前日のSEAFDEC訪問に引き続いて7月13日、JSPSフィリピン同窓会(JAAP)の協力で国立フィリピン大学ロスバニョス校(University of the Philippines Los Banos)内にあるフィリピンカラバオセンター(Philippine Carabao Center・PCC)を訪問しました。カラバオとは、タガログ語での水牛のことになります。フィリピンカラバオセンターでは、ミルク(牛乳)の多くをオーストラリアから輸入しているフィリピンの現状をカラバオの乳で代替することや、牛肉より美味なカラバオ肉を生産する研究をしています。センター長に就任して3日目というDr. Arnel del Barrioが、たまたまオフィスに来られていて対応いただきました。島根大学、三重大学などとの協働も進めているようで、JSPS拠点形成事業や、日本の多くの大学が着手している「大学発の起業」などに関心を示してくれました。この日は事務所を訪問するとともに、畜舎の見学も行いました。カラバオの品種改良や交配の現場を見ることも出来ました。
これまでフィリピンは主にマニラ市内を中心に訪問してきましたが、地方の研究機関を訪問し、研究の現場を見学することには大いに意義があったと言えます。いずれの研究機関においても、JSPSの論博プログラムや外国人特別研究員に関心のある若手研究者が在籍しており、JSPSの事業に対する需要を感じました。
今後とも、当センターはフィリピンにおける科学技術の発展に貢献できるよう、活動を続けていく所存です。