京都大学東南アジア研究所バンコク連絡事務所長 豊原治彦准教授の来訪

2016年6月24日、京都大学東南アジア研究所バンコク連絡事務所長の豊原治彦准教授が同6月末で所長の任期を終えられるため、離任の挨拶のため当センターに来訪されました(2016年4月着任時のご来訪の様子はこちら)。

豊原准教授は、在任中にタイの大学と連携し、タイ国内でフィールドワークを積極的に行われ、その活動内容やタイでの環境汚染問題について貴重なお話をお伺いすることができました。具体的な活動としては、重金属汚染を調査するため、カンチャナブリ(ミャンマーに隣接するタイ西部の県)で鉛鉱山周辺の河川でサンプリング調査を実施されたそうです。
また、キングモンクット工科大学トンブリ校やマハーチュラロンコーンラージャヴィドゥャラヤ大学らと協力して、遺体を焼却する際に火葬炉から排出されるダイオキシン等の有害物質による大気汚染も調査されました。この調査においては、特定の薬剤を入れて焼却することで、ダイオキシン濃度の低下が見られたとのことです。
これらの環境汚染に関しては、タイを含む東南アジアの関連施設は浄化設備や分析技術が十分とは言えず、先進国と比較すると改善の余地が大きいため、日本の優れた分析技術や汚染除去技術はこれらの問題に対して非常に有効であるとのことでした。

古屋副センター長、豊原准教授、山下センター長

古屋副センター長、豊原准教授、山下センター長

当センターでは今後も日本の大学のタイにおける活動を積極的に支援していきたいと考えています。