2014年7月12日、JSPSフィリピン同窓会(JAAP)の協力により、フィリピン・マニラのSanto Tomas大学(UST)でJSPS事業説明会を開催しました。
USTは1611年に創設されたアジアで最も歴史のあるカトリック系の私立大学で、18の学部を持つ総合大学です。過去に4名のフィリピンの大統領を輩出しています。2013年3月5日に同窓会理事のMaria Natalia R. Dimaano教授を訪問した際、当センターから提案したUSTでのJSPS事業説明会が、今回ようやく実現したことになります。
事業説明会では、Philipina A. Marcelo教授・工学部長による挨拶の後、JSPSを代表して亀井JSPS人物交流課長が挨拶を行い、フィリピンと日本は距離も近く、台風などの自然災害に悩まされる等の共通点も多い。また日本に在住するフィリピン人も多く生活もしやすいことから、多くの研究者が日本での研究活動を実施して欲しいと述べました。当センターからはセンター長がJSPSの概要を説明し、副センター長がJSPS国際事業について説明を行いました。
また今回は前日に同窓会シンポジウムで基調講演を行って頂いた明治薬科大学 齋藤直樹教授にもご自身のJSPS事業の推進について講演頂きました。齋藤教授からは、ご自身で実施されたアジア・アフリカ学術基盤形成事業を通じてのフィリピンとの共同研究への貢献について講演いただき、フィリピンの研究者に対して温かいメッセージをいただきました。
齋藤先生の講演の後、JSPSフィリピン同窓会からの事業紹介として、JSPSフィリピン同窓会理事であり、論文博士号取得希望者に対する支援事業において博士号を取得されたPhilippine Carabao CenterのDr. Danilda H. Duranに、同事業へ申請した経緯や、日本での研究生活と同事業を機に構築した日本人研究者とのネットワーク等について講演いただきました。
閉会の辞はDr. Maricar S. Prudente JSPSフィリピン同窓会長より頂きました。フィリピン同窓会会長は交代となるため、今回が会長の最後の業務となりました。
質疑応答では、受け入れ教員の探し方や各事業の採択率、申請すべきプログラムについて等、具体的な質問が相次ぎ、JSPSのプログラムに対する需要の高さがうかがわれました。今回の事業説明会では、土曜日にも関わらず60名の参加があり、フィリピンと日本の関係も深く、当地での事業説明会の必要性を再認識しました。