大阪大学大学院工学研究科 櫻井英博教授らの来訪

2017年2月2日、大阪大学大学院工学研究科の櫻井英博教授、木田敏之教授、宇山浩教授、生越専介教授及び井上豪教授が当センターを来訪されました(櫻井先生はこれまでも数回当オフィスにご来訪いただいています(前回2014年7月9日の来訪の様子はこちら))。今回はチュラロンコン大学と合同で開催しているシンポジウムの合間をぬって当オフィスへお越しいただき、タイ及び周辺国の留学生や人材育成等に関するお話をお伺いすることができました。
過去数年で海外の医療機器メーカーがアジアでの展開を進めたことで、日本の機器メーカーのシェアや競争力が低下してしまったそうです。さらにミャンマーでは、ODAによる支援等で機器類が充実し始めているにも関わらず、それらの機器を使える人材や教員が育っておらず、今後は企業と連携した人材育成や大学教員のレベルアップを図るファンディングが必要ではないかと仰っていました。
山下センター長からは、タイでは在タイ日本国大使館を中心に「産業人材育成協力イニシアティブ」を通じて人材育成を推進しようとしていること、カンボジアの大学教員にはPhD取得者が少ないことにも触れながら、JSPSの論文博士号取得希望者に対する支援事業(RONPAKU)などを利用して人材、大学教員を底上げしていく必要があるとの見解を述べました。
これに対し、近年海外の研究者を日本へ招へいして育成する機会が増えており、その点でもJSPSの国際事業は非常に重要であると仰っていただきました。また、大阪大学では日本でPhD取得を目指す留学生の増加に伴い英語コースの需要も高まっており、現在もいくつかの英語コースや英語プログラムを実施しているとのことでした。
国による研究環境レベルの差が大きい東南アジアでの現状のファンディングプログラムに対する問題点も出る等、有意義な情報交換となりました。

大田国際協力員、櫻井教授、木田教授、宇山教授、山下センター長、生越教授、井上教授

大田国際協力員、櫻井教授、木田教授、宇山教授、山下センター長、生越教授、井上教授

当センターでは今後も日本の大学等及び研究者のタイにおける活動を積極的に支援していきたいと考えています。