2016年11月14日、京都大学とマヒドン大学共催による”International Symposium on Global Environmental Studies Education and Research in Asia” に出席しました。このシンポジウムは、文部科学省の「海外サテライト形成によるASEAN横断型環境・社会イノベーター創出事業(EIP)」及びJSPSの研究拠点形成事業(タイプB)「アジアプラットフォームによる地球環境学の実践的展開と学術研究基盤の創成」の両事業後援のもと、ASEANだけでなく欧米も含めた大学・関係機関から200名以上が出席し11月13日から15日の3日間に渡って開催されました。
まず初めにEIPプログラムリーダーである京都大学の藤井滋穂教授より挨拶並びに当日のプログラムについての紹介がありました。
午前中のセッションでは、「研究」に焦点を当て、前日(13日)に開催されたワークショップを総括する形で4名の研究者による発表が行われた後、21名の若手研究者によるショートプレゼンテーションが行われました。
午後のセッションでは、テーマを「教育」に移し、マヒドン大学のUdom Kachintorn学長及び京都大学の北野正雄理事・副学長による開会挨拶の後、京都大学とマヒドン大学とのダブルディグリープログラムの署名式並びに京都大学とインドネシアのバンドン工科大学及びボゴール農業大学との署名式が執り行われました。
続いて「教育・人材育成に関する国際連携」というテーマで以下4つの発表が行われました。
・「世界レベルの大学になるために」
マヒドン大学 Banchong Mahaisavariya 副学長
・「京都大学の教育・研究における国際連携に向けた取り組み」
京都大学 北野 正雄 理事・副学長
・「京都大学とリール大学間の理学部マスターダブルディグリー事業」
リール大学(フランス) Christa Fittschen理学部研究部長
・「日本のASEAN及びタイへの人材育成協力」
在タイ日本国大使館 唐木 啓介 一等書記官
その後、来賓より一人ずつコメントが述べられ、山下センター長は2013年に採択された拠点形成事業(タイプB「インドシナ地域における地球環境学連携拠点の形成」)により大学院生を含む若手研究者の交流、京都大学とタイとの関係が形成され、それが今もなお拡大していることは非常に喜ばしい旨コメントしました。また、会場には多くの若手研究者が出席していたことから、JSPSの外国人特別研究員、外国人招へい研究者、論文博士号取得希望者に対する支援事業などを通じて、JSPSが若手研究者の支援も行っていることを併せて紹介しました。
最後は、京都大学大学院 地球環境学堂・地球環境学舎・山才学林(GSGES)の舟川晋也 学舎長及びマヒドン大学のJackrit Suthakorn工学部長による挨拶により閉会されました。
なお、シンポジウム会場には大学院生を含む若手研究者らによるポスター発表のブースも設けられており、来場者に対し各自の研究内容を熱心に紹介、説明していました。
また、このポスター発表に対して来場者による投票が行われ、シンポジウム後のレセプションディナーの席で、優秀ポスター賞の表彰式も行われた他、同日はタイのロイクラトン祭り(※陰暦12月の満月の夜に、農民の収穫に感謝し、クラトン(灯篭)を川に流すタイのお祭り)の期間であったため、参加者らによる灯篭流しも行われました。