2010年8月28日午前9時より、JSPSタイ国同窓会(JAFT)セミナーを開催しました。
8月26日から30日まで開催のNRCT主催Research Expo 2010の一環として開催され、「Seeking New Knowledge in social Sciences and Humanities in Resolving the Social Crisis」と題し、JAFTから2名の研究者と、在タイ国日本国大使館から1名の講師を招いて、講演会を実施しました。
同窓会会長であるDr. Busaba Yongsmith教授の冒頭挨拶の後、NRCT事務次長Mrs. Kanchana Pankhoyngam氏よりウェルカムスピーチが行われました。その後、いずれも今日のタイにおける社会問題に社会科学的なアプローチを図ろうとする以下3つの講演が行われました。講演後は3講師それぞれに多くの質問が投げかけられ、今日のタイにおける社会的な側面への関心の高さがうかがい知れました。
「Japan’s Experience ~Rapid Economic Growth and People’s Life~」
日本国大使館一等書記官 櫻井宏明氏
戦前戦後の日本の成長の軌跡をたどり、現代タイ社会への教訓を求めました。
「Political Development in North-Eastern Thailand」
Dr. Sukanya Aimimtham, Associate Professor, Faculty of Humanities and social Sciences, Khon Kaen University
タイ東北部の「イサーン」地域の人々について、政治的行政的にタイ社会全体で対等に考えていこうという議論を行いました。
「Seeking New Knowledge in social Sciences and Humanities in resolving the Social Crisis」
Dr. Atthachak Satayanurak, Associate Professor, Faculty of Humanities, Chiangmai University
今日、社会的に危機的状況を抱えているタイ社会に対し、日本をはじめとする諸外国の経験を活かし、社会科学的なアプローチによりタイ社会の再形成を考えました。
また、全講演終了後が、NRCTより記念品の贈呈が行われました。
なお、Sukanya博士は駒澤大学で、Atthachak博士は名古屋大学で、ともに2004年に博士号を取得されており、論文博士号取得希望者に対する支援事行による支援を受けておられました。JSPS事業の経験者がタイ国に戻って活躍するとともに、同窓会事業に積極的に参加している様子がわかり、JSPSバンコク研究連絡センターとしては、大変、有意義な時間を過ごすことができました。