Urban Green Space for Climate Change Mitigation
Prof. Dr. Sunee Mallikamarl, JAFT Executive member, Faculty of Law, National Institute of Development Administration, NIDA
1992年気候変動枠組条約、1997年京都議定書など、国際法的な側面から地球温暖化への対応を分析。工業の発展に支障をきたすわけにいかない発展途上国であるタイとしては、単純に二酸化炭素を減らすことだけでなく、緑化による二酸化炭素の吸収が重要であることを示した。
3. Biochar Driving Force Technology for Green Energy
Assoc. Prof. Dr. Orasa Sooksawang, JAFT member, Faculty of Social Sciences, Kasetsart University
農林業から排出される廃品をバイオ炭(Bio-char)として利用することにより、バイオマスという新たなエネルギー源を得られると同時に、それらを販売を通して農村地域の経済を振興させるなど新たなサイクルを生み出す可能性を紹介した。
4. People Participation in Urban Green Space Development
Ms. Montatip Sommeechai, Faculty of Forestry, Kasetsart University
都市部への人口集中が世界的に進行しており、それにともなって空気、水、廃棄物など環境汚染も進行している。これに対応するものとして都市緑化を提案。余暇、環境、経済効果など都市緑化の様々な側面を豊富なビジュアル資料を用いて紹介した。