フィリピン論博同窓会を表敬訪問

2012年3月22日(木)、23日(金)、センター長及び副センター長がフィリピンのマニラへ出張しました。目的は、フィリピン論博同窓会(PRF: Philippine Society of JSPS RONPAKU Fellows)への表敬訪問です。

PRFは、2005年7月20日、フィリピン国内の論博経験者(JSPS論文博士号取得希望者に対する支援事業による支援を受けて博士号を取得したフィリピン人研究者)により独自に会合が持たれ、科学技術の発展を通して国家の繁栄に貢献することを目的に結成された同窓生グループです。翌2006年4月26日に最初の運営メンバーが選出されDr. Pagasa Gaspillo, Full Professor, College of Engineering, De La Salle University, Manilaが初代の会長となりました。

現在はDr. Maricar S. Prudente, Full Professor, College of Education, De La Salle University, Manilaが3代目の会長を務め、会員数79名の組織となっています。

今回の訪問は、2008年7月に前任のセンター長及び副センター長がPRF会合に散会して以来、当センターとしては2度目であり、PRFが独自同窓会として自立した活動を行っているという引継ぎ情報の確認と、JSPS公認同窓会への移行意思の確認が目的です。

Dr. Maricar会長ほか15名程度の会員およびフィリピンにおけるJSPSのカウンターパートである科学技術省(DOST: Department of Science and Technology)の担当者にお会いすることができました。

会合では、Dr. Maricar会長による活動紹介が行われ、その後、当センター長から当センターの活動紹介を行った後に、全体での質疑応答となりました。概要は以下の通りです。

・PRFは既に毎年一回程度のワークショップ開催など定期的な活動を実施している
・上記イベントには、日本大使館やJICA、またJSPSのカウンターパートであるDOSTからの参加者も招いている
・PRFは既にBylaw等を備え、政府に登録を行っている
・PRFの活動にはDOSTによる経済的・実務的支援がある
・PRFにはオフィシャル同窓会になる強い希望がある
・当センターの所見では、PRFの公認化への課題は以下2点である

-外国人特別研究員など論博以外の経験者を含めること(ならびに名称の変更)

-これまでの活動実績リスト化、JSPS本部への伝達(対外的コミュニケーション)

・その上で、当センターから以下2点を提案した

a) 外国人特別研究員経験者への勧誘

b) 活動実績の一覧作成

c) DOSTを通じてのJSPS本部への打診

当センターとして、a)についての可能な範囲での情報提供、b)についての当センターを通じての日本語化、書類化および本部提出、の2点を行うことを確認した。

また、c)についてのDOSTの賛意が得られた。

概要ここまで。
以上の通り、PRFの活動状況や組織体制はすでに公認同窓会となるに十分と考えられる段階であり、これを的確・効果的にJSPS本部に伝達することが、東南アジアを所管する当センターの責務であると認識しております。

現在、PRF側で必要な情報の整理が行われており、当センターとしては可及的速やかに公認化へのサポートを行っていきたいと考えております。

前列左から副センター長、センター長、DOSTのJSPS責任者Ms. Ma. Lourds P. Orijola、その部下の方、フィリピン初の論博フェローDr. Sanchez、Dr. Maricar S. Prudente会長

前列左から副センター長、センター長、DOSTのJSPS責任者Ms. Ma. Lourds P. Orijola、その部下の方、フィリピン初の論博フェローDr. Sanchez、Dr. Maricar S. Prudente会長