JSPS-NRCTセミナーを開催

2011年10月15日(土)、バンコク市内Siam City Hotel, BangkokにてJSPS-NRCTセミナー「Study and research opportunities in Japan and perspective of Thailand by Japanese social scientists(日本への留学・研究機会の紹介と日本の社会科学者から見たタイの将来展望)」を開催しました。タイ国内の学術研究機関に勤務する研究者など、総勢90名以上が参加し、熱心な意見交換が行われました。

参加者全員での記念撮影

参加者全員での記念撮影


このセミナーには2つの側面があり、ひとつは今年度中をメドとする当センターとJASSO(日本学生支援機構)タイ事務所とのオフィス共用化をきっかけとした事業の共用と、タイ国内で手薄にも感じられる社会科学研究の奨励です。

このため、セッションを午前と午後の2つに分け、午前中はJSPSとJASSOによるアジアでの学術・留学振興への取組みの紹介とタイ国内にオフィスを持つ日本の大学のポスターセッションとし、午後は日本から招いた社会科学分野の研究者によるタイ社会の将来展望についての講演会としました。

星野課長によるOpening Remarks

星野課長によるOpening Remarks


JASSOタイ事務所 萩原隆史 所長 とMs. Kanpirom Yodwong所員

JASSOタイ事務所 萩原隆史 所長 とMs. Kanpirom Yodwong所員


事業紹介を行うセンター長

事業紹介を行うセンター長


特にポスターセッションについては、タイ国内にある14大学17オフィスの協力を得て統一様式のポスターを作成していただきました。これにより、参加者への大学紹介のほか、活動内容や連絡先について大学間でシェアが行われ、今後の大学間協力や大学の独自色のある取り組みが期待されます。
会場の様子 後方は大学ポスター

会場の様子 後方は大学ポスター

午後の研究講演会では、センター長の所属元である東京大学から2名、副センター長の所属元である京都大学から2名の研究者にお越しいただき、災害軽減、少数民族、資源政策、国内政治と、それぞれの研究について興味深い講演を行っていただきました。参加者からは質問やコメントが相次ぎ、主催者としては痛しかゆしの思いであるものの、それと同時に、タイ国内での「社会」そのものに対する関心の高さや学術的な分析への飢えのようなものを感じた次第です。

Disaster Mitigation Systems Considering Local Availability, Applicability and Acceptability
東京大学生産技術研究所 目黒公郎 教授

目黒教授

目黒教授


Religion and Culture of the Ethnic Minorities in Thailand
京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科 片岡樹 准教授
片岡准教授

片岡准教授

Resource Politics in State-Society Relations: Comparing Thailand and Japan
東京大学東方文化研究所 佐藤仁 准教授

佐藤准教授

佐藤准教授

Political Stability in Thailand
京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科 玉田芳史 教授

玉田教授

玉田教授

その後、ホテル内の中華レストランLin-faにて、NRCT主催の夕食会が開かれました。NRCT事務局長のProf. Dr. Soottiporn ChittmittraparpをはじめとしたNRCT職員、JSPS本部より参加の星野有希枝地域交流課長および須川真衣課員、講演いただいた研究者の方々および当センターメンバーで食事をしながらの懇談では、目下タイ全土で起きている洪水と今夏の日本での洪水について意見が交わされるなどしました。

当センターでは今後ともNRCTとの強い連携を維持しながら日-タイ間の学術交流の懸け橋となっていきたいと思います。

3.	前列左から、玉田教授、Prof. Dr. Soottiporn事務局長、目黒教授、星野課長。後列左から、センター長、Mr. Swaeng課長、片岡准教授、佐藤准教授

3. 前列左から、玉田教授、Prof. Dr. Soottiporn事務局長、目黒教授、星野課長。後列左から、センター長、Mr. Swaeng課長、片岡准教授、佐藤准教授