JICA-MEXT高等教育合同調査懇談会出席

2012年2月22日(水)、在タイ日本大使館にて開催された「東南アジア地域における国境を越える高等教育の現状と課題にかかる調査」懇談会に、当センターよりセンター長及び副センター長が出席しました。

同調査はJICA(国際協力機構)よりAsia-SEED (アジア科学教育研究開発機構)が委託を受けたもので、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン、ベトナム、インドネシアを訪問し、各国の大学が実施中の国際協働プログラム、国際交流などの実態を把握、さらに今後の日本の関わり方を提案するという、我が国が今後、アジアをはじめとした途上国の大学と本邦大学との間で国際共同教育プログラム等の形成・実施を支援していくにあたっての一つの指針を作るともいえる、壮大なものです。

そのため今回は、文部科学省高等教育局とJICA(国際協力機構)人間開発部が合同調査として実施するもので、アドバイザーである早稲田大学留学センター所長の黒田一雄(くろだ・かずお)教授、上智大学総合人間科学部の北村友人(きたむら・ゆうと)准教授、Asia-SEED常任理事で東京農工大学タイ事務所所長の河井栄一(かわい・えいいち)教授とともにコンサルタントチームを形成する大学評価・学位授与機構の森利枝(もり・りえ)准教授に、文部科学省高等教育局国際企画室の佐藤邦明(さとう・くにあき)専門官と同私学部私学助成課の河野裕子(かわの・ひろこ)係長が来タイされていました。

当センターは河井教授よりお誘いを受けての参加です。我々のほかには、在タイ日本大使館の富田大志(とみた・ひろし)一等書記官、大阪大学バンコク教育研究センター関達治(せき・たつじ)センター長、JASSOタイ事務所の萩原隆史(はぎはら・たかし)所長、東海大学アジアオフィス富田紘央(とみた・ひろお)コーディネーター、青山学院大学海外拠点事務所桒野純一(またの・じゅんいち)所長、タイ文部省傘下Institute for Promotion of Teaching Science and Technology安宅りえ(あたぎ・りえ)氏というメンバーが集まりました。

冒頭、河井教授より共同調査の概要が説明されたのち、在タイの日本の教育研究機関における実際が各参加者たちから語られました。

留学関係機関からは、バンコクをはじめ地方でも大学説明会を開催している実績とともにタイ人の要望とのマッチングの難しさ(MBAなど)、日本語能力の壁の高さが述べられ、大学関係者からは今バンコクで起きていることは「パイの取り合い」ではなく、むしろ適所への「譲り合い」であり、横の連携を強めていくことの重要性が語られました。一方で、安宅氏からはタイ機関・タイ人の実態として、いまだに日本への留学への具体的な窓口が見えにくいということが明かされ、在タイ日本機関としては少なからずショックを受けたことも事実です。

前列左から河野、河井、森、関、富田(大) 後列左から黒田、桒野、北村、佐藤、竹内、安宅、萩原、田辺(敬称略)

前列左から河野、河井、森、関、富田(大)
後列左から黒田、桒野、北村、佐藤、竹内、安宅、萩原、田辺(敬称略)


この後、河井教授の案内で夕食会が催され、当センターからはセンター長が出席し、親交を深めました。