チュラロンコン大学-名古屋大学-上智大学-東洋大学共催の国際シンポジウムに出席

2017年1月27日、チュラロンコン大学及び同大学内にオフィスを構える日本の3大学、名古屋大学、上智大学及び東洋大学の4大学共催による国際シンポジウム”Innovations in Student Mobility -How We Cultivate Social Responsibility for Sustainable Development-”に出席しました。このシンポジウムは、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中核である「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals: SDGs)を達成するための取組みについて議論することを目的としており、また2017年がASEAN設立50周年で、さらに日タイ修好130周年にあたることを記念して開催されたものです。当センターは午前中の全体会議まで出席しました。

開会式では、チュラロンコン大学のDr. Bundhit Eua-arporn学長及びDr. Ake Tangsupvattana政治学部長らによる挨拶に加え、当センターの山下邦明センター長も挨拶を行いました。挨拶では、現在タイに拠点を持つ大学がここ数年で急増し現在45校もあることや、在タイ大学連絡会(JUNThai)などの連携について触れながら、今回の日本側3大学共同開催という新しい取り組みに大いに期待したいとの祝辞を述べました。

挨拶を述べる山下センター長(右)

挨拶を述べる山下センター長(右)

基調セッションでは、”An Innovative Collaboration on Student Mobility to Cultivate Social Responsibility”と題し、東南アジア教育大臣機構高等教育開発センター(SEAMEO-RIHED)のDr. Chantavit Sujatanondセンター長と上智大学上智ASEANハブセンターの廣里恭史センター長が講演を行い、SEAMEO-RIHEDやSDG4(教育に関すすSDGの目標)の活動などが紹介されました。

上智ASEANハブセンター 廣里センター長

上智ASEANハブセンター 廣里センター長

続く全体会議では、”Recovering rural and urban wetlands for Sustainable Development in Thailand and Japan in Comparative Perspective”と題し、チュラロンコン大学政治学部国際開発研究科(MAIDS)のDr. Carl Middleton上級講師と上智大学国際教養学部の伊藤毅准教授よるフィールドワーク紹介がありました。Dr. Middletonからはタイ・シーサケート県の湿原、伊藤准教授からは北海道の釧路湿原でのフィールドワークが紹介された後、各事業に参加した学生等から各自の体験談についてプレゼンがありました。特に上智大学による釧路湿原でのフィールドワークは、ASEANとの交流事業の一環により複数国の学生が一緒に参加するとのことで、プレゼンを行ったチュラロンコン大学と上智大学の学生3名が話す体験等について皆興味深く聞いていました。

チュラロンコン大学 Dr. Middleton(左)、上智大学 伊藤准教授(中央)

チュラロンコン大学 Dr. Middleton(左)、上智大学 伊藤准教授(中央)


学生らによるプレゼン

学生らによるプレゼン

質疑応答では、全体会議で紹介のあった事業について、開始後はどのように評価を行うのかという質問があがり、これに対し伊藤准教授らは、同事業による効果の評価は難しいが学生の声をプログラムに反映し、修正等を加えている、という回答がありました。

参加者による集合写真

参加者による集合写真